アニポケXY サトシのリザードン続投&タクトに勝ちたいゴウカザル使い   作:ゴジロット

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 この小説を読んで下さった読者の皆様、何時もありがとうございます。
 先日のポケモン最新情報で盛り上がっている中、先ず本編に入る前に現在行われているアンケートに関して少し捕捉いたします。
 現在行われている「サトシ達のバトル描写、なるべくちゃんと描くべき?(オリ主のバトルは描写します)」というアンケートは簡潔に説明すると、バトル描写がアニメ本編と全く変わらない場面は省略してダイジェストにまとめた感じにしても良いかという事です。
 理由はアニメと同じ部分まで全部執筆してたら切りが無いし、そもそもそういった場面は小説で読むよりもアニメ本編を見た方が見応えありますからね…。
 もちろん名勝負と名高い決戦シーンや、アニメと違うバトル描写に関してはきちんと書く予定だし、「アニメと同じでもしっかり描いてほしい」という意見が多ければなるべく反映させますので、そのへんはご安心下さい。






悲報

 オリ主、早速キャラ崩壊。



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 ふしぎなおくりもの
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【第4話】プラターヌ研究所 進化を超えた先の研究

 

 

 

 

 大都会ミアレシティの歩道にて、4人の少年少女が駆け抜け、彼等を追って黄色い小さなポケモンを乗せたオレンジ色のドラゴンのようなポケモンが低空飛行でついていく。

 青年テルキの案内で、重症のケロマツを抱えたサトシは急いでプラターヌ研究所へと走っていく。

 

 

「此処の坂を登った先の道路を曲がって真っ直ぐ行けば、もうすぐプラターヌ研究所だ!」

 

「はい!頑張れよケロマツ、もう少しの辛抱だ!」

 

「ピカピカ!」

 

「グオォア!」

 

「ケ…ロ…」

 

 

 走りながら何度もサトシは、ケロマツの意識を保たせようと呼びかける。

 サトシに並走して低く飛行するリザードンと、その背中に乗るピカチュウも心配して、同じく鳴き声を掛けて必死にケロマツに呼び掛ける。

 

 

「もぉ〜、お兄ちゃんったら遅い!早く早く!全くだらしないんだから!!」

 

「ぜぇ、ぜぇ、分かってるよ…!僕の事はいいですから、皆は先に行ってくださ〜い!」

 

 

 テルキとサトシがそこそこの速さで走っているのに対して、ユリーカに急がされるシトロンは運動が苦手なのか走るのが遅く、既にヘトヘトで息切れを起こしていた。

 自分が足手まといになってる事を理解して、シトロンは自分に構わず先に目的地へ行って構わないとサトシに促すが、そこへテルキが1つのモンスターボールを取り出した。

 

 

「なら…レントラー、出てきてくれ!」

 

「レゥラ!」

 

 

 テルキが手にしたモンスターボールを投げると、中からがんこうポケモンの「レントラー」が現れる。

 たてがみが少し短めである事からメスの個体のレントラーは、気が強そうな目つきをしながらもお座りの状態で待機し、主人であるテルキの指示を待つ。

 

 

「うぇっ!?レントラー!?」

 

「レントラー、彼を背負って連れて来てくれ」

 

「レトゥ!」

 

「ちょっ、わわわっ!?」

 

「あっ!お兄ちゃんズルい!!」

 

 

 テルキの指示を聞き入れたレントラーは早速行動に移り、シトロンの懐に潜って体を起こすと彼を持ち上げて運び出した。

 いきなりの事で驚きつつレントラーに掴まるシトロンと、楽した上にポケモンに乗っかってる事に羨ましがるユリーカだが、これで取り敢えず置いてけぼりになる心配は無くなったので、一同は改めてプラターヌ博士の研究所へと急いで目指す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ちょっと此処何処よ〜!!」

 

「見た感じ、まだミアレシティみたいだが……」

 

「マネ?」

 

「ニャニャ、今回は何時もよりも増してヒドい目に会ったニャ〜……」

 

 

 一方その頃、サトシ達にやられて何時ものように星になったロケット団御一行は、ミアレシティの街路樹に引っ掛かっていた。

 何で何時も遥か彼方に飛ばされながらも、大抵は多少体を打っただけであまり怪我を負わない彼等の異常な耐久度に不思議に思うかもしれないが、其処は一応彼等もエリートである事や、毎度やられて慣れているのもあって大した事なかった。

 

 マネネ以外の戦闘不能になった手持ち達をボールに仕舞い、今回は何処まで飛ばされたのかを確認すべく木の上から周りを見渡すが、どうやらまだ大都会のミアレシティ内である事に気付く。

 

 

 

「もうすぐだ!プラターヌ研究所はもう目の前だ!」

 

「サトシ!こっちだよ!」

 

 

 

「「「ん?」」」

 

 

 ふと聞いた事の有る声がしたので、ロケット団の3人は木の上からその方向に視線を向けると、そこにはサトシ達の姿が有った。

 サトシ達は大怪我を負ったケロマツを抱えて、ミアレシティの中でも一際目立つ大きな建物へと向かっていた。

 

 

「ジャリボーイ発見ニャ!」

 

「それより何よ、プラターヌ研究所って…?」

 

「どうやら今までの地方にも有った、ポケモン博士の研究所の事だろうな」

 

「マネマネ〜」

 

「ということは――?」

 

「強いポケモン、珍しいポケモンの匂いがするニャ〜!」

 

「よし!ならアタシ達も彼処に行くわよ!」

 

「「お〜っ!!」」

 

「マネ!」

 

 ついさっきやられたばっかだというのに、懲りずに早くも次の悪事を思いついたロケット団。

 研究所に居るであろう色々なポケモンを強奪してボスのサカキに献上すべく、彼等は早速行動に移そうとしていた。

 

 

「ソォォーナンスウゥッ!!」

 

 

 ――がその時、ムサシのソーナンスが勝手に出てきて一緒に掛け声をしてきたのだが、それが不味かった。

 

 

ベキッ!

 

「「「…へ?うああああっ!!!!」」」

 

 

 ただでさえ2人+2匹の重みだけでもギリギリだというのに、そこにソーナンスが加わった事で彼等が掴まっている街路樹の枝が限界を迎え折れてしまった。

 突然の事で対応をする間もなくロケット団達は、重力に従って落ちてしまい、またしても体を打って痛い目に会うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「此処だ!プラターヌ研究所は!」

 

 

 しばらく走り続けて、ようやくサトシ達はプラターヌ博士の研究所へと到着した。

 テルキが止まって指を指す方向に有る研究所は、大都会ミアレシティでも目立つくらい横に大きな建物がそびえ立っていた。

 テルキとサトシとユリーカ、そしてピカチュウとリザードンが到着したその数秒後、テルキのレントラーに乗せられて連れてこられたシトロンも、背中に揺られてヘトヘトになりながらも到着する。

 

 

「す、すみません…。わざわざ乗せてもらって……」

 

「ご、ごめん……急いでたからつい……。レントラー、戻ってくれ」

 

「レウゥ!」

 

 

 無理矢理連れて来た事にテルキはシトロンに謝罪しつつ、シトロンを背負って来てくれた自分のレントラーをモンスターボールに戻す。

 研究所に着いたサトシはケロマツの治療の為一分一秒も惜しく、迷う事無く建物の中へ入っていき、続けてサトシのピカチュウとリザードンに、シトロンとユリーカの兄妹、そしてテルキと順番に中へと駆け込んだ。

 

 

「すみませ〜ん!!プラターヌ博士は居ますかーー!!?」

 

 

 建物の中に入ってロビーに駆け込んだサトシは、此処の研究所に居るであろうプラターヌ博士を大声で叫んで呼んだ。

 

 

 

 

 

「ボオゥア?グウゥゥ……!」

 

「わっ、ボーマンダ!?」

 

「ピカッ!?」

 

「危ないです!下がって!!」

 

 

 しかしよく見ると、研究所のロビーに居たのは人ではなく、目の前にはドラゴンポケモンの「ボーマンダ」が居座っており、それも以前サトシが遭遇したポケモンハンターの「J」が所持していた個体にも匹敵する大型のボーマンダだ。

 またその大きなボーマンダの首には、中央に丸い宝玉が嵌めてある金色の首飾りをぶら下げている。

 

 

「グオオオ…!!」

 

「グルルルル……!!」

 

 

 一度怒れば辺り一帯を火の海にするほど凶暴なポケモンを前にサトシは身構え、シトロンとユリーカはサトシの後ろに隠れて警戒し、リザードンがサトシ達を守るべく立ちはだかってボーマンダと睨み合っていると、其処へテルキが前に出た。

 

 

「大丈夫。そいつは俺のボーマンダだ」

 

「そっか…預けているポケモンって、ボーマンダの事だったんだ」

 

「ボーマンダ、急ぎの用事が有るんだ!プラターヌ博士は研究所に居るか?それから助手のソフィーさんやコゼットさんも――!!」

 

「ボォヴゥゥ……」

 

 

 野生ではなく人のポケモンだと知って、サトシ達はボーマンダに対する警戒心を解く。

 テルキはボーマンダを落ち着かせつつ、この研究所に所属する人間が居ないか聞いてみると、ボーマンダはロビーの横の廊下の方へと目を向ける。

 

 サトシ達もそちらに視線を向けると、奥の部屋から1人の男性が出てきた。

 

 

「ふわぁ〜……やあテルキ君、思ったより早かったじゃないか。預かった君のボーマンダと、メガストーンなら一緒にそっちに………ん?」

 

「あっ!博士ですか!?」

 

 

 あくびをしながら出てきた男性は、長身で上が第一ボタンを開けた青いワイシャツで下が黒のズボン、その上に博士服の白衣を羽織ったハンサムな人物だった。

 

 彼こそがこの研究所の所長の「プラターヌ」である。

 

 眠たそうにしているプラターヌ博士は、テルキから預かっていたボーマンダを迎えに来たのだと思っていたが、そこには見知らぬ少年が抱えている傷付いたケロマツの姿を見て眠気が一気に覚めた。

 

 

「ケ…ロ……」

 

「ケロマツ!!!」

 

「えっ、知ってるんですか?ケロマツの事…」

 

「勿論だとも。ソフィー!!!来てくれ!!!」

 

 

 状況の深刻さをいち早く理解したプラターヌ博士は助手の1人の「ソフィー」を呼びつつサトシに駆け寄り、彼が抱えているケロマツを受け取った。

 

 

「心配したんだぞ?さっきお前のトレーナーから連絡があったからな…」

 

「ケロ……」

 

 

 改めてケロマツの容態を見ながら、持ち主のトレーナーから連絡があった事を話すプラターヌ博士。

 そして10秒と経たないうちに、赤い縁の眼鏡をかけた長い青髪の女性――助手の「ソフィー」が来ると、プラターヌは彼女にケロマツを預ける。

 

 

「ケロマツを頼む!」

 

「はい!すぐに治療します」

 

 

 ケロマツを受け取ったソフィーは慎重に扱いながらも、早く治療する為に駆け足で医務室へと運んでいく。

 ケロマツが連れていかれる中、サトシは先ほど話してた「ケロマツのトレーナー」の事をプラターヌ博士に聞いてみた。

 

 

「あの……連絡があったって事は、あのケロマツのトレーナーがこの近くに?」

 

「……いや、『ケロマツを手放したい』という連絡だ」

 

「「「えっ!?」」」

 

「て、手放したい…!?」

 

 

 プラターヌ博士の言葉を聞いて、サトシ一同は驚きの表情をした。

 ケロマツを手放したい――そんな事を言うトレーナーが居るなんて信じられないと皆同じ考えをしたが、どうゆう経緯でそのような事になったのか分からない。

 

 その後、プラターヌ博士もまた様子を見る為に医務室へと足を運び、残されたサトシ達はロビーで立ち尽くしていると、シトロンが口を開く。

 

 

「先ほどの話が気になりますが……ケロマツは大丈夫でしょうか…」

 

「…大丈夫さ。此処の研究所は万が一の事を想定して、ポケモンセンターにも匹敵するくらい医療設備が整っている。あの怪我の具合いから完治に時間は掛かれど、きっと良くなる筈だよ……」

 

 

 シトロンの言葉にテルキは「ケロマツは大丈夫」だと代わりに答える。

 テルキは此処がかなり設備が充実した場所である事を知っているので、容態にもよるが博士と助手の手に掛かれば心配ないと確信を持っていた。

 だからこそケロマツは大丈夫だと思っていると、今度はサトシ達がテルキに声を掛ける。

 

 

「あの…」

 

「ん?」

 

「俺達を助けてくれた上に、研究所まで案内してくれてありがとうございます」

 

「僕からもありがとうございます。わざわざそちらのレントラーに背負わせてもらってすみません」

 

「おかげでうちのお兄ちゃんを置いて行かずに済んだからね。ありがと、お兄さん!」

 

「いやいや、これくらいお安い御用だよ……そういえばまだ名乗ってなかったね。俺の名前はテルキ。シンオウ地方フタバタウン出身だ。俺に敬称はいらないから、気軽に呼んでいいよ」

 

「俺、カントー地方マサラタウンのサトシ。そしてコッチは相棒のピカチュウと、リザードン」

 

「ピカ、ピカチュ!」

 

「グオオオ!」

 

「僕はシトロンです。んでコッチは妹の――」

 

「ユリーカよ。よろしく!」

 

「こちらこそよろしく。サトシとシトロンとユリーカ……………え?サトシ(・・・)…??」

 

 

 それぞれ自己紹介をして、3人の名前を覚えたテルキだったが、サトシの名前を聞いて表情が変わる。

 サトシの名前を知って数秒間、テルキの頭の中が宇宙ニャース*1になって思考が理解を超えると、徐々に正常になっていきながら1つの考えが導き出された。

 

 その様子を、サトシが心配して声を掛ける。

 

 

「え、えと……どうしました…?」

 

「も、ももももしかして君は…!!あ、ああああのシンオウリーグスズラン大会に出場した、あのサトシ選手(・・・・・)…!?!?」

 

「そ、そうだけど……」

 

「やっぱりぃ!!!実は俺、君の……いや、貴方の大ファン(・・・・)なんだ!!!!」

 

「えっ!?俺のファン…??」

 

「是非とも握手を!!!そしてこの冒険記録ノートにサインと、こっちのポケスマホでツーショットお願いします!!!!」

 

「あ、ああ……」

 

 

 目の前に居る少年が、シンオウリーグスズラン大会に出場したあのサトシだと分かるとテルキは一気に表情が明るくなり、尊敬の眼差しで握手とサインと写真をお願いしてきた。

 さっき落ち着いた感じとは打って変わって、大興奮するテルキに困惑するサトシ。

 

 

「ボオオォォ……」

 

 

 この時、そばにいるテルキのボーマンダは「やれやれ、始まったわ……」とでも言ってるかのような呆れた表情をしていたのは別の話。

 そんなボーマンダを尻目に、サトシは戸惑いながらテルキの言う通り握手した後、冒険記録ノートに自分の名前のサインを入れて、最後は彼とポケスマホでツーショットをしてあげるとテルキのテンションが更に上がる。

 

 

「うわヤバっ、もうこれ完全に永久保存版じゃん…!早速あの馬鹿共(友人達)にLINEで自慢しなきゃ!!」

 

「……俺にファンが居るだなんて、何かどうも実感が沸かないな〜……」

 

「ピ〜カ……」

 

「グウゥ……」

 

 

 テルキが友人達にLINEで連絡している中、自分にファンが居るという事実に少々むず痒さを覚えるサトシ。

 夢のポケモンマスターを叶えた訳でもなければ、地方チャンピオンになったでもなく、そもそも各地方のリーグにもまだ優勝してない自分に、そういった存在が居るのが理解しにくいからだ。

 

 そんなサトシに、シトロンが問い掛ける。

 

 

「……サトシ、シンオウリーグに出てたんですか?」

 

「ま、まあな。でも優勝は出来なくて……結局ベスト4で終わっちゃったんだけどな」

 

「べ、ベスト4!?凄い好戦績じゃないですか!!!」

 

「嘘っ!?もしかしてサトシって、ものすごいポケモントレーナーなんじゃないの!?」

 

「いや、そんな大した事ないって…」

 

 

 世界各地から強者トレーナー達が集まる地方リーグにて、ベスト4という戦績がどれだけ凄い事なのか分かるシトロンとユリーカは驚く。

 この戦績を聞いて実はサトシは途轍もないエリートトレーナーなのではないかと思わせてしまうが、当の本人はあまりピンとしておらず、謙遜な返事をする。

 

 

「そんな訳なあああぁぁぁぁぁーーーーい!!!!!」

 

「うわっ!?」

 

 

 だがそれを、先ほどまでLINEのやり取りをしていた自称ファンを名乗るテルキが真っ先に否定し、スズラン大会でサトシが行ったポケモンバトルを語り出した。

 

 

「準々決勝でシンジ選手との白熱した名勝負を繰り広げ、凄まじい『もうか』の力を持ったゴウカザルの『青いフレアドライブ』で勝利!!!その後の準決勝も、大会で唯一ダークライを倒した上に、後から出たラティオスを相討ちで倒したんだぞ!!!正直あの大会は、あのダークライ使いが居なければ貴方の優勝間違いなしだった!!!!」

 

「ダークライとラティオスを倒した!!?」

 

「伝説のポケモンと戦ったって事!?すご〜い!!!」

 

「お、大げさだよ〜……。それに倒したと言っても、同時に俺のポケモン達も皆倒されちゃったから、あの試合は負けた事に変わりはないし……」

 

 

 あの時の試合を熱く語るテルキの話を聞いて、同じく尊敬の眼差しで見るようになったシトロンとユリーカとは裏腹に、恥ずかしくて苦笑いしながら謙遜していた。

 もしピカチュウと一緒に初めて旅に出た頃のサトシならば鼻がダーテング*2になって調子に乗っていただろうが、色々な地方で様々な経験を積んだ今のサトシはあの頃より少し大人になっているので、寧ろ恥ずかしさが勝っていた。

 

 

「そんな事ない!!!!他の選手のポケモン達がダークライ1体に倒されていく中、それをただ1人打ち破ったあの時のサトシ選手は英雄だった!!!誰にも出来なかった事を成し遂げたんだから、もっと誇りを持って!!!!」

 

「わ、分かった…分かったから……」

 

 

 だがそれでも尚、テルキが目を血走るほどに見開きながら、サトシがどんなに凄い存在なのかを語り、その話を聞いて目を輝かせながら熱い視線を本人に送るシトロンとユリーカ。

 つい最近までアイリスから「子供ね〜」とか言われて、その辺りの発言に対して身に覚えが無いと言えば嘘になるが、それとは真逆に目の前の3人から凄く過大評価されている事にサトシはついていけず、今までそんな風に言われた事が無かった故に内心で苦笑してしまう。

 

 聞き慣れないような高評価を下されて、いい加減聞いててむずむずして堪らなくなってきたところ、廊下の奥からプラターヌ博士がいつの間にか戻ってきた。

 

 

「あ〜テルキ君?熱弁してる所悪いが、今は怪我を負ったケロマツが居るから、もう少し静かにしてくれないかい?」

 

「あっ……すみませんプラターヌ博士……」

 

「プラターヌ博士、ケロマツの容態は!?」

 

「幸いにも峠は越えそうだよ。立ち話も何だし、詳しくは奥で話そう。ケロマツを助けてくれたお礼もまだだし、皆ついて来て」

 

 

 サトシの問いにプラターヌ博士はそう言うと、彼の案内の元、研究所の奥へ行くサトシ達一行。

 サトシとテルキはそれぞれリザードンとボーマンダを自分のモンスターボールに戻し、博士に付いて行く。

 案内されたの部屋の隣では、助手のソフィーによってケロマツの治療が続いており、窓越しからその様子がよく見れる。

 カプセル状のケースで横たわるケロマツにソフィーは研究所の設備を使い、傷口の修復を促す特殊なライトを当てて、慎重且つ即急に回復させていた

 心配そうに4人が見守る中、プラターヌ博士は「大丈夫だよ」と言葉を送って彼等を安心させる。

 

 

「彼女の腕はピカイチだからね。もう少しすれば、自力で起き上がれるくらいには容態が安定するよ」

 

「……はい」

 

 

 プラターヌ博士の言葉に、サトシ達はようやく一安心する事が出来て、ケロマツが助かる事に胸を撫で下ろす。

 その後プラターヌ博士が紅茶を用意したので、一同はソファーに腰掛けてお互い自己紹介をした。

 

 

「テルキ君以外は初めましてだね。僕はプラターヌ、この研究所で所長を務めているカロス地方のポケモン研究家だ。改めてケロマツを助けてくれてありがとう」

 

「俺、サトシって言います。コッチは相棒のピカチュウ」

 

「ピカチュ!」

 

「私ユリーカ。んで、こっちはお兄ちゃんの――」

 

「シトロンです。初めましてプラターヌ博士、この度はお会い出来て光栄です」

 

 

 落ち着いた席で紅茶を嗜みつつ、テルキ以外の者はそれぞれ自身の名前を名乗る。

 それに付け加えサトシは、今回カロスリーグに来た経緯を軽く語る。

 

 

「今日俺達、カントーのマサラタウンから此処に着いたばかりなんです。そこでテルキとシトロン達に出会ったんです」

 

「カントーのマサラタウンから!?という事はオーキド博士の所の……テルキ君といい、これまた随分遠い所から来てくれたんだね」

 

「はい!ポケモンマスターを目指して修行の旅をしていて、今度のカロスリーグに挑戦する為に来ました!プラターヌ博士は、オーキド博士の事を知っているんですか?」

 

「勿論だとも。あの人の研究論文は何時もチェックしているからね。シンオウ地方のナナカマド博士やガラル地方のマグノリア博士と並んで、僕の大先輩に当たる人さ」

 

「そうだったんですか。……ところでさっきの、トレーナーがケロマツを手放したいっていう話なんですが……一体何があったんですか?」

 

「ああ……その事なんだけどね、僕はポケモン研究家と同時に、新人トレーナーに初心者用ポケモンを渡す役割を持っているんだ」

 

 

 ケロマツの話題が上がって、プラターヌ博士はケロマツとそのトレーナーに何があったのかを語り出す。

 

 ポケモン取り扱い免許を取得して正式にトレーナーデビューをする人間に、各地方のポケモン博士はその新人に初心者用ポケモンの3体のうち1体を渡す役割を担っている。

 カントー地方ならくさタイプのフシギダネ、ほのおタイプのヒトカゲ、そしてみずタイプのゼニガメがそれに相当し、サトシがつい最近まで旅していたイッシュ地方なら、ツタージャ、ポカブ、ミジュマルがその3体に当て嵌まる。

 無論、新人トレーナー全員がそうゆう訳ではなく、親からポケモンを受け継いだり、既にポケモンを持っている場合等はその限りではない。

 

 

「ただあのケロマツに関してはちょっと変わっていてね………バトルでの言う事を聞かなかったり、トレーナーを見限って逃げ出したり、一緒に旅立ったものの、僕の所に直接返しにきたトレーナーも…何人か居たよ」

 

「「「「えぇっ!!?」」」」

 

「きっとケロマツなりに何か考えがあると思うんだけど、こう何度もされるとこれからデビューする新人トレーナーにも悪いし……あのケロマツに旅立つ気が無いのならいっそ研究所に残して、今度からは別の個体のケロマツを出す事になりそうだよ……」

 

「そんなに何度も……」

 

「苦労してるのね……」

 

「そういった初心者用ポケモンが居るという噂は聞いた事は有りますが、まさか本当に居るとは……」

 

「…でも、何となく分かる気がします。俺も色々な地方を旅して、中には野生で出会った初心者用ポケモンもゲットした事が有るんですけど、なかなか言う事を聞かなかった奴も居ました……」

 

「ピーカ……」

 

 

 ケロマツの事でテルキとシトロンとユリーカの3人が驚く中、サトシは今までの経験から不思議な事ではないと分かった。

 初心者用ポケモンは人間に懐きやすい事もあって扱いやすいのだが全てがそうゆう訳ではなく、人間と同じく個体それぞれ性格や個性も千差万別なので、トレーナーに従順じゃない者だって当然存在する。

 分かりやすい例を上げるならサトシのリザードンがまさにそうであり、進化前のヒトカゲの頃は真面目できちんとサトシの言う事を従ってたが、リザードに進化してからはいきなり言う事を聞かなくなり、オレンジ諸島でヒデのニョロボンに負けるまではほとんどサトシに従わなかった。

 

 

 

「ガブガブゥ!」

 

 

 一同がケロマツの事で話してる中、聞き慣れない他のポケモンの鳴き声がしたのでそちらへ振り向くと、ショートボブで小紫色の髪をした小柄の女性が、人の背丈よりも高い大型のポケモンを連れていた。

 その人はこの研究所で働いているもう1人の助手である「コゼット」という人物で、彼女が連れているのはマッハポケモンの「ガブリアス」だ。

 コゼットと一緒に部屋に入ってきたガブリアスは、窓越しからケロマツの事を心配そうに見つめている。

 

 

「わぁっ、ガブリアスだ!」

 

「凄い!大っきい〜!」

 

「背びれに切れ目が無いという事は、メスの個体のガブリアスですね!」

 

「そうだよ。うちの研究所のガブリアスは気の良い奴さ。コゼット、ガブリアスの調子はどうだい?」

 

「はい。心肺やバイタル等、特に異常は見られません。その他の数値も健康そのものです」

 

「ガブゥ…」

 

「ケロマツの事なら大丈夫だよガブリアス。サトシ君達が助けてくれたんだ」

 

 

 心配するガブリアスを撫でながら、プラターヌ博士はケロマツを助けたサトシ達を紹介させる。

 賢いガブリアスは初対面ながらも、一目見てサトシ達が善人である事が分かったのか、元々やや厳つい顔も緩んで優しい表情をしている。

 

 

「よろしくなガブリアス、お前優しいんだな。ケロマツの事なら、もう大丈夫だってさ」

 

「ピカピーカ」

 

「ガブゥ〜♪」

 

 

 サトシがガブリアスの頭部を優しく撫でる。進化前のフカマルをゲットした事があるからか、進化形でもどのように撫でたら喜ぶのか直感で分かった。

 その証拠にサトシに撫でられたガブリアスは嬉しそうな顔をしており、それを見て羨ましくなったユリーカもガブリアスを撫でたくなってプラターヌ博士に頼んだ。

 

 

「博士、私も撫でていい?本物のガブリアス初めてなの」

 

「勿論良いとも。ガブリアスも喜ぶよ」

 

 

 快く了承したプラターヌ博士はガブリアスに届くようにユリーカを抱き上げ、幼い少女の手が届く距離まで近づかせてあげる。

 手が届くようになったユリーカは、先ほどのサトシを真似て同じく丁寧に撫でてあげると、ガブリアスはその優しさに触れて笑顔になる。

 

 

「ガブガブゥ〜♪」

 

「ガブリアス良い子だね。可愛い〜♪」

 

 

 滅多にお目にかかれない大きなポケモンと触れ合えて、大満足するユリーカ。

 すると、シトロンの方からプラターヌ博士にとある質問をしてきた。

 

 

「プラターヌ博士。確か博士は、ポケモンの進化に関する研究をしていると聞いた事があるんですが、具体的にどんな研究なのか聞いても良いですか?」

 

「ふむ……皆は最終進化したポケモンや、そもそも進化系を持たないポケモンにもう一段階、別の進化があると言ったら……信じるかな?」

 

「別の進化?」

 

「ガブリアスもまだ進化するってことですか?」

 

「その可能性があるんだよ。いくつかのポケモンにそう言う報告があってね。我々研究者の間ではその事を…『メガシンカ』と呼ばれているよ」

 

「メガ…シンカ?」

 

 

 プラターヌ博士から語られた、ポケモンに秘められた新たな可能性。

 ポケモンの中には、一定のレベルや条件に達すると姿形が変化し能力が向上する「進化」と呼ばれる現象が生じる種が存在する。

 進化する回数はポケモンによって異なるが、基本的には1〜2回まで進化する事が可能で、中には「進化の石」を使って進化したり、複数の進化先も持ったポケモンも存在する。

 そして最終形態まで進化したポケモンがそれ以上進化することはないのだか、カロス地方では一部のポケモンのみが可能な現象が確認されるのだ。

 

 

「そのメカニズムにはまだまだ謎が多くてね。進化には特殊な2つの石と、ポケモンとトレーナーとの絆がとても重要だと考えられているんだ」

 

「キズナ…」

 

「ピーカ?」

 

「しかも驚くべき事に、メガシンカは通常の進化とは違って、進化しても元の姿に戻ってしまうんだ!」

 

「えっ!元に戻る!?」

 

「えぇっ!?」

 

「本当ですか!?」

 

 

 メガシンカの話を聞いて、進化しても元に戻ると知ったテルキ以外の3人は驚く。

 ポケモンの進化は人間の成長と似たようなものなので、「フォルムチェンジ」とは違い一度進化すればもう元の姿には戻らないのが常識だが、元に戻るなんて前代未聞の事だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そんな凄い話をプラターヌ博士から聞いたサトシだが、ここでとある存在が今の話を盗聴器で聞いている者達が居た。

 その存在は勿論、何時もサトシのピカチュウを付け狙っているロケット団の3人組と、ソーナンスとマネネである。

 

 

「メガシンカ……何だか強そうニャ」

 

「進化の上の、そのまた進化だってよ!」

 

「マネマネ♪」

 

「なら決まりよ!この研究所のポケモンを皆ゲットして、無敵のメガシンカポケモン軍団を結成させるわよ〜!!」

 

「「おうっ!!」」

 

「ソォォーーナンスッ!」

 

 

 メガシンカの話を聞いた彼等は、先ほど吹っ飛ばされた事も忘れてやる気が出ると、この研究所のポケモン達を盗むべく再び動き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そうだ!博士、実は見てもらいたい物があるんですけど、良いですか?」

 

「なんだいサトシ君?」

 

「えっと〜……実はこの石なんですけど、何の石か分かりますか?」

 

 

 そう言ってサトシがリュックの中から取り出したのは、1つの丸い石だった。

 綺麗な丸い形をしているその石は片手に収まるほどの大きさで、中には遺伝子を彷彿とされる不思議なマークが有り、何処か神秘的な雰囲気を醸し出している。

 その石を見せられたプラターヌ博士と、ついでに隣にいたテルキがまじまじと見つめる。

 

 

「この石は……!!」

 

「博士、これメガストーンですよね?何のポケモンのナイトなのかは分かりませんが、少なくともメガストーンである事は確かですよ」

 

「ああ!サトシ君、これは一体何処で手に入れたんだい?詳しく話を聞かせてほしい」

 

 

 博士とテルキがその石について語り合っていると、その事についてサトシが口を開く。

 

 

「実はこの石、ジョウト地方のリザフィックバレーの管理人であるジークさんから貰ったんです。元々俺のリザードンは其処で長い間修行していたんですが、修行が完了して谷を卒業した時の餞別で頂いたんです。何でもこの石が、俺のリザードンにだけ強く反応したらしくて……」

 

「リザフィックバレー……確か彼処は、一際強く大きなリザードン達が集うとされる生息域と言われている……。てことはこの石は、リザードナイトか!?」

 

「博士、もしかしてこの石の事を知ってるんですか?」

 

「知っているも何も、これこそポケモンをメガシンカさせるのに必要な物の1つ、『メガストーン』だよ。そしてコレとリザードンが反応したという事は、これはリザードンをメガシンカさせるメガストーン『リザードナイト』の可能性が非常に高い!」

 

「ほ、本当ですか!?」

 

「って事は、リザードンもメガシンカ出来るんですか!?」

 

「見たい見たい!ユリーカ、リザードンがメガシンカするところ見たい!!」

 

「……いや、これだけではリザードンをメガシンカさせる事は出来ないよ。メガシンカさせるにはポケモンに対応するメガストーンの他に、トレーナーが持つ『キーストーン』という石が必要になるんだ」

 

「キーストーン…?」

 

「そういえば特殊な石が2つ必要と言ってましたね。ならまだリザードンはメガシンカ出来ないと……」

 

「な〜んだ、メガシンカ見たかったな〜……」

 

 

 話を聞いてリザードンがメガシンカ出来るのかと期待した3人だが、プラターヌ博士は今の状態ではまだ出来ないと言われて、少し残念がるサトシ達。

 博士の話によると、メガシンカするにはそれぞれのポケモンに対応した『メガストーン』という石と、『キーストーン』というもう1つが必要となる。

 故に、サトシの持っている石がリザードンをメガシンカさせる『リザードナイト』だと仮定しても、キーストーンが無い以上はリザードンをメガシンカ出来ないのだ。

 

 

「それに、サトシ君のリザードンにだけ反応したというのが気になるな………サトシ君、もしよかったら君のリザードンを見せてくれるかい?」

 

「良いですよ。あっでも、ここだとリザードンを出すのは少し狭いから、もう少し広い場所が良いんですが……」

 

「なら先ずは、研究所のポケモン達が居る中庭に移動しよう。其処ならギャラドスやイワークレベルのポケモンでも入れるくらい広いから、リザードンでも大丈夫な筈だよ」

 

「分かりました。じゃあ、移動します」

 

 

 こうして一同はサトシのリザードンを調べるべく、一度研究所の中庭に移動する事になった。

 ガブリアスは引き続き助手のコゼットに預けられ別の部屋に移動し、プラターヌ博士の案内でシトロンとユリーカとテルキは中庭へと足を進める。

 しかしサトシは、その前に治療室で寝ているケロマツの事が気になっていた。

 

 

「あれ?サトシ、早く行かないと…」

 

「ああ、先に行っててくれ。もう少しだけケロマツの様子を見てから、すぐに行くよ」

 

「そうですか……分かった」

 

 

 サトシとピカチュウ以外が部屋を出ると、サトシは治療室で静かに安静に寝ているケロマツに近付いた。

 ケロマツが虚ろな目でサトシと目が合うと、サトシは優しく静かに語り掛ける。

 

 

「ケ…ロ……」

 

「ケロマツ…本当にありがとな。お陰で助かったよ」

 

「ピカピカ」

 

「俺達、お前が大好きだぜ」

 

「ケロ…?」

 

「俺には分かる……お前は、いらないなんて言われるポケモンじゃない。ピカチュウを助けてくれた…熱い奴だ!」

 

「ピカ」

 

「ケロ……」

 

「……じゃあな。早く元気になれよ、ケロマツ」

 

 

 助けてくれた事に礼を言い、加えて要らないポケモンではないと言うと、今度こそサトシ達はプラターヌ博士の後を追った。

 ケロマツはそんなサトシに何か運命的なものを感じると、姿が見えなくなるまでずっと彼の背中を見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わあ~、いっぱいポケモン達が居る〜!!」

 

「ユリーカ、あんまり騒いではいけないよ。……でも確かにこれは凄いですね!こんなにもポケモン達が居て」

 

「相変わらず広い中庭ですね博士。概ねホエルオー50体くらい入るんじゃないですか?」

 

「いやいや、流石にそこまで広くはないよ。ポケモン達にストレスを与えないよう木々の配置とかを工夫して、広く感じるように錯覚させているんだ」

 

 

 サトシは先に行ったプラターヌ博士に急いでついて行くと、案内された場所は、壁や天井がガラス張りの大きな中庭だった。

 その中庭は外と勘違いするほどに広く、まるで自然の一角をそのまま部屋に移したかの如く木々や芝生が生い茂り、人工の湖も在った。

 先に着ていたユリーカは、「ジグザグマ」や「マダツボミ」等の中庭のポケモン達と戯れており、とても楽しそうにしている。

 

 

「すみません博士!お待たせしました」

 

「大丈夫だよサトシ君。では早速、君のリザードンを見せてくれるかい?」

 

「はい!それじゃあ……出てこい、リザードン!!」

 

 

 合流したサトシは博士に言われてモンスターボールを取り出し、軽く投げる。

 投げられたボールが開くと光が飛び出し、中からリザードンが出てきた。

 

 

「グオオオォォォォォォーーーーー!!!!!」

 

「おお、実にマーベラス!!なんて素晴らしいほど立派なリザードンだ!」

 

「ありがとうございます!リザードン、プラターヌ博士がお前の事を見たいって言うから、少し動かないでくれるか?」

 

「グオォウ」

 

「ありがとうリザードン。少しこのスキャナーで見るだけだから、リラックスしていてくれ」

 

 

 サトシのリザードンと対面したプラターヌ博士は、片手で持てるほどの大きさをした特殊なスキャナーを翳し、リザードンのデータを取る。

 リザードンの全身をくまなくスキャンし終えたプラターヌ博士は、すぐにそのデータを算出させる。

 

 

「お疲れ様リザードン。もう大丈夫だよ」

 

「それで……どうですか?博士」

 

「う〜ん……このスキャナーで算出されたデータには、特に健康状態とかに異常とかは無さそうだね。その他の数値も他のリザードンのデータと比較しても、どれも個体差程度しか変わりないか……」

 

「そうですか……じゃあ何でだろう?ジークさんは俺のリザードンにだけ反応したって言ってたけど、他のリザードンとは特に変わりないし……」

 

 

 調べたところ、サトシのリザードンには特に変わった所や目立った点は無く、普通のリザードンだという事が分かった。

 一先ず健康とかに異常が無いのは安心したが、それでは何故ジークから貰ったメガストーンがサトシのリザードンにのみ反応したのか、それが謎である。

 進化前のヒトカゲの頃から特に他と変わった所は無く(リザードから言う事を聞かなかった頃の事は除いて)、サトシもプラターヌ博士も首を傾げる。

 

 2人がリザードンについて話していると、今度はシトロンが口を開く。

 

 

「僕も何かお手伝いしたいですが、そもそも僕は実際のメガシンカがどうゆうものなのか分かりませんので、なんとも……」

 

「実際のメガシンカか………そうだ。テルキ君、もし良ければ君のボーマンダのメガシンカを、3人に見せてあげれるかい?」

 

「えっ、俺のボーマンダの…?」

 

 

 実例が無いと何とも言えないと口にしたシトロンの言葉に、プラターヌはテルキに「ボーマンダのメガシンカを見せたらどうだ?」と聞いてきた。

 その言葉を聞いたサトシ達の視線が、一気にテルキに注目が集まる。

 

 

「それってもしかして、ボーマンダもメガシンカが出来るんですか!?」

 

「そうだよ。しかも彼は丁度メガストーンとキーストーン両方を持っているし、彼等との絆も強いから、メガシンカの条件は満たしているんだ」

 

「本当ですか!?テルキ、見せてくれないか?ボーマンダのメガシンカ、俺も見てみたいんだ!」

 

「僕からもお願いします!」

 

「私も私も!ボーマンダがどんなふうにメガシンカするのか、ユリーカ見たい見たい!!」

 

「良いよ。それじゃあ早速ボーマンダを出すから、皆ちょっと離れて」

 

 

 ボーマンダがメガシンカ出来ると聞いた3人は、テルキに見せてもらうように頼むと、本人は特に断る理由も無いため了承。

 テルキはベルトに手を回してボーマンダのモンスターボールを取り出すと、それを開いたスペースへ投げようとする。

 だがその時、ガブリアスを預けた筈の助手のコゼットが中庭にやって来て、プラターヌ博士に近付く。

 

 

「すみません博士、ちょっとよろしいでしょうか?」

 

「おや?どうしたんだコゼット」

 

「実は……研究者と名乗る3人組が、メガシンカについて研究したいと尋ねて来たんですが……」

 

「研究者…?今日は他から研究員が来る予定は無い筈なんだけどな……」

 

 

 本来この日はテルキ以外に来客予定が無いのにも関わらずいきなり訪問しにきたという、メガシンカを研究したいと名乗る謎の研究者。

 一体誰なのかと思ったその時、突然研究所のロビーからガブリアスの悲鳴が鳴り響いた。

 

 

―ガアァブアァァァァァァァァッ!!!?―

 

「なっ、何です!?」

 

「この声、ガブリアスの声だ!」

 

「ガブリアス!」

 

 

 何か嫌な予感を感じたサトシ達は、中庭から急いでロビーへと駆け足で向かう。

 

 

「グオアァッ!?グオオオ…!!」

 

 

 またボールから出たままのサトシのリザードンも、ドスンドスンと足音を鳴らしながら慌てて一同を追って、研究所の狭い通路につっかえつつも無理矢理に通って付いて行く。

 

 

 

 走ってロビーに着いた彼等が行きつく先に目に飛び込んで来た光景はなんと、慌てる助手のソフィーと床に転がるケロマツ、ガブリアスに恐れ後退りする怪しい白衣の3人組。そして半壊したロビーの中心でもがき苦しむガブリアスの姿だった。

 

 

「ガアァブアァァァァッ!!!ガアアァァァァッ!!!!」

 

「ガブリアス!!!」

 

「ピーカチュッ!!!」

 

「何だよこれ……一体どうなっているんだよ!?」

 

「博士!あの人達がガブリアスに妙な機械を……!!」

 

「何だって!?君達は何者だ!!!」

 

 

 サトシやテルキ達がガブリアス暴走するの変貌に戸惑う中、ソフィーが事の経緯を簡潔に伝える。

 ガブリアスが苦しんでいる原因が目の前の怪しい研究者達だと知ったプラターヌ博士は声を荒げてると、その3人は白衣を取って正体を現した。

 

 其処にはなんと、先ほど倒して吹っ飛ばした筈の、ロケット団が在った。

 

 

 

 

《TO BE CONTINUED》

 

 ここまでの冒険を、ポケモンレポートにしっかり書き残した!▼

 

*1
宇宙猫状態

*2
鼻が天狗




●テルキ

 実はサトシの大ファン。シンオウリーグスズラン大会にて唯一タクトのダークライに勝利し、続けて来たラティオスにも相討ちで倒したサトシの事を尊敬している。
 また準々決勝のシンジ戦における、強力な猛火を操るサトシのゴウカザルの存在も知っており、同じゴウカザル使いとして憧れを持っている。



●ポケスマホ

 言わば後に出てくるロトムスマホの前世代機。ロトムが入っていない事以外は普通の機能。

↓使えるアプリ一覧
1.カレンダー
2.地図
3.カメラ
4.メール
5.LINE
6.キャッシュ
7.モバイル定期
8.設定
9.時計
10.天気
11.ミュージック
12.ユーザーID
13.通話
14.インターネット
15.動画
16.ポケモン図鑑

等々…



●テルキの手持ちポケモン

6.ボーマンダ(♀)
特性:いかく
 210番道路でゲットしたタツベイがコモルーへと進化し、やがて翼が生えて最終進化した。所謂そらをとぶ要員にして、テルキの切り札的な存在。またポケモンハンターJのボーマンダにも匹敵する大型の個体でもあり、某伝説の超野菜人(ブロリーです……)と同じ金色の首飾りを付けている。

 その首飾りにはボーマンダのメガストーンである「ボーマンダナイト」が嵌められている。


↓手持ちポケモン
1.イーブイ(♀)
2.ゴウカザル(♂)
3.ドダイトス(♂)
4.ヒスイダイケンキ(♂)
5.レントラー(♀)
6.ボーマンダ(♀)





 ここでちょっと言いたい事が………正直言ってあのダークライ使いのタクトとの試合は、あまりにも理不尽というか、今でも納得が出来ない所があります。
 今でこそ新無印のダンデ無双がもっと炎上してる感じがしましたけど、当時の放送を見てた者として、あんなの絶対に勝てないって文句ばっかり言ってた記憶があります。
 私も当時プラチナで、ダークライを持っていた友人と通信対戦で戦ってみたんですけど、本当にシンオウリーグ同様にダークライだけで手持ち全滅されました。
 ただそんな中でサトシだけダークライを倒し、次に出たラティオスを相討ちで倒すってガチで凄すぎる。
 そんなサトシにファンが一人も居ないとか、それこそ絶対に有り得ないでしょう。

サトシは凄いんだ!!!





追伸

 それと第1話にて、AI生成とかを使って主人公のイメージ画像を作って載せてみました。いずれもっとイメージに近い物に変える予定ですが、もし何か問題があったりしたら即座に消します。
 ……えっ?AIとかよりも自作でやれって?画力が−53万の私には無理です。

サトシ達のバトル描写、なるべくちゃんと描くべき?(オリ主のバトルは描写します)

  • アニメと同じ部分はダイジェストでも良い
  • アニメと同じでもなるべく描いてほしい
  • 作者におまかせ
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