魔法少女あまた☆マギカ   作:星屑アマタ

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二十八話眼 一件落着

「つまり、私の中でのマミさんは、もう王子様で!! マミさんが黒と云えば、私は白でも虹色でも黒って云う位に彼女を崇拝して、好きなの♪」

 

 その結果ほむらちゃんが何周もする羽目になったことを、苦労を報いる為にもここに再記しておく。

 さて、前話丸々一話使って私とマミさんの出会いを、6000文字に渡って盛大に私が語って口を動かしている間、聞き手の人間は、杏子ちゃんの廃教会に複数並ぶミサの時に使われてたと思われる壊れかけの椅子に座り、弁当を食べると云う形で同様に口を動かしていた。

 まぁ、私が皆は御腹が空いてるから食べなよって言ったのも有るんだけどね。特にさやかちゃんは、これからまた死体の振りをして忙しくなるから、何時御飯が食べれるかも分かんないもんね。

 さやかちゃんは、久しぶりの御飯を噛み締め、生きてる事に感動しつつ2つ目の弁当に突入。

 暫く食べて無かったから余程御腹が空いていたのであろう。

 あっ、杏子ちゃんは張り合わなくて良いからねぇ~♪ って言うか、私の弁当まで取っちゃだめだよ?

 

「でもね。今は、皆大好きだよ。杏子ちゃんも、ほむらちゃんも、まどかちゃんも、さやかちゃんも。あっ、序に上条恭介も」

 

「あっ、僕は序ですか……」

 

「私は女の子にしか興味は無いの。その私が認めてるだけ光栄に思いなさい」

 

「あははは……」

 

 私の言葉に上条恭介は苦笑い。もう少し喜んだらどうなのかと思うが、ガールフレンドの前では流石に命取りになりそうだから、彼としても喜ぶかどうかは複雑なのであろう。

 ここは海よりも広く寛大な私の心に免じて許してあげる事にしよう。

 

「そう言えば、マミさんが死んでしまったのに、アマタがこの町に来た理由って何なの?」

 

「あぁ、それねぇ。キュウべぇが、まどかちゃんを拐したらマミさん復活するよって言って来たから、まどかちゃんってどんな娘(こ)なんだろうって興味が湧いて来ただけだよ」

 

「ちょっ!? それで、まどかに魔法少女になるように誘惑とかしてないでしょうね!?」

 

 友人が危険な目に遭いかけていた真実を知って大慌てで聞き返すさやかちゃん。

 まぁ、仲の良い友人に対しては、非常に優しくて良い子ではある。ただ、嫌っている人間に対しては、私そっくりだけどね♪

 

「あっはっは、してないしてない。寧ろ、今はこうしてほむらちゃんと一緒に、まどかちゃんが魔法少女にならないように動いてるから」

 

「それなら良いけど。それで、今度はほむらに聞きたいんだけど、良いかな?」

 

 私の言葉に安堵。そして、今度の質問の矛先はまさかのほむらちゃんに向けられる。

 

「構わないわ」

 

「どうしてほむらはまどかを魔法少女にさせないように動いてるの? ほむらって、まどかと初めて会った時からまどかを意識してたみたいだし、まどかもまどかでほむらに夢で会ったような気がするって言ってたから、私の知らない昔に何か有ったの?」

 

「そういや。それで思い出したけど、何でほむらはアタシ達の事に詳しいんだ? 初めて会った時から、まるでアタシ達の事を知ってるかのようだったけど?」

 

「そうね……そろそろ、アマタ以外の二人にも話した方が良いみたいね」

 

 さやかちゃんと追加で杏子ちゃんの質問。それは、過去にほむらちゃんが全てを明かして絶望した事。

 全てを明かして、信じて貰えずに終わった事。

 だけど、今回は今迄とは違う……

 皆の信頼を、皆との絆を持つ今なら……

 きっと、全てを明かしても大丈夫だと思う。

 

「えっと、僕がカウントされて無い気がするんだけど……」

 

「大丈夫。私もカウントされてないから」

 

 と、そんな今から始まるドラマをブチ壊し、肩に手を置かれてキレイちゃんに慰められる上条恭介。

 キレイちゃんがカウントされてないのは、使い魔で常時監視をしていたとキレイちゃん本人も言ってたので、事の全貌が理解できてる気がするからとほむらちゃんが判断したから、カウントしなかったのではと私は思っている。

 

「私は何度も同じ時間を繰り返しているの。まどかとの約束である『まどかを魔法少女にしない』為にも」

 

「あぁ、それでアタシ達の事や色んな情報を持ってたのか。それなら、納得だな」

 

「なんか、嘘臭い話だけど、ほむらが言うのなら本当だと思う。それに、何度も私に行きつく先を臭わす忠告をしてくれてたし」

 

「案外簡単に受け入れるのね……」

 

「だって、ほむらが嘘吐いても得なんてないだろ? それに、アタシ達は仲間じゃないか?」

 

「そうだよぉ、ほむほむ!! さぁ、仲間らしく今日は銭湯で裸の付き合いを……冗談ですから、手榴弾を取り出そうとしないで……」

 

 ここぞとばかり、杏子ちゃんが感動的台詞を言ってくれたので、私もノリノリで便乗するが、ほむらちゃんがラウンドシールドから手榴弾を取り出したので、手を大きく振りながら次の行動を制止する。

 

「手榴弾じゃ無いわ。スタングレネードよ?」

 

「気絶して静かにしてなさいって事!?」

 

「えぇ、そうよ」

 

 ちなみに、他の人は目を瞑り、耳を手で押さえて、何時でもスタングレネードを私に投げて良い事をほむらちゃんにアピール。

 裏切り者ぉ……

 

『ほむら、もう投げたか?』

 

 そして、数秒後に入る杏子ちゃんの念話……

 

『いえ、アマタが静かになったから投げるのは止めたわ』

 

 スタングレネードが投げられないと分かると、皆は塞いでいた目と耳を開放。

 

「皆の裏切り者ぉ……」

 

「裏切りって言われても、アマタの自業自得に関しての巻き添えは勘弁だからな」

 

「うぅ……」

 

 恨めしそうに皆を睨むが、そんな私が面白いのか笑う皆。

 それに釣られて、気付いたら私も笑っていた。

 正直な話を言うと、こうしてさやかちゃんと笑っている事は、この町に来た当初の私には想像出来なかったであろう。

 いや、こうして皆と笑っている事自体、想像は出来なかったと思う。

 同い年の女の子と笑う事なんて……出来なかっただろう……

 

 だから、私はこの笑顔を決して壊したくないと……

 

 皆には力が及ばずながらも……

 

 誓った……

 

 

 

 翌日、見滝原市の朝刊に踊ったのは『見滝原市少女誘拐殺人未遂事件』の文字。

 あの後さやかちゃんは元居た場所にほむらちゃんの能力を使って再び戻り、数時間後に眼を覚まして、慌ててやって来た夜間当直の医者と、その医者に呼ばれてやって来た警察に打ち合わせしていた事を話した。

 

曰く、駅のホームのベンチに座っていたら誰かに口を押さえられて、気付いたら病院(ここ)のベットの上に横たわっていた

 

 事件は全て謎だらけ、犯人が存在もしない嘘の事件に巻き込まれた警察の皆さまには本当に御苦労様としか言いようがないが、今回は頑張って貰う事にしよう。

 

 数日の間さやかちゃんは警察の事情聴取に付き合わされたが、知らぬ存じぬで通し無事開放される。

 そして、開放翌日の学校への登校では、嬉し涙を流して擦り過ぎた所為で目と目の回りが真っ赤になってるまどかちゃんと一緒に、元気な姿を見せてくれた。

 

 ほむらちゃんの告げていたワルプルギスの夜の襲来まで後3日。

 私と杏子ちゃんは、暫しの休暇を謳歌し、キレイちゃんはほむらちゃんの実家に拉致され、夜な夜なほむらちゃんに眠らして貰えない生活を送っているようだ。

 あっ、別にエッチな意味で眠らせてもらえて無い訳ではないよ。

 ほむらちゃんがキレイちゃんの描いた物を具現化させる能力に眼を付けて、自身の武器を製造して貰ってる様だ。

 キレイちゃんもキレイちゃんで、迫り来る脅威に対抗するためにもと、頑張って色々な武器の絵を描いてる。

 

 そう言えば、キレイちゃんの絵と云えば、本物そっくりの美樹さやかBの行方だが。

 流石に廃棄する訳にも行かないし、壊す訳にも行かないから、取り敢えずほむらちゃんのラウンドシールドの中に封印される事になった。

 私が欲しいと名乗り出たが、碌な事に使われないと判断され却下された……さやかちゃんは変な事に使わないなら良いけどと言ってくれたが、ほむらちゃんと杏子ちゃんが「「アマタなら絶対に使う」」と断言した結果がこれだよ!!

 

 別に服を脱ぎ脱ぎさせたり、着せ替えさせたり、一緒に御風呂に入ったり寝たりするだけなのにね♪

 路上に全裸にさせた人形を放置するとかする訳じゃないのに……

 

 まぁ、今回は運が無かったと云う事で……

 機会が有れば、皆には内緒でキレイちゃんに頼んで、杏子ちゃんの人形を作って貰う事にしようかな♪

 

 うふ、うふふふふ……

 

 

 

ワルプルギスがやってくる 魔法少女が一丸となった

魔女に一人で戦うの無理よ

一人が無理なら 二人で挑もう

二人が無理なら 五人で挑もう

五人でも無理なら どうしようもないね

 

~マザーグースのChristmas is coming より一部引用~

 

 

 

 

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