日本人死にすぎ問題!!青井ちゃんに幸せを! 作:ウォーキング担々麺
アクセル。それが青井達、転生者と呼ばれる日本人および日本で亡くなった人間が辿り着く始まりの町である。最近は過労死、デスゲーム、若年層の自殺増加、呪いの被害の増加などにより日本人の転生者が続出しており、人口が増えている町でもある。
一部の日本人、もとい運良くアクアの面接が受けられた日本人は神様転生特典というチート能力を授けられるのだが、残念なことに全ての日本人がそれを受けられるという訳ではない。なのでチート特典がない日本人は生前から持った能力、そしてアクセルに来てから得た能力で頑張るしかないのだ。
「おー!!バイトちゃん!!喋るのが苦手なのかい?ハッハハ!!おばちゃん暑苦しくてごめんね!!」
「ひゃい…」
冒険者ライフを始めるためにも一先ず金が必要だ。とにかく金が必要だ。繰り返すが、世の中は金が必要である。それは日本でも異世界でも変わらない。
この世界の通貨はエリスと呼ばれており、何でも女神の名前が通貨になってるそうだ。エリスの価値は1エリス=1円であり、日々の食品はもちろんのこと、武器や防具の装備代を支払うためにもエリスが必要だ。だからこそ、青井達が異世界に来て、冒険者登録を済ませたあとに真っ先にやったことはバイトである。
「上手だね!話しかけてごめんよ!!」
青井が異世界で最初に行ったバイトは服屋での仕立てであり、日本に居た頃から編み物は得意であり、アクセルの職人さんから褒められて青井は頬を赤くして、もくもくと作業を行う。
デスゲームで今際の際に出てきた走馬灯が、デスゲームの最中で食べたマカロンが美味しかったシーンが出るほど、友人関係や家族関係もあまり良くなかった彼女であったが…まさか異世界で編み物で褒められるとは思わなかったようだ。
では他の2人はなにをしてるのか?もちろんバイトであるが、黒糖の場合は…
「じょうちゃん!!あんまり無理は行けないぜ!?ガッハハハ!!」
「はい親方!!」
高校生であり、放浪癖もあって身体能力のそこそこ高かった(一般女子高生基準)黒糖は土方工事のアルバイトを行い、日当を稼いでいた。なに、最近は土方系の女性も増えており、ノープロブレム!!
「いらっしゃいませ~。此方は5エリスです」
「ありがとう!!可愛らしいお嬢さん」
金子は八百屋さんのアルバイトをしており、まだ中学生ということもあってか、肉体労働は過酷すぎるので、接客を行っていた。どうやら異世界では中学生でも大人扱いされるようだが、まだ中学生でアクセルに来たこともあり…日本人の事情を知るアクセル在住の方や日本人の先輩方からお小遣いも貰ってしまったとか。
「で、3人頑張って1日バイトをして3万エリスか。やっぱり、普通に働くのは大変だね。私はデスゲームをクリアしたときは300万貰ったけど……でも、死なないことを考えたらこんなもんだよね」
「無事に生き延びても…300万ちょっとだなんて…」
その夜。青井、黒糖、金子の3人はギルドに集まって、夕飯を食べていた。ギルドは冒険者にとって必要な設備が一通り整っており、宿、シャワー、武器屋、アイテムショップ、クエスト受付、町役場のような行政窓口のようなもの、そして彼女たちが現在利用している食堂から喫茶まで幅広く使える酒場まであるのだ。
3人で1日懸命にバイトをしても一人あたり1万エリス。日当1万と考えれば当たり前だろう。黒糖が生前、デスゲームを初めてクリアしたときは300万ちょっとの大金を手にしたが、デスゲームは死の危険がある。
と、その時だった。
「あっ!!君たち、ここに居たのね?」
と、声をすれば青井達が初日に声をかけたギルド職員の女性が居たのだ。
「折角、冒険者になっても最初の方は大変よね?日本に居た頃から強かった呪術師の人や、女神様から力を授かった勇者候補は別だけど…」
呪術師という単語は初めて聞くが、チートを貰った転生者はなんの苦労もせずに先に進んでいくことは間違いない。しかし、チートを貰えなかった日本人は自力で進むしかない。今の青井達に、RPGやライトノベルに出てくるモンスターを倒せる気は全くない。
「はい…その…まあ」
「だから、凄い人を連れてきたの!七海さん!!」
ギルド職員の女性が誰かを呼ぶ。すると、日本人らしくクールビズのような着こなしを着た、北欧系日本人の男性が真っ直ぐ此方に向かって歩いてきた。男性の背丈は185センチほどあり、年齢は二十代半ばと言った大人の人で…なにより筋肉で腕や肩幅がゴツイ!!ボディービルダーと違って実戦や仕事で使う無駄のない筋肉だった。
「ルナさん。彼女たちですね?」
「はい!!皆さん、この人は七海建人さん。皆さんと同じく日本人なんですけど、物凄く強くて頼りになる大人の人です。面倒見も良くて、優しくて、多くの人から尊敬される人なんですよ!!因みに、多くの日本人と同じく、女神様から力は授けられてないんです!!」
ルナ…ギルド職員の女性が男性を紹介する。
男性は七海建人。ギルドからの評価は非常に高く、面倒見の良い頼れる男性とのことだ。
「はじめまして、七海建人です。今日は宜しくお願いします。青井さん、黒糖さん、金子さんでしたね。私で良ければ、力になります」
七海は頭を下げて青井達に挨拶を行う。
「どうも…」
「私は生前、呪術師でした。呪霊という実体が有るが、大半の人には認識できない悪霊のような物を祓う、国家公認の祓い屋のような物をしていました。皆さんは呪霊や呪術師というのはご存知ですか?」
呪術師、呪霊…初めて聞く単語に青井達は首を傾げる。七海の言う通り、呪霊は大半の人には認識できないようで認知度は低いようだ。
「無理もありません。皆さんのジョブは冒険者だと聞いています。
冒険者は確かに最弱のジョブだと言われていますが、私はそうとは思いません。この世界はスキルという力が存在します」
「スキル……ゲームやライトノベルみたいです」
「その認識で間違いありません。このスキルを習得すると、任意で魔法を含めた不思議な力を使えます。他にも剣や槍の技能が努力無しに、そこそこの腕前になったりですね」
この異世界には日本と違ってスキルという物が存在する。スキルを習得すると、魔法が使えたり、剣の技能などがそこそこの達人レベルになるのだ。他にも不思議な力が使えたり、様々だ。
「スキルですが、ジョブによって覚えられる物が異なります。ですが、冒険者はその縛りがなく、一度見たスキルの力は習得できます。
そして冒険者は本来なら習得できない、固有スキルなども習得できます」
なんと、冒険者は全てのスキルを習得できるのだ。もちろん、ただで覚えれる訳がなく、一度見る必要が有るようだが。
「その固有スキル。私もアクセルに来てから知ったのですが、呪術もその1つです。呪術には生得術式という、個人が産まれ持っている場合がある専用スキルのような物があり、それも覚えられます。まあ、使いこなせるかどうかといえば話は別ですが」
冒険者の覚えれるスキルは敵エネミーのスキルはもちろんのこと、なんと呪術さえも覚えることが出来るのだ。
「どうやって覚えるんですか?」
「良い質問です。黒糖さんでしたね?皆さん、冒険者カードを出して下さい」
七海に言われて、青井達は冒険者カードを取り出した。
「裏面を向けてください。そこにスキルの欄があります。下の方にスキルポイントがありますね?スキルポイントはレベルを上げれば増えていきます。このポイントが許す限り、スキルを覚えれますよ」
裏面を向けるとそこには覚えているスキル、習得可能なスキルの欄、残りのスキルポイントなどが書かれており、覚えているスキルの欄には3人揃って『防腐処理』と書かれていた。
「防腐処理…だとすれば皆さんはデスゲームの参加者だったのですか。大金は手に入りますが、もう少し…ご自身の命を大切にしてほしかったです。君達はまだ子供です。
話がそれます。習得可能スキルを見てください。呪力を練りますね」
七海がそう言うと、習得可能スキルの部分に「基礎呪術」のスキルが出てきた。これを習得することで、基礎的な呪術が使えるようになり、身体能力を強化したり、武器に呪力を流すことが出来るようになるのだ。
「それを習得すると、スキルの力で基礎的な呪術、呪力を練ったり、身体能力強化や武器に呪力を流して強化することが思うだけで出来るようになります。
スキルに頼らない発展技として反転術式などもありますが…これらは難しく、スキルで覚えれてもポイントはかなりします」
「明日は訓練所で実際にやってみましょう。訓練所で様子を見て私が良いと判断すれば、クエストに出ましょう」
頼りになる大人 七海と知り合った!!
次回…ナナミン塾。そして、パーティーメンバーに十種影法術の使い手(オリキャラ、バグキャラ)が合流
バグキャラ「ななみーん!!」
ナナミン「その呼び方はやめてください。ひったたきますよ」
青井ちゃん達パーティーに加わって欲しい大人
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グレートティーチャー五条悟
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七三分け大人 ナナミン
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料理も出来る!烈海王
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マイルドになった宿儺様!