ROUND8です。今回は風間隊、二宮隊、三輪隊、オタク隊でのマッチングになります。
なんか揃いたくなかった部隊、全員揃ってるんですけど(絶望)
いやこれも鳩原が悪いんや!!なんかボーダーに入隊するのが早かった鳩原が!!!
はい、話戻ります。
現状オタク隊はポイント数こそ稼げてはいますが僅差に風間隊がきています。今回のマッチで風間隊に稼がれると困りますね。そしてそれは風間隊に追従する形の二宮隊も同じ筈。
ではまず今回の相手は強そうなのでトリガーの調整をしていきましょう。
構成はアステロイドとメテオラが中心の突撃銃型です。そしてサブにグラスホッパー、シールド。
割とシンプルですがゲームではこれぐらいで大丈夫です。あんまりトリガー構成に凝るとautoになった時、無駄撃ちやモーションの合間が重なりタイムが落ちるので。
ではROUND8、やっていきましょう。今回のステージ選択権は三輪隊にあります。選ばれたのは市街地A、雪。
オタクちゃん達が転送されました。転送場所はまぁまぁのところでしょうか。
それにしても雪。これは三輪隊、風間隊のカメレオンを完璧に無効化する気ですね。カメレオンというトリガーは隠密に長けておりますが、その歩く音や足跡は誤魔化せません。雪が降り積もる地面に降り立ったが最後、風間隊のカメレオンは完璧に意味をなくします。
そして市街地A。ここは程々の住宅地です。射線が通りやすい屋上と動きやすい道路、そして家屋内とに分かれています。問題なのはここ。市街地Aにポツポツとある高いマンションやビルです。
基本的に市街地Aは建物の高低差がそんなになくグラスホッパーがなくても上に登っていけます。ただその例外がある限り、誰も遮蔽物がない屋上なんて上りたがりません。まず初動はみんな、地上からそのビル、マンションを抑えにかかるでしょう。
そして抑えにかかりたいが、抑えても何もメリットがない部隊が一つ。そう、スナイパーがいない風間隊です。こちらは完璧にカメレオンはバレるわ、長射程の恩恵は受けれないわ、散々ですね。
はい今回のカモは決まりました。風間隊です。ではauto倍速。
うんうん、オタク隊の転送位置は悪くないですね。そして今回運がなかったのは奈良坂かな?
まずみんな孤立してる奈良坂落としに行くよね。しかもあいつスナイパーNo.2だもん。はい、奈良坂に近かった風間さんが奴を単独撃破。うーん、風間さんってステルス戦闘なくても強いから嫌だよね。まぁそうじゃないとA級なんて上がれないんだけど。
で、風間さんはどうやらカメレオンなしでそのまま行動するらしいです。これは漢。流石酔っ払ってポストと戦う奴はちげぇや。
その風間さんを刈るために米屋と三輪と古寺、そしてオタク隊も参戦します。道路の大通りでかち合いました。
これは前衛の米屋vs風間、中衛の三輪vsオタクちゃんになります。そしてその後衛に古寺とオタクちゃんのスナイパー。ここは二陣営、どちらがポイント(風間)を取るか牽制のしあいです。
その間に犬飼と鳩原は高台の占拠ですね。うーん、鳩原には高台取られたくないよねぇ。どうするんだろ、オタクちゃん。
犬飼ベイルアウト。
犬飼ベイルアウト!?
どうやら風間さん、菊地原と歌川を高台前に集めていたみたいですね。これ風間隊には高台を抑えるメリットがないと思わせておいて、高台を抑えたんだ。まぁ考えてみれば他の部隊絶対来るもんね。
うわ、どうしよう。今風間隊にめちゃくちゃ点取られてる。これ鳩原もあぽんか?オタクちゃん、どうするの?このままだと普通に負けるくね?
と思ったら二宮のバイパーが鳩原をカバーしました。流石二宮。そして遅れてくる辻ちゃんの旋空弧月。
菊地原ベイルアウト。
ここで先に菊地原落としたのはナイス判断。風間隊のSEにおける恩恵がなくなりました。まぁそんなに使われてなかったけど。
ですがこのままですと二宮隊に高台を取られます。というか取られました。はい、どうすんの?これ。
現状高台には鳩原。
付近に二宮、辻、歌川。
離れて三輪、米屋、風間、オタクちゃん。
さらに少し離れて古寺、オタクちゃん家のスナイパー。
歌川が分が悪いと悟りカメレオンの代わりにバックワームを起動しました。これ家屋内を潜り抜けて風間さんと合流するつもりですね。それを二宮と辻が追いかけます。
そしてついに二宮と辻が鳩原の援護を得てオタクちゃん達の戦闘に参加、歌川も参戦。いやまじで乱戦すぎ。これ待って、やばい?
は!?っさっきの当たり判定意味わからん。オタクちゃんの左腕が乱戦で吹っ飛びました。これオタクちゃんのスナイパーは!?
は!?は!?お前、!!!なにしてるんだよ!!!!ゴミカス!!!ざけんなや!!どこに打ってんだよ!!!雑魚エイムがよ!!バックワーム起動してる歌川をお前が撃てるわけないだろ!!!こっちカバーしろや!!!!
あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!
やばい、これやばい。
いや俺が世界変えるわ。こんにちは、どうも世界変えるマンです。いや待って、無理?これ。スナイパー?おーい?息してる?あぁもうゴミカスすぎて死んでたわ笑
オタク隊、オペレーターとスナイパーがカスすぎてとちりました。
はい、もう大人しく私がオタクちゃんを手動操作していきます。
今現在生きてるのは、三輪、米屋、古寺。
二宮、辻、鳩原。
風間、歌川。
そしてオタクちゃんです。
これはまずメテオラ入れましょう。爆風を入れることによって全体を乱します。そしてその爆風の勢いとグラスホッパーを使ってのダイナミック戦線離脱。
まず先に孤立している古寺を落とします。少し移動はしますが今確実なのは古寺です。古寺に向かうまでの道では、射線は通ってますがオタクちゃんの機動が高いので古寺程度の狙撃だと当たりません。
古寺ベイルアウト。
そしてその間に違う場所では風間と歌川の連携によって爆風で若干ダメージが入っていた米屋が持ってかれてます。
米屋ベイルアウト。
まずい、本当にまずい。これ風間隊に点数持ってかれる。
おぉおう!!??ナイス!!ナイスすぎる!!!三輪が二宮のカバーをしていた辻を持っていきました。まだ目はあるまだ目はあるまだ目はある。
三輪、二宮、風間、歌川、オタクちゃん、鳩原。
もう風間隊にポイントは入れたくない!!!もう入れたくない!!!!耐えろ!!!!耐えろ!!!オタクちゃん!!!!!
(走者、グラスホッパーによる立体機動。渾身のレバガチャ。)
三輪がトリオン切れでベイルアウト!!これダメージ比率風間か!?オタクか!?もう風間じゃなければなんでもいい!!!
鳩原ぁ!!!狙撃ぃいい!!!うぉおおおお!!!お前が弾除けだ!!!!死ね歌川ぁあ!!!!!!!
(歌川の足元にグラスホッパーを置く。歌川を飛ばす。)
歌川ベイルアウト!!
:
:
うん、勝ちました。(涙声)
いやぁ、ね。オタクちゃんのチームは、スナイパーがバックワームで生きててくださっていたので、生存点2点入ってました(嗚咽)
オタクちゃんの隊は首位で通過。
その後を風間隊、二宮隊、と続く形です。まじで生きててよかった。これでオタクちゃんの隊はA級に上がれます。当初の予定通りですね!(目を逸らしながら)
やっぱautoはいけんわ。時代はマニュアル。
さて、B級首位で通過したオタクちゃん。これからA級昇格試験やらなんやら山ほどやる事はありますが、本チャートの主な目的は近界密航を成功させることです。そのために必要なことがいくつかございます。再度おさらいしておきましょう。
一つ目は、鳩原との友好度を稼いでおくこと。これの理由は前回のパートを参照。
二つ目は、迅悠一にこちらのチャートを阻害されないこと。
三つ目は、ボーダー上層部からの信頼度を稼いで、トリガー保管庫のセキュリティを解除できる状態にしておくこと。
この三本です。そしてなんと、この一つ目の目的を除いて、二つの目的、実はとあることをすることで両方同時に進行できます。
そう、それはサブミッションです!
すごく前のパートで言いましたが、迅にはサブミッションによる複数のフラグ建てが有効。迅にとって、未来視がどれもあり得ざる、つまりどれも信用できない状態にしておきます。未来が見えるが故の困難、迅には受けさせましょう。
そしてもう一つのボーダー上層部からの信頼度稼ぎ。
実はこれ、サブミッションでボーダー本部における貢献度を貯めておくと比較的簡単にクリアできます。何故なら貢献度=上層部からの信頼度だからです。組織が発展すれば個人も嬉しい!お前ら社畜かよォ!!!
ということで、近界密航が行われる前までにたくさんのサブミッションをこなしていきましょうね〜!!!次回もお楽しみに!!
……ん?キルレ見ろ??コメント欄??
あっ(呆然)
オタクちゃん、鳩原に歌川を撃たせてるね、これ。
*
『その声は我が友』
人を撃った。吐いた。吐いた。吐いた。吐いた。
吐きすぎて、嘔吐物に固形が混じらなくなるまで。胃液の酸が喉を焼き尽くすまで。
鳩原未来はその日、人を撃った。今でも狙撃中の感触が離れない。歌川の、こちらを信じられないようなものを見る目。そしてバウンドする体。その近くには、鳩原に歌川を撃たせた人物が、冷たい目でその状況を俯瞰していた。
あの子の目が離れない。あの子のあの、歌川から漏れ出すトリオンを、ぼんやりと見る色素の薄い目が。
なんで?なんで?あの子はこの前あたしに、
「未来。」
鳩原が女子トイレで蹲っていると、扉をコンコン、とノックする音。そして鈴を転がしたような声が聞こえてきた。
「未来、開けて。」
鳩原はその言葉に、反射的にえずいてしまいトイレの便器に顔を伏せる。そうして扉の前の人物が早く出ていってくれないかと祈りながら、トイレの水面にゲロと涙を溢した。水の音と体から出る空気、そして粘ついた汚い音が空間にこだまする。
「みらい。」
その声は何故か泣きそうにも聞こえた。
「お願い、心配なの。あけて?」
そうして鳩原はその時、何故か開けてしまった。何故か。それは本当に考えもしなかった。その瞬間だけまるで天から細い糸が鳩原の体を縛っていて、操っているかのようだった。
「開けたね。」
次の瞬間、ガンッと強い音がして、扉と空間のわずかな隙間に足をかけられる。そして無理矢理その小部屋はこじ開けられた。
鳩原は吐きすぎて震えている背中を、見せないように便器から頭を上げ、彼女の方に振り向く。彼女は先ほどの試合とは違って本部の制服に身を包んで、鳩原を心配の眼差しで見ている。泣きそうな様子なんて微塵もなかった。逆にしゃんと背筋を伸ばしていた。
「良かった。吐きすぎて喉を詰まらせてないか、心配したんだよ。」
彼女は鳩原の顎を掴み、くいと上に向かせる。そしてその胃酸で汚れた口周りを気にせず、鳩原の様子を検分していく。
「あたし、…」
「うん。」
「人、撃っちゃった。」
次の瞬間、胃酸が反射で込み上げてきて、鳩原は急いで彼女の手を離そうともがく。しかしそれを彼女は許さずに、逆に鳩原の、その嘔吐物が付着している唇を指でこじ開け、強制的にトイレに向かせて胃酸を吐かせた。
細くて白い指に、鳩原の唾液がとろ、と絡まっていく。そして透明な糸を引きながらそれは切れる。
「撃ったね。」
咄嗟に鳩原は『撃てたね』じゃないんだと思った。
「どうだった?」
喉が引き攣った。
どうもこうもなかった。撃ちたくなかった。撃てなかった。だけど撃ってしまった。
「私ね、」
彼女が語り出す。
「こんなこと、本当はやるつもりなかったんだ。けどね、やるしかなかった。だってあの時、地の利、数の利ともに味方につけていたのは二宮隊だったから。」
鳩原は、歌川を撃った瞬間、動揺して武器を取り落としてしまったことを思い出す。そしてその後、2人が戦線を離脱したことにより戦況が変わったことも。
「ねぇ未来。」
鳩原の髪が耳にかけられる。そして吐息が聞こえるぐらいの距離感で、彼女の声が耳に吹き込まれる。
「私はね、未来のこと、あの時あの中でも一番の脅威として見てたの。未来の武器破壊っていう戦術を認めていたから、この作戦を実行したんだよ。」
鳩原の心がガタガタと鳴る。
鳩原はその性質上、ボーダーの中で最も特殊なスナイパーだった。人が撃てないという特性が故、周囲から軽視される。
けれど武器破壊という、人を撃つよりももっと高度なことを実践してしまう、ある種の天才だった。そういう矛盾した存在だった。
だからその言葉達は呪いのように響いてしまったのかもしれない。
「未来はね、他の子よりもずっと特別。凄いスナイパーなの。人よりもずっと才能がいる、前例がない武器破壊ってことを可能にしちゃったスナイパー。そんな子に、戦場で自由に動かれてたら嫌だったの。たまったものじゃなかったの。」
人を撃てない欠落品のスナイパーとしてではなく、人を撃つことすら必要としない、特注品のスナイパーとして、彼女は認められてしまった。最高司令官補佐、その人に。
周囲からの嘲笑や蔑み、訓練場での悪意の陰口。そう言ったものですり減っていた鳩原未来の自己肯定感に、それは鋭く突き刺さる。
鳩原未来の中で何かが変わる。
人が撃てないという自分の弱点に対する尊大な羞恥心。
人の持つ武器をピンポイントで打てる、という他よりも高度な技術を持っているスナイパーとしての僅かな自尊心。
それらが表面張力を失った水のようにとぷとぷと溢れていく。
「だからね、」
彼女が言う。
「人を撃つのはこれで最後にしてね。」
馬鹿な女はそれにただ頷き返すしかなかった。