ディはストーンフェルに戻ってきていた。
一人優雅に与えられた自宅の庭で本を読んでいた。
与えられた自宅は二階建ての家だ。
木造ではあるが立派な家である。ロフト付きである。
庭はそこそこ広いが畑をやるには少し狭い。
テーブルと椅子を置き、本を読んでいる。
この体はIQも高いのか文字は既に習得済みだ。
読んでいる本は『神々について』という本だ。
この本には八柱の神について書かれている。
風と空の女神セラ。
竜神にして時と空間を司るドラヘル。
武功と武具の
大地と自然の女神ネイカ。
商売と政治の神ゼニス。
魔法神ツァオバー。
狩猟の神ヤクト。
愛の女神ラマル。
最も有名なのは女神セラであり、この大陸の主信仰だろう。
黙々と本を読んでいく。
(──暇だ)
今、ディは特にやることがなかった。
一応このストーンフェルの従士ではあるが、仕事は特にはない。
というか反乱を収めたのでこれ以上仕事しないでくれと泣きつかれている。
一応所属がストーンフェルの為ここから動くことも出来ていない。
やることと言えば本読んでこの世界の歴史や情勢を理解するぐらいのものだ。
(……ダンジョンか)
この大陸の中央にはダンジョンがある。
神々が残したバベルの塔があり、その地下に迷宮が広がっている。
歴史上もっとも深い階層は五十層だが更に長いとも言われている。
このダンジョンにディは興味を抱いていた。
行くのを拒むものはない。明日にでも出発しようかとディは考える。
そうと決まれば首長にこのことを話そう。そう思ったディは本を置いて首長の宮殿に足を進めた。
■
「駄目だ。それは許可できない」
ガッデム。ディは顔を苦くした。
首長の宮殿に入って玉座に座る首長に首都に行きたいといった矢先の台詞がこれであった。
「何故だ?」
「まだこのノースファングは混乱の中にある。君がこのストーンフェルに居るというのはそれだけで治安を維持できているんだ。最低でもあと五年はストーンフェルに……最悪でもノースファングに居てほしい」
「そうか……」
自分が居るだけで仕事になっていると聞くと、そっかとしか返せないのがニートの辛いところだった。
仕事をしたことがないのでこれでいいのかという疑問を抱くがまぁいいかで済ませた。
「……では何か仕事をくれ」
「だったら、周辺の村々を見回るのはどうだ? 何か異常がないか見てくるんだ」
「わかった。では暇だしブルートを連れてみてくるとする」
「ああ、君には必要ないだろうが……気を付けて」
■
五年が経った。
その間、特筆すべきことはなかった。
せいぜいが暇を持て余したディがノースファング各地を回り盗賊や野盗を根こそぎ狩って回ったぐらいである。血を吸って殺して回った。
眷属もブルート以外作っていない。作る気になれなかったのだ。
そうして首都であるガーナスバルクに出発する日がやってきた。
ノースファングの門前でディは見送りに来られていた。
いるのは首長グルフに娘のミシェル。騎士を辞めたブルートだ。
「本当に行くのか? もっとゆっくりしてもいいんだぞ」
そういうのは首長グルフだ。
ディが野盗やストームダガーの残党を殺しまわって治安は改善されたが戦力はいくらあっても困るものではない。そのために残ってほしいというのが本音だ。
「ああ。私は世界を見て回りたい。だから、行くよ」
女の体にも充分なれ、女としての動作が染みついたディが髪をかき上げながらそう言った。
「そうか……なら、これ以上とどめることは出来ないな。病とは無縁だと聞いているが、体には気をつけてな」
「ああ、では行ってくる」
そう言ってディは翼を生やし、空の彼方へと飛んで行った。
主人公のAI絵(chatGPT作)いりますか?
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いる
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いらない
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さっさと本編かけカス
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作品投稿しすぎじゃボケ