TS不死吸血鬼の異世界旅行記   作:Revak

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第8話

 

「よく持ってきてくれた、見せてくれ」

 

 帝国軍のキャンプ地に戻りディは将軍のいるキャンプに戻り即座に命令書を渡した。

 それを開いてアベンタスは読み込む。

 

「なるほど、援軍要請の命令書のようだ……少し書き換えよう」

 

 そういうとアベンタスはさらさらっと内容を書き換えた。

 

「これでよし。これをフロストハロウにいるストームダガーの将軍にまで持って行ってくれ」

「わかった。その将軍はどこにいる?」

「首長の館にいるはずだ。君に必要はないと思うが警戒をするように」

「わかった。では行ってくる」

 

 そういうとディは命令書を貰い影に収納しテントから外に出て翼を生やし空へ飛びあがった。

 

 少し飛ぶだけで目的地のフロストハロウに到着する。

 

(寂れた寒村かな?)

 

 思わずそう思ってしまう場所だった。

 ギリギリ村よりは規模が大きい程度の場所だった。

 一応港と鉱山があるためある程度発展はしているが、寂れてると言われても反論できないぐらいの場所であった。

 

 その少し外れにディは降りた。

 岩場の影に隠れ、影からストームダガーの鎧を取り出す。

 

 そしていそいそと着替えを始める。

 正直男が着ていた服を着るのは少し、いやだいぶ嫌である。ディの中の人は古着が着れないタイプだった。

 だがそれはそれとして興奮する。男くさい服を着ることでその匂いを嗅いで股がぬれていた。

 

 着替えを終えるが胸がでかすぎて腹が少し見えていた。仕方のないことだとディは己を納得させた。

 

 ディは歩いてフロストハロウに入っていく。

 そして当然注目される。

 何せ胸がでっかいのだ。顔はフルフェイスで隠されているとはいえ胸のでかさは隠せない。

 

 適当な人にディは話しかける。

 

「すまないが、首長の屋敷はどこだ?」

「あ、ああ。この道をまっすぐだ」

「ありがとう」

 

 ディは小さく頭を下げ首長の館に向かった。

 

 そうして少し歩くだけで首長の館に着いた。

 

(ちいさ)

 

 その館はそこそこの大きさだったが、ディにとってみれば小さかった。

 何故かというとストーンフェルとルステークの宮殿を見た後だからだ。それらと比べると圧倒的に小さい。

 まぁいいかとドアを開けて中に入る。

 中は広間になっていて奥に玉座があり、中央にはかがり火がある。

 

 左右に扉がある。どこにいるのかと思いディは近くにいた執政に話しかけた。

 

「将軍に命令書を持ってきたものですが、将軍はどちらに?」

「左手の部屋にいるぞ」

「ありがとうございます」

 

 そういうとディは左手の部屋のドアを開けて中に入った。

 

 中にはストームダガーの将軍の一人ウルフスが居た。

 

「将軍、命令書を持ってきました」

「……おお、そうか。ありがとう」

 

 ウルフスはディのでかい胸を直視しながら礼を言いつ命令書を受け取った。

 

「では私はこれで」

「ああ、ご苦労」

 

 ディはバレるとまずいのでそそくさと主張の屋敷から出ていった。

 そして外に出て人気のないところで着替え空の彼方へ飛んで行った。

 

 ■

 

 

 帝国軍のキャンプ地に戻り、ディはアベンタスが居るテントに入っていった。

 

「戻ったか、どうだった?」

「問題なく命令書を渡せました」

「そうか! これは報酬だ。受け取ってくれ」

 

 そう言ってアベンタスは一万セラ紙幣五枚を渡した。

 この世界の通貨は女神の名がもとになっているように神々が齎した物だ。だから紙幣でも充分価値がある。

 

「ありがとう」

「今日はもう休んでくれ。明日、任務を言い渡そう」

「わかった」

 

 そう言ってテントを出ると其処には兵士が居た。

 帝国軍の兵士は顔を隠しておらず晒している。それ以外に特徴はあまりない。

 

「ディ・フランケリヒさんですね。将軍から言われています。私についてきてください」

「わかった」

 

 そうディは言い兵士に着いて行った。

 

 連れていかれた先は一人用のテントだ。

 中は祖こそ広くベッドも置いてある。

 では自分はこれで、と兵士は去っていった。時刻は昼過ぎ。晩飯にもまだ早い時間である。

 

 やることがなくて暇だ、とディはオナニーし始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 ■

 

 夜になってディはテントに晩飯を運ばれ、一人食事を済ませた。

 食事をしなくても済むからだとは言え食事はしたいものである。

 

 その後テントにアベンタスが入ってきた。

 

「明日の任務について話しておこうと思ってな」

「そうか」

 

 客人用の椅子に二人は座る。

 

「明日、フランケリヒにはグロッグ砦に行ってもらう。そこを落としたら次はフロストハロウをせめて落とす」

「わかった。敵は皆殺しでいいのか?」

「ああ。下手に捕虜にとっても面倒だから、皆殺しで結構。ただしフロストハロウを落とすときは首長だけは生かしてくれ」

「わかった」

 

 その後、多少雑談を交わしてアベンタスは部屋を出ていった。

 

 

 

 ■

 

 

 ディは百の軍人と共に移動をしていた。

 向かう先はグロッグ砦。経った百人で砦を攻め落とそうというのである。

 だが戦力的にはディ一人いれば充分なので残る者たちは砦に常在させるための戦力に過ぎない。

 

 雪道を百人歩いて行軍する。

 百人隊長のロイの隣をディはドレス姿である。

 

 ディは帝国軍人から怪訝な目で見られていた。

 将軍から圧倒的強者だとは聞いているし、実際気配も強いとわかる。だがそれだけだ。

 外見だけで言えば華奢な美女でしかないディは本当に強いのかと疑問を持たれているのだ。

 

「……なぁ、あんたは本当に強いのか?」

 

 気になってしょうがないのでロイはディに問いかけた。

 

「強いよ、私は。君たち程度瞬く間に皆殺しに出来る」

 

 ロイは少しゾッとした。

 まるで今日の晩飯を決めるかのように気楽に殺せると言われたのだ。

 その言葉に嘘がないことは表情からわかる。

 

「そ、そうか」

 

 ロイはそう返すことしかできなかった。

 

 

 

 

 

 一日が経って、軍隊はグロッグ砦前に来ていた。

 前日の夜、ディは質問攻めにあっていたがのらりくらりと交わしていた。

 よくわからない美女からただの美女にランクは変わっていると言っていいだろう。上がったか下がったかは明言しないでおく。

 

 

 砦前に百人固まる。

 

「じゃあ私が行って殲滅してくるよ」

「いや、一人で大丈夫ですか?」

「大丈夫。私強いから」

 

 そういうとディは一人ジャンプして砦に乗り込んだ。

 下手に雑兵連れて範囲攻撃で殺してしまわないか考えるより一人で行った方が千倍楽であるのは確かだ。

 

 砦の壁の上にディは降り立った。

 

「お、女?」

 

 ストームダガーの兵士が急に空から降り立った美女を前に固まった。

 

 ディは右手の掌から血の刃を生成した。刃渡り七十五センチほどの刃である。

 それを使い兵士の首を跳ね飛ばした。

 

 それを見ていた別の兵士がようやく叫んだ。

 

「敵襲──!!」

 

 敵が集まるのは都合がいい、とディは歩き出した。

 

 襲い掛かってくる兵士たちをなぎ倒す。

 刃で首を跳ね飛ばし、胸を貫き胴体から両断し殺す。

 殺して殺して殺して回る。

 一方的な殺戮ショーだ。兵士たちはディの体に傷をつけられない。

 背後からの不意打ちで剣がディの体や腕に当たるもダメージは一切ない。単純にディの防御力が高いのだ。

 最低でもレベル二十はないとディの体にダメージは入らない。

 

 ディは刃を消して両腕を突き出す形にした。

 

<血液武術・血の機関銃>(ブラッドアーツ・マシンガン)

 

 マシンガンとなって兵士たちを襲う。

 兵士の鎧は意味をなさず兵士たちの体が貫通され殺される。

 

 殺した数が二百に達したころ、そこに生きているのは誰も居なかった。ディはアンデッドに分類されるため生きていない。

 

 

 ディは死体の一つから吸血して食事をする。

 

(うーん。美味いには美味いけど生きてた方がいいな)

 

 からからになった死体を投げ捨てディはジャンプしロイの元に戻る。

 

 すたっとロイの前に着地する。

 

「もう戻ってきたのか、諦めてきたのか?」

 

 その問いかけには一人で砦を落とすなんて無理だろという思考が入っていた。

 

「いいや? ちゃんと全員殺してきたよ」

「……本当か?」

「ああ。疑うなら見てくると言い」

「……全員、進むぞ」

 

 そうして百人で砦まで進む。

 だが砦側から攻撃は当然ない。全員死んでるのだから。

 

 砦の中に入り壁や地面の上に並び立つ死体の山を見てロイは本当に皆殺しにしたんだと信じた。

 

「……本当に……」

 

 ロイは身震いした。ありえない強さを感じ取ったが故に。

 

「じゃあ私は将軍の元まで戻るとしよう。ここにいても私の出来ることはないからね」

「わ、わかった……」

 

 そうして初めての砦攻略は終わった。

 

主人公のAI絵(chatGPT作)いりますか?

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