本当のプロローグ
──この物語は、覆された。
脈絡、構成、ジャンル、意図、解釈……全てが破壊され──
その意味は絡み合い、混ざり、撹拌され──統制できない程に褪せてしまった。
先生よ──これまでの物語は全て忘れるがいい。
これからお前の身に起こることは、最早そのような
主人公も、悪役も、事件も、葛藤も無く──全てが分解され、縺れ合い──
脈絡も、構成も、必然性も無くなってしまった……作為的に作られた世界。
そうして──果ては意味を失い、力が暴れるだけの──理解不能で不条理な世界へと。
嗚呼、そうだ。元より、この世界はそのように存在していた。我々は皆、それを忘れていただけ。
しかして、始めるのだ。
物語と呼ぶに満たない、歪な創作を。
脈絡も、ジャンルも、必然性も、構成も──全てを無くした状態で。
敵対し、裏切り、覆った……沈みゆく物語を。
哀れで、未熟で──物語にすら満たぬ歪な創作を。
観客を冒涜し、登場人物をも侮辱する──叛乱の物語を。
・・・・・
「……」
私は、苛立っていた。
「ヘイローがあるのは百歩譲って許そう。ビナーも持っていたからね」
だが
いや、女性の身体に入ったこともあるから良いけどさ!!
「はぁ、とんだ災難だ……」
にしても、この身体……節々にビナーの名残が見える。
どちらかというと、天童アリスのようなアンドロイドやロボットに近いのか。半機械生命体のような。
で、ヘイローに関しては……。ビナーの持っていたヘイローにかなり似ている。が、なんか追加されている。
目のような形をした、ビナーのヘイロー。その瞳孔のあたりに、沈丁花の花弁が刻まれている。
……花言葉は確か……「永遠」、「不死」「不滅」だったかな。
もしや神秘は生徒しか持つことが許されないから、私の身体が撹拌され作り変えられたのか?
「空は赤くなっていない。まだ大丈夫そうだ」
今私が使える力は……反重力機構だけか。まあ十分だね。呪霊操術はあの時に使い果たしたか、無意識の「縛り」で「呪霊操術を失う代わりに、世界を渡る際に起こる異常を無効化する」とかそんなものだろう。まあ、術式が遺ったのはいいが……
呪力が感じられない。まあそっか。神秘だもんね。恐らく今後は神秘を通じて術式を運用することになるだろう。
「おい、そこの人。空が赤くなることを知っているのか?」
……声?この声は聞き覚えがある。前の世界で、夢で話した。
「……百合園セイア?」
「ああ。トリニティ総合学園3年、ティーパーティーの百合園セイアだ。私の予知と同じような力が働いたか知らないが、君のさっきの発言は看過できない。着いてきてほしい」
「……了解したよ」
夏油ちゃん?羂索ちゃん?の容姿は、アイン・ソフ・オウルのような白い部分が左腕と右肘から先、右の脇腹のあたりと左の太ももにあります。体型は原作の女体化羂索。顔はいいです。髪型は変わらず。あの変な前髪がなきゃ羂索って言えませんから。(夏油に失礼)