祓魔の徒、カードゲームで異世界を救った~銀髪美女になってるらしいが聖刻の力が使えるなら関係ありませーん、ってカードゲーム中は使えないのかよ!~   作:荒咲 木綿

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■第5ターン終了時
~~~~~~状況~~~~~~
・フロース
コスト上限:2
ライフ:5  手札:6(うち4枚は『アルマース』)

場:『テンピレオ』2/1
―――――――――――――
場:『ハイ=ボクス』12/1
『魔導召喚士』6/1
『バト=ライン』7/1

ライフ:8  手札:7
コスト上限:3
・魔王
~~~~~~状況~~~~~~


第9話 ありがとう

■第6ターン(フロース)

フロース:手札 6 → 7

コスト上限 2 → 3

 

 

「私は『果敢な指揮官 ダイレーク』を召喚し、手札の『アルマース』をすべてノーコストで召喚!」

 

「おっと……」

 

「『アルマース』2体で『バト=ライン』、『魔導召喚士』を削り、『ダイレーク』→『アルマース』の順で『バト=ライン』を撃破!『テンピレオ』で魔王を攻撃!」

 

 

■魔王:ライフ 8 → 7

 

 

 さあ、ここからだ。

 俺の場には、コスト1のイノセントピースが5体……。

 もう、わかるよな?

 

 

「俺は5体を手札に戻し、『貴き光翼 エンルピイス』を《転生召喚》!」

 

 

 特殊な召喚は、白の《融合召喚》だけじゃないんだぜ?

 

 

「効果で『テンピレオ』を召喚し、『アルマース』は2体をノーコストで再召喚だ!

『エンルピイス』で『ハイ=ボクス』を倒し、

 残り3体が魔王に攻撃!」

 

 

■魔王:ライフ 7 → 2

 

 

 手札は激しく消耗したが、一気にライフを削った。

 これなら……と言いたいところだが、悪魔が使っていた全体除去もある。あれはコスト5だから次のターンは撃たれないと思うが……。

 魔王の手札は潤沢だ。まだ油断はできない。

 

 

~~~~~~状況~~~~~~

・フロース

コスト上限:3

ライフ:5  手札:1

 

場:『ダイレーク』10/2

『エンルピイス』12/1

『テンピレオ』8/1

『アルマース』8/1 ×4

―――――――――――――

場:なし

 

ライフ:2  手札:7

コスト上限:3

・魔王

~~~~~~状況~~~~~~

 

 

■第7ターン(魔王)

魔王:手札 7 → 8

コスト上限 3 → 4

 

 

「手札が溢れた……なら、まずは『無垢なる空虚 ホロ』2枚を『炉心巨人 ギガ=スカイ=ライン』に融合させて《融合召喚》」

 

 

~~~~~~~~~~~~

『炉心巨人 ギガ=スカイ=ライン』

コスト:8  色:白

種別:ピース(アルター)

パワー/ライフ:16/2

 

効果:

《融合召喚:6以上》

【召喚時】条件に応じて、以下の効果を実行できる。

●素材にコスト1を使用:パワー9以下のピース1体を手札に戻す。

●素材コスト合計6:ピース1体に9ダメージを与える。

●素材3種類以上:素材にした『無垢なる炉心 ハイ=ライン』の枚数まで、「対象1つに1ライフダメージを与える。」を繰り返す。

~~~~~~~~~~~~

 

 

「ハハハ! 見ろ、僕の最強カードを! 効果で『アルマース』に9ダメージ!」

 

 

 切り札は青じゃなくて白なのかよ!?

 しかし、確かに強い。悪魔を使って真っ先に取りに行かせるワケだ。

 手札2枚を使ってノーコストで出していい性能じゃない。

 コイツが先攻1ターン目に出されたらどうすりゃいいんだ?

 

 

「続いて『生成』――そして再度融合! 今度はコスト1『ハイ=ライン』とコスト5『異形の悪魔』を融合させる! 再び現れよ、『炉心巨人 ギガ=スカイ=ライン』! 効果で『テンピレオ』を戻し、『アルマース』を破壊! それをもう一度だ! みたび現れよ、『炉心巨人 ギガ=スカイ=ライン』!」

 

 

 アンビリーバボー……。

 魔王は3体の『ギガ=スカイ=ライン』を並べやがった。

 

 戦闘で、俺の場のピースはすべて撃破される。

 無事なのは、手札に戻された『テンピレオ』1枚、『アルマース』1枚だけだ。

 

 

「最後に余ったコストで『炉心の恩恵』で2ドロー、もう一回『炉心の恩恵』で2ドロー」

 

 

~~~~~~状況~~~~~~

・フロース

コスト上限:3

ライフ:5  手札:3(『テンピレオ』『アルマース』)

 

場:なし

―――――――――――――

場:『ギガ=スカイ=ライン』6/2 ×2

『ギガ=スカイ=ライン』4/2

 

ライフ:2  手札:3

コスト上限:4

・魔王(残13枚)

~~~~~~状況~~~~~~

 

 

■第8ターン(フロース)

フロース:手札 3 → 4

コスト上限 3 → 4

 

 

「私は『芽吹きの精霊 スプラウト』を召喚、『生成』、バトル」

 

 

 この『スプラウト』が生き残れば勝ちだ。

 ――次の魔王のターンでコスト上限5。次の俺のターンが実質的なリミットだ。

 

 魔王のコスト上限が6になった瞬間に、捨札からコスト9、54/2が2体湧き出てくる。

 あるいは18/4かもしれないが、あの踏み倒しを喰らったらマズい。

 

 

~~~~~~状況~~~~~~

・フロース

コスト上限:4

ライフ:5  手札:4(『テンピレオ』『アルマース』×2)

 

場:『スプラウト』10/1

―――――――――――――

場:『ギガ=スカイ=ライン』6/2

『ギガ=スカイ=ライン』4/2

 

ライフ:2  手札:3

コスト上限:4

・魔王(残13枚)

~~~~~~状況~~~~~~

 

 

■第9ターン(魔王)

魔王:手札 3 → 4

コスト上限 4 → 5

 

 

「……まずは『魔導の探求』で1枚捨てて3枚ドロー」

 

 

■魔王:手札 4 → 5

 

 

「いい加減、もう弾がないだろう。『ギガ=スカイ=ライン』3枚、『バト=ライン』1枚、『ハイ=ボクス』2枚を使っている。《融合召喚》持ちはまだいるのか?」

 

「はっ、だからなんだ?」

 

「一番残っている『バト=ライン』は《融合召喚:4》だが、そのデッキにコスト4のイノセントピースは入っていないだろう。おそらく、色ごとにイノセントピースのコストが異なり、コスト4のイノセントピースは黄色にあった。そしてコスト3のイノセントピースは無色の『ホロ』だが、それもすでに3枚消費している。2枚融合で出すにはコスト2の『カレイド』×2しかないが、すでに『カレイド』も2枚消費済み。1+3も2+2もできない以上、出すとしたら1+1+2か1+1+1+1……だろう?」

 

 

 カウンティング。

 ポーカーなんかで使われるテクニックだ。

 

 

「コスト2(虹)、コスト3(無)、コスト5(黒)のイノセントピースは3枚ずつか? コスト7(青)とコスト9(白)も2枚は入っているだろう。そして『魔導の探求』『炉心の恩恵』も3枚ずつ。白の融合で出せるピースは3種3枚ずつだろう? これだけで28~30枚。黒6コストのイノセントピース蘇生も2枚はあるハズだ。残りのスロットは何枚だ?」

 

「ぐだぐだ御託を並べているところ悪いけど、ちゃんと防御策は入ってるんだよ! 僕は『白き城壁』と『障壁生成装置』を召喚!」

 

 

~~~~~~~~~~~~

『白き城壁』

コスト:2  色:白

種別:ピース(スティグマ)

パワー/ライフ:8/2

 

効果:

《防衛線》

~~~~~~~~~~~~

 

~~~~~~~~~~~~

『障壁生成装置』

コスト:3  色:白

種別:ピース(スティグマ)

パワー/ライフ:12/3

 

効果:

《防衛線》

~~~~~~~~~~~~

 

 

「《防衛線》を持つピースがいる限り、相手は《防衛線》を持つピースしか攻撃できない! 2体の『ギガ=スカイ=ライン』でプレイヤーを攻撃してターン終了だ」

 

「……それで終わりか?」

 

 

 拍子抜けだ。

 これで終わりか。

 

 けど……カードゲームの終わりって大体こういうものだった気もするな。

 お互いにリソースを使い切って、静かに、フェードアウトするように終わる。

 

 

~~~~~~状況~~~~~~

・フロース

コスト上限:4

ライフ:3  手札:4(『テンピレオ』『アルマース』×2)

 

場:『スプラウト』10/1

―――――――――――――

場:『ギガ=スカイ=ライン』6/2

『ギガ=スカイ=ライン』4/2

『城壁』8/2(《防衛線》)

『障壁』12/3(《防衛線》)

 

ライフ:2  手札:3

コスト上限:5

・魔王(残9枚)

~~~~~~状況~~~~~~

 

 

■第10ターン(フロース)

フロース:手札 4 → 5

コスト上限 4 → 5

 

 

「終わりだよ。私は『“致命攻撃”の刻印』を『障壁』に使用。『アルマース』2体で『城壁』を破壊。『スプラウト』で魔王を攻撃だ」

 

「へ?」

 

 

■魔王:ライフ 2 → 

 

 

「終わり? 僕の……負けか?」

 

「なあ少年。私はどうやったら元の世界に帰れるんだ?」

 

「僕が知るか。……けど、勝負は終わった。魔王は聖女に倒されて物語も終わり。なら、じきに帰れるんじゃないか?」

 

 

 その言葉通り、俺の身体は光に包まれ始めた。

 

 

「どうやらそのようだ」

 

「……じゃあな。異世界人」

 

「待て、君は――」

 

 

 身体が光っているのは、魔王も同じだった。

 お互いに、透明になっていく。

 返事を聞く時間はない。

 

 

「――いや、ありがとう。久しぶりにカードゲームをしたが、悪くなかったよ」




11話でピッタリ終わりました。ゾロ目、綺麗。
死ぬほど駆け足でしたが、まあなんとかなってよかった。

【以下、システム雑語り】
 ある必要性のために3日かそこらで作ったが、コンセプトありきのためゲーム性が犠牲になった。
 1マナずつ漸増するマナゲーは加速の結果どんどん低コストに比重が寄って1マナのパワーが上がっていくよね、に対する回答になるようには意識したが、別に後攻不利は全然意識していなかったことに気づく。なので後攻ガン不利だと思います。

 プレイヤーは一つの色の1コスバニラを、1コストで「生成」できる。
 → じゃあバニラの使い道どうする? というシステム。

赤 → コスト軽減
青 → 手札コスト
黄 → セルフバウンス
緑 → 公開
黒 → 捨札参照
白 → 融合コスト
無 → 刻印

 という感じで色分けしつつ、混色で暴れるように。
 赤黄白に1コスパワカコマンドを突っ込むのが楽しそう。
 でも《融合召喚》はデッキ内バニラの比率を上げて事故を増やす代わりにコスト踏み倒しができるのはさすがに強すぎたかも……と反省。《融合召喚》組は全員、初期想定より大幅弱体を喰らっています。強い瞬間に強すぎてはいけない。

 刻印効果はバニラに効果も足せるけど、主な使い道は相手の効果書き換えになりそうですね。
 いちおうバニラ相手なら効果が消えるデメリットはないです、くらい。
 カードプールは各色16枚×7+虹2種の144種作りました。多分半分の62種は使ったんじゃないかと思います。
 カード名は本当に適当につけたので、効果や世界観との関係はほぼ無い。憶えにくくて申し訳ない。カードゲーム作りで一番面倒なのはカード名設定だと思います。
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