Rubiaはいいぞ!
「ふぅ・・・少し休憩しましょうか」
「またですか?早く行かないと日が暮れますよ!」
「識ちゃんは元気ですね・・・」
ふぅと一息つきながらベンチに座り地図を眺める少女と鶏のような装飾のついた黒い帽子を被ったベンチに座る彼女と瓜二つな少女が子供のように騒ぐ。
ベンチに座る少女の名前はフカ、精衛仙人とも呼ばれていた事もあるこう見えてすごい人。
ただしその過去はとても重く弟子に殺されたりかつて自分を師と慕っていた少女を助ける事が出来ず彼女の名前すら忘れてしまったりと辛い過去を持つ。
彼女は前文明と呼ばれる時代から生き続けている人間でありその頃は華(ふぁ)と呼ばれていた。
その実年齢は実に約5万歳、その途方もない年月と時間は彼女に何度も出会いと別れを繰り返し続けた。
そんな彼女を救ったのはある一人の少女、今は月にいて簡単には会いに行けないがひとりぼっちにはさせないと自分を犠牲に全てを解決しようとした彼女の手を握って心を救った少女「キアナ・カスラナ」である。
だが、その話はまたいずれ。
そして今彼女は自宅のある太虚山から離れて休暇の真っ最中である。
いつものように朝の修行をしてお茶を嗜んでいた所を連れ出されたのだ。
ではその犯人は誰か?
「ねーぇーぼーくーねーんーじーんー、まだですかー?」
「そんなに慌てなくても目的地は逃げませんよ・・・」
フカの隣で彼女の事を朴念仁と呼び、急かしている性格と喋り方と目の色くらいしか違う所が無く生き別れた双子の姉妹では?と勘違いされそうな識の律者である。
彼女は本来なら律者と呼ばれる人類の敵でありその力は他者の意識を操り、永遠に目覚めさせない様にしたり他者を意識空間に閉じ込めたりとやってる事はとんでもないのだが当の本人がかなりイレギュラーな誕生をしている為人類の敵としてでは無く今は少し自分の力を使ってちょっとイタズラしたり今みたいにフカを連れ回したりと貴方人類の敵でしたよね?という律者としては見る影もなくなっている模様。
因みになぜフカと瓜二つな見た目なのかというと実はフカはある時にとある男に殺されて持っていた「渡世の羽」と呼ばれる物に魂だけの存在となってしまった事があり抜け殻となったその身体に宿ったのが識の律者なのだ。
紆余曲折ありキアナと対峙して倒されてフカに身体を返しているが世界をキアナ達が救って暫く経った後に巻き込まれた事件の後にある少女から新しい身体を貰っているため現在は一緒に過ごしている。
「そういえば識ちゃん。何故急に旅行に行こうと言い出したんです?」
「何故って・・・せっかくの休日なのにいつものルーティンで過ごそうとしている朴念仁がいたからですよ。決して、決!し!て!この偉大なる識の律者様が旅行に行きたいからとかでは無いですからね!」
「ふふっ、そういう事にしておきます。それとここで剣を使ってジャグリングするのはダメですよ」
暇すぎて愛用の剣でジャグリングを始めていた識の律者をやんわりと注意しながらフカは微笑む。
忘れかけていたが今日は自分と彼女の誕生日である。
素直じゃ無い彼女の事だ、なんやかんやと最もらしい理由を付けて自分と旅行に行きたかったのだろう。
因みに伏羲の書は事前に識の律者がテレサの所に(無断で)預けておりお留守番である。
「・・・ありがとうございます。識ちゃん」
「・・・何のことかは分かりませんがその感謝は受け取っておきます。さ、もう休憩は十分でしょう。行きますよ!朴念仁!」
「ええ、そろそろ行きましょうか」
彼女達は並んで歩き出す。
仲の良い姉妹の様に一歩ずつ。
長い長い刻が流れ使命の為に生き続けてきた戦士の姿はそこには無く、とても良い見た目相応の笑顔を浮かべる少女の姿があった。
第二部にフカさんと識ちゃんの出番と彼女達のアストラルリング対応新武器出しませんかホヨバさん。