魔都精兵の性奴隷【貞操観念逆転】   作:耳野笑

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第2話 初『ご奉仕』

 こんにちは、三大欲求を66%しか満たせない弱者女性のベルです。

 

 ここは三番組本拠地。ベルと恋ちゃんは、ベルの自室にいます。

 

 恋ちゃんはベッドに腰掛け、足を組みながら話し始めます。

 

「例の男性組員について、興味深いことが分かったのよ」

 

「興味深いこと?」

 

「奴隷は貸出が可能であり、他の組員でも奴隷を扱うことができる。また、主人が変わると奴隷の形態や能力も変わるそうよ。既に夜雲や他の隊員でも試したらしいわ」

 

「そう、なんですね」

 

「ただ、貸出には問題があるの」

 

「問題?」

 

「貸出後、奴隷は力を貸してくれた主人へ強制的に『ご奉仕』をしなくてはならない。ご奉仕は、主人の潜在的欲求が反映される。具体的には、()っぱいを触らせたり下着を見せたりして、主人を悦ばせなければならないのよ」

 

「そんなことが許されるんですか!?!?!?」

 

 ご奉仕!?!?!?!?!?

 

 おっぱいを触らせたり下着を見せたり!?

 

 なにそれ羨ま……じゃなくて!

 

 だいぶダメじゃない!?

 

 魔防隊のコンプライアンス的に!

 

「男性を戦わせる上に、性的にご奉仕をさせる。普通の企業だったら犯罪ね。もし世に知られたら大炎上するわ」

 

「そ、そうですよね!?!?!?」

 

「けれど、本当に有用なのよ。誰が主人になるかで、奴隷の能力も変化する。場合によっては、対八雷神の切り札にもなるわ」

 

「ま、まあそうかもしれませんが……」

 

「だから、ベルが主人になった場合の形態も確認しておく。明日、ベルと七番組との合同訓練を行うわ」

 

「えっ」

 

「既に七番組に話は通してあるわ。明日の正午、ここに京香と和倉優希が来るから」

 

「えっ、えっ」

 

「訓練が終わったら、ふたりと一緒に、十番組本拠地へ能力の報告へ来るように」

 

「えっ、えっ、えっ」

 

 急展開すぎて、理解が追い付かない。

 

 え、どういうこと?

 

 つまり、ベルは明日、和倉優希さんを奴隷にして、訓練して――。

 

 その後、ご奉仕をしてもらえるってこと?

 

 性的な、ご奉仕を。

 

 下着姿を見たり、おっぱいを触ったりできるかもしれない?

 

 え、ほ、本当に?

 

 ……。

 

 …………。

 

 ………………。

 

「ぐへっ、ぐへへっ……!」

 

「ベル、貴女今とんでもない顔になってるわよ」

 

「そ、そんなことありませんよぉ」

 

「変なことするんじゃないわよ」

 

「分かってますよぉ。うへへ……!」

 

「警察とか呼んでおいた方がいい気がしてきたわ……」

 

 *

 

 そして、ベルは合同訓練当日を迎えました。

 

 ベルは三番組拠点の入口前に立ち、お二人を待ちます。

 

 心臓がバクバクと爆音を鳴らしています。

 

 まず、男性と会って話すということに緊張しています。最後に男の人と会話した日、いつだろう……。

 

 しかも、相手はあの可愛い男子。楽しみすぎます。

 

 さらに、訓練後には、えっちなご奉仕をしてもらえることが確定しています。

 

 ヤバい。

 

 緊張とワクワクが止まりません。身体が震えてきました。

 

 深呼吸をして、精神を落ち着けて待ちます。すると、車の音が聞こえてきました。

 

 車が近付いてくるにつれて、運転席にいる羽前組長さんの姿がハッキリと視認できるようになります。そして、助手席にいる、彼の姿も。

 

 まもなく、車は私の前で停車し、おふたりが下りてきます。

 

 羽前組長と、和倉優希さん。おふたりが、私の前に立ちました。

 

 あっ。

 

 うわっ、やっぱ可愛い……。

 

「こんにちは、月夜野組長。俺は和倉優希です。今日はよろしくお願いします」

 

「あっはい、三番組組長の月夜野ベルです。こちらこそよろしくお願いします」

 

 うわ~~~~~。

 

 男子と話したの何年ぶりだろう。

 

 声も可愛いな~~~~~。

 

「すまないな、ベル。三番組も忙しいだろうに」

 

「いえ、羽前組長たちの方もお疲れ様です」

 

 そして、少し移動し、ベルの能力の説明を始めます。

 

 ベルの力――『笑う寿老人(カノープス)』は『攻め』と『守り』の二種類が存在します。攻めは、対象の命を奪う力。守りは、自分の命を守る力です。

 

 目の前にある大岩に向けて、ベルは両手を差し出します。すると、大岩の一部が発光しました。この光を抜き取ると――たちまち大岩は灰となって、風に散っていきます。

 

「す、すごい能力ですね……!」

 

「えへへっ、ありがとうございます」

 

「本当に強いですね! どんな相手でも一撃必殺の即死技じゃないですか!」

 

 和倉さんが褒めてくれます。

 

 彼の言う通り、ベルの力は即死技です。ただし、力を発動するために相手へ近付く機動力に課題があります。

 

 それはともかく、遂に貸出を試す番です。

 

 羽前組長さんが、和倉さんに手を差し出し――。

 

「優希」

 

「はい、京香さん」

 

 ――彼が跪き、彼女の手にキスをしました。

 

 その光景にモヤっとした感情が生まれます。

 

 うわ、いやだな。こういうの、見たくないかも……。

 

 自然にキスしてたけど、こういうのが日常なのかな……。いやだな……。

 

 というかお互い下の名前で呼んでるし……もうベルが間に入る余地なんてなさそう。なんか悲しくなってきたなあ。急に帰りたくなってきた、ここがベルの本拠地だけど。

 

 と、思っているのも束の間、和倉さんの身体が発光しました。

 

「まぶしっ」

 

 ベルは思わず目を閉じます。そして、目を開けると、そこには変身した和倉さんの姿がありました。

 

 硬質なコスチュームのような外観。犬型の頭と巨人の体を融合させたような、獣の形態。

 

 醜鬼にも人工物にも見える、不思議な姿でした。

 

 ベルは彼へと近づきます。そして、羽前組長から鎖を受け取り――。

 

「じゃあ、よろしくお願いします、月夜野組長」

 

「は、はい」

 

 和倉さんが身をかがめてくれます。

 

 え、これ、乗っていいの……?

 

 すごく失礼な気がして、抵抗感ある……。

 

「遠慮なく乗ってください、月夜野組長」

 

「あ、はいっ」

 

 ベルは、和倉さんの背に跨りました。

 

 ベルは今、男性に騎乗し、首輪の鎖を握っています。

 

 うわ~~~~~!

 

 なんだろう、この罪悪感と背徳感。

 

 なんか、すごい。いけないことしてる気がする。でも、女としての何かが満たされるような気がする。

 

 すると、再び和倉さんの身体が発光し――形態が変化しました。その姿はさながら、マントを羽織ったカメレオン――無窮の鎖(スレイブ)月隠(つきがくれ)

 

「えっ、体が透けてきてないか? あっ、見えなくなった」

 

 羽前組長が目を丸くしながらそういいました。

 

 なんと、ベルが主人の時、和倉さんは透明化できるようです。

 

 彼も驚いた様子で――。

 

「え、強くないですか? 月夜野組長の力と合わせれば、どんな相手も一撃必殺で倒せるんじゃ……」

 

「そ、そうですね。そうなりますね」

 

 え、ほんとに強いかも。相手に気付かれずに近付き、命を抜き取れば、戦うことなく倒せる。一撃必殺の暗殺だ。

 

「すごい! すごいですよ! 今まで試したどの形態より強いです!」

 

「え、えへへっ、そ、そうですか……?」

 

 つまり、ベルとの相性が一番いいってこと?

 

 え、なにそれ、嬉しい。

 

 で、でへへっ……!

 

 その時――轟然と地が揺れました。

 

 現れたのは、仮面のような髑髏を顔面に貼り付けた、巨大な醜鬼。

 

「ベル! 優希!」

 

「「はい!」」

 

 羽前組長が駆け出し、醜鬼と交戦を始めます。しかし、刀で真正面から一撃を入れても、醜鬼の肌には傷一つ付く様子がありません。防御力が高いタイプのようです。

 

 しかし、羽前組長が注意を引いてくれている間に、ベルたちは透明化し、醜鬼の背後に回ります。そして――命の光を抜き出しました。

 

 たちまち、醜鬼の体が灰となって散っていきます。

 

 羽前組長は、その光景を見ながら――。

 

「……凄い力だな」

 

 とつぶやきました。

 

 ベルもそう思います。ベルの弱点だった隠密性・機動力の部分が解決され、ほとんど無敵になってしまいました。

 

 ベルが和倉さんから降りると、変身が解けました。

 

 今気づいたんですけど、ちゃんと衣服も戻るんですね。

 

 和倉さんは自分の手足を見てから、ベルの方を見ました。

 

「月夜野組長、無窮の鎖(スレイブ)の代償のことは聞いていますか?」

 

「あ、はい。ご奉仕、ですよね」

 

「今から始まるので、よろしくお願いします」

 

 羽前組長が帽子のつばを目深に下ろしながら、背中を向けました。こっちを見ないように、という配慮みたいです。

 

「あ、体が勝手に動き始めました」

 

 そういって、和倉さんが戦闘服のボタンに手を掛けました。上から、ひとつ、またひとつと、ボタンが外されていきます。

 

 なんか、ドキドキする……。

 

 和倉さんが戦闘服を脱ぎ、上半身は黒いインナーだけになりました。肌にピッチリくっついていて、えっちです。

 

 さらに、和倉さんはインナーの裾に手を掛け、ゆっくりとめくり上げ始めました。

 

 徐々に露わになる、健康的な肌色。淫猥に窪んだヘソ。六つに割れた腹筋。そして、ついに――。

 

「わ、わぁっ……!!!!!!」

 

 和倉さんが首元までインナーをめくり上げ、おっぱいが現れました。

 

 鍛えられて隆々と膨らんだ胸筋。硬そうで、触り心地のよさそうなおっぱい。

 

 乳首まで、完全に見えちゃってます。

 

 エロっ。

 

 エロっ!!!!!!!!

 

 本物!!!!!!!!!

 

 男のおっぱい!!!!!

 

 エロっ!!!!!!!!

 

「は、恥ずかしいですね……」

 

 和倉さんは頬を赤らめながら、苦笑するようにベルを見ています。

 

 これが、話に聞いていたご奉仕……!

 

 エロっ!!!!!!!!!!!!

 

 えっろ……!!!!!!!!!!

 

 もう絶対見れない、男の生おっぱい。

 

 目に焼きつけよう。網膜に刻み込もう。

 

 このエロすぎる光景を、一生の思い出にするために。

 

 ベルは全力で和倉さんのおっぱいをガン見します。

 

 熟視。凝視。集中し、じっと見詰めます。

 

 こんなに長く見れちゃっていいのか、と思うくらいの時間が経ち――。

 

「あ、あの、月夜野組長」

 

「は、はいっ」

 

「俺の胸……触ってください」

 

「え!?!?!?!?!?!?!?」

 

 いま、何を言われたの……? 流石に聞き間違いかな……?

 

「和倉さん、今なんて言ったんですか?」

 

「胸、触ってくださいって……あ、あんまり言わせないでくださいっ……! 恥ずかしいんですからっ……!」

 

 和倉さんは顔を真っ赤に紅潮させたまま、恥ずかしそうに抗議の眼差しを向けてきます。

 

「な、なんで……? サービスですか……?」

 

「違いますよ! そういうご奉仕なんです! 月夜野組長が触ってくれないと、ご奉仕が終わらないみたいなんです!」

 

「あ、あっ、そ、そういうことなんですねっ! ……。……えっ、マジですか!?」

 

 ベルは衝撃のあまり大声を上げました。

 

「えっ、えっ、おっぱい触っていいんですか!?」

 

「は、はい……」

 

 うぉおおおおおおおおおおおおおおッ!

 

 うぅわあああああああああああああッ!

 

 あっつ!!!!!!!!!!!!!!!

 

 激熱!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 なにそれ、最高すぎる!!!!!!!!

 

「えっと、じゃあ、いきますよ?」

 

「はいっ」

 

 ベルはゆっくりと、和倉さんのおっぱいへ手を伸ばします。

 

 やばい、手が震えてる。

 

 いいの? ほんとにいいの?

 

 いいんだよね?

 

 おっぱいまで、あと数センチのところで手を近づけました。ベルの手を和倉さんのおっぱいにかざすような形です。

 

「和倉さん、ごめんなさいっ」

 

 そして――ベルは和倉さんのおっぱいに触れました。

 

 エロっ!!!!!!!!!!!

 

 硬っ!!!!!!!!!!!!

 

 なにこの感触!!!!!!!!

 

 エロっ!!!!!!!!!!!

 

 こ、これが、男のおっぱい!!

 

 ベルはおそるおそる、和倉さんのおっぱいを撫でます。ベルの手のひらで、和倉さんの胸全体を覆うように触れながら、手を動かします。

 

 エロい。男特有の、筋肉質な胸筋。

 

 エロくて、幸せな感触。すごい。これ、すごくすごい。

 

 控えめに撫でるだけではもったいない気がして、思い切って揉み込むように触ってみる。

 

 うわぁ……。エロぉ……。

 

 女の体では決して味わえない、男の硬質な筋肉。あまりのエロさに、いけない脳内物質がドバドバ放出されています。

 

 し、幸せです……。

 

 すると、和倉さんが顔を真っ赤にし、まなじりに涙を溜めながら――。

 

「月夜野組長、ち、乳首も触ってください……」

 

「……誘ってます?」

 

「違いますよっ! そうしないとご奉仕が終わらないんですっ! 月夜野組長のえっち!」

 

「ご、ごめんなさいっ……!」

 

 調子に乗りすぎた――と思いつつも、あんまり後悔や反省の情は湧いてきません。

 

 和倉さんの恥ずかしそうな表情すら、ベルの興奮を助長させる燃料になってしまいます。

 

 しかも目の前のおっぱい――だけでなく乳首を触る口実を貰えたのが嬉しくて、ニヤニヤが止まりません。勝手に口角が上がっていきます。

 

 そして、ベルは人差し指で、和倉さんの乳首をつつきました。

 

「んっ……!♡」

 

 和倉さんは声を漏らしながら、ビクッと体を震わせました。

 

「んっ……んんっ……!♡」

 

 ベルはさらに、和倉さんの乳首をつつきます。その度に、彼はこらえるような嬌声を上げます。

 

 そのエロすぎる声が、股間に響きます。

 

 ベルの中に嗜虐心が生まれて、もっと喘がせたいという欲求が燃え上がります。

 

 ベルは親指と人差し指で、彼の乳首を摘まみ、つねったり、押し潰したりします。

 

「んっ……!♡ んっ……!♡ んんぅっ……!♡ あっ……!♡ だめっ……!♡」

 

 和倉さんは身悶えしながら、えっちな喘ぎ声を上げます。

 

 うっっっわ!!!!!!!!!

 

 えっっっっっろ!!!!!!!

 

 エロすぎでしょこれ!!!!!

 

 その時――。

 

「あっ! 体が動く!」

 

 和倉さんがそう叫びました。ベルは慌てて、最後に彼のおっぱいを一揉みしてから離れました。

 

 和倉さんは服を着直します。

 

 ベルは人生で初めて男のおっぱいを触ったことに感動しながら、余韻に浸ります。

 

 エロかったぁ……。

 

「和倉さん、ありがとうございました……」

 

「い、いえ……」

 

 マジで一生もののオカズだ……。

 

 ずっとこれでオナニーできる……。

 

 というか早く抜きたい。この感覚が鮮明なうちに……。

 

 その時――凄まじい強風が吹きました。すぐ近くで竜巻が起こっていて、しかも近付いてきています。ベルも、和倉さんも、羽前組長も、髪を抑えます。

 

「あ~! もう終わっちゃってる~! 奴隷ちゃんのご奉仕見たかったのに!」

 

 風に乗って現れたのは――五番組組長・蝦夷夜雲さんです。彼女は飛び降り、ベルたちの前へ着地しました。

 

「やっほ、ひさしぶり奴隷ちゃん! 夜雲さんとも訓練しようよ!」

 

 困惑するベルと和倉さん。一方、羽前組長は睨むような視線を夜雲さんへ向けています。

 

「夜雲、お前は貸出禁止になっただろう」

 

「え~? 奴隷ちゃん、だめ?」

 

「すみません、京香さんに禁止されているので……」

 

「しょぼ~ん、かなしいなあ……」

 

 夜雲さんは肩を落としました。

 

 以前にも貸出したことがあるようですが、なぜ禁止になってしまったのでしょうか?

 

「あの、なんで夜雲さんは貸出禁止なんですか?」

 

「夜雲は以前訓練した時、ご奉仕の直後、流れと勢いでそのまま本番を要求したから、貸出禁止としたんだ」

 

「え、ええっ……」

 

 うわあ、それはちょっと……許せないかも。いや、付き合ってる訳でもないから、許すかどうかの権利はベルにないんですけど。

 

 一方、夜雲さんは悪びれた様子もなく「てへぺろ」と言って舌を出しています。と思ったら、彼女は急に手をわきわき動かしながら、和倉さんへ近づき始め――。

 

「奴隷ちゃん、おしり触っていい?」

 

「ダメですよ」

 

「そんなぁ」

 

 ベルは思わず、和倉さんのお尻を見てしまう。

 

「ほら、ベルたんも触りたそうに見てるよ?」

 

「み、みみみみみ見てませんよっ!?」

 

 ヤバい、バレた。夜雲さんはニヤニヤと意地悪な笑みを浮かべながらベルの方を見ている。

 

 ヤバい、最悪だ。夜雲さんと同類だと思われる。

 

 と、思ったものの、和倉さんは恥ずかしそうに俯きながら――。

 

「月夜野組長になら、まあ……」

 

「えっ」

 

「ん?」

 

「は?」

 

 え、今すごいこと言わなかった……?

 

 夜雲さんはダメだけど、ベルにならお尻触られてもいいんですか?

 

 超高速でフル回転するベルの脳味噌。しかし、その一瞬の熟考が答えを導き出すよりコンマ数秒早く、和倉さんはブンブンと手を振った。

 

「な、なんでもないです。気にしないでください」

 

 いや、なんでもなくない!!!!!

 

 気にします!!!!!

 

 さっきのどういうことか聞かせて!!!

 

 お尻触らせて!!!!!

 

 おねがい!!!!!!!!!!!!

 

 とはいえ、そんな欲望を丸出しにする訳にもいかず――。

 

「では、みんなで十番組へ報告に行こう。行くぞ、優希、ベル」

 

「十番組行くの? じゃあ夜雲さんの能力で連れてってあげるよ」

 

 確かに、夜雲さんの能力なら、風に浮いて運ばれるだけでいい。とても楽だし時短できる。

 

 羽前組長は和倉さんを見ながら――。

 

「どうする、優希。どっちがいい?」

 

「あ、その……車でお願いします」

 

「しょぼ~ん。お姉さんのこと、そんなに嫌い?」

 

「いえ、そうではなくてですね……ありがたい申し出ではありますが、お気持ちだけ受け取っておきます」

 

 そして、羽前組長は車の運転席に、ベルと和倉さんは後部座席に乗り込みました。

 

 十番組へ向けて発進します。魔都の地面は舗装されていないので、車体の揺れが大きいです。

 

「優希、前は夜雲の能力で一緒に移動していたのに、どうして今日は断ったんだ?」

 

 羽前組長が運転しながらそう訊きました。すると和倉さんは、ちらっとベルの方を見て、体を寄せてきました。

 

 え、なになになに!?

 

 近っ! なんかいい匂いする!

 

「車移動の方が、月夜野組長と長く一緒にいられるので……」

 

「!?!?!?!?!?!?!?!?」

 

 和倉さんは顔を紅潮させながら、恥ずかしそうに微笑みました。

 

 え、なにそれ……好きになっちゃう……。

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