アビドスへ来て、ヘルメット団に反撃をしに向かう。
対策委員会のみんなを指揮しながら、拠点の建物へと向かう。
なぜかヘルメット団の拠点の方向から、ヘルメット団が逃げてきている。
そんな逃げているヘルメット団を倒しながら先へ進む。
拠点だったのであろう建物の入り口は派手に爆発したのがわかり。
中を見るとグリムが倒した敵の真ん中に立っいて、ホシノが銃口を向けている。
彼女と話をする。どうやら厄災というのを防ぐためにアビドスへ来たらしい。
出口までの道を開けて、彼女が出ていくまでを見守る。
その少女の後ろ姿は、どこか孤独なものに感じた。
「あのグリム?って子は何がしたかったのでしょう」
「きっと厄災の話は嘘よ、本当はどういう理由なのかはわからないけど……」
アビドスのみんなの話を聞く限りは信用されていないようだ。
ホシノは比較的信用しているようだが、中立なノノミもどちらかというと警戒しているようだ。
「まぁまぁ、いったん校舎に戻ろうか~。おじさん疲れちゃった」
"ひとまず校舎に戻ろうか"
『はい、そうですね、戻ってきてください』
グリムに対する警戒の話をしながら戻ると
アヤネがみんなの分の飲み物を注いで待ってくれていた。
「お疲れさまでした」
「ひとまずヘルメット団の件が片付いてよかったです~!」
グリム、という不安定な要素があるがひとまずは安全な状況になっただろう。
「そうだね、これで重要な問題に取り組める」
「ありがとう先生、これで借金返済に取り組めるわ!」
借金返済?アビドスの抱えてる問題だろうか?
"借金返済?"
疑問に思ったので聞いてみると、しまった、と言わんばかりにセリカが焦り始める。
他のみんなを見てもどこか居心地が悪そうだ。
「えっと……」
「いんじゃない?アヤネちゃん。隠すようなことでもないよ」
ホシノが事情を話すように説得してくれている。私としても力になりたい。
「わざわざ話すようなことでもないでしょ!」
「先生は助けてくれたんだから、話をしてもいいと思う」
シロコもホシノに賛同するように続ける。
「けど先生は外部の大人じゃない!」
「…確かにそうだけど、話をしてみない限りは始まらないんじゃない?」
バツが悪そうな顔をしてセリカは口調を荒げる。
「これまで誰も助けてくれなかったじゃない!私達だけでなんとかしてきたでしょ!」
「私は認めない!」
立ち上がって扉を強く閉めてセリカは部屋を出て行ってしまった。
「私、様子を見てきます」
セリカを追ってノノミも出て行ってしまった。
残されたアビドスの面々との間に気まずい沈黙が流れる。
まずいことを聞いてしまったのだろうか。
「えっとね……」
沈黙に耐えられなかったのか、ホシノは口を開く。
「実はこの学校、借金があるんだ。ありふれた話だけどね」
「でも金額が……九億くらいあるんだよね」
九億、私の想定していたよりもはるかに大きい金額。
いったいどういう経緯なのだろうか。簡単には到達することのない金額だろう。
それに彼女達五人では到底返すことはできないだろう。
私がどういったものかと悩んでいるとアヤネが話始めた。
「そして、借金を返済しなければ、アビドス高校は廃校しなければなりません」
「…しかし、返すことは現実的ではなく多くの人が町を去っていきました……」
正直、このまま彼女達もほかのところに転校してしまったほうが楽だろう。
ただ、彼女たちはアビドスを廃校にしたくない、という思いで頑張っている。
それを否定するべきではないだろう。それなら事情を聞くべきだ。
"…どうして借金をすることになったの?"
「数十年前から起きている砂嵐によって町のいたるところに砂が残ってしまいました」
"…それで自然災害の対策にお金を使うために……って感じかな?"
「しかし、当時のアビドスの状況は日に日に悪くなっていて、悪徳金融業者に借りるしかありませんでした」
「けれども、どうすることもできず、徐々に砂嵐が悪化していってしまって今に至る、といった感じです」
きっと彼女たちは、地元を守りたい一心で頑張っているのだろう。
それなら私は、できる限り頑張りを応援してあげるべきだ。
"私も対策委員会の一人として見過ごすことはできないよ"
そう伝えると、ホシノもシロコも、アヤネも驚いたようでこちらを見て止まってしまった。
「よ、よろしくお願いします。先生」
「シャーレが力になってくれるなら何とかなるかもしれない」
「おじさんたちをよろしくねぇ~」
アビドス廃校対策委員会の一員として認めてくれたことに喜びを感じながら。
より詳しい事情を聞く。シャーレとして見過ごすことはできない。
事情を聞いて解散すると、ホシノが教室の一つを案内し、私に貸してくれるらしい。
感謝を告げて、部屋に入った。
深夜のアビドス高等学校
だれもいない砂漠といっても差し支えないアビドス砂漠の中にある町の建物の一つ
風が吹き、わずかな砂が吹き荒れる。
そんな中に、二人の人影がある。
校舎の明かりはすべて消えており、先生はすでに眠っている。
「来たんだね」
目の前にいる少女はこちらに話しかけながら銃口を向ける。
「来たよ。なんの話?」
ホシノに対抗するようにこちらも銃口を向けることはせず、いたって冷静に返す。
「話が早くて助かるよ。それで?厄災について教えてもらおうか」
こちらが銃を構えていないことを警戒しているのか
それとも、好機だと思っているのか銃を持ったままこちらに近づく。
「厄災について……だよね?」
早くしろと言わんばかりにホシノは頷く
「厄災……なにかによってもたらされるらしいキヴォトスの終焉」
「それが来ると、キヴォトスの全員が死んじゃう」
予想はしていたとはいえショックを受けているようだ。
「それがどうして、アビドスに来ることになるのかな?」
疑問に思ったのかアビドスへ来ている理由について尋ねる。
「厄災を防ぐためだから……」
「ふざけないで、アビドスのせいでキヴォトスが滅ぶって言うの?」
冷静に考えたらそうだろう、アビドスに来てキヴォトスが滅ぶのを防げるなら
アビドスのせいでキヴォトスが滅ぶことになってしまう。
私が言いたいことはそういったことではない。
「…言葉不足だった。先生を守ることでキヴォトスの終焉を防ごうとしてる」
「先生のせいでキヴォトスが滅ぶってこと?」
「違う!!」
突然叫んでしまったことに驚いているようでホシノがこちらに近づいてくる。
「……ごめんなさい、声を荒げてしまって。その逆、先生を守ることで防ごうとしてる」
「私も冷静じゃなかった。話をちゃんと理解できていなかった。ごめんね」
焦ってしまって、お互い冷静じゃなかったようだ。謝罪をお互いに口にし、話を進める。
「どうして、先生を守ることで防げるの?それが分かってるなら元凶を殺せばいいじゃん」
「残念ながら、元凶がわからないの。でも、先生ならきっと助けられるから」
どういうことなのかわかりかねているのか困惑している。
「事情は分かったよ、それで?ヘルメット団の拠点を襲撃したのはどうしてかな?」
「私達だけじゃ倒せないと思ったの?」
アビドスを侮られている、と感じたのだろうか。
先生を守るためにヘルメット団の拠点を襲撃するというのは、
アビドスの子たちを信用していないともとれるだろう。
「違う。あなたたちを信用していないわけじゃない。ただ、あなたたちを消耗させなくてもいいと思ったから」
「へぇ?どうして?ヘルメット団によって消耗していることはわかってるかもしれないけど」
「これくらいの消耗はたいしたことないよ?」
ホシノの怒りは収まっていないようだ。
「私は、シャーレを信用してくれる人を増やしたいの」
「あなたたちは十分とまではいかなくてもシャーレを信用してるでしょ?」
「少なくとも、少しは先生を助けてくれるはず」
「それは…そうだね、指示に従うことはするかな」
こちらの行動動機の一つが分かったからだろうか、少しは警戒を緩めたようだ。
「あなたは……いや、なんでもない。いいよこれで帰って。いまのところ敵対しそうにないし」
そういうと銃口を下げ、アビドス高校の敷地からでるように促す。
ありがたく出て行かせてもらい。アビドス高校を出る。
……ヘリアが去ったグラウンドに一人残った少女は考える。
彼女の行動はシャーレの先生やシャーレそのものを
信頼してくれるようにしてほしいらしい。
途中、私は苛立っていて冷静な判断ができていなかったところは
あるが、彼女の話は一貫していたように感じる。
そして、嘘をついているように見えない。
彼女はどういう訳か知っている厄災に対して
それを防ごうとしているという。
シャーレの先生もシャーレも信用してほしいのを
考えると厄災は、キヴォトス全土で協力するべきなのだろう。
それも、今のアビドスも協力しないといけないほどに。
「それじゃあ見回りを始めよっか」
思考を整理して、グラウンドをでる。
残っているのは砂と、少女達が消えた寂しさだけだった。
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