ぽんこつ美少女Vtuberと最強無職 ~元無敗王者を人気配信者が放っておいてくれない~   作:世嗣

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すみません、なんか何話か前でロウカクカップのチームは4つって書いてたんですけど、8つでした。
訂正漏れでした。すみません。直しときました。

よろしくお願いします。




Vtuberは個性的

 

 

「ついにこの日が来たね~」

 

 ついにやって来た大会当日、俺となーちゃん、そしてステラは魔法学校の教室で呼び出しを待っていた。

 

「準備ができたらロウカクさんの用意した部屋に俺たちが入室して、そこで開会式があるんだったかな」

「そだね~。たぶんそこで開会式までは軽い挨拶とか、顔合わせをすることになるんじゃないかなぁ」

「二人は知り合い多いの?」

「メロウの人とか何人かは知ってるけど、今回の参加者の人にそんな知り合いは多くないかも」

「ボクもなのちゃんもロウカクさんとはほとんど初めましてだしね~」

「なるほど」

 

 ステラが足をぱたつかせつつ「そもそもさ~」と口を開いた。

 

「今回参加するのって8チームって多いよ~。名前とプロフは覚えて来たけど、戦法までちゃんと覚えられているか不安だよ~」

「逆に名前とプロフは覚えられたんだ……」

「ふっふっふっ……Vtuberって個性のためにちょっと難しい読みにしてる人も多いから予習してないと名前を覚えるのも大変って人も多いんだよ……そしてそれを間違えると物凄い失礼だからね……特に私たち企業所属だし……」

「た、確かにな……」

 

 綾音のVtuberの名前である月綴(つづり)ミヤコとかもかなりの難読だしな。初見だとこれをつづりと読める人はいないだろう。

 俺も一応名前は覚えてきたつもりだが……一応気を付けておこう。

 

「そう言えばヒロくん」

「ん?」

「今回の大会ってやっぱロウカクさんのチームが飛びぬけて強いのかな」

「あ、それボクも気になってた。いくらコーチ陣のスキルが2つまでって言っても流石に、『現役最強』のロウカクさんは手ごわいよね?」

「んー、まあ確かにそれはそうだけど、今回に関してはチームの総合力を問われる面もあるだろうからね」

 

 コーチたちの実力は大事だ。

 しかし、今回に関してはそもそもコーチたちのスキルは2つという制限が設けられている。スキルが少ないということはその分取れる戦法が少ないということだ。

 これはヴァーチャル・スクエアにとっては大きなデメリットになりうるもので、その分大会ではコーチと生徒を含めた『チームの完成度』が問われることになる……気がしている。

 

 そしてその完成度は生徒たちの頑張りに問われると、俺は考えている。

 

「ちょうどいいし今のうちに俺が調べた限りの、注目チームの人たちのことをおさらいしようか」

 

 俺はウインドウを操作して、まずは先ほど名前の挙がったロウカクさんのチームを表示した。

 

「まずは『問題児連合』……主催のロウカクさんがコーチしてる『FLAG+』の人たちだね」

「確か生徒さんたちは『カンナ・ハートロット』ちゃんと、『鐘氷(かねごおり)つらら』さんだよね」

「そうだね。二人ともVS歴はだいたい半年くらいで、本格的にやり始めたのはロウカクさんがコーチし始めてからって感じみたいだ」

「あ、つららさんは知ってるよ。前に他の企画で顔合わせたことある。ちゃんとは話せなかったけど、物腰丁寧な人だったよ」

 

 俺が次に表示したのは、優しそうな雰囲気の女性のVtuberが中心に映ったチーム。

 

「次に『メロウティアラ』の祝部ゆずりさんがコーチのチーム『るなみっく』。

参加している生徒さんは、『春夏秋冬(ひととせ)めぐる』さんと『シンセア・ローレライ』さん……この三人は元々、メロウティアラでユニットを組んでいるんだっけ?」

「そうだねぇ。メロウティアラはなんでもやるカレイドコア(うち)と違って、結構アイドルっぽさあるところが売りだから」

「そうそう! 周年ライブとかもかなり力入ってて、ボク見るたびにすっごい感心しちゃうよ~」

「わかるわかる。あんだけ踊れるようになるには日々どれだけのレッスンをしているのか……考えるだけで震えてきますよ」

「そっか。すごいんだなぁ」

「なんかお兄ちゃん他人事みたいに言ってるけど、お兄ちゃんもカレイドコアに所属してるんだしいつか歌とダンス求められる時もあると思うよ」

「えっ?」

 

 俺が、歌とダンス……? なんの得があって……?

 

 俺が困惑しつつなーちゃんに目を向けると、なんかなーちゃんの方も「何を今さら?」って言いたげな表情を向けてきた。

 

「うちは強制はしてこないけど、運営さんとかが『やってみませんか』って打診されることはあるからね」

「い、いや俺は遠慮しとこうかな……」

「え~、ボクらにVSをスパルタで仕込んだくせに、自分は歌とダンスから逃げるんだ~」

「そうだそうだ~ヒロくん卑怯だぞ~」

「……こほん、じゃあ次のチームの話だけど」

「あ、誤魔化した」

 

 大人はずるいのでこうして誤魔化すのですよ。

 

 その後、俺はいくつかのチームとその戦法について二人に解説をしていると、視界の上の方にぽーんと通知が飛んできた。

 

「あ、転送してきてくださいだって」

「そっか。ならそろそろ行こうか」

「おー!」

 

 二人に声をかけて、俺はぽちぽちとウインドウを操作する。

 すると先ほどまで魔法学校の教室だった視界がしゅわしゅわと消えていき、瞬きひとつした後には、見慣れたVSの市街地Aのフィールドにやって来ていた。

 

「おお~、人がたくさんいる~!」

「8チームもいるとかなり壮観だねぇ」

 

 俺たちが転送されてきたタイミングで、他の人たちも続々とフィールドにやってくる。

 配信者大会ということもありアバターの容姿はバラエティに富んでおり、髪の色一つとっても俺のような黒髪は少なかった。

 

 3人組が8チーム。合計24人の今日の参加者を見渡して、ステラが首を傾げた。

 

「えーと、まずはここで開会式をするんだっけ?」

「そうだね。開会は30分後だから、俺としては一応主催のロウカクさんに挨拶を―――二人とも下がれっ!」

「にゃっ!」

「わわっ!」

 

 不意に俺の頭上に影が差した。俺は反射的に隣にいたなーちゃんとステラの腰を抱いて、後ろに跳躍。

 頭上から襲い掛かって来た『その人』の踏み付けをかわして、二人を少し離れた地面に下ろす。

 

 そしてそのまま手の中に武器である棒を出現させると、武器である2丁のハンドガンを手にして俺へと肉薄していた『その人』へと振るった。

 

「――――ふッ!」

「ハッハ!」

 

 『その人』は俺の横薙ぎをハンドガンの側面で滑らせるように受け流すと、もう片方のハンドガンで俺の眉間に照準を合わせようとするが、俺はそれよりも先に棒から放した片手で手首を受け止めてそれを防いだ。

 

 瞬き一つ分の攻防。俺たちはお互いの攻撃を防ぎ合い、膠着状態となった。

 お互いの呼吸を感じれるような至近。しばらく睨み合っていた俺たちだったが、やがて『その人』はニィっと荒々しく笑んだ。

 

「腕はなまってねえな、野良猿」

「いきなりご挨拶ですね、ロウカクさん」

 

 金色の髪。青い瞳。まるで童話の王子様のような容姿だが、鋭い目と荒々しい表情の作り方のせいでとてもではないがそうは見えない人物。

 FLAG+のロウカク。『現役最強』の名をほしいままにする、俺のかつての知り合い。

 

 ロウカクさんはしばらく俺を睨むように見ていたが、やがて武器を消すと楽し気に笑った。

 

「かっかっかっ、ようやくこの日が来て嬉しいぜ、野良猿ゥ」

「いつまで俺をそうやって呼ぶんですか。今は『ヒロ・セブンス』って名前なので、ちゃんとそっちで呼んでくださいよ」

「あ? 相変わらず棒片手にぴょんぴょん跳び回ってんだから野良猿で十分だろーが」

「相変わらず口が悪い人だなぁ」

「そういうお前も昔と全然変わらねーじゃねーか」

 

 まあ、それはそうかもしれないけども。FLAG+っていう事務所の顔の一人がこんな態度で良いんだろうか。

 

「あのー、ヒロくん……? そちら、ロウカクさん、ですよね……?」

 

 俺がそんなことを思っていると、俺の背後から恐る恐るといった様子でなーちゃんが顔を出してきた。隣には緊張した面持ちのステラも並んでいた。

 

「ああ、紹介するよ。こっちは―――」

「お前らが、野良猿の生徒ってやつらだな」

 

 俺がロウカクさんを二人に紹介しようとすると、それよりも早くロウカクさんがずいっと一歩前に出た。

 そして、ギロリとその青い目を鋭くして二人のことを見下ろした。

 

「あ、あのわ、私たち、そのぉ」

 

 二人が肉食獣を前にした草食獣のように背筋を固くし、目をふらふらとさせた。

 

 ま、まずい。

 ロウカクさんはどちらかというとVtuberが苦手な人だ。俺が間に入らないとまずい。

 

 そう思い口を開こうとして―――急にロウカクさんがニッと笑顔を見せた。

 

「カレイドコアの心重ななのさんと、ステラ・マギティックさんだなァ。今日は俺の大会に参加してくれてありがとなァ」

「え、あ、はい?」

「VSは人気ゲームだが、あんたらみたいな人たちがいてくれるおかげでもっとVSは盛り上がってる。感謝してるぜ」

「そ、そうなんですか?」

「おうとも。そっちのステラの嬢ちゃんのVS配信は見たぜ? 初心者と思えない雷魔法の使い方だった。かなりセンスあるぜ」

「あ、ありがとうございます!」

「心重の嬢ちゃんもだ。上手いプレイとは言えなかったが、ああやって失敗を通して『楽しいゲーム』だって伝えられるのは、俺にはできないことだからな」

「え、そ、そうですかね? いや別にそれを狙ってプレイしていたわけじゃないのですが……」

「かっかっかっ、それもまたVtuberサン方の強みだな」

 

 ……誰この人?

 

 なんか俺の前のヤンキーみたいな雰囲気がどっかに行って、親戚の気のいい兄ちゃんみたいになってるんだけど。

 

「なんか、ロウカクさん大人になりましたね……」

 

 昔俺らと初めて会ったときはひなたのことをVtuberってことでちょっとバカにしている様子すらあったのに。

 

「バァカ、お前同業他社の方々に失礼なこと言うわけねえだろがァ……俺たちにアプローチできない客層にアプローチするプロの方々だぞ? リスペクトこそすれ、馬鹿にするなんてあり得ねえことだろうがァ……」

「言葉が荒いのにめっちゃ大人な態度だ……」

「昔好き勝手喋ってた頃にすごい痛い目を見たからな―――」

 

 なんだか遠い目でロウカクさんがそう言った。

 たぶん俺の知らないこの5年間で色々な炎上とかを経験したんだろう。

 

 そうして俺が俺の知らないロウカクさんの苦労に思いをはせていると、遠くからロウカクさんを呼ぶ声が聞こえた。

 

「ロウカク~、一人でどっか行かないでよ~。ロウカクのマネちゃんに怒られるんだけど~」

 

 俺が目を向けると、そこにはあたりをきょろきょろと見回す少女がいた。

 しかし少女―――と言っても、その容姿は人間からは少し離れている。

 腰のあたりにはぱたぱたと羽ばたく小さな羽がついているし、側頭部には白い髪をかき分けるように大きな角が生えていた。

 いわゆるパブリックな「サキュバス」「悪魔」の容姿に近いあのアバターには見覚えがある。確かロウカクさんの生徒の一人、『カンナ・ハートロット』さんだ。

 

「ロウカク~……って、あ」

 

 カンナさんは探していたらしいロウカクさんを見つけたのか、ぱたぱたと羽を羽ばたかせながら俺たちの方にやって来て、急に俺の左腕に抱き着いてきた。

 

 え? なんで?

 

「くふ、おにーさんって噂の『100人斬り』の先生だよねぇ~。

「え、えと……カンナさん……ですよね?」

「カンナでいいよ~。おにーさんやさしそ~。いいなぁ~。カンナの先生もロウカクじゃなくて先生みたいな優しそうなおにーさんが良かったな~」

 

 そういってカンナさんは俺を見上げつつ、含むように微笑んだ。

 

「ねえ、この大会が終わったら~~って、あら~?」

「ちょ、ちょっと! お兄ちゃんはボクらの先生だよ!」

 

 俺とカンナさんの間にステラが割り込んでくると、べりっと俺の腕に引っ付いていたカンナさんを引きはがした。

 そして俺の腕を引っ張って物理的にカンナさんと俺を遠ざけた。

 

「だ、だめだから! お兄ちゃんはボクらの先生だから!」

「えぇ~、でもそれって今だけでしょぉ~、じゃあこの大会が終わったらもうフリーなわけだしぃ~」

「オイコラ勝手なことすんじゃねェよカンナ」

「あいてぇ!」

 

 にひひ、と笑いながらステラをからかっていたカンナさんの頭にロウカクさんのゲンコツが落とされると、カンナさんが地べたにべたっと落ちた。

 

「オメー、陰キャ直ったのはいいけど、そのとりあえず悪い女ムーブして初対面のやつに絡むのやめろつったよな?」

「カンナは陰キャじゃないし! ロウカクのばか!」

「めんどくせ~、お前がデビュー直後は全然喋れなかった雑魚なことくらい誰でも知ってることだろーが」

「ちがうもんちがうもん!」

 

 ぎゃーぎゃーとカンナさんがロウカクさんに噛みつくと、ロウカクさんはめんどくさそうにカンナさんの首根っこを掴んだ。

 

「おら、鐘氷。お前の相方だろうが、ちゃんと面倒みとけよ」

「ロウカクさん人遣い荒いわ~。うち、今ここに来たばっかりなのに速攻で尻拭いなん?」

 

 ロウカクさんがぽいっとカンナさんを投げ捨てると、いつの間にかそこにやって来ていた青髪の女性がカンナさんを受け止めた。

 

「どーもカレイドコアのみなさん。FLAG+の雪女の『鐘氷(かねごおり)つらら』言います。ウチの師匠と友人が迷惑かけてもうてすみません」

「カンナは普通にあいさつしただけだもん! 殴りかかったロウカクはともかく!」

「俺は普通にあいさつしただけだぞ。この陰キャ拗らせロリガキはともかく」

「はいはい、うちからしたらどっちも同罪やからね~」

 

 けらけらと笑ったつららさんは、俺たちを順番に見つめた。

 

「4期生の心重ななのさんに、ステラ・マギティックさん。それに、『100人斬り』のヒロ・セブンスさんですね。どうぞ、よろしくおねがいします」

「これは、どうもご丁寧に……」

「あは、かわいらしい人やなぁ。こんだけ腰低いと、とてもじゃないけど元チャンピオンとは思われへんやろなぁ」

「あはは、所詮5年前のことなので」

「謙虚な方でこっちこそ頭下がります。あはは、最近始めたうちなんてヒロさんの前だと赤子と同じやなぁ」

「……むむ?」

 

 俺とつららさんが話していると、隣にいたなーちゃんがくいくいと俺の袖を引いた。

 

「どうかした?」

「いや、なんかこう……これって言葉通りに受け取っていいやつなのかな!?」

「え?」

「こう、私、なんかそこはかとない京言葉っぽいものを感じますよ!」

「そう?」

「あらあら」

 

 なーちゃんがじとーっとつららさんを見つめると、彼女は雪女らしい冷ややかな表情を浮かべ―――そのまま滑らかに土下座の体勢に移行した。

 

「……って、感じの京都人キャラでうち売ってるんで、こうして本番では煽るかもしれへんけど配信のポーズなので許してくれます? お気を悪くされたならほんとにすみません」

「あ、えっ?」

「お願いします……FLAG+ってみんなキャラ濃いからこうしないと存在感出せないんです……」

「あ、はい。どうぞ」

「ありがとうございます……しばらくこうして地に額を擦りつけますね……」

「やめてください!? 今傍から見たら超絵面最悪なので!?」

 

 なんか、つららさんも苦労してるんだな。大変そう。

 

「あら? そこにいるのってヒロ選手じゃないですか?」

 

 おろおろとなーちゃんがつららさんの土下座をやめさせようとしていると、落ち着いたトーンで俺の名前が呼ばれた。

 あいさつに行こうとは思っていたが、向こうから来ていただけるとは思えなかったな。

 

「ゆずりさん、お久しぶりです。」

「ええ。今日会えるかもしれないって思っていたのだけれど、お会いできてうれしいです」

 

 俺が振り返りつつ名前を呼ぶと、そこにいた彼女―――『祝部(はふりべ)ゆずり』は昔と変わらないしゃんとした態度で、俺と向き合ってくれた。

 

 メロウティアラ一期生『祝部ゆずり』。

 古くからヴァーチャル・スクエアをプレイしているVtuberであり、綺麗な黒髪と凛とした佇まいと、『生徒会長』というプロフィールを理由にファンから『ゆずり会長』と呼ばれる人である。

 

「お変わりなさそうですね、ヒロ選手。今日はうちの子ともども胸を借りるつもりで戦いますね」

「選手はやめてください。今の俺は一人のVtuberですから」

「あら。では、『ヒロ先生』とお呼びしますか?」

 

 ふふとゆずりさんが吐息と混じるような声を漏らし、俺は頬をかいた。

 

「……二人って、知り合いなの?」

 

 俺たちの会話を聞いていたなーちゃんが、つららさんを地面から引きはがしつつ問いかけてくる。

 

「えと、昔ちょっとね」

「あら、ご存じなかったですか? ヒロ先生が現役の頃、一度『ヴァーチャル・スクエア』運営さんのセットしたエキシビションマッチで、ご指導いただいたことがあるんです」

「ええっ?」

「そんな大したもんじゃないでしょう。ちょっと一日二日、軽く俺の知見をゆずりさんに教えただけで……」

 

 なーちゃんが驚きの声をあげると、ゆずりはなんだか楽し気になーちゃんとステラに順番に目を向けた。

 

「お二人がヒロ先生の生徒と言うなら、お二人にとって、私は姉弟子、ということになるかもしれませんね」

「あ、姉弟子……」

「はい。私が一人目の生徒ですね」

 

 にこりと微笑み付け足されたゆずりさんの言葉に、わなわなとなーちゃんが震えていた。

 

「ひ、ヒロくん! 私なんか負けられない気持ちになってきました!」

「そ、そうすか……」

「お兄ちゃん! ボクもカンナさんに負けないから!」

「他にもチームあるからそっちにも負けないようにしような」

「もちろんだよ! ね! なのちゃん!」

「うん! そうだねスーちゃん!」

 

 なんかなーちゃんとステラがやる気になったなら良かったけど、なんか俺だけ置いて行かれてるような気がしてくるな。

 

 

 ――――参加チーム8。合計24人。制限時間は一時間。 

 

 いま、ロウカクカップが始まろうとしていた。

 

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