魔法少女リリカルなのは~鬼札と呼ばれた魔導師~ 作:Sady
新暦75年4月
――機動六課発足
スターズ分隊
隊長 高町なのは
副隊長 八神ヴィータ
隊士 スバル・ナカジマ
ティアナ・ランスター
ライトニング分隊
隊長 フェイト・テスタロッサ・ハラオウン
副隊長 八神シグナム
隊士 エリオ・モンディアル
キャロ・ル・ルシエ
ロングアーチ
総部隊長及び指揮官 八神はやて
補佐官 リィンフォースⅡ(ツヴァイ)
グリフィス・ロウラン
医務官 八神シャマル
ヘリパイロット ヴァイス・グランセニック
通信士 シャリオ・フィニーノ
アルト・クラエッタ
ルキノ・リリエ
リインフォースⅠ(アインス)
これが、先日発足し稼働開始した機動六課の主なメンバーだ。使い魔扱いで入局もしていないが戦力として非公式に組み込まれているヴォルケンリッターの守護獣もいる。
隊長陣はリミッターで無理矢理高ランク魔導師を揃え、ロングアーチにも戦闘可能要員がいる。
そして何よりも――リインフォースⅠ――夜天の魔道書の管制人格
10年前の闇の書事件からユニゾン機能こそ失っているモノの魔導師としてもオーバーSランクを誇る機動六課の切り札
彼女には特別製の魔力リミッターが掛けられており勿論それだけではなく、戦闘行為をすることそのものに制限が掛っている。
そしてそれは防衛行動にすら、だ。
細かい制限は他にもあり雁字搦めである。彼女は闇の書そのものと言っても過言ではなく、それ故に部隊運用しようとすればこれ程の制限は当たり前であり驚く事にこれでも部隊長の交渉に次ぐ交渉で最初に提示されたものよりも随分制限が減っている。
反機動六課勢力のその大多数は反八神、闇の書派でもある。そして階級も高く佐官、将官クラスの人間が数多くいて、リインフォースⅠの行動制限がやたら多いもこの勢力が無理矢理難癖をつけている事に起因する。
残念なことに階級の高い人間は直接的な闇の書の被害者でもなく、ヴォルケンリッターという個人で有するにはあまりに大きい戦力を持っている事や年齢に不相応な階級を持っている事に対する嫉妬、ただ犯罪者を嫌ったり闇の書の悪評故に反発してるだけの者が多い。
そしてその中の人物で既に部隊が稼働を始めたというのに未だ邪魔をしようという輩がいる。最高評議会としても議論の結果、管理局の評判上げやスカリエッティ対策として丁度良い具合の機動六課を現在のままこれ以上戦力を下げたくないらしいので、その邪魔な人物の粛清が決まった。
今回その役目が回ってきたのは、万全を期したいのか最近ではめっきり任務の減った俺だった。
――時空管理局本局
数少ない最高評議会の駒の一人を連れ二人で本局にいる。目的地は今回のターゲットであるソリッド・シュフラン准将の執務室。
「なんでこんな小物の為に俺が出張ってるんだろうな」
「私のせいです・・・すいません」
「まぁ、お前の能力使うなら俺もセットで動かされるわなぁ」
申し訳なさそうに俺の隣を歩くのは20に満たない年齢の白髪の少女――まぁ少女というには少しきついかもしれないがエース・オブ・エースと呼ばれている人間が19歳にもなって未だに少女を名乗っているらしいし、大丈夫だろう。
彼女は数年前に覚醒したあるレアスキルのせいで、局員でも何でもなかった一般人であったのに管理局の暗部、最高評議会の駒にならざるを得なかった人間だ。
そのレアスキルとは『読心』
文字通り人の心を読める能力。だが、彼女が持つその力は強力故に本人にも負荷が強かった。何より、常時発動型のレアスキルで力の強弱はつけれても能力のオンオフが出来ないという致命的な欠陥があった。
どれだけ力を弱めても半径10mまでしか抑えられなくその範囲に人がいる限り常にその心の声が聞こえてくる環境に耐えられず、管理局に助けを求めるもその力が最高評議会の目に止まってしまった。
というより、常時発動型というのはレアスキルの中でも更に珍しく通常の手段では対処のしようがなく、それをどうにか出来るのが――俺であった。
レアスキルのオンオフが出来るようになる代わりに管理局の暗部に所属する事になってしまったというのに彼女が些かの不満も抱いていないのは、昔は綺麗だったエメラルド色の髪がレアスキル覚醒後僅か5日の内にそのストレス故白髪になってしまったという彼女の以前の環境と比べてみれば分かるだろう。
「さて、そろそろ解除しておくか」
「はい、お願いします!」
ターゲットの部屋に入る前に彼女のレアスキルの封印を解く。
――古代ベルカ遺伝型レアスキル『封印(
それが俺の持つレアスキル
文字通りあらゆるモノを封印出来る。ロストロギア、レアスキル、そしてリンカーコアでさえも封印してしまえるレアスキル。
勿論他にも様々なメリットデメリットがあるが、大体はこんなものだ。
これにより彼女のレアスキルを封印し強制的に能力をオフにしておりその封を解けるのは勿論俺だけで、彼女の任務にはほぼ確実に俺も同行することになっている。
鬼札とまで呼ばれる俺がそれだけの手間を掛けて尚も利用価値があり、彼女もまた替えの効かない能力を持つ一人である。
そして実の所最近俺が命じられる指示のおよそ7割程度は彼女のレアスキルのスイッチ代わりになる事である。
「それはそれでなんだかな・・・・」
「どうかしました?」
「いや、なんでもない。いつも通りいくぞ」
「はい!」
数日後、シュフラン准将と彼に関わりの深い官僚の数人が不幸な事故に会い殉職となった。
主人公のレアスキルがやっと出ましたね。
でもちゃんと能力を使用するのは大分先になると思います。