魔都精兵の性奴隷【貞操観念逆転】   作:耳野笑

11 / 12
第11話 監禁、調教、屈服

 **1

 

 目が覚めると、見慣れない部屋のベッドに大の字で拘束されていた。手足には鎖がつけられ、ベッドの柱へと繋がれている。

 

「な、なんだこれ!?!?!?」

 

 俺は脱出しようと試みるが、びくともしない。

 

 ど、どうしてこんなことに。一体誰がこんなことを……。

 

 その時――部屋の外から、コツコツと硬質な靴音が聞こえてきた。

 

 身体を強張らせる。一体誰が近付いてきているのか。

 

 そして――ドアノブがゆっくりと回され、その人物が入室してくる。

 

「目覚めたようね、和倉優希」

 

「そ、総組長!?!?!?!?!?」

 

 現れたのは、山城恋総組長だった。

 

「ど、どうしてこんなことを!?」

 

「決まっているわ。貴方の卑劣極まる悪行を咎めるためよ」

 

「あ、悪行!? 俺が何をしたっていうんですか!?」

 

「そう……。とぼけるつもりなのね」

 

 総組長は俺を見下ろす。彼女の眼差しには、冷ややかな軽蔑があった。

 

「貴方、選挙で勝つために、ベルを利用したわね?」

 

「えっ……」

 

「ベルを自分に惚れさせ、京香へ投票させた。初めから選挙で勝つためだけに、ベルに近付いたんでしょう?」

 

「そんなことありません!!! 俺は、ベルさんのことが本当に好きなんです!」

 

 俺は必死で否定する。

 

 この想いは本物だ。俺はベルさんのことが好きだ。

 

 それを、誰かに否定してほしくない。ましてや、ベルさんの大切な友達である総組長なら特に。

 

 だが――。

 

「嘘ね」

 

 総組長は、頑とした様子で断言した。

 

「ど、どうしてそう思うんですか……?」

 

「王様ゲームの時のことを覚えているかしら? 夜雲から聞いたのだけど、貴方、あの後ベルと逢い引きしていたそうね」

 

「えっ……まあ、ふたりで王様ゲームはしましたけど……」

 

「ベルを惚れさせるために、ふたりきりになったんでしょう?」

 

「いや、そんな意図は……まあ、ベルさんとふたりきりになりたいとは思ってましたけど。好きなので」

 

「それだけじゃないわ。群馬県で突発的(クナド)が発生した時、貴方とベルが偶然一緒に休日デートしていたという報告を受けたわ」

 

「そ、それがなにか問題なんですか……?」

 

「休日にベルとデートしたい男なんているはずがないわ」

 

「いますよ! というかその言い方はあんまりですよ! 貴方はベルさんの友達じゃないんですか!?」

 

「友達だから誰よりもベルのことは分かってるのよ!」

 

 総組長は頑迷にそう主張する。

 

 だめだ、全然信じてくれない。俺がベルさんを好きな気持ちは本物なのに……。

 

「とにかく、貴方は私を選挙で負かすため、ベルにハニートラップを仕掛けた最低の卑怯者よ」

 

「違いますよ!!!」

 

「ベルがこのことを知ったら、きっと悲しむでしょうね。初めて男子と仲良くなれて嬉しそうにしていたから……」

 

 総組長は目を伏せ、悲しそうな顔をする。

 

 あ、そうなんだ……。ベルさんから総組長にそういう話をしたことがあるのかな。だとしたら嬉しいけど――今はそれどころじゃない。誤解を解かなければ。

 

「とにかく、総組長は誤解しています!」

 

「そう……まだ認めないつもりなのね。なら――こうするわ」

 

 そういって総組長が取り出したのは、リード付きの首輪だった。

 

「えっ」

 

「躾けてあげるわ、和倉優希」

 

 総組長が手を伸ばしてきて――俺は首輪を付けられた。わずかに首が締め付けられる感覚がある。

 

 リードを持ち、俺を見下ろす総組長。まるで彼女のペットになったようだった。

 

「さて、じゃあ……分からせてあげるわ」

 

「えっ、なっ、なにをっ――」

 

 総組長が、俺の腋へと手を差し入れてくる。そして――こしょこしょとくすぐり始めた。

 

「ふふっ、んっ、ふっ……!」

 

 くすぐったい。けど、服越しなのでなんとか耐えられる。

 

 すると、彼女もそれに気づいたのか、俺の服に手を伸ばして脱がし始める。

 

「や、やめてくださいっ!」

 

「下着姿くらい見られてもなんともないでしょう?」

 

「ありますよっ! 恥ずかしいですっ!」

 

「ふんっ、ベルに色仕掛けしておきながら、何を今さら清純ぶってるのよ」

 

 あっという間に、服をめくり上げられ、下着姿を晒す形になってしまう。

 

 そして、下着越しにくすぐられる。総組長の指に腋を刺激され、くすぐったさに襲われる。

 

「あはははっ! んっ……! ふふはははっ! やめっ! やめってっ……! あはははっ……!」

 

 彼女の指が、縦横無尽に俺の腋をくすぐる。逃げようとするが、鎖に繋がれているせいでそれも叶わず、その場で身悶えすることしかできない。

 

 さらに――。

 

「じゃあ、次は直接やってあげるわ」

 

「え、うそっ、やめてくださいっ!」

 

 総組長が、猛禽のような笑みを浮かべる。そして、俺の下着をガバッと胸元までめくり上げた。

 

 俺のおっぱいが、晒されてしまう。

 

 総組長は、じっと俺のおっぱいを見つめている。

 

「や、やだっ……! み、見ないでくださいっ!」

 

「良い体してるわね……このおっぱいでベルを誑かしたんでしょう?」

 

「してませんよっ!!!!!」

 

 総組長は俺の腋に手を差し込む。直に感じる、指の感触。これからより強くくすぐられることを示す、処刑宣告だ。

 

「行くわよ、和倉優希」

 

「や、やめっ――あはははははははっ! だめっ! んっ……! あはははっ!」

 

 爆発的なくすぐったさが身体を襲う。苦しくて暴れるが、拘束されているせいで逃げられない。

 

 笑いすぎて、肺が苦しい。涙が出てくる。それでも、総組長はくすぐるのをやめてくれない。

 

「んんっ……!♡ ひっ……!♡ しんじゃうっ……!♡ やめてっ……!♡」

 

「貴方の声、ちょっとエロいわね……」

 

 総組長の頬は上気し、微かな興奮の色を感じさせる。彼女の目がより鋭くなったような気がした。

 

「興が乗ってきたわ、もっと啼かせてあげる」

 

「やめてっ!♡ あっ!♡ ひっ……!♡ だめっ……!♡」

 

 苦しい時間が続く。

 

 俺は総組長にくすぐられ、弄ばれ続けた。

 

 声も嗄れてきた頃――彼女は指を止めた。そして、リードを掴んで引っ張る。

 

「ベルを騙した償いとして、ベルに一回ヤラせてあげるのもいいかもね」

 

「騙してないですよ!!!」

 

「その後は私が飼ってあげるわ。魔防隊組長や組員に貸出して、性欲の発散相手として使わせてあげてもいいわね」

 

「なっ……!?!?!?」

 

「さあ、選びなさい。ベルに誠心誠意謝るか、魔防隊の性奴隷になるか」

 

 総組長の、圧の強い眼差しが俺を見下ろす。

 

 その時――バン!と扉が開かれた。

 

 **2

 

 ベルは羽前組長と共に、恋ちゃんの部屋へ踏み込みました。

 

 そこにあった光景は――ベッドへ拘束され、服を脱がされた優希さんの姿と、彼へ馬乗りになり、首輪のリードを持っている恋ちゃんの姿でした。

 

「恋ちゃん??????」

 

「ベル!? 京香!? どうしてここに……!?」

 

「羽前組長から、優希さんが寮にいないと報告を受けて、一緒に来たんですが――これはどういうことですか?」

 

 ベルは恋ちゃんへ近づきます。

 

 裸で拘束された優希さん。彼を組み敷いている恋ちゃん。

 

 真っ先に思い浮かぶのは、ご奉仕です。貸出の代償として、ご奉仕をさせられている、ということなのでしょう。

 

「た、助けてくださいっ! ベルさんっ!」

 

「えっ、ご奉仕じゃないんですか?」

 

「違いますっ! 総組長に突然監禁されたんですっ!」

 

 ベルは、かつて友達だったものに向けて、殺意を向けます。羽前組長も、刀の柄に手を掛けました。

 

「殺します」

 

「そこまで堕ちたか、外道め」

 

「誤解よ、ふたりとも」

 

 恋ちゃんはベッドから下ります。

 

「ベル、貴方はこの男に騙されてるわ。この男は、選挙で京香を勝たせるため、ベルの票を得るためだけに、貴方にハニートラップを仕掛けたのよ」

 

「はい?????」

 

「優希はそんなことをしていません! 私がそんな卑怯な手を使ったとでもいうつもりですか!」

 

 羽前組長は当然の反論をします。それに対する恋ちゃんは――。

 

「そうは言っていないわ、京香。貴方はそんなことをする人間じゃない。でも、和倉優希は別。この男は貴方への忠誠心故に、独断専行でハニートラップを行ったのよ」

 

 恋ちゃんは、指で後ろの優希さんを示しました。

 

「ベル、おかしいとは思わなかった? なぜ、和倉優希が自分にだけこんな優しいのか。積極的なのか。桃源郷でも、王様ゲームでも、群馬県での休日デートでも、それ以外でも、不自然に貴方に対して好感度が高すぎるとは思わなかった?」

 

 え、不自然に思わなかったんですけど。

 

 脈アリだからだと思ってたんですけど。

 

「え、お、おかしいんですか?」

 

「おかしいでしょう。ベル、貴方は今までの人生で一度でも、男性から好かれたことがあったの?」

 

「まあ、ないですけど……」

 

「貴方は和倉優希に騙されてるのよ。この男は貴方に好意を寄せてなんていない。ただ、貴方を利用しただけ」

 

「そ、そうなんですか……? 優希さん」

 

 ベルは急に不安になってきて、優希さんを見つめます。

 

「違いますよっ! そんなつもりはありませんっ! 俺は俺自身の本心で、ベルさんと仲良くなりたかっただけです!」

 

「騙されちゃダメよ、ベル。ママ活男子もレンタル彼氏も結婚詐欺師もみんなこう言うのよ」

 

 愛する男性。大切な友達。ふたりの間で、ベルは悩みます。どっちの言うことを信じればいいのでしょうか。

 

 と、その時――羽前組長が口を開きました。

 

「総組長、優希が無実である証拠があります」

 

「……? なに?」

 

「優希はベルに一目惚れしていました」

 

「えっ」

 

「ちょっ」

 

「は?」

 

 ベル、優希さん、恋ちゃんが、同時に声を上げます。

 

「初めて優希を組長会議に同席させた日、優希から『ベルのことがタイプだから彼氏がいるのか知りたい』という旨の話をされました」

 

「ええっ!?!?!?!?!?」

 

 べ、ベルのことがタイプ!?

 

 ベルのことがタイプ!?!?!?!?!?

 

 そんな男性がこの世にいるんですか!?

 

「それに、優希はベルに会える度に喜んでいました」

 

「ちょっ、京香さんっ! なんで言うんですかっ!?」

 

 優希さんは顔を真っ赤にしながら、恥ずかしそうに叫びました。

 

 え、え、ほんとに? ほんとにそうなの……?

 

「あの頃、優希は魔都に来たばかりであり、また、総組長選挙の話題など一度も出ていない時期です。つまり、優希がベルを利用するために近付いたわけではない、という証左です」

 

 羽前組長はそう言い切りました。

 

 恋ちゃんは愕然として、震えています。

 

「そんな、嘘、まさか私は、とんでもない勘違いを……?」

 

 恋ちゃんは優希さんの首輪と鎖を外し、床へ頽れるように膝を突き、頭を下げました。

 

「ごめんなさい、優希……。酷いことをしたわ……」

 

「総組長は、ベルさんのために怒ってたんですよね? なら、許しますよ」

 

 いや、ベルは許せないんですけど。優希さんのおっぱい触ってましたよね?

 

「あの、それはいいんですけど……ベルさん……」

 

 優希さんは着衣を整えながら、ベルを見ます。しかし、顔を赤らめ、すぐに目を逸らしてしまいます。

 

「……」

 

「……」

 

「…………」

 

「…………」

 

「ん? なんだ、この雰囲気は?」

 

 羽前組長が、ベルと優希さんを交互に見ながら訝しみます。

 

「酷いですよ、京香さん。ベルさんの前で俺の気持ちバラすなんて……」

 

「……。……。まだ付き合ってなかったのか!?」

 

「「えっ」」

 

 ベルと優希さんは、同時に驚きの声を漏らします。

 

「す、すまん優希! 申し訳ない!」

 

 羽前組長は、優希さんに向かって頭を下げます。

 

「あ、いえ、大丈夫ですけど……」

 

 優希さんは困惑しながらそういいました。羽前組長は、なんとも気の毒になるような、気まずそうな顔をしています。

 

 ベルは、混乱しながらも、優希さんに尋ねてみます。

 

「あの、じゃあ……優希さんって、ほんとにベルのこと……」

 

「す、好きですよ……」

 

 え?

 

 これ……。

 

 脈アリっていうか、両想いじゃないですか。

 

 脈アリっていうか、両想いじゃないですか。

 

 脈アリっていうか、両想いじゃないですか。

*1
優希視点

*2
ベル視点

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。