息をするように主人公と花村くんがお付き合いしています。
※P4だけだと思った?なんとここからP3成分入り込みます。
オトナサイドのP3成分と大学生成分のP4成分の温度差がすごいんじゃよ。
※Pixiv二掲載していたものをハーメルンに投稿するのにあたり、一部改稿しています。
※クトゥルフ神話成分がしみしみですよろしくお願いいたします。
9月11日木曜日
T大学構内にある第二食堂は、学生でごった返していた。
この日から始まる冬学期、学生達はどのカリキュラムを受講するか話し合っている。
鳴上悠はそんな中、カリキュラム表と同居人である花村陽介のバイトシフト表とを見比べながら1人で弁当をつついていた。
本来なら彼は来週から来ればよかったのだが、早めにカリキュラム表が欲しかったのと、しばらく作っていなかった弁当の練習も兼ねて登校していたのだ。
(このメニューも結構美味しいな、陽介も喜んでくれるといいけれど。)
「あ、あのっ」
(でも詰め方考えないと他のおかずと味混ざりそうな気もするなあ。)
「すみません、」
(かといって陽介は食が細いからちゃんと白飯食べさせないといけないし。)
「工学部の、鳴上さんですよね?」
その言葉に、鳴上は視線を初めて声がした方へ向けた。
「はあ。」
彼の目の前には、一人の女性が立っている。
「あ、もしかして、さっきから声を掛けてた?」
「その、相談に乗っていただきたいことがありまして。」
黒髪をワンレングスボブに切りそろえたその女性は、心底困ったような顔で、笑っていた。
「相談、ね。」
鳴上はため息と共に独りごちる。
夏休み前に文学部で起きた『学生暴動事件』を解決したらしい、と学内の噂になっていた。 本人は全く気にしていなかったが、その類まれな風貌と相まって天才現る、という評判にもなっていた。
鳴上としてはすぐ夏休み期間に入ったこともあり、噂が収まっていることを期待していたのだがそうでもなかったようだ。
「俺はスーパーマンでもなんでもないから、話は聞けても解決できないと思うけど。それでも俺に話したい?」
「他に、話せる人が居ないんです。」
その女性は、消え入りそうな声で言う。
鳴上は、目の前の空いている椅子を勧めた。
「何か飲み物でも買ってくる?」
「いえ、いいです。」
女性は下を向く。
「父が、行方不明になってしまったんです。」
鳴上は心の中で嘆息した。
中々重そうな話である。
「元々桐条のグループ会社の情報システム部門の部長だったんですが、今年の6月の人事で桐条本社の常務に抜擢されて、シンガポール支社長としてシンガポールに両親が行きました。」
鳴上は、そこで女性を一度制する。
「あの、ごめん、まず君の名前を聞いても、いいかな?」
女性の顔が真っ赤になった。
「す、すみません。私、理学部の木村佳美といいます。」
「ああ、話の腰を折ってごめん。」
「いえ、こちらも名乗らずにすみません。」
二人はお互いにペコペコ謝る。
「で、木村さんのお父さんが行方不明になったのは、いつ?」
「分かりませんが、恐らく九月以降だと思います。」
木村は目を細める。
「それは、どうして?」
「八月末に、父からメールが届いたんです。ただ、会社には言うな、と書いてあって。桐条の会社の方からも問い合わせがあったのですが、言えなくて。」
鳴上は、少し考えを巡らせる。
「木村さん、一つ先に言っておかなければならないことがある。」
鳴上は、持ってきた水筒から烏龍茶を少し飲んだ。
「話される内容はかなり立ち入ったことだし、誰にも漏らさない。これは約束する。でも、俺の両親も、桐条ホールディングスに勤務しているんだ。」
木村は、鳴上を見た。
「今晩少し考えてみてくれないか?その結果、それでも俺に相談したいと思うなら同じ時間にここにいるから。」
「分かりました。」
木村は席を立つと、会釈する。
「少し、頭を冷やして明日また来ます。」
木村が食堂の出口から外に出るのを見届けると、鳴上は目を閉じた。
『主、メールの内容を知ってしまったら後戻りできないと思うが?』
イザナギの言葉に、鳴上は腕組みをする。
(そうだな。判断に迷うな……。)
『少しスサノオと話して来る。』
(ああ。)
鳴上の背後から八十神高校冬服の制服を纏ったイザナギがふわ、と現れ壁を抜けていった。
もちろん、その様子を見咎める者は誰も居ない。
◇◇◇
お台場にある某テレビ局のドラマの控室。
久慈川りせが台本を見ながらスケジュールの確認をしていた。
「そういう流れなんですね、多分大丈夫、行けます!」
りせがニコッと笑うと、マネージャーも笑みを浮かべる。
「りせなら大丈夫だから、頑張ってね。」
その時、控室に女性が入ってきた。
りせがその姿を見て満面の笑顔を見せる。
「果音先輩!お疲れ様です!」
「りせちゃん、お疲れさま。」
入ってきたのは御厨果音。
りせと同じ事務所の女優である。
デビューした頃はその演技力と可愛い風貌とで一躍テレビでひっぱりだことなっていた。
ところが、歳を経て仕事が亡くなってしまったところ、ここ数ヶ月のうちにかつての風貌を取り戻し、年齢不詳の美魔女として再ブレイクしている。
「果音先輩って最近本当に綺麗になりましたよね!羨ましいなぁ。」
「えへへ、私褒めてもらえると伸びるタイプだからもっと言って?」
果音がニコニコしながらりせとハグする。
「一年の休止期間があったのに、よくここまで戻ってこれたわね。りせちゃんの頑張りは本当に偉いわ。」
「果音先輩だって頑張ってるじゃないですかー!私、先輩を目標にしてるんですよ?」
りせが顔を上げれば、果音は少し苦笑いをした。
「私なんて踏み台でいいのよ。りせちゃんは私と違って才能も運もあるのだから。」
「そんなこと言わないで下さいよ、先輩。」
りせはニコニコしながら果音から離れ、椅子を勧める。
「何飲みますか?」
「じゃあ、冷たいお茶はあるかしら?」
「お任せください!」
りせは備え付けの冷蔵庫からお茶のペットボトルを取ってきた。
「先輩忙しそうですもんね。やっぱり綺麗になったから。」
「そうね、りせちゃんには特に必要ないかもだけれど、こっそり教えちゃおうかしら?」
果音はりせからペットボトルを受け取ると、自分のカバンからチューブを取り出す。
「わあ、見せてくださいなっ」
りせは果音からチューブを受け取り眺めた。
「リキッドファンデーションBB、ですか。BBクリームなんですね?」
「そう。これがね、かなりいいの。」
「レッドカンパニー、ですか。知らないメーカーですね。」
何処で手に入るんでしたっけ?とりせは首を傾げた。
「ごめーん、それは内緒なの。」
果音は済まなそうに手を合わせる。
「えー、そうなんですか?自分も付けてみたいなあなんて思ったんですけれど、残念!」
「お酒が飲めるようになったら、紹介してあげるわね?」
果音は優しい笑みを浮かべ、りせの頭を撫でた。
◇◇◇
『お前から来るとか、珍しいじゃねーの?』
M大近くの駅に出来たショピングモールとオフィスの複合ビルの屋上で、スサノオが隣に座ったイザナギを見やる。
『陽介がお前を見て、間抜けな顔して驚いてたぜ?』
見せてやりたかったな、とスサノオは続け、ニヤニヤ笑った。
『それは悪いことをしたな。後で謝っておこう。』
イザナギは肩を竦める。
『で?なんか話があんだろ。俺が誘わなければ滅多に出ないもんな。』
相変わらずニヤニヤしながらスサノオはイザナギへ視線を移した。
『昨日スサノオが言っていた『ヤバイ奴』の絡みかもしれない相談を、主がされている。』
『へえ。赤いワンピースの女の絡み?』
スサノオはイザナギへ身を乗り出す。
『相談してきた女性の記憶を少し辿った。両親が何かの魔法に囚われ、仮初の成功から抜け出せなくなっていく様が見えた。そのイメージが、『赤』。』
『へえ、面白そうなことになってんじゃん?』
『主は、相談を正式に受けるか迷っているようだ。』
イザナギはため息と共に晴れた空を見上げた。
『最近暴れてなくて暇してたし、面白そうなことは大歓迎だぜ!』
スサノオは明らかに楽しみにしているようだ。
『この前の時だって主の命が危険に晒されていたというのに、お気楽な奴だな。』
イザナギは嘆息し、スサノオへ視線を戻した。
『試しに陽介を煽ってみようかな。』
スサノオは金色の瞳を細め、口角を上げる。
『やるもやらないも、それは陽介達次第。でも、二人の性格から言えば多分相談を受けると思うが。』
『後先考えず、受けてから考える。それが心配なんだ。』
イザナギが目を伏せる。
『後でヤマトタケルにも聞いてみようぜ?もしかしたら直斗も何か知ってることがあるかも知れねーし?』
『探偵という職業柄、確かにあるかもしれないな。』
スサノオが、M大の方を向いた。
『おっと。陽介が呼んでる。そろそろ行くわ。』
『時間を取らせて悪かった。』
スサノオが、翡翠色の瞬きとともに消える。
イザナギも目を閉じると、白銀の光と共にその場から消えた。
◇◇◇
『おー、悪い悪い。授業終わった?』
スサノオが花村の前に翡翠色が少し混ざった旋風とともに現れる。
花村は、はあ、とため息を付くと、ポケットから自分のスマートフォンを出し耳に当てた。
「お前、何処に行ってたんだよ?」
『すぐそこの駅ビルの屋上。』
スサノオは花村と並んで歩き始める。
『イザナギに呼ばれたんだよ。なんつーか、人生相談的な?』
「アイツが相談?ってことは、悠がらみか。」
『T大ってのは、色んな奴がいるらしいな?今回は、赤いワンピースの女がキーみたいだけど?』
「まさか。昨日のあの気味悪い奴の?」
『あくまでもソレがらみじゃねーか、って憶測。ただ、言ってるのがイザナギだからなあ。俺と違ってほぼ当たってんじゃね?』
花村はまた、ため息を漏らす。
「またあんなことをしなきゃいけねえのか。バイトどうすんだよ、」
『いいじゃん、この前直斗からバイト料しこたま貰ってたじゃねーか。』
「それとこれとは別だろ。」
『それでさ、ちと調べて欲しいことがあるんだけど?』
「ん?なんだよ?」
『あのワンピースの女、クレジットカードで買い物してたろ?名前分かんねえかな?』
「調べてどうするよ?」
『もし鳴上が相談を受けたとき、多分その情報は役に立つと思うんだけどなー?というか、直斗にも話持って行きやすいんじゃねーかな?』
花村が嫌そうな顔をすれば、スサノオはニヤニヤ笑った。
「個人情報保護法、っつーありがたい法律があってな?」
『なあに、あの三ツ矢って奴に聞けばいいだけだろ?『昨日俺の提案で皿を買ってくれた女の人、なんて名前でしたっけ?』ぐらいでさ?』
「そんなのダメに決まってるだろ。」
『三ツ矢って奴、赤いワンピースの女にさくっとと『魅了』されてお前の名前ばらしてんのに?』
「えっ」
花村は、足を止めた。「魅了の、バステ?」
花村はその場で昨日の状況を思い起こす。
「……あれ?そんなの俺、かけられてるなら分かると思うんだけど、」
『陽介は鈍感だな、そんなんじゃ直ぐに魔女の罠に落ちるかもしれねえぞ?』
「いやいやいや、」
花村のスマートフォンを持つ手がじわりと汗で濡れる。
『そういやどっかの魔女も言ってたよなー?『名前を握ることは命を握ること』、だっけ?もう向こうに名前知られちゃってんなー、』
スサノオが、からかうように言えば、花村はまた、大きく息を吐く。
「俺、つーことは、また魔女に遭遇してんの?そんなに頻繁に会うもんだっけ?」
『会うわけないだろ。』
「ですよねぇ……。」
◇◇◇
「会長、第二総務部の荒垣さんです。」
元々カンは鋭い男だし状況を聞けば来るとは思っていたが早いな、と桐条美鶴は苦笑いを零した。
「通してくれ。」
美鶴が言えば、黒のスーツを着こなした荒垣真次郎が会長執務室に入ってくる。
「今日は何の用事だ、荒垣?」
荒垣はソファに腰を下ろすと、上着を脱いだ。
「美鶴、言葉は悪いかもしれないが、グループ会社の一介の部長がどうやったらいきなり桐条ホールディングスの常務執行役員になれるんだ?あの異動人事はおかしい。提案したのは誰だ?」
「少なくとも私ではない。」
美鶴は荒垣の対面のソファに座ると、肩を竦める。
「当時は年度末の決算と株主総会が控えていたから、私のチェックが甘くなったのは認める。だが、あの異動決裁は私の手を経ていない。」
「は?それじゃ、その決裁自体無効になる筈だろう?」
「不思議なことに、こっちが気付いた時には全ての事務処理が終わっていた。」
美鶴が答えた時、秘書が冷たい麦茶を入れたグラスを二つ載せたトレイを持って入室した。
秘書が出て行った後、荒垣は眉を顰めて思考を巡らせる。
「何故、その人事は『強行』されたんだ?」
「こちらが人事手続きを止めて調査を始めよう、という時にマスコミにリークされたんだ。当然株主総会でも対応に追われ、『既成事実』になってしまった。」
「漏らした奴はもう分かっているのか?」
「不明だ。……だが、調査を指示してみたら妙な事が分かってきた。」
「他社でも同じことが起こっていた、か。」
荒垣が美鶴を見れば、彼女は、一つ頷いた。
「桐条ではまだ穏便に人事交代だけだったが、他社では役員が変死しその隙間に普通ならあり得ない人物が収まった例もある。そういう人事で新規に就任した役員に共通しているのが、『緋色』という集まりの会員らしい、ということだ。」
「なるほど、そこから調査をすすめようという時に当事者が失踪した、か。」
「そういうことだ。因みに『緋色』、という名前も木村常務とその妻との携帯電話での会話記録を分析して漸く見つけたシロモノだ。他の事項に至っては全く情報が分かっていない。」
「あの先輩達が三ヶ月も調査してやっとソレだけか。相当キツイ調査になりそうだな。」
荒垣は頭をポリポリ掻いた。
◇◇◇
「なあ、」
自宅でいつも通り夕食を食べ、片付けも終わりリビングでお茶を啜っていた花村は、鳴上の方へ視線を向けた。
「何だ?」
「もしも、親が居なくなったといきなり相談されたとして、陽介だったらどうする?」
鳴上の問いに、花村は思考を巡らせる、振りをする。
実のところ、スサノオと話した時点で返事は決めていた。
「俺なら、まず事実関係を簡単に調べる。どういう話かは分かんねえけど、もし知っている可能性がある人物が身近にいるなら、電話一本で済むしな。そのくらいの手間ならどうってことねえだろ?」
「確かにそうだ。……余りにも連絡しなさすぎて忘れてた。」
鳴上は呟くと、自身のスマートフォンを手に取る。「ちょっと電話かけてくる。」
「あら、悠。久しぶりね、元気だった?」
鳴上春奈は丸の内のオフィスに居た。
桐条ホールディングス国際部のオフィスには、まだ何人も社員が残っている。
普段の業務に加え、木村常務の失踪事案が発生し更に業務が増えているのだ。
『母さん、まだ仕事中だった?』
息子の問いに、苦笑いを零す。
「そうね、でも今なら平気よ。どうしたの?」
『父さんもまだ、仕事中かな?』
「今日の夜便で、シンガポールに行ったわ。」
『シンガ、ポール?』
息子の言葉に何かの引っ掛かりを感じ、春奈は首を傾げた。
「何か、気になることでもあった?」
『いや、父さんがくれたウィスキーの礼をしたかったんだけど。すぐ帰ってくるかなあ、と思って。』
「そう、なら、いいのだけど。」
『何かあったの?』
今度は向こうから、訝しげなトーンで質問される。
「仕事のことだから。」
春奈は、一言だけ言った。
『じゃあ、もし父さんと連絡取れるようなことがあったら、礼を言っておいてくれないかな?』
「解ったわ。」
春奈は、正方形のポストイットにメモをすると、モニターの横に貼り付ける。
『じゃあ、俺はこれで。母さんも、あまり遅くまで仕事しないで帰りなよ?最近は色々物騒なんだから。』
「そうね、気をつけるわ。」
息子からの通話が切れたスマートフォンの画面を、春奈は暫く見ていた。
「……部長?」
国際部の社員が春奈のそばに寄る。「どうされました?」
「そうね、……第二総務部から一人寄越してもらおうかしら。」
春奈はぽそ、と呟いた。
「でも、あの人現場に行っちゃってるし難しいか……。」
鳴上は、リビングに戻ってくると、いつもの定位置にストンと座った。
「悠、どうだった?」
花村の問いに、鳴上は苦笑いする。
「どうやら、シンガポールで何かが起こっている。彼女が言っていることは本当のことらしいな。」
「彼女?」
「ああ、今日相談を持ちかけてきた女子が居てね。」
「ふうん。」
女子だったんだ、と花村は思った。少しだけ心がザワザワする。
「いきなり名前も言わないで『父が行方不明になったんです。』と言ってきて。」
テンパッてたんだろうな、と花村は思いながら茶を啜る。「六月に桐条の役員になったって言ってたけど。」
「それで誰か特定できるじゃんか……。」
花村は、結局突っ込みを入れてしまった。
「まだ受けるとは決めてなかったしな。それに明日来るかどうかも分からないし。」
鳴上はソファ脇に立てかけてあったタブレット端末を操作し桐条ホールディングスのホームページにアクセスする。「あ、この人かな?」
「どれどれ?」
鳴上の後ろから花村が覗いた。
タブレット端末の画面には、六月末に掲載された報道発表資料の一部である役員人事の記事が表示されている。
そこには、『木村隆志 桐条ホールディングス常務執行役員兼桐条電気化学株式会社シンガポール支社長』と掲載されていた。
◇◇◇
赤いベルベットで豪奢に飾られたダンスホールに、人影が二つあった。
一人は血のように赤いドレスで着飾った女性、貴崎。
もう一人は白磁のような美しい肌を持つ、男装の麗人。
『まさか、ウチの会員が海外に転居して、あまつさえ暴走、とか。折角桐条の経営に食い込ませてあげたのに、勿体無いわ。ねぇ?滝川。』
貴崎は、精緻な彫刻で飾られたキセルから煙をくゆらせた。
『あれらは捨て置くとしても、確か娘が日本に残っていたはずです。』
滝川、と呼ばれた男装の麗人が貴崎へ視線を向ける。
『不確定要素は、消しとかないと。人間なんて、掃いて捨てるほどいるのだもの。一人ぐらい、ね?』
貴崎はふう、と煙を吐いた。
『貴方のお好きにやりなさいな。』
『はい、貴崎様。』
滝川は黒髪を揺らし、ニヤリと笑う。
『いつもと同じように。』
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
P3側の非日常ぶりとP4の日常の温度差よ……。
インターミッションで種は巻かれています。
次回から、さらに状況が動いていく予定です。