キヴォトスメロンパンモドキ   作:ただねこ

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小鳥遊ホシノ救出作戦(1)

「……なんでここにいるの?」

「別に」

 

小鳥遊ホシノと夏油スグルは、まるで親友のような付き合いである。……この話を繰り広げている場所が敵の実験場であり、縛られているホシノを夏油が見下している点について目を瞑れば。

 

「ねえ、裏切ったの?」

「そういうわけじゃないさ。君を救うのは対策委員会の皆であって、私の役目じゃない。どうにもならない時のために、呪霊を忍ばせておくだけさ」

「……救けてはくれないんだ?」

「良くも悪くも企業だからね。敵に回すのは御免被る」

「……そっか。疑ってごめんね夏油さん」

「いいや?……君は強いから2級で十分だろう。では、幸運を祈るよ。私は別の場所へ行ってくる」

「は〜い」

 

夏油がここにやってこれた理由は、勿論黒服と繋がっているからだ。カイザーは黒服を恐れており、無論黒服と共に行動をする羂索も恐れている。ここまで通すしかなかったのだ。

 

 

・・・・・

 

 

「や、イオリ」

「げ」

「酷いなあ、私は怪しくないよ」

「この上なく怪しいだろうが!!」

「手厳しいね」

「はぁ……で、何の用だ?」

「そろそろ先生も来るはずだ」

「?」

 

先生と夏油という大人が2人も来るという事実にイオリが首を傾げていると、まもなく先生がやってくる。

 

”ごめん、遅れた”

 

「問題ないよ。……頼みがあるんだ」

「?」

 

”風紀委員長に会わせてほしい”

 

「……委員長を護送してくれた恩もあるし、いいよ」

「で、その私に何の用?」

「うひゃあっ!?」

 

”ヒナ!”

 

「私と先生から頼みがあるんだ。聞いてくれるかい?」

「ええ……内容は?」

 

”それは──”

 

 

・・・・・

 

 

「なるほど、ご説明ありがとうございます。ヒフミさんが仰っていることはよくわかりました」

「は、はい…!」

「先生という方の言っていることが本当なら、このままではいられませんね。……ああ、牽引式榴弾砲を扱う課外授業の予定があったはずです。それにしましょうか」

「……!!っ、ありがとうございます、ナギサ様!」

「ふふっ、大丈夫ですよ。シャーレには貸しを作っておいたほうが良さそうですし……その先生とやらにも会ってみたいので」

 

 

・・・・・

 

 

『頼めるかい?』

 

「アビドス対策委員会の援護ね……わかったわ!」

 

『お金も弾ませてあげるよ。4ケタあげる』

 

「あなたどこからそのお金がでてくるの……??」

 

 

・・・・・

 

 

「ねえ、夏油さんはなんで来れないの?」

「何か外せない用事があるって」

 

”立場としては私と同じ先生だし、私よりも連邦生徒会に近い部の顧問だからね。色々あるんじゃないかな”

 

「そういうものなんですかね」

 

”そういうものだよ、上に立つ人っていうのは”

 

『……それでは、ホシノ先輩救出作戦……開始です!!』

 

 

・・・・・

 

 

「クックック……本当にお一人でやるつもりですか?羂索さん」

「ああ……こればかりは外せないね。カイザーとの取引でもあるんだから」

「最低でも”かの大蛇”を大幅に削ってもらわねば困る……と。クックック……あなたの戦闘能力でそれが可能だと言うのですから、驚きしかありませんね」

 

夏油は、ホシノの救出には動けない。機械仕掛けの神に相対しを倒すために、動けない。

 

「……さて、君は観測するんだろう?呪術師()という存在を」

「ええ。……それでは、よい旅を。良い記録が取れることを願っていますよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

「デカグラマトン、ビナーとの戦闘記録を」

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