魔法少女あまた☆マギカ   作:星屑アマタ

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後日談<Eye Love You>

 『ワルプルギスの夜』

 魔女の祭と呼ばれる史上最大の魔法少女と魔女の激突があった。

 ギリシア、日本、イギリス、ドイツ、イタリア、中国、アメリカといった世界中の魔法少女達が集まり、超弩級と呼ばれた魔女との世界規模の戦いがあった。

 その戦いは一人の少女が、皆との約束を守る為に奔り回った結果実現した、本来では有り得ない戦いである。

 名高い超弩級と呼ばれる魔女と云えど、圧倒的な数の魔法少女達の前では風吹く前の木の葉に等しく、開始数分で魔法少女達の一斉攻撃を受ける。

 

 ある魔法少女は、巨大な死神の鎌を振う。

 

 ある魔法少女は、空を飛び無数の銃弾を叩き込む。

 

 ある魔法少女は、世界の理を否定し空間を捻じ曲げる。

 

 ある魔法少女は、無数の使い魔を召喚し援護に徹する。

 

 ある魔法少女は、拳を用いて己の正義を貫く。

 

 ある魔法少女は、獣へと姿を変え飛び掛かる。

 

 槍、刀、鎌、銃、鈍器、爪と様々な武器を一様に振い、赤、白、青、黄、オレンジ、黒、紫と様々な色が大地を埋め尽くす。

 

 こうして、圧倒的な力の前に塵一つ残さずワルプルギスの夜は消滅した。

 

 この御話は、その事件から数カ月の日々が経ったある日の事である。

 

 

 

「はい、中沢君!! 珈琲はブラックですか? ミルクですか?」

 

「また、俺っ!? ど、どっちでも良いんじゃないですか?」

 

 行き成りの問い掛けに驚きを見せつつも、当たり障りのない解答を返す少年こと中沢君。

 別に主人公の友人でも、主役でもない癖してなに名前を貰ってるんだこの野郎と嫉妬を受けがちな弄られキャラで、事有る度に様々な質問攻めを受ける悲惨な弄られキャラである。

 

「その通り!! 女性だからといって、ブラックなんて飲むなんて変だと思うような男性には皆さんは決してならないように!!」

 

「まどか、ほむら、また先生駄目だったのかなぁ?」

 

「う~ん、そうみたいだね」

 

 恋愛が上手くいかないと年中行事なこの光景。そんな何気ない日常が如何に大事な物なのかはこの少女達には良く理解できた。

 非日常を体験する事で理解できた日常の有難味。自分の為に頑張ってくれた誰かに感謝して、少女達はこの日常を深く噛み締める。

 

「何時もの事ね。でも、きっと何時かは運命の人と結ばれると思うわ」

 

「おっ、ほむらは大人だねぇ」

 

「何度も時間をやり直してるから、肉体は中学生でも精神は高校くらいよ」

 

 青色の髪の少女の問い掛けに対して、ほむらと呼ばれる少女は普通の人が聞いたら耳を疑うような発言を真面目顔で言う。

 

「そうだったね。でもさぁ、それだけ繰返してるとやっぱり気になる人とか居るんじゃないの? ほら、アタシに話しちゃいなよウリウリ♪」

 

「我武者羅に先を見つけようとしてた私には恋愛に現を抜かしてる暇なんて無かったわ。でも、今なら見つけれるかもね」

 

 そう言って、ほむらは隣の席に座るまどかの手を優しく握る。

 

「えっ!? 私!?」

 

「鹿目さんは、珈琲はブラックだと駄目と言うのですか!?」

 

「ち、違います!?」

 

 ほむらの行き成りの行動に驚き声を上げると、そこに教師の突っ込みが入ってクラス中に笑いが生まれる。

 渦中の人間には恥しか生まれないのだがそれはさておき、一旦心を落ちつけてまどかは顔を少し赤らめてほむらの手を優しく握り返す。

 まどかが優しく握り返した事にほむらは少し安堵して互いに顔を向け微笑み合う。

 

「さて、今日は皆さんにお知らせが有ります。夏休み前ですが、転校生を紹介します」

 

 普通は先に大事な話をするべきなのだが、この教師にとっては自分の恋愛沙汰の方が大事なのだろう。

 行き成りの大幅話題変更のカミングアウトに教室中がどよめき合う。

 生徒の性別やどんな子なのか、可愛いか恰好良いか等ありきたりな疑問を隣の席の人間同士でキャッチボールをする。

 

「へぇ、こんな時期に転校生かぁ。どんな子だろうね、さやかちゃん」

 

「取り敢えず、恭介に色目を向けたらこのさやかちゃんが―――」

 

「その時は全力でさやかを止めるわ」

 

「何でアタシぃ!?」

 

「だって、さやかだったら殺りかねないでしょ?」

 

「ちょっと、二人とも落ち着いてぇ。まだ、転校生が女の子って決まった訳じゃないよ」

 

 そのようにまどかは言うが、教室のドアの窓ガラスの部分にツインテールの少女のシルエットが映っていたので、言葉の語尾は力弱かったりもする。

 

「それじゃ、入って来なさい」

 

「うおりゃああ、失礼します!!」

 

 生唾を飲んで、教師の合図と共にどんな生徒が入って来るかと教室のドアへと視線を生徒たちが向けた刹那、待ってましたと言わんばかりにドアが勢い良くスライドし、一人のツインテールの少女が教室の中に意気揚々と入って来る。

 

「星屑アマタです。皆さん、宜しくお願いします♪」

 

「「「「ええええええええええええええええええぇっ!?」」」」

 

 ツインテールの髪止めには眼球をあしらった不気味な水晶付きのゴムを用い、制服に関しては他の女子生徒達が着てる物とは少し異なる物を着た少女が入るや否や、教室の一部から驚きの声が上がった。 

 

 

 

「アマタちゃん、転校して来るなら来るで言ってよ。ビックリしたよ」

 

「にゃはは、ごめんね。ちょっと、サプライズでね♪ て云うか、やっぱり出席日数とかの関係で1年からだったよぉ。本当ならマミさんと同じ学年だったんだけどなぁ。でも、まどかちゃんとか、ほむらちゃんとか、さやかちゃんとか、上条とか居るから退屈はしそうにもないし楽しいから良いんだけどね♪」

 

「僕だけ呼び捨てですか……」

 

「あのねぇ、私は一応は年上よ? 去年まで普通の学校には行けて無かったから、同じ学年なだけよ。敬語使いなさいよね。あっ、まどかちゃん達は普通に話してね♪ なんたって、友達じゃない♪ なんなら、友達を超えた関係になっても良いよ♪ デュフフフ♪」

 

 別の時間軸の様に両親は自殺していないし、愛情一杯貰って育てられた筈なのに、結局はマミさんラブで同性愛に目覚めてしまったアマタ。

 そんな並行世界でも相変わらずのテンションなアマタに苦笑いをするほむら。

 

「おいっ、恭介。先ずは俺にこの子を紹介してくれよ!! ドS、ミステリアスな雰囲気にツインテール少女!! 最高じゃないか!!」

 

「顔を近づけるな中沢。暑苦しいだろ」

 

 先程の教師に質問された時とは全く異なるハイテンション。

 太陽サンサンに照らす夏も顔負けの暑苦しさで、会話に割り込んで来て参加する。

 

「そりゃあ、こっちだって熱くなるぜ。それで、アマタちゃんとまどかちゃん+御前との関係を俺に教えてくれないか?」

 

「ただの友達だ。僕は偶然さやかと隣の市に出掛けてたら出会って少し会話しただけだよ」

 

「クタバレ、リア充ガッ!!」

 

 親友のデートカミングアウトを聞き、目から血涙を流してバーサーカーと化し、飛び掛かる。

 

「血迷ったか中沢!?」

 

 少し日常を通り越して非常……否、異常と化した教室の一角だが、それはまだアマタにとっては日常の範囲内なのであろう、可笑しそうに手を御腹に当てて笑う。

 

「さやかちゃん、また中沢君と上条君が暴れ始めたけど止めなくて良いの?」

 

「まぁ、これも青春だよね。仁美もそう思うよね?」

 

「えっ!? 美樹さん、それは少し違う気が?」

 

「いや、違う事は無いよ……えっと、名前なんて言うの? あっ、私は星屑アマタね。フレンドリーにアマタちゃんって呼んでね♪」

 

「私は志筑仁美と言います。宜しくお願いしますね、星屑さん」

 

「ぶーぶー、フレンドリーに名前プラスちゃん付けか呼び捨てで呼んでよ。私も仁美ちゃんって呼ぶから♪」

 

「えっ!? あ、アマタ……さん……」

 

「アマタちゃん♪」

 

「アマタちゃん……さん」

 

「もう一声!!」

 

 アメ横のチョコレートたたき売りで良く見られる光景。値段で見ると確かにお得なようも気がするが、あまり好きではない御菓子が混じるのが好ましくないと云う個人的な発言はさて置き、アマタは何処からか取り出したハリセンで机を叩き人差し指を立てる。

 

「アマタ……ちゃん……」

 

「すげぇ、あの仁美の口からさん付け以外が出るとは……」

 

「じゃあ、俺の事もフレンドリーに中沢って呼んでくれアマタちゃん!!」

 

「野郎が気軽に私の名前を呼ぶんじゃないわよっ!?」

 

 単に名字の呼び捨てなのでフレンドリーも糞もないが、中沢の名前なんて誰も知る由もないので、これを書いてる人間にとってはこれが中沢とキャラの接するフレンドリーの限界という愚痴はされておき、物凄い勢いで迫って来た中沢にアマタは蹴りをかます。

 眼球の髪飾りをして目玉に拘っているだけに、まさしく台風の目と例えるのが一番しっくり来るであろう。アマタを中心に転校初日は嵐が通り過ぎるようにあっという間に過ぎていき、気付けば放課後になっていた。

 

「今日はみんなで、私の家でバーベキューをしよう!! キュウべぇバーベキューキューべぇきゅうきゅう詰めだよ!! 時間的に余裕はある?」

 

「なに、その最悪な早口言葉は……まぁ、アタシは大丈夫だけど、まどかとほむらと仁美は?」

 

 他の少女達も頭を縦に振るなり、YESと口で肯定するなり、関係無いが中沢が「俺も参加しても良いですかぁ!!」と話に闖入して来るなりしたが、全員が参加できることに満足そうにアマタは頷き、魔法少女の能力の一つである念話と呼ばれる遠距離の人間と意思疎通する特殊な力を用い、憧れの女性にチャンネルを繋ぐ。

 

『マミさん、マミさん♪ 今日暇ですか?』

 

『あら、アマタちゃん? お久しぶり。えぇ、別に今日は大丈夫だけどどうかしたの?』

 

『いえすっ♪ 実は今日から見滝原中学校に転校してくることになったので、記念に私の家で皆でバーベキューでもしようかなって思って♪』

 

『じゃあ、私も御呼ばれしようかしら♪』

 

『いぇ~い♪ マミさんが来てくれるなんてすごっく嬉しいです♪ あっ、マミさんマミさん!!』

 

『どうしたの?』

 

『わたくし、星屑アマタは、本日マミさんの為にこの制服を着て参りました♪ どうですかぁ~、似合いますか~!?』

 

 分かる人間には分かる某アニメのゲームオリジナルキャラの名台詞の名前部分だけを自分に置き換えて報告するアマタ。

 ちなみにこのキャラの結末は爆弾で肉片一つ残さず消滅したとだけ追記しておこう。

 

『もう、念話じゃ分からないわよ。でも、アマタちゃんの制服姿を早く見たいわ』

 

『じゃあ、是非とも今からまどかちゃん達と一緒に私の家に直行しましょう!! まどかちゃんに、さやかちゃんに、ほむらちゃんに、仁美ちゃんに、上条恭介に中沢と結構賑やかな感じになってますよ♪』

 

『あら? それなら、是非ともそうさせて貰うわね。じゃあ、下駄箱に集合で良いかしら?』

 

『勿論です♪』

 

 既に賑やかな面々に更に愛しの女性も来るとなるとアマタのテンションが物凄い勢いで天元突破し、一秒でも早くマミさんに会いたい為、眼前で長々と格闘をしている上条と中沢を取り敢えず肉体言語で争いをストップさせる。

 

「それじゃあ、私の家にレッツラゴーだよ♪ あと、バトンタッチ♪」

 

 へいへい、バトンタッチっと。

 

 

 

 よし、これで視点が私視点になったわね。この作者が書くと一人称視点と二人称視点が混じってる所為で、文章的に分かりにくいったらありゃしないわよ。

 でも、私視点になったからもう大丈夫♪ マミさん達のあられもない姿を2000文字レベルでしっかりと文章化してあげるから♪

 えっ? なんで、バーベキューするだけであられもない姿になるのかって?

 ちっ、そういえばそうだったわね。今回は海でもプールでもないから水着がポロリなんて素晴らしい展開は残念ながら皆無ね……いや、諦めたら駄目よアマタ。焼き肉のタレが服に跳ねてオロオロするまどかちゃんを風呂場に連れて行って脱がすという展開が有るじゃない!!

 

「あら、まどかちゃん……シミになっちゃうと大変だよ? ほら、脱いで脱いで♪」

 

「あ、アマタちゃん……そんな、恥ずかしいよ」

 

「大丈夫。私も一緒に脱いであげるから。一人は寂しいよね?」

 

「う、うん……アマタちゃんが一緒なら私怖くなんかないよ……」

 

「安心して、優しくしてあげるよ」

 

 こんな感じのR18な展開をみすみす逃す手は無いわね。

 

「うん、焼き肉のタレから始まる乙女の花園も中々に斬新ね」

 

「アマタ、涎が出てるわよ……」

 

「今度はどんな妄想をしてるのよ……ていうか、焼き肉のタレから始まる乙女の花園って煙と汗臭そうね……」

 

 おっと、顔に出てしまったわね。

 ほむらちゃんとさやかちゃんの突っ込みを受け、急いで口元を拭い、マミさんと待ち合わせている下駄箱へとワイワイ話しながら向かう。

 下駄箱には既にマミさんが立っており、私達の姿を見るや否や、嬉しそうに手を振る。

 なので、私も手を挙げてマミさんの名前を呼ぶ事にする。

 

「マミさ―――「ぬぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!! テンション漲るぅううううううううう!! 巴マミ先輩じゃないか!?」

 

 やばい、今直ぐにこの隣で私の台詞をぶっつぶしてくれた中沢を魔女の結界に放り込みたくなった……

 まぁ、引っ越せおばさんよりも広い心を持っている私は、流石に殺すのは止めてあげて……

 

「人の台詞遮ってんじゃないわよ、モブキャラがぁああああ!!」

 

 騒がしい中沢の首にラリアットを噛まして、そのまま腕の軌道を斜め下に持って行き中沢を体ごと地面へと叩きつける。

 

「ぬべらっ!?」

 

「あ、アマタちゃん!? 落ち着いてぇ!?」/「アマタちゃん、落ち着いて下さい!?」

 

「大丈夫、私は何時も落ち着いてるわよまどかちゃんと仁美ちゃん♪ 落ち着かないといけないのは、私の愛しのマミさんを狙っている中沢(おぶつ)の方よ?」

 

「ふっ、流石はアマタちゃん。俺が見込んだ通り、ミステリアスでドSだぜ……」

 

 私の一撃を喰らい地面に伏せている中沢は、頭と腕を少し持ち上げて、親指を立てる。

 拙い、もしかしてこの男はM気の有る紳士(へんたい)ね!? ていうか、魔法少女(わたし)のラリアットを受けても喋れる人間って有る意味凄いわよね!?

 正直な話、首が空中へティロフィナーレしても可笑しくない威力をうっかり出してたんだけどなぁ……

 

「あ、アマタちゃん? その子、大丈夫……」

 

「大丈夫ですよマミさん♪ 中沢はゾンビなので♪」

 

「いや、普通の人間だから!?」

 

 むぅ、普通に勢い良く起き上がって来て突っ込みを入れて来るとは……

 

「人間の部分に変態ってルビ振った方が良いかしら?」

 

「男は何時だって変態だし、夜になったら狼だぜ!!」

 

 駄目だコイツ……早く何とかしないと……

 お月さまも殺人ノートに名前を書き、Dr鈴(ドクターリン)も風水板をフリスビー宜しく投げつけそうな輩に私はこれ以上関わりたくないと判断した為、何事も無かったかのようにふるまい直し、私を先頭に皆を我が家への案内を開始する。

 

 道中の会話は他愛もない日常会話。魔法少女関係の話題は伏せて、ワルプルギスの夜との戦いからの数ヶ月の間の出来ごとについてがメインである。

 例えば私が転校する前に居た学校ではどんな暮らしを私がしていたのかやら、さやかちゃんと上条恭介の甘酸っぱい関係とか、エトセトラエトセトラ♪

 さやかちゃんと上条恭介の甘酸っぱい話の最中に、中沢がまた暴れ始めたので、私と囃されて顔を真っ赤にしたさやかちゃんが中沢の首を狙ってダブルラリアットを噛ましたのは言うまでもない。

 半径85センチはこの手の届く距離、今から振り回しますので、離れないで下さい~♪ だって、離れられたら攻撃が当たらないもんね♪

 あっ、そうそう。この時間軸ではさやかちゃんは魔法少女にならずに済んでるんだよ~♪ 私は一応は癒しの魔法少女でも有るから、上条恭介の腕を治してあげたんだよねぇ~♪

 まぁ、それが仇となって中沢の首が落とせなかったんだけどね……魔法少女二人の力だったら確実に首を落とせていたのに……

 

 そんなこんなしながら、電車に乗り私の家が有る隣の市に移動する。

 両親はアパートを借りての通学を進めたが、私の我儘で通ったばかりの中学校を転校させて貰った訳だから、これ以上の迷惑は掛けれないので自宅からの通学をしている。

 幸いな事に電車は深夜とかでない限り20分刻みで駅に来るし、電車の乗車時間も10分程度なのでそこまで不憫に感じる事もないので、そこまで支障は出ていない。

 って言っても、今日が初めての通学なんだけどね♪ タハッ♪

 

 電車の中では普段電車に乗り慣れないまどかちゃんが外の景色が高速で動くのを興味深そうに見てたり、中沢が「俺にはニュートンの法則は効かねぇ」とか訳の分からない事を言いながら電車の中を飛び回り、ほむらちゃんに頭を掴まれ地面に叩き付けられたりと完全にやりたい放題の状態。

 いや、正確には中沢限定ね……というか、なんでこいつはこんなに天真爛漫な性格なの?

 あっ、今さぁ、「御前が言うな」的な事を思ったでしょ? 私も確かに天真爛漫だけでベクトルが全然違うわよ?

 中沢は意味不明な方向だけど、私は女の子のハートを堕とす為に暴れ回ってるだけよって!? そこ、誤変換しない!! 堕としてどうするのよ!? 落とすのよ!!

 いやっ、そりゃあ、「あぁ~御姉様!! 貴方の素足を御舐めしたいです」的な危ない感じに堕とすのも良いけど、やっぱり恋はピュアが一番だからね。

 マリア様は見てる的な感じのラブが良いのよ!!

 

 電車が私の家に一番近い駅に着くまでまだ時間が有るから、色々とワルプルギスの夜の前後の御話でもしよっかな?

 私がエピローグで皆と出会った後、私はほむらちゃんから全てを教えて貰ったの。別の時間軸で私がほむらちゃんと共闘した事や、悲惨な運命を辿った事とか。

 別時間軸の私と今の私は同じ星屑アマタだけど厳密には別人である。だから、最初はほむらちゃんが私に優しくしてくれる事が実は悲しかった。

 「ワルプルギスの夜との戦いの戦力として見ているのではないか?」、「今の私を別時間軸の星屑アマタとして重ねて見ているのではないか?」と思ったからだ。でも、実は私の被害妄想で、ほむらちゃんは今の私と新しい絆を作ろうと頑張っていた事に後に気付いた時は自分に恥ずかしくなった。

 

 でも、それが分かってからは一気に皆と仲良くなり、ワルプルギスの夜との戦いでは絆によって新しく目覚めた魔法を用いて後衛を務めたんだよ。

 しかし、あの戦いは凄かったなぁ~♪ 魔法少女の皆は本当に美少女揃いで、あの場が戦場でなければ「皆好きです!! 超好きです!! 皆付き合って!! 絶対に幸せにしてやるから」って某生徒会のハーレム願望者の台詞を叫んでいたところだったよ。

 しかも、いんた~なしょなるだよ!! 日本だけでなく、ギリシア、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、中国と世界各国の魔法少女が集まってたんだよ!! イギリスの魔法少女なんてお人形さんみたいで、服を脱ぎ脱ぎさせて着せ替え遊びをしたいなぁと見ているだけで涎が……

 

 あとはギリシアの魔法少女は胸も凄かったなぁ~♪ ミリアちゃんとかもうマミさんも顔負けのレベルかつ揉み応えも有りそうで、戦闘中は援護しつつも『絆之眼球(フレンズ)』でその揺れっぷりを楽しんでたんだよねぇ~♪ まぁ、御胸の観賞は私だけでなく、前線でミリアちゃんと共に戦いつつもそれを見て自分も18歳くらいになったら胸がきっと大きくなると自分の胸と睨めっこしてた魔法少女とかも居たけどね。

 まぁ、胸は大きければ良いってもんじゃないのよ? 形とかが良ければそれだけで私は見ても触っても良しの主義だから!! さぁ、ウェルカムトゥーマイハーレム♪

 

 えっ、胸の話よりも絆之眼球って何かって? なんか、別の時間軸では私は『妬み怨みの対象である人間の顔が見てみたい』という感情下で能力に目覚めた関係で『魂之眼球』って呼ばれる魔法で生み出された眼球を飛ばして遠方を見る魔法を得意としていたらしいんだけど、この時間軸では『私に色々見せてくれた皆に何かを見せてあげたい』という感情下で能力に目覚めた関係か、ほむらちゃん曰く全く違う魔法を使うらしい。

 

 それで、絆之眼球の能力は『私と特定の人物の見ている景色の共有』、『私の見る景色に共有者の契約による能力の一部の加算』である。

 前者は分かりやすいと思うが、後者は少しわかりにくいので簡単に説明すると、私が『時間操作』能力を持つほむらちゃんと視界を共有した場合、私の見る景色は数秒先の未来となる。また、命を『繋ぎ』とめる契約をしたマミさんの場合は私が見た対象を一時的に束縛する事が出来る。

 

 共有者によっては物凄く強い魔法となりうるが、当然その代償としてソウルジェムの負担も大きいし、脳への負担も大きい。ここぞと云う時にしか使えない切り札である。

 あと、使い魔召喚に関しては別の時間軸と全く一緒らしい。使えるようになった時間や切っ掛けは違うけど烏の使い魔、盲導犬の使い魔の二種類も全く一緒だとのこと。

 

 ワルプルギスの夜との戦いの後も色々有ったんだよ。杏子ちゃんはキレイちゃんを連れて見滝原市に来る前に居た街に帰って行ったんだよね。

 でもまぁ、意外な事に狩場(エリア)が違うだけで私の住んでる市内だったんだけどね……いやはや、エリア争いとかで戦闘にならなくて良かったよ……

 これが、知り合いとかじゃなかったら、好戦的な杏子ちゃんの事だから絶対に戦闘になってたよね?

 なんか、別の時間軸では意見の食い違いで戦闘になって肋骨とか折られてたらしいからゾッとするよぉ……

 そう云えば、杏子ちゃんとキレイちゃんといえば、実は今日―――

 

『○○~○○~。御降りの方は前側ドアから御降り下さい』

 

 私が唐突に思いだした事を語ろうとすると目的の駅への到着のアナウンス。私達は電車から降りて、年を召した駅員に切符を渡して駅の外に出る。

 

「待ちくたびれたぞ」/「御久し振りだよぉ~♪」

 

 駅の外に出ると元気の良い声が二つ。

 夏なのに相変わらずの薄緑のパーカーを着た杏子ちゃんと、パステルカラーのドレスを着たキレイちゃんの二人が手を振って私達を迎えてくれた。

 そう、実は皆が参加出来ると分かり次第、今日のバーベキューに二人も誘ったのだ。

 

「杏子ちゃん、キレイちゃんお待たせぇ!!」

 

 二人を知っている他の皆も二人の登場に、顔を喜ばせ駆け寄りハグとかをする。ただし、男である上条恭介を除いてだが……

 ちなみに、その二人を知っている皆に含まれない仁美ちゃんと中沢だが、仁美ちゃんは少し恥ずかしそうに「初めまして」とか挨拶しているからファーストコンタクトは良いとして、中沢は「八重歯少女萌えぇ~!! 幼女はぁはぁ!!」と遂に今まで以上に危ない発言をし始めたので、駅から発車しかけている電車の通る線路上に投げ込もうかと考えるが、そうなるとJ㌃が迷惑料もとい慰謝料を中沢家か私の家に請求すると判断した為中止する。

 

 二人と合流し、10人となった大所帯は今まで以上にワイワイ話しながら私の家へ向かう道中は御祭騒ぎ。そして、家に到着後バーベキュー会場である庭に向かう。

 庭には白いYシャツと青のジーンズの恰好で木炭に火を起こす御父さんと、その横で御父さんに「あ~ん♪」とか言ってアイスクリームを食べさせてあげてるラブラブカップルもとい私の両親が居た。

 

「ただいまぁ~♪」/「「「「「「「「「今日は御世話になります」」」」」」」」

 

「「いらっしゃい」」

 

 娘とその友人達が来たにも限らずアツアツっぷりをかます私の両親には、毎回この光景を見る度に何処か上条恭介とさやかちゃんが結婚したらこんな感じになるだろうと云うものを何処か彷彿させられる。

 

「火は起こしておいたから、後は焼いて食べるだけだよ」

 

「ありがとう、御父さん、御母さん♪」

 

「じゃあ、貴方。私達は御邪魔にならないように退散しましょうか。うふふ、皆さん楽しんで行って下さいね」

 

 そう言い残し、御父さんと御母さんは庭の窓から家の中に戻って行く。

 そして、それを皮切りにバーベキューが開催された。




こちらが後日談こと番外編前編となります。
後編は風呂敷だけ広げに広げた海外の魔法少女たちとの合流やワルプルギスの夜との戦いを書く予定でしたが……
サイト閉鎖などがあり結局書けてないという事態です。
とりあえず、こちらの話であまマギは完結という形を取らせていただきますが、もしもまた執筆意欲が沸けば書くかもしれません。
それでは、お気に入り登録をしてくださった方や読んでくださった方、誠にありがとうございました。
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