キヴォトスメロンパンモドキ   作:ただねこ

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※安心してください、この小説のストーリーの順序はこれで合っています。大丈夫です。


補習授業部編
トリニティからの要請と、地獄の特訓


「……先生、トリニティからの救援要請が届いてますよ」

 

”わかった、教えてくれてありがとう”

 

先生が手紙を開くと、そこに書いてあったのは「エデン条約」。そしてトリニティの内情。

 

「へえ……補習授業部ね」

 

”うわっ、夏油さん!?”

 

「思ったより、君が手紙と睨めっこしている時間が長くてね。……トリニティは今エデン条約で忙しい。ティーパーティーの1人である百合園セイアも意識不明の重体だと聞く……。先生、ここは1つ助け舟を出そうか」

 

”……うん。返事を書いておこう”

 

返事の手紙を書いて、ポストに入れておく。連邦生徒会の管理してるポストだから、届け物がごっちゃになる心配もない。

夏油と先生は、補習授業部の救援を前に、最後の休息をするのだった。

 

 

・・・・・

 

 

「……ふむ、エデン条約が迫っている今、補習授業に回せる人手もないから私たちに任せたいと」

「はい。トリニティは昔から「文武両道」を掲げる学園……それなのにあろうことか、よりにもよってこのタイミングで4人も成績の振るわない方が出てしまいまして……」

「だから、名目上は「担任の先生」ってことになるのかな!」

 

”うん、任せて”

 

「ありがとうございます。それと、夏油さんは少し別件が……」

「うん?」

 

 

・・・・・

 

 

「「「よろしくお願いします!!」」」

「……うん、いい覇気だ。こちらもやる気が出てくるというものだよ」

「それでは、自己紹介をお願いします、夏油さん」

「ああ、ありがとう」

 

壇上に立つ。

 

「改めて、本日より君達正義実現委員会の稽古をすることになった夏油スグルと申します。……君らの足りないものを全力で補うから、弱音などあげても意味がないよ?」

「……怯えさせてどうするんですか」

「ハッハッハ、すまないねハスミ」

 

別件というのは、文字通り正義実現委員会の稽古及び特訓だ。

 

「夏油さんには、私も時折世話になっている。そして、私よりも強いからな。心して臨めよ」

「「「はい!!」」」

 

……ツルギとは面識がある。というのも、この特訓を希望したのがツルギなのだ。エデン条約の内容には、両校の治安維持組織を統合することも含まれている。ゲヘナの空崎ヒナや、風紀委員に負けないように少しでも戦力を増強しておきたかったのだろう。

特訓の方法に関しては何も言われておらず、寧ろツルギが「夏油さんのお好きなように決めてもらって結構です」と言ってくれたので、好きにやることにした。

 

「さて、早速始めようか。まずは準備運動から」

 

準備運動。私もトレーニングを日課にしているが、トレーニングの前にはいつもストレッチや軽めのパルクールをしてウォーミングアップを行っている。

 

「……うん、流石戦闘部隊、身体も柔らかいね。普段から身体に気を遣ってる証拠だ。……よし、そしたら次は……君たち、ランニングはできるかい?」

「……ランニング、ですか?」

 

 

・・・・・

 

 

「ほら、頑張れー。あと10kmだよ」

「はぁっ、はぁっ……!!」

「しんど……」

「50は、長い……っ!」

「はっ、はっ……夏油さん、ペース落としますか?」

 

流石にキヴォトス人でも、ハイペースでの50kmのランニングは厳しかったかな。勿論、銃を背負ってもらっている……といっても、残り10kmからはより厳しくなるんだけど。

 

「いや、いい。……最初に言ったけど、ラスト10kmはさらにキツくなる!着いてこれない人は素直に正義実現委員会の本部に走って戻るように!マシロ、イチカ、案内お願いできるかい?」

「はい!」

「よし、ここから先はお好きな方に!」

 

結局残ったのは30人ほど。まあ、残り10kmだし行けるだろう。……それに、ここいらの廃墟群はティーパーティーの名目の元借りている。

 

(トリニティにこんな場所があるのは少し驚いたけど……まあいいだろう。桐藤ナギサも快く許可を出してくれた)

 

「さて、私に着いてきて!」

「!?」

 

ここからは10kmパルクールだ。ここからは銃も手に持ってもらい、より実践的なものへと昇華する。

 

「行くぞ」

「は、はい……!」

 

キヴォトス人……というより、あらかじめ補習授業部の下江コハルに頼んで体力テストをさせてもらっていた。平均的な数値も見させてもらったし、彼女たちがどれほどの身体能力なのかは理解している。

 

「ほら、まだまだ行くよ!」

「ひいい!」

「お、鬼だ……!!」

「……?夏油さん、何を──ッ!?」

 

私に着いてきてパルクールを続けている正実の者たちに向かって、()()()()()

 

「私に着いてきながら呪霊を倒すこと!いいね?」

「は、はいぃぃぃっ!!」

「鬼畜すぎるよ……!」

「し、しんどい……」

「……っ」

 

ハスミやツルギも、少々汗が滲んできたね。

いい塩梅だ。

 

「今やっているのは、基礎の強化。どれほど強大な城も、石垣が粗末では成り立たない」

「ふーー……ヒヒャアッッ!!」

「はぁっ!」

「うりゃ!」

「うんうん、いい感じに着いてこれてる。あと5km踏ん張ってー!」

 

 

・・・・・

 

 

「は、はっ……けほっ……」

「うう……胃が……」

「ゆっくり歩いてクールダウン、か……流石にここまでの基礎訓練はしたことがなかったな」

「はぁ……はぁ……つ、疲れた……」

 

ハスミはもう全然取り繕えてないね。……まあ、40km走った後に10kmのパルクールもしたんだ、当然か。

 

「……ツルギは体力があるね。トリニティ最強は伊達じゃない」

「ありがとうございます……ふー……」

 

ゆっくりと息を吐きながら休憩をとる正実の構成員。

 

「……20分の休憩、終了だ。手洗いや給水、体力は大丈夫かな?」

「「「はい!」」」

「よし、そしたらここからは……そうだね、連携をより強めようか」

 

正義実現委員会の地獄の特訓は、まだ始まったばかり。




キヴォトス人の体力ってどれくらいなんですかね。
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