Millennium Research Institute   作:信楽焼のたぬき

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日に日に文章量が増えている

これが成長


Attempt 05

話をしよう。

 

俺は現在、キヴォトス上空、高度約1200mを亜音速で巡航している。

 

目標は、アビドス砂漠の“第三の預言者(ビナー)”なる機械を撃破し、その装甲を引っぺがして武器の素材にすること。

 

優秀な助手兼友人曰く、その素材はEN兵装の発熱はおろか、コーラル兵装のコーラル侵食にも耐えうるという。*1

 

素晴らしい…!

 

欲しい。喉から手が出るほど欲しい。そして早く新しい武器を作りたい。

 

故に、俺は奴を最速で狩ることにした。

 

Assembly(アセン)

 

心の中でそう念じることで、俺はスーツに干渉し、自在に武装を切り替える事ができる。

 

――――――WEAPONS――――――

R-ARM UNIT:SG-027 ZIMMERMAN

L-ARM UNIT:PB-033M ASHMEAD

R-BACK UNIT:EARSHOT

L-BACK UNIT:BML-G2/P03MLT-06

―――――――――――――――――

 

―――EXPANTION―――

ASSAULT ARMOR

――――――――――――

 

…随分と大味だが、まあいい。当てればいいのだろう。

 

それに、チャージパイルの一閃は全てを解決する。

 

そのうちガンにも効くようになるだろう。

 

火力にモノを言わせるこのアセンで、俺は再び夢を掴むのだ!

 

 

 

しかし、エアから聞いた話は衝撃だった。

 

技研都市だと思っていたものが、まさか本当に技研都市だったとは。

 

しかも記録からして、アイビスの火によって焼き払われたことは想像に難くない。

 

やはり技研は狂人の集まりであり、技研都市は罪人の墓標である。どの世界でも変わらないとは、不憫なことだ。

 

それに、俺の正体まで知ることができたとは。

 

俺の体は、かつての技研のリーダーであった男子生徒、黒羽ワタル()()()()()()()である、というのが最終的な結論だ。

 

彼の遺体は、アイビスの火、技研滅亡に際して跡形もなく消えてしまっている、と考えるのが自然だろう。あれだけの規模の災禍だ。少なくとも、五体満足で残っていることは万に一つもないだろう。故に、この体が()()()()()である可能性は限りなく低い。

 

また、彼も俺と同じく『交信』が可能だった人間であった。見てくれもそっくりなのだから、エアが俺をオリジナルと誤認したのは不可抗力であったのだろう。

 

…まるで、ナガイ教授とサム・ドルマヤンを足して2で割ったような…

 

それに、"レイヴン”と呼ばれていたのも偶然にしては…

 

"黒羽”でカラス、それに加えて"ワタル”で『渡り鴉』か。

 

いや、一応筋は通っているな。

 

 

 

 

そうして色々と考えながら飛行を続け、気づけば砂漠地帯を飛んでいた。

 

このまま直進すれば、間もなく交戦区域に突入する。

 

時間にも余裕がある。思ったより、アサルトブーストの推力が大きかったのか?

 

カタログスペックを更新せねば。

 

 

 

 

 

 

 

…む?

 

いや、ちょっと待て、様子がおかしい。

 

(エア、作戦区域まであと何kmだ? ここからでも視認できる砂嵐が発生している。)

 

"少々お待ちを…。出ました。作戦区域まで、直線距離であと50kmです。”

 

"…そしてどうやら、例のヘビは随分とせっかちだったようです。”

 

(何?)

 

"既に『第三の預言者(ビナー)』は活動を開始しているようです。気を引き締めて下さい、レイヴン。”

 

「…了解」

 


 

"目標を補足しました。あれが今回の標的、『第三の預言者(ビナー)』です。”

 

「…思ったよりでかいな。」

 

"対象は、頭部への衝撃に弱いはずです。着実に攻撃を当て…”

 

 

 

"ッ!? 待ってください、地表に極微弱な生体反応!”

 

 

 

Boom!

 

俺が放ったEARSHOTの一撃は、寸分違わずに奴の頭部に吸い込まれていった。

 

激しい爆発音が響き渡り、ビナーは地に倒れ伏す。

 

意識外からの攻撃だったからだろうか、一撃でACS負荷限界(スタッガー)を引き起こすことができた。

 

…ACSとかいう概念ってあるのか?

 

そして、本来ならスタッガーした敵に対しては、一秒でも早く追撃を入れに行くのが定石なのだが…

 

「どこだ!? クソッ、砂嵐で視界が…!」

 

先刻、エアが見つけた『極微弱な生体反応』。それすなわち、周辺に瀕死の人間がいる、ということだ。

 

俺はスキャンをフル稼働させ、そして

 

「見つけたぞ…!」

 

Assembly(アセン)

 

――――――――EXPANTION――――――――

ASSAULT ARMOR → PULSE PROTECTION

――――――――――――――――――――――

 

「展開」

 

俺ともう一人を包み込むように、球状のパルス防壁が姿を現す。

 

これでしばらくの安全が確保された。

 

あ…た…、だ、れ…?

 

「喋らないほうがいい。敵じゃないから安心しろ。」

 

横たわっていた、緑色の髪の少女が声を上げる。

 

…驚いたな、このありさまでまだ息があるのか。

 

…わた…の、なま……ユ、メ…って、いう…の…

 

アビ、ドス…せいと、かいちょ…

 

…ゆい、ごんを…

 

「おい、気をしっかりもて。諦めるつもりか?」

 

何を血迷ったか、目の前の少女はあろうことか『遺言』などとのたまった。

 

わた…の、せい…、こうは…めい、わく…

 

…おね、がい。

 

ホシ、ノ…ちゃ…、よろ、し…く…

 

…ごめ、ん、ね…

 

そして、彼女の頭上にあった光の環が消え…生体反応が消失した。

 

"…『第三の預言者(ビナー)』、復帰しました。”

 

「…仕方ない。弔い合戦と洒落込もうか。」

 

<COM>

MAIN SYSTEM

ACTIVATING COMBAT MODE

 


 

"今です、レイヴン!”

 

ズガァンッ!

 

再び俺のEARSHOTでスタッガーしたビナーの頭部に、俺は今度こそチャージパイルを叩き込んだ。

 

「…仇はとったぞ。」

 

そして、ビナーは地面に倒れ、動かなくなる。

 

考えてみれば、この世界に生まれて、初めて骨のある戦いをした気がする。

 

途中でチャージビームみたいなやつをくらったときは、さすがに死を覚悟した。

 

だがこのスーツ、なんとリペアキットなる自己回復機能もついていた。機体はもちろん、傷ついた俺の体まで直せる優れものだ。

 

…いったいどういう原理で直しているんだろうか。

 

"…敵機、反応停止。今のうちに、目当ての物を回収してしまいましょう。”

 

ビナーの装甲、その剥がれかけの部分に手をかけ、力任せに引っ張る。すると、簡単に装甲板を剥がすことができた。

 

…まるでモン○ンだなこれ。

 

なんて思いながらベリベリと剥がしていると、

 

"ッ! 高エネルギー反応! 離れて下さい!”

 

「…再起動か。伊達に『預言者』なんて大層な呼び方されてないってことか。」

 

ビナーが突然動き出し、砂をまき散らしながら地面に潜っていった。

 

そして、そんなことに気を取られていたせいで、

 

…ユメ先輩…?

 

後ろから近づく神秘に、気づかなかった。

 

 

 

 

攻撃予兆のアラートが鳴り響く。

 

「なっ!?」

 

完全に意識外からの攻撃だったが、振り向きざまにクイックブーストで回避する。

 

が、振り向いたのがよくなかった。

 

「グゥッ」

 

どうやら、相手の武器はショットガンだったらしい。

 

左目を、持っていかれた。

 

「リペア、キット…」

 

だが、傷はリペアキットで直せるから問題ない。

 

と思っていたのだが…

 

「…効かない、だと?」

 

得られた結果は、出血が多少緩やかになった程度。

 

このままでは失血死する出血量に内心慄いていると、

 

「…ユメ先輩を殺したのは、お前か」

 

ピンク髪、オッドアイの少女が、その手に持ったショットガンをこちらに向けていた。

 

「…そうではない、と言ったら?」

 

「状況証拠からして、お前以外ありえない。ここで死んでもらう。」

 

「聞く耳を持たないとは、このことだな。」

 

Assembly(アセン)

 

――――――――EXPANTION――――――――

PULSE PROTECTION → ASSAULT ARMOR

――――――――――――――――――――――

 

「悪いが…それは聞けないな。」

 

「このレイヴンには、キヴォトスで為すべきことがある。」

 

「こんなところで、死んでいる暇はないのだよ。」

 

(アサルトアーマー、展開)

 

「なっ!?」

 

唐突に襲い掛かって来た衝撃に顔を顰める少女。

 

彼女の視界から外れた、その一瞬の隙を逃さず、

 

俺はアサルトブーストで離脱した。

 


 

「…まさか、ビナーを単独で撃破するとは。」

 

「しかも、彼が身にまとうパワードスーツに、操る武装群…」

 

「そのどれもが、私たちの知る技術体系と全く異なる。」

 

「なるほど…ククッ、俄然興味が湧いてきました。」

*1
あくまで武器が壊れないという話




こじらせホシノちゃんの完成です かわいいね

フロムはきっとこういうことする(偏見)


EN兵装作れてないのにアサルトアーマーとか使えている理由は

機体のおまけでついていた初期装備だからです


そしてチート要素、「リアルタイムでのアセンブル変更」

一応、コア拡張機能はクールタイム中は変更できない縛りが存在します
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