キヴォトスメロンパンモドキ   作:ただねこ

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10000PVありがとうございます。羂索に成り代わるという、敵キャラのクロスオーバーを沢山の人が読んでくれている事実に感謝。これからも精進いたします。


悪意の渦巻く場所

「遅いですよ、夏油スグル」

「急に連絡してきた君が悪いだろ、ベアトリーチェ。道中ゲヘナに寄って呪霊を仕留めてきたんだから、感謝してほしいくらいだよ」

「……やはり貴方は気に入らない。唯一役に立つ点を挙げるなら、呪霊をこちらに卸してくれることくらい……」

 

ベアトリーチェのことは、個人的に気に入らない。崇高だの色彩だの、いちいち喧しいんだよね。かといって今はまだ反転術式が使えないし、無茶をするならばやはり……エデン条約の時だろうね。

 

「それで、アリウスは順調かい?ここに来る途中でサオリと会ったんだけど」

「ええ、勿論。秤アツコやアリウススクワッドの誘導もかなり進んでいます。私が崇高に至る日も近いでしょう」

「そうかい。……そうだ。今日は少し朗報があるんだ」

 

そう言って、呪霊を差し出す。

 

「これは……!!」

「私のいた領域の区分で言えば、一級呪霊だ。戦車でも心細いだろう強さ……そして、術式を持つ。支配には十分だろう」

 

それでも、なぜ俺がベアトリーチェに味方しているか。まあ内から潰す目的もあるが……アリウスの位置や戦力を知るためというのが大きい。カタコンベの周期は目まぐるしく変わるし、今は呪霊にルートと周期の記憶を任せているけど……それでも少し厳しいかな。如何せん生徒が強い。

風紀委員会や正義実現委員会は、あくまでも治安維持のための組織。他に業務もあるし、常に戦闘訓練に時間を取れるわけじゃない。

しかしアリウスは違う。ベアトリーチェの支配はほぼ完璧と言っていいだろう。呪霊によって、それもより盤石になっている。呪霊操術で既に調伏してあるから、消そうと思えばいつでも消せるけど。……まあ、それは今じゃない。

 

「有り難い。これでより、邪魔をされなくなる……!やはり私は他のゲマトリアとは違うのです!私こそ、唯一崇高に到る者……そうなれば、貴方も用済みです。夏油スグル」

「フフ、それは楽しみだ。……それじゃ、私はここらで失礼するよ。連邦生徒会の業務を残して来てしまったからね」

「そうですか……ふふ。それでは、また」

 

 

・・・・・

 

 

「おや、先生?……と、アビドスと……」

 

阿慈谷ヒフミ?彼女はトリニティだし、なんならここはブラックマーケットだ。私もよく呪霊を狩りに来ているので、ヒフミとはすれ違いざまに挨拶をする程度の仲だ。

 

「あ、夏油さん!」

「え、知り合いなの?」

「ここにはよく来るからね。……それで、あれは闇銀行だけど……なぜ盗み見ているんだい?」

「それが……」

 

どうやら、アビドスの皆が払っている利息分を、カイザーローンはこの闇銀行に横流ししているらしい。

そもそも、アビドスがカイザーローン……及びカイザーPMCに借金を背負っていることと、そこの理事が何かを企んでいることは伝えてある。ユメを助けたついでにね。

 

「ふむ、それでどうするんだい?まさかこのまま黙って見てるわけでもないだろう」

「はい。でもブラックマーケットの中でも最も強固なセキュリティを誇る銀行の中となると……。それにあれだけの数のマーケットガードが目を光らせてますし……。それ以外に輸送車の集金ルートを確認する方法……ええっと……うーん……」

「うん、他に方法はないよ」

「え?」

「ホシノ先輩、ここは例の方法しか」

「なるほど、あれかー。あれなのかあー」

 

……どうやらシロコたちは、方法を思いついてるようだ。

 

「…ええっ?」

「あ……!!そうですね!あの方法なら!」

「何?どういうこと?まさか私が思ってるあの方法じゃないよね?」

「……」

「う、嘘っ?!本気で!?」

「……あ、あのう。全然話が見えないんですけど……「あの方法」って何ですか?」

「……残された方法はたった1つ」

 

そう言って、シロコは覆面を被る。……え、覆面?

 

「銀行を襲う」

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