『目覚めろ』
その言葉は私にひどく突き刺さる、気がする。
◇◇◇
ここは私立ドライバー高等学園、中高一貫校であるここは次世代の希望と自由を担う若者たちの学校だ。
???「ここがあの……」
大きな校門の前に今日この学園に転校してきた女子生徒がカバンを持って立っていた。周りを見渡すと様々な生徒が行き交わしていた。
警察のような服装をして走っている生徒たちやまだ【青・春・満・開!!】と書かれた看板を片手で振り回す生徒、【朝食売ってます!】と書かれた看板を飾り簡単なサンドウィッチやおにぎりを売っている生徒など、その光景は正に千差万別、十人十色だった。
???「ゼロ、私はここでうまくやって行けるかな……」
黒を基調とし中央部が丸みを帯びてるスマホ__ゼッツフォンには
???「ゼロがそういうなら、よ、よし! が、がんば、ろう!」
女子生徒はそういいながら一歩踏み出し始めた。
◇◇◇
【一年一組】
夏が訪れる教室の朝、
???「ねぇねぇデザイア今日転校生来るらしいけどどんな子が来るかな? 仲良くガッチャできるといいな! デザイアはどう思ってる?」
矢印のような瞳に橙色のショートヘア、若干古ぼけたゴーグルを頭上に巻いてる女子生徒は朝から元気いっぱいのご様子で席に座っている女子生徒に話しかけている。
???「別に。ま、誰が来ても私は問題ない。というか朝からうるさいぞガッチャ」
女子生徒__ガッチャード通称ガッチャの元気さに辟易している女子生徒の名はデザイア。白髮に赤メッシュが特徴的で黒の上着を来ている。その服の中央には狐のマークが入っている。
ガッチャ「つれなすぎ! ガヴはどう思う?」
???「ボクも別に……あっけどお菓子好きだといいなぁ」
ガッチャの声と仕草で近づいてきたのはとぼけたような表情にタレ目で赤髪ので金色の瞳がよく似合う女子生徒__ガヴであった。ガヴはグレープやオレンジ、ソーダなど多種多様なグミがいっぱいに詰まった箱を持っている。
???「あぁつっかれたぁ」
チャイムがなるまであと二分、教室に入ってすぐに席に座り顔にのっぺりとのせ疲れている様子を見せる女子生徒が入ってきた。
デザイア「朝からお疲れの様子だな。リバ」
リバ「あぁまったく、ツーサイのやついつも朝から人格コロコロコロコロ変えんじゃねぇって話。リベラが朝弱いし仕事もあるんだからまじもう…………限界」
女子生徒__リバイス通称リバのまぶたの下にはくっきりとしたくまと青ざめた表情を浮かべていた。
リバの両親は銭湯を経営しそこの手伝い含めて他にも二人の妹がいるため毎回ぐったりとした様子で登校している。
ガヴ「どう見ても体調悪そうだしゲーマ先輩のところ行ってきたら?」
リバ「うん、ホームルームとかもろもろ終わったら行くつもり……嫌だけど」
ガッチャ「分かる。ゲーマ先輩、ゲームのことで相談したらビルド先輩くらいテンション高めで話してくれるのに医療とか治療の話になると別人のように冷徹に話すからなぁ」
ガヴ「あぁ確かに……」
デザイア「そうか? 別にいつも優しいと思うが」
ガッチャの意見に頷くリバイスやガヴ、とまるでピンと来ていないデザイア。そんな中、時は一つまた一つと過ぎていきホームルームまで残り30秒を過ぎてあたりである一人が入ってきた。
???「セーーーーーーフッ!! だよね?」
整った体格にスタリッシュで明らかに高級そうな服装、
そう、一切の手入れがかかってなくぼさっとなっている蛍光イエロー色のロングヘア、食べかけの状態の食パンを口に含み、よく見るとシワがあるズボン、所々な汚さの積み重ねで彼女__飛電ゼロワン通称ヒデンは自らを絶世の美少女からただの美少女まで降格させていた。
ガヴ「ギリギリだけどセーフだよ。あと数秒で始まるけど」
ヒデン「よ、かったぁ。じゃない!? 急がないと……!?」
食パンをすぐに食べきりヒデンは慌てて席につき荷物を置く。
ヒデン「よしこれで本当にオッケー。デザ、今日ゲーマ先輩から連絡あった?」
デザイア「あとでデバック手伝って、だとさ」
デザイアはそう言いながらLINEの画面を見せた。
???「はいはい、全員席付きなさない」
チャイムが鳴り響くと同時に教室に薄暗い水色のショートヘアの女性教師が入ってきた。彼女の名前はタイフーン。
タイフーン「はい、今日はね、転校生が来ます」
その一言で教室全体が水を得た魚のように沸き立ち始める。その様子を静かにするようにタイフーンは手のひら同士を何回か叩き合わせる。
すると、教室は一瞬にして静かになる。
タイフーン「じゃ、入ってきて」
???「は、はい」
入ってきたのは緑のアホ毛に真っ赤な瞳が特徴で怯えて身体を震わせている女子生徒だった。
???「ゼッツです。よ、よよろしくお願いしまふ……!?」
噛んだ、女子生徒__ゼッツは挨拶の最後で噛んでしまった。そのことにゼッツは顔を真っ赤にして下を向いた。
ゼッツ「あ、あの……」
ゼッツは恐る恐る顔を上げる。皆の反応にとてもびくびく怯えている。
タイフーン「とりあえず、ゼッツさんは後ろのソードさんの隣に座ってください」
ゼッツ「あ、ははい分かりました」
ゼッツは先生に言われるまま赤のロングヘアに燃え盛るような瞳に黒のハット帽を被っている女子生徒__聖剣ソード通称ソードの席の隣まで歩いて静かに座った。
ゼッツ(うわぁかっこいい)
ゼッツは素直にそう思った。ゼッツがソードに抱いた第一印象は優等生なんだろうなというものでおおむねゼッツの考えは合っている。
ソード「そんな緊張しなくていい。放課後色々案内してあげる」
ゼッツ「あ、ありがとうございます」
静かに透き通るような声で話しかけるソードにゼッツは安堵を覚え感謝を述べた。
◇
一時間目【国語】担当:トルネード先生
トルネード「ここの形容動詞を使うことによっ……ガッチャードさん眠らない」
ガッチャ「!? あはは、すみません」
ゼッツ(チョーク!? 後ろ見てないのに!?)
◇
二時間目【体育】担当:コンドラー先生
褐色肌に赤眼の周りには黒いトゲのような模様があり、野性味がきっちりとした白のジャージを着た上でも溢れている。
コンドラー「とりあえず走れ! すべてはそこからだ!」
ゼッツ「きっつ……」
ソード「あんまり無理しない方が良い。まだ昼まで二時間あるから」
赤いジャージに着替えたゼッツたちはトラックを20分間走ってる。現在11分24秒経過中。
ゼッツはすでに足が棒となりふらふらの状態であり隣を並走しているソードは額に若干の汗を浮かべながらもゼッツを励ましている。
リバ「ストレス発散! やっほー!」
ヒデン「待てやぁリバー!!」
そんな中、汗をかきつつも雲一つもない笑顔で走るリバ、を追いかけるヒデンの二人。
ゼッツ「あの、人たちは、一体……」
ソード「あれは例外、気にしちゃダメ」
ゼッツ「な、なるほど」
◇
三時間目【数学】担当:ダブルタイフーン先生
タイフーン先生の妹であり銀色の前髪の一部に緑メッシュがV字を描くようにかかっており新参側の教師であり生徒たちからは親しみを込めてV先とも呼ばれている。
V先「はぁ、昨日の煮物大丈夫だったかなぁ、はぁ」
ゼッツ「(あの先生、大丈夫なんですか?)」
ソード「(いつも通りのV先生だ。問題ない)」
ゼッツ「(そう、なんですね)」
陰鬱な態度を醸し出しながら授業を進めるV先を心配に思いゼッツはこっそりソードに話しかけるとただ淡々とした回答が返ってきた。
◇
四時間目【日本史】担当:タイフーン先生
色々カット!!
タイフーン「はぁ!? おかしいでしょ!」
デザイア「先生、今は授業中、静かにしてください」
タイフーン「あっごめん……あとで校長に言いつけるよ」
「嘘でしょ!? 何やってんのあの子……
◇◇◇__お昼
タイフーン「さて午前の授業はここまで、午後も頑張れよー」
チャイムが鳴り挨拶を終えるとタイフーンは足早ににこやかな笑みを生徒たちに向け教室を去っていく。
ゼッツ「えっと……」
ソード「色々詰められるだろうからついてきて」
ゼッツ「わ、分かった」
ソードに手を引っ張れゼッツは教室を出ていく。
ガッチャ「あ、そうだ! ねぇゼッツちゃん……ってもう行っちゃった」
ガッチャは弁当箱を持ってゼッツに話しかけようとしたらソードによってすでにゼッツは教室をあとにしてあった。
デザイア「ソードのやつ相変わらず早いな」
ヒデン「あっじゃわたし先輩のところ行ってくるから。たまには来なよ」
デザイア「……善処するが私は私で今の生活が楽しいんでな」
ヒデン「ふーん、ならいいけど」
デザイアはヒデンとの会話を終わらせカップうどん【赤いきつね】を持って教室をあとにした。
リバ「あいつ、お前含めご令嬢なのにああいうの好きだよな」
ヒデン「わたしはほら最近まで一般人だったからあれだけどデザはなんなんだろうね」
ガヴ「わかんない、けど気にすることないと思う。……いただきます」
ガヴがそういいながら取り出したのは幾重にも積み重なった弁当箱だった。
リバ「お前はお前でよく食うよな。腹おかしいんじゃない?」
ガヴ「そう、かな?」
とぼけたような声でガヴはご飯を食べ始める。
◇◇◇
ソードとゼッツが入ったのは【図書室】だった。
数万の本が並んであり【図書委員会】わずか数名が貸出や返却など本たちを管理している。
???「あっソードちゃん、いらっしゃーい」
カウンターには半透明な色を基調にオレンジのラインが通っているフードを被りその下から黒の瞳をちらつかせ丸メガネをかけている女子生徒が【日本偉人伝】という本を読んでいた。
ソード「先輩、奥の部屋借りたい」
???「別にいいけど……あ、後ろの子もしかして転校生?」
ソード「はい」
ゼッツ「一年一組のゼッツです! 小心者ですがよ、よろしくおねがいします!」
???「うんよろしくねぇ。私は二年一組のゴースト、自分で言うのもあれだけどネジが外れ気味の二年の中では真面目な方だからいつでも相談してね」
女子生徒__ゴーストは読んでいた本を閉じ奥の準備室に繋がる扉の鍵を開け二人を中に入れた。
ゴースト「ごゆっくりー」
明かりを入れゴーストはゆっくりと扉を閉めた。
ゼッツ「うわぁ色んな本……!」
準備室の中には世界の偉人伝やら童話なんなりとても古そうな本たちが並んでおり隅っこの方には若干錆びついている金庫もあった。
その光景にゼッツは目を輝かせ口をポカンっと開けている。
ソード「適当に座って、ご飯を食べよう。お弁当あるよね?」
ゼッツ「あ、はい! あります!」
ソードはすでに椅子に座りゼッツもソードにいわれるまま別の椅子に座って丸形の赤い弁当箱を出した。
弁当の蓋を開けると上下を分断するように白米が並び上下にはトマトや唐揚げなどの色とりどりな野菜やおかずが置かれていた。
ソード「見た感じ手作り?」
ゼッツ「できたらそうしたいんですけどね……あはは」
ゼッツは苦笑いを浮かべ箸を取り出そうとする。その途中だった、
ゴースト「そうだ、ゼッツちゃん。好きな本のジャンルってある?」
ゼッツ「!?」
ソード「はぁ先輩いきなりそれは駄目だと思う」
ゴーストが扉を開けずに身体を出してきて何事もないように明るく接するゴーストにゼッツは絶句している。逆にソードはゴーストに呆れてため息をついている。
ゴースト「ほらなんかある?」
ゼッツ「え? えっと……あの、エージェントとか……スパイが活躍するのが好きでその……よく、集めてます」
ゴースト「オッケーなるほど。じゃ私オルタ先輩の昼食買ってくるからソードちゃんなんかあったら対応よろしくねぇ」
ソード「分かった」
ゴーストはこくりと頷いて身体を戻した。
ゼッツ「不思議な人ばかりですね、この学園は……とっても」
ゼッツは唖然としながら今日の様子を振り返っていた。その表情は喜びに満ちていた。
ソード「そうだね。けどこれからもっと楽しくなると思うよ」
ゼッツ「そうなんですね……! 楽しみです!」
不安を塗り替えるほどの期待を抱きながらゼッツは満面の笑みを浮かべた。
基本設定
一年生:令和勢 二年生:平成二期勢 三年生:平成一期勢 教師:昭和勢
※これは一号ライダーだけに限っていて二号や他のサブライダー、敵ライダー、疑似ライダーの扱いはまだ検討中です。