「いやぁ、しかしソウルジェムが無事に戻って来て本当に良かったね♪ それに、ほむらちゃんも新しい知識が手に入ってラッキーだったね♪」
「えぇ、今回の事は凄く参考になったわ……まさか、この様な方法で魔女になった魔法少女を元に戻せるなんて……そして、その鍵が杏子だった事もね」
今回の件で、万が一この世界が失敗したとしても、ほむらちゃんは魔女から魔法少女に戻す方法を知った。
故に、さらに次の世界での、夢への達成率が高まった。
もし、今回の世界で、私の協力で分かる事が有れば、もうちょっと探してあげれないかしら?
今回は、ほむらちゃんから聞いてた過去の記録と比べ、私と杏子ちゃんがほむらちゃんに非常に協力的である。
次回も私達が協力的であるとは限らないからね……
特に私は、ほむらちゃん曰く、暴れまくってるらしいからね……
魔女化して暴走、マミさんを除く他の魔法少女を虐殺……
いやぁ~、こうして美樹さやかを除く他の魔法少女達と仲良くやってるだけに、私が別の時間軸で、他の子たちを虐殺したなんて、今一信じれないんだよねぇ~。まぁ、美樹さやかを殺したのは信じれるけどね♪
現に、この世界でも何度か殺そうかなぁって思っちゃったし♪
しかし、ほむらちゃんとまどかちゃんを殺しに掛かった理由は恐らくマミさん絡みって云うので納得出来るけど、杏子ちゃんを殺した理由が今一分からないなぁ……
まぁ、別世界の私なんて別に良っか♪
今の私が本当の私なんだから♪
現在は、上条恭介とまどかちゃんを自宅へ届け終え、私達は一服しようとファミレスへ向かってる最中だった。
そういえば、ファミレスと云えば、目玉はドリンクバーだよね?
私も凄く大好きで、全部制覇を掲げて、突撃して注文してるよ♪
でも、字が読めないことが原因で、一度悲惨な目にあってるんだよね……
『梅(うめ)』って漢字が読めなくて、グラスに並々と梅ジュースを注いで、一度口をバッテンにしちゃったんだよねぇ~……
ドリンクバーのマシンに点字が付いてたら本当に楽なんだけどねぇ……
ドリンクバー以外でも、そんな経験は他にもあるけど、今回は割愛しておこう……
「ほむら、アマタ、飯屋はまだかぁ~……御腹空いちまった……」
「杏子……ハンバーガーを食べながら言う台詞ではないと思うわよ?」
ちなみに、美樹さやかの魔女戦後3個目のハンバーガーです……
私なら、2個もあれば御腹一杯で、暫く何も食べたくなくなるよ……
ちなみに、作者は10個くらい食べれるよ。この間、友人と100円マックで10個早食い勝負して勝ってたから。
その代わり、その後暫く席から動かなかったけどね……返事がない、ただの美樹さやかのようだ♪
本当にヤムチャしやがって♪
あっ、ヤムチャしやがっての意味は、某人気漫画の『龍玉(英語読みしてください)』のキャラの一人のヤムチャが無茶ばかりして、毎回御臨終しているので、それと掛けた言葉だよ♪
決して、キョンシー帽子被って「ニンハオニンハオ!! キュッポィ♪」とか言いながら、饅頭とかシュウマイとか蒸し餃子とかを食べながら御茶を飲むヤムチャの事じゃないよ♪
「だってよぉ……御腹が空いちまったもんはしょうがないだろ?」
「杏子は何時も御腹を空かせてるでしょ……」
「まぁな♪ ところで、ほむらとアマタは気付いてるかい?」
「勿論よ……」
「あぁ~、後ろを尾行してる魔女か何かの事?」
ファミレスに向かう道中、ずっと何かにつけられている様な気がしてたのだが、どうも気配が希薄で、弱弱しいので気のせいと思ってたが、他の二人もその気配を感じるということは、何かがいるのは間違いではなかろう。
「晩飯前に、いっちょ運動と行こうか!!」
残りのハンバーガーを一気に口の中に入れ、魔法少女に変身して槍を構える。
「そうね……放っておく道理なんてないしね……」
ほむらちゃんも同様に頷き、変身してラウンドシールドの中より拳銃を取り出す。
そう云えば、あの中って色々と物が収納出来るようになってるんだよね?
私をあの中に収納して貰って、私が安全に索敵を行い、ほむらちゃんに情報を念話で転送する。
どう、これ? 最高の作戦じゃない?
「一狩り行こうぜ!!」
私も変身し、索敵を開始する。
この3人でパーティーを組んだ場合は、杏子ちゃんがアタッカー、ほむらちゃんが杏子ちゃんの補助、私が索敵ってところかな?
私の戦闘能力の低さは美樹さやか並みだからね……
ちなみに、今回の魂之眼球は二人にも視認出来るように設定している。
魂之眼球を飛ばして辺りを探索するものの、そこに微かな気配があっても魔女の姿や結界がない。
恐らく、相当な潜伏能力を保有しているのだろう。
だけど、それは一般の魔法少女に対しての話♪
索敵特化の魔法少女を舐めないでね♪
魂之眼球の眼がカッと開き充血を増すことで、脳内に移るヴィジョンに赤みがかかる代わりに、世界が温度で表示されるようになる。
所謂、サーモングラフィーって奴だよ♪
あれ、グラフィーの前って、サーモだっけサーモンだっけ?
まぁ、いいや♪
眼には映らないが、温度でチェックすると、後方40メートル付近の樹の陰に、人型の何かが居るのが分かる……
『人型の何かが居るのが確認出来たけど……温度で見てるから、体型以外は判別出来ないから、魔女か魔法少女かは分かんないな……』
『でも、ソウルジェムが反応してないのを見ると、魔法少女の気もするけどなぁ?』
ソウルジェムには、どんな魔法少女でもある程度魔女を探索出来るように、探知する機能が付いている。
杏子ちゃんは、自身のソウルジェムを覗き込んで、ソウルジェムの輝き具合で魔女を探知しようとするが、何も反応がないので、魔女の可能性を否定する。
『そうとは限らないわよ……魔女によってはソウルジェムで探索が出来ない事もあるわ。だから、アマタみたいな探索特化の魔法少女の力無しに撃退する事が出来ない魔女も存在する』
だが、そこは経験の多いほむらちゃんが、杏子ちゃんの意見は断定することが出来ないと否定。
『ふぅ~ん? で、結局のところ、後ろの奴はどうすんだい?』
『そうね……私の能力で確かめて来るわ。アマタ、正確な位置を教えてくれる?』
『現在は、後方約30メートル付近の右側の街灯に居るよ。でも、確かめるのは良いけど気を付けてね?』
『分かってるわ』
そう言った直後に姿を消し、一気に街灯付近に出現し、街灯付近に居た見えない何かを掴み、地面へと組み伏せる。
その鮮やかな一撃によるダメージで、姿を隠していた何かは姿を現す。
俗に言う魔法少女の被っている三角帽子。多色のパステルカラーで鮮やかに彩られたローブを身に纏い、絵筆を手に持つ小さな少女の姿。
だけど、少女は顔にムンクの叫びに類似した仮面を付けているので、残念ながらその真の容姿を拝見出来ない。
まぁ、言えることは一つ……こんな真夜中にこんなふざけた格好で、こんな仮面を被ってる彼女は……
9割9分9里魔女だろうねぇ……
「この子は……落書きの魔女ね……」
案の定、過去に出会った事があるのか、正体を知っているほむらちゃんが、少女の正体を教えてくれる。
「そんなら倒しても良いよな?」
槍の穂先を魔女に向けて、一歩一歩詰め寄る杏子ちゃんだが、魔女は手と首を横に振って戦う意思は無いとアピールをし始める。
「Nifunia bi de lunias vi sacantalia!!」
そして、必死に何か良く分からない言語で必死に伝えようとする。
「ねぇねぇ、杏子ちゃんの魔法で会話を通じさせれないかなぁ?」
「成程……魔女との意思疎通には持って来いの能力だから、試してみる価値はあるわね」
「へいへい……でも、あれってどうやって発動すれば良いんだ?」
「出て来いぃ~って念じてみたら?」
そう云えば、私も最初の頃は有ったなぁ……
使い魔を召喚する時とか、拳銃の派生でマスケット銃を召喚する時とか♪
どうやって出せばいいのか分からないから、「●●出ろぉ~!!」とか言って念じてさぁ♪
まぁ、慣れちゃえば、手や足を動かす感じで召喚出来るようになるんだよね♪
難しい顔をして、何かを念じ始める杏子ちゃん。そんな彼女を見守る私とほむらちゃんと魔女。
数分後、漸く魔法の発動に成功し、赤い結界に包まれる。
赤い結界に世界が包まれると……
『これが、さっきの魔女に使ってた能力ね? 本当に‘面白い’能力だね♪ 貴方達はさっきの人魚の魔女をソウルジェムに戻したように、魔女を魔法少女に出来るのでしょ? 悪いけど、私を魔女から魔法少女に戻してくれないかな?』
と、落書きの魔女は声を発する。
「あら、隠れてさっきの現場を見てたの?」
『うん、私の魔女での能力は、気配を遮断したり姿を消す事だから。ていうか、昔から貴方達を密かに観察してたよ♪ 薔薇園の魔女の辺りから、密かにね♪』
薔薇園の魔女って言うと、まどかちゃんと美樹さやかが、この時間軸で最初に会った魔女だね。
そして、マミさんと二人が出会う切っ掛けとなった魔女……
「それで、隙さえ有れば私達を襲うつもりだったのかしら?」
『違うわよ。私は魔女の生活に飽き飽きしてるから、人間観察してるだけ。隠れん坊しても、使い魔は馬鹿だから探しに来ないし……』
ほむらちゃんの厳しい問いかけに、魔女は激しく首を横に振って否定する。
しかし、自分の使い魔と隠れん坊するなんて、凄い寂しい事してるわね……
「だけどさぁ? 貴方の肉体が無い事には、ソウルジェムを復活させても意味ないと思うんだけど……」
さっきから魔女との会話には参加してないので、取り敢えず疑問を訪ねてみる。
何か、黙ってばかりって性に合わないから……騒がしくて雰囲気を盛り上げるのが私のキャラだからね。
『大丈夫大丈夫♪ 私の魔法は、描いた物を実体化する能力だから、肉体は描けば手に入るし』
流石、落書きの魔女……
「ていうかよぉ、人間っぽい姿してるし、意思もちゃんと保ててるなら、魔女のまんまでも良いんじゃないのか?」
杏子ちゃん、その突っ込みは私も思ってたけど、突っ込んじゃダメ!!
『良くないしぃ!! 色々と不便なんだよ!!』
顔が御面で隠れているので表情が相手に伝わらないから、両手を挙げて不満を表すジェスチャーと声色で、今の生活の不満を露わにする。
「まぁ、良いけどさ……でも、魔女になった原因とか分からないと無理だよ? さっきの魔女は連れの二人の知り合いだったから、恋愛沙汰が原因だと事前に分かってて、K君を拉致して告白させる事で解決したけど……私達は、貴方の事は全然分からないし……」
『魔女になった原因かぁ……何だろうね? キュウべえと契約して魔法少女になってぇ……魔女と戦ってて、気付いたら魔女になってたの』
そうなると、単純にソウルジェムの維持のミスかな?
でも、美樹さやかの様に絶望した原因が分からない事には、どうしようも無いんだよねぇ……
それは、杏子ちゃんとほむらちゃんも同じようで、頭を悩ます。
この魔女には義理も糞も無いけど、困った人を見過ごせない2人は、落書きの魔女を元に戻す為の答えを必死に探そうとする。
「今のところ、希望が絶望に変わるエネルギーと、希望が絶望に変わる際のエネルギーが一緒で、絶望が希望に代わって魔女化する際に放出したエネルギー分が手に入れば、元に戻せるって事しか分かってないんだよねぇ……」
と、私が自分の知ってる条件をぼそっと呟くと……
そして、それが切っ掛けで、この難題を解決する道が開けて、一気に進展するのであった……
「ねぇ、それってつまり……希望から絶望へ移行した度合いが低い場合は、少量のエネルギーで元に戻れると取って良いのかしら?」
「う~ん、それは分かんないや。まだ、美樹さやかしか成功してないし」
「もし、私の仮定通りなら、一切負の感情を抱かずに単にソウルジェムの維持を失敗して魔女になった魔法少女、つまりこの子は簡単に戻せると思うわ……」
確かに、少量のエネルギーなら、美樹さやかの時のように、大好きな人からの告白みたいな事は必要としないだろう。
つまり、この子が今したい事とか未練を解決してあげれば、案外元に戻れるかもしれない……
あと、今気付いたんだけど、もしかして魔女の強さとか凶暴性はここの絶望具合に比例してるのかな?
いや……でも……確か魔女の能力は、魔法少女の頃の才能や能力に比例するんだっけ?
だから、まどかちゃんが別の時間軸で魔女になった時に、キュウべえが「ワルプルギスの夜を超える最強の魔女」って言ったんだっけ?
今一、この辺の事が不透明なんだよねぇ……
「成程ね。じゃあ、この子のしたい事に付きあってあげれば良いのかな? 何かしたい事はある?」
『じゃあねぇ、隠れん坊がしたい!!』