祓魔の徒、カードゲームで異世界を救った~銀髪美女になってるらしいが聖刻の力が使えるなら関係ありませーん、ってカードゲーム中は使えないのかよ!~   作:荒咲 木綿

7 / 9
■第8ターン終了時
~~~~~~状況~~~~~~
・フロース
コスト上限:4
ライフ:7  手札:4(うち1枚は『テンピレオ』)

場:なし
―――――――――――――
場:『スプラウト』4/1
『スプリンク』2/1

ライフ:6  手札:8(うち3枚は『スプリンク』)公開1
コスト上限:4
・精霊
~~~~~~状況~~~~~~


第7話 ……これ、儂の勝ちじゃね?

■第9ターン(フロース)

フロース:手札 4 → 5

コスト上限 4 → 5

 

 

 俺は先攻で、有利なハズだ。

 だがどうする? どうやって、あと最低3回は回復する『スプラウト』を突破する?

 無視しようにも、毎ターン《過重攻撃:2》でライフを2点削ってくる。

 

 俺の手札は、1コスバニラの『テンピレオ』、4コスバニラの『ルピイス』、エースの『エンルピイス』が揃っている。しかし、今『エンルピイス』を出してもスプラウトは倒しきれない。

 残りの2枚は『“致命攻撃”の刻印』と『偵察の翼 ウォッピルン』だ。

 

 

~~~~~~~~~~~~

『偵察の翼 ウォッピルン』

コスト:2  色:黄

種別:ピース(アルター)

パワー/ライフ:10/1

 

効果:

《滞空》

【勝利時】相手の手札1枚をランダムに公開する。

~~~~~~~~~~~~

 

 

 相手の手札の公開……うまくいけば、『スプリンク』を公開させて回復を1回阻止できるかもしれない。

 しかし、確実じゃない。

 

 考え事をしながらウインドウを操作していたら、俺の指が誤って1枚のカードに触れる。

『対象を選択してください』そんなポップアップとともに、長老の場のピース2体が光る。

 俺が触れたのは『“致命攻撃”の刻印』だった。

 おいおい、相手を強化したって――。

 

 そこで、俺は少年の説明を思い出した。

『これは、刻印コマンドカードだね。使うと無くなっちゃう代わりに、場のピース1体の効果を上書きするんだ!』

 

 ――上書き?

 

 まさか、そんなことがあるのか?

 ……だが、試す価値はある。

 

 

「私は『“致命攻撃”の刻印』を『スプラウト』に発動!」

 

「ほほう、刻印効果による効果の上書きと来たか」

 

 

 ビンゴ!

 長老の『スプラウト』は《致命攻撃》しか持たない、スティグマピースになった!

 

 

「よし! 私は『偵察の翼 ウォッピルン』と『テンピレオ』を召喚、『生成』! そしてバトルだ!」

 

 

『ウォッピルン』の効果で公開されたのは、『スプリンク』だった。

 オーケー。悪くないハズだ。

 

 

~~~~~~状況~~~~~~

・フロース

コスト上限:5

ライフ:7  手札:3(うち1枚は『テンピレオ』)

 

場:『ウォッピルン』8/1

『テンピレオ』4/1

―――――――――――――

場:なし

 

ライフ:6  手札:8(うち3枚は『スプリンク』)公開2

コスト上限:4

・精霊

~~~~~~状況~~~~~~

 

 

■第10ターン(長老)

長老:手札 8 → 8(上限枚数により捨札に)

コスト上限 4 → 5

 

 

「ふむぅ……《滞空》持ちか。参ったのお……《滞空》持ちは《滞空》持ちでしか攻撃できん。儂は『そよ風の精霊 リヒューン』でも召喚するかのお」

 

 

~~~~~~~~~~~~

『そよ風の精霊 リヒューン』

コスト:4  色:緑

種別:ピース(アルター)

パワー/ライフ:10/4

 

効果:

《協力攻撃》

【起動】手札の緑のイノセントピースを公開して、以下から1つ実行する。

●1枚公開:1枚ドローする。

●2枚公開:ピース1体のパワー+4、《過重攻撃》の数値+1する。

●3枚公開:対象1つのライフを1回復する。

~~~~~~~~~~~~

 

 

「そして効果を2回使うぞい。2枚公開、さらに2枚公開じゃ!」

 

 

 そう言って、『スプリンク』2枚と『大樹の精霊』2枚を公開する。

 長老の手札は7枚中6枚が公開され、1コスバニラと6コスバニラが3枚ずつだ。

 ……それ、手札事故じゃないか?

 

 

「お主、手札事故……とか思っとらんか?」

 

「まさか」

 

「そのまさかじゃ。儂は1コストで『精霊巨人 ギガプリン』を召喚じゃ!」

 

 

~~~~~~~~~~~~

『精霊巨人 ギガプリン』

コスト:7  色:緑

種別:ピース(アルター)

パワー/ライフ:28/1

 

効果:

《過重攻撃:2》

【永続(手札)】公開しているイノセントピース1枚につき、このカードのコスト-1する。

~~~~~~~~~~~~

 

 

「バトルじゃ!《滞空》ピースを攻撃できない場合、儂はプレイヤーに攻撃できるぞい!」

 

 

『テンピレオ』が破壊され、ライフは3点減った。

 

 

~~~~~~状況~~~~~~

・フロース

コスト上限:5

ライフ:3  手札:3(うち1枚は『テンピレオ』)

 

場:『ウォッピルン』8/1

―――――――――――――

場:『リヒューン』10/4

『ギガプリン』28/1

 

ライフ:6  手札:6(うち3枚は『スプリンク』)公開6

コスト上限:5

・精霊

~~~~~~状況~~~~~~

 

 

 これはマズい。

 非常~~~にマズい状況だ。

 俺の手札は『テンピレオ』『ルピイス』『エンルピイス』の3枚。

『ギガプリン』の対処だけなら、なんとかなる。次のターン、『リヒューン』が《過重攻撃:2》を得るためには4枚のカードを公開する必要があるが、6/7が公開された手札からは難しい。少なくとも、3枚の『スプリンク』を出して3枚生成……というのが関の山だろう。

 ところが、その3枚の『スプリンク』で、俺のライフは尽きかねない。

 

 もし『ギガプリン』2枚目を引かれたら……という話もある。

 そうでなくても、低コストの《過重攻撃》持ちが来るだけでジ・エンドだ。

 

 このドローで、引くべきカードはアレしかない。

 

 

「私のっ、ターン!」

 

 

■第11ターン(フロース)

フロース:手札 3 → 4

コスト上限 5 → 6

 

 

 これは……!

『“滞空”の刻印』だ!

 これで『ギガプリン』の処理と……『リヒューン』の効果無効ができる。

 

 

「『ルピイス』を召喚して『ギガプリン』に攻撃!」

 

 

 これでパワー減少。『ルピイス』のライフは2なので生き残る。

 そして『テンピレオ』を出し、2体を戻して『エンルピイス』だ。召喚時効果で『テンピレオ』も並べておく。

 

 

「『エンルピイス』で『ギガプリン』撃破!『ウォッピルン』が長老へ攻撃!『“滞空”の刻印』を『リヒューン』に使ってターン終了!」

 

 

~~~~~~状況~~~~~~

・フロース

コスト上限:6

ライフ:3  手札:1(うち1枚は『ルピイス』)

 

場:『ウォッピルン』8/1

『エンルピイス』16/1

『テンピレオ』8/1

―――――――――――――

場:『リヒューン』10/4(効果:《滞空》)

 

ライフ:5  手札:6(うち3枚は『スプリンク』)公開6

コスト上限:5

・精霊

~~~~~~状況~~~~~~

 

 

 これで……なんとか1ターンはしのげる。

 けど、その次は?

 俺の手札は『ルピイス』1枚。

 次のドローで、たった1枚のカードで何かできるのか?

 

 

■第12ターン(長老)

長老:手札 6 → 7

コスト上限 5 → 6

 

 

「儂は『スプリンク』を1枚『生成』後、4体召喚し、もう1枚『生成』。

 バトルじゃ。3体の『スプリンク』で露を払い、残りの2体がプレイヤーを攻撃!」

 

 

~~~~~~状況~~~~~~

・フロース

コスト上限:6

ライフ:1  手札:1(うち1枚は『ルピイス』)

 

場:『ウォッピルン』8/1

―――――――――――――

場:『リヒューン』10/4(効果:《滞空》)

『スプリンク』8/1

 

ライフ:5  手札:5(うち1枚は『スプリンク』)公開3

コスト上限:6

・精霊

~~~~~~状況~~~~~~

 

 

「フォッフォッフォ。……これ、儂の勝ちじゃね?『ウォッピルン』では『リヒューン』を倒せんし、他の《滞空》持ちを引いても儂は『スプリンク』を次のターンに4体は出せる」

 

 

 長老の言葉は正しい。

 俺の次のドローで、残り5点もあるライフを削り切ることは不可能だ。

 黄色のデッキは、そういうデッキじゃない。

 

 ……『スプラウト』に1ターン手こずったのが失敗だった。

 次のターンのコスト上限7で、俺が場に出せるピースはせいぜい『テンピレオ』3体がいいところだ。『翼天使』を引いても4体。あと1点足りない。

 いや、けど『エンルピイス』なら?

『ルピイス』で『スプリンク』を倒して2枚「生成」、1枚召喚。殴って、戻して、出して……それでも3体か。合計4ダメ。

 

 ダメなのか?

 俺は、こんなところで終わるのか?




綺麗な棋譜を書くために、事前に組んだデータを改変する屈辱。
具体的には『ギガプリン』が大幅弱体を喰らいました。(24/2→34/1)
踏み倒しはバランス調整が難しい。ね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。