アニポケXY サトシのリザードン続投&タクトに勝ちたいゴウカザル使い   作:ゴジロット

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 Q.モチベーションを上げる方法って、なに?(最近ガチでモチベがゼロ…)
 A.知らん

 実はそれには理由がありまして………いつの間にかアマプラでポケモン映画が見れなくなったんですよ(デオキシスの映画がまだ途中だったのに…)。
 それでガチでモチベがガタ落ちしまして、スイッチ2が無いから「ぽこあポケモン」も出来ないし(ギャルヤドンとギャルフシギダネ概念好き)、もう本当に最悪な気分。

 まぁそんな個人的事情は置いといて、今回で第2話を終わらせる予定だったんですが、長くなったので更に分けようと思います。
 将来的に本来の設定を無視して、プラターヌ博士のガブリアスはメガガブリアスZにするのも面白いかも?(通常のメガガブリアスは最強メガシンカに登場するルイのガブの字が既になってるし)



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【第5話】暴走ガブリアス追跡!メガボーマンダ降臨!!

 

 

 

 時は少し遡り、サトシ達がリザードンについて調べる為に中庭に向かっている頃、突如として研究所の扉が開いた。

 

 

「はいはいどうも〜!」

 

「メガシンカの研究に来ました〜!」

 

「お手伝いしに来ましたのニャ〜!」

 

 

 いきなり入ってきたのは、どちらも眼鏡とマスクと白衣を着用した赤紫色の女性と薄い青紫色の男性、後は何処か語尾と体形がおかしい男性だった。

 ……もう概ね察しているかもしれないが、もしかしなくても彼等は研究者に変装したロケット団のムサシとコジロウ、そしてソーナンスに肩車して人に変装しているニャースである。

 この如何にも怪しさ全開の3人に対し、助手のソフィーとコゼットが対応する。

 

 

「あの……貴方達は?」

 

「勝手に入られると困るんですが…」

 

「私達はポケモンが何故メガシンカするのか、その根源に何が存在するのか、日夜その研究に勤しんでいる凄腕研究員の者でございま〜す!」

 

「故にメガシンカの謎を解明すべく、メガシンカ研究の第一人者であるプラターヌ博士の下で研究したいと思いやって来たのです!」

 

「ニャー達に掛かれば、立ち止まっている汎ゆる研究も一発で解明出来ますニャ〜!」

 

「…?新しく研究員が入るなんて聞いてないけど……」

 

「私が博士に聞いてきます」

 

 

 突然扉を叩いて入ってきた怪しい研究員(に変装したロケット団)に戸惑う助手2人。

 コゼットが確認の為にプラターヌ博士の元へと向かいロビーを出ると、研究所のガブリアスがすれ違いでやってくる。

 

 

「ガブウゥゥ……!!」

 

 

 ポケモンから見ても怪しいとしか思えない彼等の存在に、ガブリアスは研究員3人に唸り声を上げ警戒する。

 対して怪しい研究員3人もとい、ロケット団はここから行動に移ろうと向こうの出方を伺っていると、通路からケロマツがやって来る。

 

 

「ケロ、ケロケロ!」

 

「ガブゥ!?」

 

 

 どうやら治療が終わって体を動かせる程度に回復したケロマツが、怪しい気配を感じて様子を見に来たらしい。

 ケロマツは現れた研究員3人が、先ほど対峙した悪党だと本能的に察してそれをガブリアスに教えると、ガブリアスの警戒心が高まる。

 

 

「ひそひそ…(ニャー達をぶっ飛ばそうとしてきた奴ニャ)」

 

「ひそひそ…(この研究所のポケモンのようね)」

 

「ひそひそ…(じゃあ先ずはコイツからいただきますか)」

 

 

 ロケット団側も先ほどピカチュウゲットを邪魔したポケモンと同じだと気付いて、面倒な事になる前に行動に移る事にした。

 研究員の1人もとい、コジロウはケロマツを捕獲すべく懐から黒いキューブ状の物体を取り出す。

 

 

「さあ!それでは研究スタートですよ〜!」

 

「ちょ、ちょっと…!勝手な事は――!!」

 

「はいはい、危ないから下がって!もっと下がってくださいね〜!」

 

 

 正体不明の物体を取り出して、いきなり研究を始めると言い出したのでソフィーは止めさせようとするが、もう1人の研究員改めムサシが抑える。

 そうこうしているうちに、コジロウは手に持ったキューブをケロマツに投げつけた。

 

 

「ガブッ!!」

 

 

 身構えるケロマツだが、キューブが当たる直前にガブリアスが咄嗟に前に出て庇い、代わりにキューブが当たる。

 当たったキューブはリングを展開し、ガブリアスの首をキツく絞めると特殊な電撃が発生し出して、ガブリアスに苦痛を与えながら支配する。

 

「ガアァブアァァァァァァァァッ!!!?」

 

「あっ、ガブリアス!!!!」

 

「ケ、ケロ…!?」

 

 

 ソフィーが必死に呼びかけるが、彼女の声はガブリアスの耳に届かない。

 コジロウが投げてリングが展開されたキューブには、ポケモンの脳波に電気信号を送って無理矢理命令通りに動かせるという言わば「電波受信機」であり、この機械を取り付けて捕まえたポケモンはロケット団の言い成りになってしまうのだ。

 ケロマツを捕まえる為に投げたキューブだが、思わぬ大物をゲットした彼等は寧ろ好機と見なし、ターゲットをガブリアスに変える。

 

 

「思わぬ収穫ね。確かアイツには、メガシンカの可能性が有ると言ってたわ」

 

「作戦変更!先ずはコイツをゲットだニャ!」

 

「よし!ガブリアス、俺達と一緒に来るんだ!」

 

 

 コジロウはリモコンを取り出して、捕まえたガブリアスを誘導すべく操る。

 ガブリアスは更に苦しみ出し、見兼ねたケロマツが助けるべくリング外そうと飛びかかるが、リングから発する電撃によって弾かれて吹っ飛ばされてしまう。

 

 

「ガアアァァァッ!!!!ガァブゥアアァァァーーッ!!!!」

 

 

 強い電撃が発せられた事でガブリアスは目つきが赤く鋭くなると、本棚を倒したり、口から吐く強力なビーム「はかいこうせん」で壁や窓を破壊する等して暴れ出す。

 そのあまりの暴れように、リングを取り付けたロケット団側も後退りするレベルだ。

 

 

「ガブゥゥゥ……!!!ガアアァァァァァーーーッ!!!!」

 

「ちょっと、ちょっと!あの首輪つけたら、言うこと聞くようになるんじゃないの!?」

 

「ガブリアス、言う事を聞くのニャ!」

 

「お、おかしいな…!?設計は完璧なはずなのに……」

 

 

 流石に想定していたのとは様子が違うと気付いたコジロウは更にリモコンを操作して、どうにかを制御出来るか試みてみるも、ガブリアスは変わらず暴れるのみ。

 そんな時、騒ぎが聞こえて駆け付けたサトシ達が通路からやって来た。

 

 

「ガアァブアァァァァッ!!!ガアアァァァァッ!!!!」

 

「ガブリアス!!!」

 

「ピーカチュッ!!!」

 

「何だよこれ……一体どうなっているんだよ!?」

 

「博士!あの人達がガブリアスに妙な機械を……!!」

 

「何だって!?君達は何者だ!!!」

 

 

 サトシやテルキ達がガブリアス暴走するの変貌に戸惑う中、ソフィーが事の経緯を簡潔に伝える。

 ガブリアスが苦しんでいる原因が目の前の怪しい研究者達だと知ったプラターヌ博士は声を荒げてると、その3人は白衣を取って正体を現した。

 

 

 

 

 

 

 

「“何者だ!!!”と声がする!」

 

「地平線の彼方から!」

 

「ビッグバンの彼方から!」

 

「我等を呼んでる声がする!」

 

「お待たせニャー!」

 

「健気に咲いた悪の華」

 

「ハードでスイートな(かたき)役」

 

ムサシ!

コジロウ!

ニャースでニャース!」

 

「『ロケット団』の在るところ」

 

「世界は!」

 

「宇宙は!」

 

「「「君を待っている!」」」

 

「ソォォーーナンスッ!」

 

「マーネッネ♪」

 

 

 本日2回目の名乗り――しかも随分懐かしい頃(アドバンスジェネレーションVer.)の口上で名乗った毎度お馴染みロケット団。

 

 

「あっ!!お前達はさっきの卑怯者!!」

 

「ロケット団!」

 

「ちょっとあんた達、しつこいわよ!」

 

「ロケット団?」

 

「人のポケモンを奪う悪い奴等なんです!」

 

 

 テルキは正体を知ってまた卑怯者と呼び、サトシは再び現れたロケット団を前に警戒して、ユリーカはそのしつこさにうんざりした声を上げる。

 聞き慣れない存在を前にプラターヌ博士は首を傾げると、サトシは彼等がどうゆう連中なのかを簡潔に説明した。

 

 

「は〜い、その通り!」

 

「ガブリアスは我等ロケット団が頂いた!」

 

「それでは本日は撤収ニャ!」

 

「なっ!?ニャースが喋ってる!?」

 

「ええ、ニャーは喋りますのニャ」

 

 

 人語を話すニャースの存在に驚くプラターヌ博士。相手が悪党でなければ是非とも接触してみたいところだが、どうやら話が通じる存在ではないと瞬時に理解する。

 

 

「ガアアァァァァッ!!!!」

 

「「「えっ…?」」」

 

 

 なんとかして彼等を追い払えないかとサトシ達が考えているその時、リングのせいで暴れるガブリアスがロケット団に向かって「はかいこうせん」を発射。

 凄まじい威力の光線がロケット団達に着弾すると、その勢いのまま屋外へと吹っ飛ばされてしまった。

 

 

「「「うえ〜っ!?まっさか〜〜!?」」」

 

「ソォォーーナンスゥゥ〜〜!?」「マ〜ネ〜♪」

 

 

 折角ガブリアスを奪う手筈だったが、逆に暴走したガブリアスの攻撃で空の星と化してしまったロケット団御一行。

 一体何がしたかったのかと思うサトシ達だが、これで悪は去ったので一件落着かと思われたものの、肝心のリングを取り付けられたガブリアスは残ったままである。

 

 

「ガア…!ガブウゥッ……!!ガアァァ……!!!」

 

「ガブリアス!どうしたんだ!?」

 

「博士、ガブリアスの首を見て下さい!何か輪っかのような物が巻き付いてます!!」

 

「アレは…さっきの奴等の仕業です!アレからケロマツを庇ってガブリアスは…!」

 

「何だって!?」

 

 

 普段は利口で大人しいガブリアスの変貌に戸惑うプラターヌ博士達は、その原因が先ほどロケット団である事をすぐに理解する。

 どうにかしてガブリアスの暴走の原因である首のリングを外せないか考えていると、今だに苦しむガブリアスの口に強力なエネルギーが集約されていく。

 

 

「ガアアァァァァ……ッ!!!!」

 

「っ!!危ない!!!」

 

「皆伏せるんだ!!!」

 

 

 またしてもガブリアスは周りにお構いなく「はかいこうせん」を薙ぎ払うように撃って、研究所のロビーをめちゃくちゃに破壊してきた。

 本来「はかいこうせん」等の強力な一部技は威力が凄まじい分、一度撃つと反動で暫く動けなくなるデメリットを持つが、それが無く連続で撃っているという事は体の負担すら気付けていない可能性が有り、非常に危険な状態なのは明白。

 更に「はかいこうせん」を撃つガブリアスは、そのままサトシ達にも向けて発射してしまう。

 

 

 

「グオオオォォォ!!!!」

 

「っ!?リザードン!!!」

 

 

 だが寸前のところで、通路につっかえつつも後から追ってきたサトシのリザードンが前に出て、その身1つで盾となりサトシ達を守った。

 「はかいこうせん」をもろに受けたリザードンだが、伝説のポケモンにも立ち向かえる実力を持った彼だからこそ、きちんとガードを固めて大きなダメージにならずに済んだ。

 こうしてリザードンのお陰で、間一髪ガブリアスの攻撃から逃れたしたサトシ達。

 

 

「ガアァァァァァァァァァ……!!」

 

 

 しかし、その僅かな隙に暴走したガブリアスは飛び上がり、割れた窓から研究所の外へ飛び出してしまった。

 窓の外から苦しむガブリアスの悲痛な叫びが響き渡ってくるが、それもすぐに遠ざかっていく。

 

 

「ガブリアスが…泣いている……」

 

「どうなっちゃうの…?」

 

 

 さっきまで優しく接してくれたガブリアスが暴れる姿を見て、ユリーカは怖くなって泣きそうな顔になる。

 だが一番辛い思いをしているのは紛れもなくガブリアスの方で、暴れながらも苦しんで泣いている事に気付いたは、ガブリアスを助けるべく行動に移す。

 

 

「プラターヌ博士、俺達はガブリアスを追いかけます!」

 

「ピカピカ!」

 

「そんな無茶な!今のガブリアスを止めるのはあまりにも危険すぎる!」

 

「今危険なのは、ガブリアスの方です!すぐに助けてあげないと!!」

 

「くっ……分かった!十二分に気を付けろよサトシ君!」

 

「はい!追うぞピカチュウ、リザードン!」

 

「ピーカ!」

 

「グオオオ!!」

 

「コゼット、この事をすぐにジュンサーさんに通報してくれ!ソフィーは、僕と一緒に他のポケモン達の様子を確認だ!」

 

「「はい!!」」

 

「それとテルキ君!出来ればサトシ君に付いてあげてくれないか!?彼だけでは心配だ!」

 

「分かりました!任せて下さい!!」

 

「お兄ちゃん、ガブリアス可哀想……」

 

「…僕達も、行こう!」

 

「うん!」

 

 

 それぞれ役割を決めて、プラターヌ博士達は即座に行動を開始する。

 サトシとテルキは玄関を開けて外の道路へ出ると、既にガブリアスは優れた滑空能力で空を飛び、飛行ポケモンにも匹敵するスピードで遠くの方まで行ってしまっていた。

 あのスピードに追いつくには此方も飛んでいくしかないと、サトシの考えを察したリザードンは姿勢を低くすると、サトシに語り掛ける。

 

 

「グオッ!」

 

「そうか、俺達を乗せてくれるんだな!頼むリザードン、飛んでガブリアスを追ってくれ!」

 

「ピカピーカ!」

 

「グオォォウ!」

 

「なら俺も……出てこい、ボーマンダ!!」

 

「ボゥアアアアァァァァァァッ!!!」

 

 

 空を飛ぶと分かったテルキはモンスターボールを投げて、自身の相棒であるボーマンダを呼び出す。

 ボーマンダも状況を察したようで、出てきてすぐに乗りやすい姿勢になってくれた。

 サトシとテルキはそれぞれ慣れた動作でリザードンとボーマンダに跨り、しっかり掴まるといよいよ飛び立とうとする。

 

 

「ケロッ!」

 

「っ!?ケロマツ!!」

 

 

 しかしその直前、駆け出してきたケロマツがジャンプすると、ピカチュウを乗せていないサトシのもう片方の肩に乗ってきた。

 

 

「ケロ、ケロケーロ!」

 

「ケロマツ……分かった!皆で一緒にガブリアスを助けに行こう!」

 

「ケロッ…!」

 

 

 「一緒に行かせてくれ!」と言ってるのを直感で分かったサトシは、二つ返事で了承してケロマツも共に行く事にした。

 ケロマツを加え、今度こそ準備が整ったサトシとテルキはガブリアスを追う為に、それぞれリザードンとボーマンダに指示を出した。

 

 

「飛べ、リザードン!!」

 

「グオオオォォォォォォーーッ!!!」

 

「いけ、ボーマンダ!!」

 

「ボオオオオォォォォォォーーーッ!!!」

 

 

 主人の合図で2体のドラゴン型のポケモンは翼を広げて、ミアレシティの空へと飛び上がる。

 力強く羽ばたく翼は風に乗り、リザードンとボーマンダは飛行してガブリアスの追跡を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『住民の皆さん!現在ミアレシティでは、ガブリアスが暴れています!!外にいると非常に危険ですので、速やかに屋内へと避難して下さい!!』

 

 

 時刻は早くも夕方になり、日が地の果てに沈みかけて空がオレンジ色に染まっていく中、ミアレシティは大混乱となっていた。

 研究所から通報を受けて、町中はパトカーのサイレンが鳴り響く中、乗っているジュンサーや警察官達が住民に避難を呼びかける。

 

 

「テレビを御覧の皆さん。番組の途中ですが、臨時ニュースをお伝えします!現在ミアレシティでは突如として暴走したガブリアスが出現し、街が混乱状態へと陥っています!」

 

 

 更には報道関係者も騒ぎを嗅ぎ付けたらしく、赤髪の1人の女性アナウンサーが急遽現場近くで、ミアレシティの現状をテレビに伝えていた。

 万が一に備えて、彼女の側にはパートナーのダークポケモン「ヘルガー」が待機しており、緊急時の際にも対処出来るようにしている。

 

 

「ガアアァァァァッ!!!!」

 

 

 カメラマンが持つカメラに向かってアナウンサーが報道しているとその時、暴走するガブリアスが彼女等に向かって「はかいこうせん」を発射してきた。

 その光景をカメラ越しに見たカメラマンやスタッフ達は、慌てて逃げようとする。

 

 

「っ!!ヘルガー、『だいもんじ』!!!」

 

「ルガッ!!ルウゥゥゥガアァァァァァァッ!!!!」

 

 

 急遽報道を中断したアナウンサーは即座にパートナーのポケモンに指示を出し、ヘルガーは口から大の字に広がる巨大な炎「だいもんじ」を吐いて、ガブリアスの「はかいこうせん」を相殺させる。

 単純な威力としては「はかいこうせん」の方が上だが、アナウンサーのポケモンであるヘルガーの方が実力が高く、「だいもんじ」で撃ち消す事に成功して受けたのは爆風のみで済んだ。

 

 

「くっ……失礼しました!この通り今のガブリアスは、非常に危険です!ミアレシティにお住まいの方々は速やかに、屋内へと避難して下さい!」

 

 

 突然の出来事にも慌てず、尚且つすぐに適切な対処をしながらも、この事態を伝える為に仕事を真っ当する女性アナウンサー。

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてテレビスタッフ達が流している放送は、ミアレシティから南南東に離れた小さな町「アサメタウン」にも届いていた。

 そのアサメタウンの中の一軒家にて、「サイホーンレース」の元レーサーである女性の「サキ」がコーヒーを飲みながらリビングでテレビを観ていたら、ミアレシティのニュースが丁度生放送されていた。

 

 

「……ねえ、これ見てよ。凄い事になってるわよ」

 

 

 サキがテレビの事を伝える為に、冷蔵庫から麦茶を取り出している自分の娘に声を掛ける。

 その声が聞こえたのか、ラフな格好をしたブロンド色で長髪の美少女が顔を覗かせると、とある事でプリプリと怒りながらも返事をした。

 

 

「私の顔も、ちょ〜凄い事になってるんですけど!?」

 

「あっ……あはは……」

 

 

 お怒り気味の自分の娘に、サキは視線を反らしつつ苦笑いで返す。

 その美少女の名は「セレナ」と言い、サキの一人娘で現在アサメタウンで母親と2人暮らしをしている。

 彼女がお怒り気味なのは、食事と休憩を除いて朝から夕方までずっと母親からサイホーンレースの練習をやらされていたからである。

 彼女は特に別にサイホーンレースが嫌いという訳ではないが、ただでさえ乗りこなすのが難しいサイホーンに乗って走る練習を毎日毎日ずっとやらされ続けているから、正直うんざりしていた。

 その上、暴れるサイホーンに何度も何度も振り落とされるから、全身泥だらけになったり、地面に体を打って痛いし、顔にも傷が出来て大変である。

 ただ強いて言えばその過酷な練習のお陰で体が鍛えられ、スタイルも良い感じに整っているのも事実だが。

 

 母親のサキと一緒に、セレナもまたリビングのソファーに腰掛け、テレビに映っている番組を見る。

 

 

「…?コレ何ていう映画?」

 

「違う違う、生中継よ。ミアレシティだって」

 

 

 何だか現実離れした映像が映っているので最初は映画かと思ったセレナだが、母親のサキはそれが今都会で起きている事件だと教える。

 すると、テレビに映る光景に動きがあった。

 

 

『あっ!暴走したガブリアスを追い掛けるように、2体のポケモンが空を飛んでいます!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ガブゥアァァ……!!ガアアァァァァァァァァ!!!!」

 

 

 舞台はミアレシティの上空に戻り、苦しみ暴れるガブリアスが飛びながら口に高エネルギーを溜める。

 既に何度も連続で撃ってるにも関わらず、重たい反動を受けても尚、無理してまた「はかいこうせん」を街に向けて放ってしまう。

 しかしそれと同時に、オレンジ色の体に青緑色の翼を広げたポケモンに跨る1人の少年が、自身の相棒達に指示を飛ばした。

 

 

「ピカチュウ、『10まんボルト』!!!リザードン、『かえんほうしゃ』!!!ケロマツ、『みずのはどう』だ!!!」

 

「ピッカアァァ…ヂュウウゥゥゥゥゥーーーー!!!!」

 

「グウゥゥ…ボオオオォォォォォォォーーー!!!!」

 

「ケエェェェ…ロォッ!!!!」

 

 

 リザードンに乗って空を飛び、ガブリアスを追跡していたサトシは再び強力なビームが放たれると直前に気付き、彼の指示を受けたピカチュウとリザードン、そして研究所のケロマツがエネルギーを集約させ、得意の技を同時に発射する事で「はかいこうせん」を相殺。

 街への被害を最小限に抑えた上に、人的被害も防ぐというファインプレーをやってのけた。

 

 

「ガアァァ…!!!ガアアァァァァァァ!!!!」

 

 

 しかしそれでも尚、攻撃の手を緩めない暴走したガブリアスは、更に「はかいこうせん」を撃とうとする。

 だが今度は、サトシのポケモン達とは違う、別のトレーナーのポケモン達が前に出る。

 そのポケモンはボーマンダで、背中にはトレーナーのテルキとゴウカザルが乗っており、またテルキの肩にはイーブイがしがみついていた。

 

 

「技の制限解除!!ゴウカザル、『はどうだん』!!!ボーマンダ、『りゅうのはどう』!!!イーブイ、『シャドーボール』!!!」

 

「ゴオオォォ…カアァッ!!!!」

 

「ボオオォォォ…ダアアァァァァァァ!!!!」

 

「ブイブイブイブイ…ブイィッ!!!!」

 

 

 テルキのポケモン達が一斉に技を発射して、またしてもガブリアスが放った強力なビームにぶつけて、見事に相殺させる事に成功する。

 エネルギーがぶつかった際の爆発と爆風に耐えつつ、テルキは周りの状況を確認する。

 

 

「サトシさん大丈夫!?」

 

「ああ!ありがとうテルキ!!」

 

 

 さん付けされる事に慣れない感覚を覚えるも、無事である事を伝えたサトシ。

 リザードンに乗ったサトシの安否が確認され、ホッと胸を撫で下ろすテルキ。

 他にも建物や人々に被害は無さそうで、手遅れになるような事態が起きなくて少し安心した。

 

 しかしまだ問題は有り、今のリザードンとボーマンダは人や他のポケモンを乗せている分重く、安全の為に何時も通りの飛行速度が出せない事だ。

 対して暴走ガブリアスは相変わらず物凄いスピードで飛んでいるから、サトシとテルキが追跡しても一向に追いつけず、寧ろ少しずつ離されていく一方だった。

 

 

「このままじゃガブリアスに追いつけない……!!ならコレ(・・)を使ってスピードを上げるか!!!」

 

 

 そう言うとテルキは懐から1つの腕輪を取り出すと、自身の左手首に装着する。

 その腕輪は深紅色で、中心にはメガストーンと同じ模様をした不思議な色の石が嵌められていた。

 腕輪を装着したテルキは両脚でしっかりボーマンダに掴まりつつ、右手で腕輪の石に触れると、その石が眩い光を放った。

 

 

「ボーマンダ、メガシンカだ!!!!」

 

「えっ!?」

 

 

 ボーマンダの装備しているボーマンダナイトと、テルキの装備しているメガリングが共鳴反応を起こし、今、ボーマンダが光に包まれる。

 光の中で徐々にその姿を変えて、変身が完了すると光の殻を破るように姿を現す。

 

 

「ボオオオォォォォォォォダアアアァァァァァァァァーーー!!!!」

 

 

 頭上に一瞬だけDNAの二重らせん構造のような虹色に輝くマークが浮かび、轟く咆哮を上げるその姿は、体格が前より一回り大きくなり、腹部の装甲が一部伸びて前足が収納出来るような形に変形し、1対の赤い翼が繋がって大きな三日月状の翼へと変化していた。

 

これこそがテルキのボーマンダのメガシンカ
「メガボーマンダ」である。

 

 

「スッゲェー!!!アレがメガシンカなんだ!!」

 

「ピカチュ!!」

 

 

 ボーマンダがメガシンカする瞬間を、間近で身目撃したサトシとそのポケモン達。

 力強いメガボーマンダの咆哮を聞いて、今が非常事態である事を除けば、是非とも手合わせしたいと思いたくなるほど迫力満点だった。

 

 

「ボーマンダ、『ハイドロポンプ』!!!」

 

「ボオオォォアアァァァァーーー!!!!」

 

 

 パワーアップしたメガボーマンダはスピードを上げ、ガブリアスの進路方向上に先回りすると、大量の水流を相手に向けて撃つみずタイプの大技「ハイドロポンプ」で、また光線を撃とうとしたガブリアスを牽制。

 タイプ一致のドラゴン技ではなく、周りの被害とガブリアスの負担を考慮して水の技を使い、ガブリアスの飛ぶ方向を制限させる。

 

 そのままテルキ達を乗せたメガボーマンダは続けて「ハイドロポンプ」を発射し、攻撃する余地を潰しながらガブリアスを追い立てる。

 すると次第に、暴走ガブリアスはミアレシティの中心部へと飛んでいき、プリズムタワーの中間地点に着地した。

 

 

「ここって……プリズムタワーじゃないか!」

 

 

 サトシはガブリアスが着いた場所が、ポケモンジムが有るプリズムタワーである事に気付く。

 タワーの中間に着地したガブリアスは「はかいこうせん」の無理な連続使用で疲れ果て、その場で激しく肩で息をする。

 今が好機だと見做したサトシとテルキは、そのまま飛んでガブリアスに近付き、首に巻かれているリングを外そうと試みる。

 

 

「ガァ、ガァブガアァァァァァァァァァ!!!!」

 

 

 だがリザードンとメガボーマンダが側に着地する直前、気配を察知した暴走ガブリアスがまたもいきなり「はかいこうせん」を薙ぎ払うように発射し、威嚇するように攻撃を繰り返してきた。

 

 

「うわっ!!?」

 

「くっ…!!このまま近付くのは危険だ!!一度地上に降りて、体勢を立て直そう!!」

 

「分かった!」

 

 

 テルキの判断で、無理せず一旦地上へと降りる事にしたサトシ。

 リザードンとメガボーマンダは近付くのを諦め、安全の為にプリズムタワーの側へとゆっくり着地すると、それぞれ乗っている主人を降ろしてあげる。

 プリズムタワーの周りには人集りが出来て、タワーを見上げれば今だにリングのせいで暴走するガブリアスが吠えている。

 サトシは何とかガブリアスに近付けないだろうかと考えるが、先ほどのようにリザードンに乗って空から近づいたら「はかいこうせん」が飛んできて非常に危険だ。

 他に近付くルートが無いかプリズムタワーに入りたいが何処から行けば良いのか分からず、タワー内のミアレジムの関係者に協力を頼めないかとも考えたが、ミアレジムは排他的な上にジムリーダーが誰なのかも分からないのでその案は難しい。

 すると後ろから、シトロンとユリーカが走って追いついて来た。

 

 

「サトシ〜!テルキ〜!」

 

「大丈夫ですか!……って、そのボーマンダはまさか!」

 

「これがメガシンカしたボーマンダ!?凄〜い!強そうでカッコいい〜!!」

 

「ボオォアァァーー!!」

 

「自慢の相棒をじっくり見せてあげたいけど、流石に今は我慢してくれ。先ずはあの……暴走したガブリアスを止めないと、街がめちゃくちゃだ……!!」

 

 

 こんな緊急事態じゃなければ、テルキだってメガシンカした自分のボーマンダを自慢したいが、今はそんな呑気な事は出来ない。

 このままガブリアスが暴れ続けたらミアレシティが壊れていき、事件解決の為にジュンサー達が力尽くでガブリアスを抑え込むと思われるが、その時にどちらも怪我を負ってしまう可能性が有る。

 

 

「くっ……どうにかアイツの傍に行けないかな?」

 

「えぇっ!?危険すぎますよ!!」

 

「そうだよ!今近付いたら『はかいこうせん』を至近距離で撃ってくるかもしれないって!!」

 

「いや、一番危ないのはガブリアスなんだ!早くあのリングを外してやりたいんだよ!」

 

 

 シトロンとテルキが危険だと言って止めようとするが、人もポケモンも傷付いてほしくないサトシはガブリアスを救いたい一心だった。

 今までの旅の行く先々で、経緯は様々だがポケモンが傷付く場面を散々見てきたし、中には目の前で命を落としたポケモンも存在した。

 そんな最悪な事が有ってほしくないからこそ、サトシは何時も無茶な行動をしてでも困っている人やポケモンがいれば躊躇いも無く助けに向かっていくのだ。

 ポケモンに対する真っ直ぐな心をした彼の言葉に、シトロンも一緒になって考えると、1つだけ案が浮かんだ。

 

 

「……ガブリアスに近付く事が出来ればいいんですよね?それなら手はありますよ!」

 

「本当か!?」

 

「はい、2人とも着いて来てください」

 

「ならその前に……ボーマンダ!お前は街や人に被害が出ないように、ガブリアスの周りを飛んで注意を引きつけろ!必要とあらば自分で判断して技を出して構わない!」

 

「ボオオオオォォォォォォーーーッ!!!」

 

「リザードン、お前も行ってくれ!メガボーマンダの手助けをするんだ!」

 

「グオオオォォォォォォーーッ!!!」

 

 

 シトロンの浮かんだ案で、彼に付いて行く事にしたサトシとテルキ。

 その前にテルキはメガボーマンダに、そしてサトシはリザードンに空からガブリアスの注意を引きつけるように指示する。

 彼等の言葉を聞き入れたメガボーマンダとリザードンの2体はそれに従って、一度別れて再びガブリアスの方へと飛んでいった。

 

 2体がガブリアスの方へと飛んでいったのを見届けると、サトシとテルキは、シトロンとユリーカに付いて行った。

 

 

 

《TO BE CONTINUED》

 

 ここまでの冒険を、ポケモンレポートにしっかり書き残した!▼

 





●アドバンスジェネレーションVer.の口上

 もう今のアニポケではロケット団はいないんだ……だからこの小説では、初代〜BWまでの歴代の名乗りをするくらい贅沢をさせてくれ……。



●テルキのメガリング

 第29話から変わったアニメ本編のOP「メガV(メガボルト)」で、偶に出てくる深紅のメガリングと同じ色。



●テルキのメガボーマンダ

 相手がこおりタイプでない限りは、先ず負ける事が無いくらいには強い。
 テルキの手持ちの中でも、最初のパートナーであるゴウカザルとこのメガボーマンダがトップで強い事になっています。

 正直な話、見た目のデザイン的にはトドロクツキの方が好みですが、作者の私がポケモン始めた時からの相棒であるポケモンのメガシンカなので、やっぱりこっちが気に入ってます。



 次回の投稿はちょっと修正する箇所があったので、その修正をする為に4月頃となります。
 また、次回をもって現在行われているアンケートも終了する予定です。

サトシ達のバトル描写、なるべくちゃんと描くべき?(オリ主のバトルは描写します)

  • アニメと同じ部分はダイジェストでも良い
  • アニメと同じでもなるべく描いてほしい
  • 作者におまかせ
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