「……ただいまぁ!」
家に帰った俺は、制服姿のままバックを部屋の中に置いてベッドの上に寝転がった
「ピキー!ピキー!」
バックの中からスライムが出てきた。これはホシノが、スライム達の姿を見せていると不良達が珍しいから、と襲ってくるかもしれないから、とのこと……そんな山賊みたいな女子高生だらけなんだキヴォトスってのは
「明日が、楽しみだなぁ……!」
「ピキー!」
なぜかと言うと、あの後俺が買った銃は高校の方で一時保管することになった。なぜかと言うと
『リュカくんは、銃にまだ慣れてないから、私たちが教えた方がいいと思う……あ、でも今日は入学初日だから、今日は解散ってことで明日教える形でどうかな?』
『私はユメ先輩に賛成です。その銃は生徒会室で一旦保管しておきましょう』
と、2人から言われたからだ。確かに俺が持って帰ったところで試し撃ちするようなスペースなんて無いし、というか怪我しそうだからなぁ……スライム達もホシノ側にいたから、向こうに賛成っぽかった
「……だが」
俺はベットから起き上がる。明日は本物の拳銃が使えて、男としてはロマンしか感じないが……だが、それ以上に大事なことがある
「9億6235万円……か」
改めてその途方もない数字をつぶやく。アビドスの借金の総額だ……正直高校どころか普通の企業ですらアウトな大金……なんでここは存続してるのだろうか?……しかも今は返すどころか毎月の利息の返済で限界らしい
「……まずは、これをなんとかしないとな」
アビドスの砂嵐のことも気がかりだが、こちらが大事だ。もしアレが人為的なものだとして、原因も理由も力も何もかもが足りない。だからまずはこの借金の方に取り掛かる
「……とはいえ、だ」
実は解散する前に軽くミーティングをやった。内容は明日の活動、つまり生徒会として何をするか、だ。もっともほぼ自治区にすむ人々の困りごとの解決が専らだ。
その確認の後に、今後の借金をどうするか?という話題になった時に、俺が
『スライム達の姿を動画に撮って、それで宣伝とかどうすか!!マスコットキャラ的な!』
『却下です……スライムと言った存在がわからないこともそうですが……それが世間にバレたら、どこが研究とかで襲いにきてもおかしくありません』
『う゛っ……確かに……巡り巡って俺も攫われそう』
『で、でもマスコットキャラクターはいいんじゃないかな?アビドス高校の顔!みたいな感じで……ね?』
『……まぁ、確かにそれもそうですね。ですが動画に撮るのは私は反対です』
『はい……』
まぁ、俺も調子に乗ってた。まだキヴォトスがどんな所なのか分からないし、もしかしたらそーゆー映画とかでしか見ないような連中がどこかにいるのかもしれない……その後の話し合いで、マスコットの件はイラストに書く形で、あとモンスター達は明日の活動て手伝ってみる、これは住民との関わり合いにも有効と判断して、って形になった。
「……とはいえだ」
その時のことを思い出して、手を横に伸ばす。スライムは自分から手に乗った。ずっしりとした感覚、外にいたと言うのにひんやりとした冷たさ、こねこねしてみると柔らかいのに形が崩れない弾力性も見せた……癖になりそう
「ピキ!ピキー!」
楽しそうな声をあげて、喜ぶスライム。撫でられてる感覚かな?
「あ、そうだ。モコッキー」
俺はすっかり慣れた様子で、自分の左手の方にモコッキーを召喚した。どうやら召喚できる場所は自分で決められるようだ。これもまた新発見…あと高校にいた時に分かったが、モンスター達は戻す?……消す?と俺のナニカも回復する……モンスターは感覚的にはこの世から消えたというよりも俺の中に還って行った不思議な感覚だ……もしかしたら俺の体の中にモンスターパークが設立されてる可能性が大。
「うっはぁ……モフモフだなぁ!」
俺が想定してた通り、モコッキーの頭と顔についてる丸い玉はもふもふしてて手触りが最高。そりゃレアドロがやわらかウールですわ、加工とかすれば全然商品化行けますわ
「〜♪」
モコッキーも嬉しいのか、武器の針をベットの上に置いて、完全に俺の掌に身を委ねている。
左手はもふもふ、右手はもちもち、なんだここは天国か?
(そーいや、スライムもスライムゼリーっていうアイテム……スライムからドロップするアイテムあったなぁ)
形が顔のないスライムで結構可愛らしいやつ……あれアイテムとして使うとプニプニしてプルプルするんだよなぁ、あのメッセージ見て和んだ……あ、俺今夢叶ったじゃん。
とはいえ、スライムゼリーってどうやって手に入れるんだろうな、もちろんこれも立派なモンスターからのドロップアイテムなので、俺は召喚可能だが……ドラクエ世界ではどうやって手に入れてるのだろうか?やはりスライムの体を剥ぎ取ってる?
「ピ、ピキ?」
おっと、俺の邪な思考がバレたか……いやぁ、とはいえ、この時間マジで天国、至福なり………これを気に色々なモンスター……アイテムの手触りとか試したいなぁ、昨日のやくそうはすぐに食べたし………ん?
「あ!そうだ!!」
「ピキィ!?」
「!?」
「あ、ご、ごめん!2人とも!……そうだよ!あれがあったじゃないか!」
「「?」」
「フリマアプリだ!」
キヴォトスは日本と同じ言語、同じ金、銃以外はほぼ同じ文化と見ていいだろう。ということは
「っしゃあ!あった!」
スマホで調べると、簡単に見つかった……だが
「いいのか?……アイテムを売って」
ドラクエは立派なファンタジー世界だ。もちろんやくそうを始めとした回復アイテムは色々なバランスが崩れるから売らないが………だが、それでもだ。それでも、いいのか?売ってしまって
「やっぱ……やめ──」
「ピキー!」
いつのまにか俺の肩に乗っていたスライムが、画面に触れて操作した。
「スライム、あ、ちょ。勝手に……え!?」
切り替わった画面を見て、驚いた。出品画面だ。他の人たちが出している商品を見て驚いた
「…… ヴォイニッチ手稿って確か読めない本、だよな?こっちもマンドレイクの種??……は???え、嘘だろ」
この世界バリバリファンタジーやってる世界みたいだ。髪伸び人形とか、それは売るより寺で炊き上げなさい……これ全部オーパーツってやつだよな、俺知らないのでも、似たようなのが……隣のページに戦車とかヘリコプター売ってる……えぇ???
「………ップ!あはははははははははは!!!」
なんか悩んでたのがバカバカしくなってきた。どうやらキヴォトスというのは俺が想像してた以上にとんでもない所らしい……どうやら人間はすごいことを見ると、笑うしかないようだ。俺は今日学んだ。
「……だったら。俺もお小遣い程度とはいえ、借金返済に充てられるかもな」
何を売るのか、決めることにした。慎重に
「まずはスライムゼリーに、やわらかウールだろう?……うーん、スライム達は一旦還したけど、この二つはレアドロだからか、疲労が……残りは通常ドロップにして…かぜきりのはねとちょうのはねか?……思ったよりも通常ドロップするの探すの難しいなぁ」
序盤のモンスターかつ、通常ドロップだからなぁ。
あとは事前にこのサイトを登録して、商品出品するために写真撮って、商品名とタイトルと説明と一言コメント書いて……これで、よしっ!と
「気長に待つかな」
そもそもフリマたから、簡単に売れるとは思えないし、売れたとしても微々たる稼ぎだろう。だがそれでも、少しは足しになってほしいな
「さて……と」
あとは明日の準備して……風呂入って夕飯……っぶねぇ!!あった!!良かった!!……こりゃ明日買わないとなぁ、金はある程度一人暮らしできる程度にはあるが、いかんせんで歩いたらヤバいから
そして翌日
「……なんか、体力と気力が全回復した気がする、寝たからか?」
そういえば、昨日出品したのはどうだろうか、昨日今日だから売れて……
「か、完売してる……」
確かに今回は軽い様子見で、他のよりも格安でやったが……いや、それでもかなり怪しくないか!?説明文とか書いたけど……マジで!?
こ、ここここ、こここ、購入者は……ミレニアムサイエンススクールとワイルドハント芸術学院?の二校の生徒らしい………どんなところか知らないが、納得の高校名だ……
ドラクエ大百科
かぜきりのはね
空を切り裂く巨鳥の羽根であり、素材の一種。今回はおおがらすのドロップアイテムとして召喚した……巨鳥?また、ドラクエ11の初クエストのみんなにやさしく。にも登場するアイテムでもある。チュートリアルのようなクエストなので、報酬はゆめみの花一つとだいぶしょぼいが、このゲームの諸事情で、クエスト期間が設けられており、序盤にクリアしないとかなり後半まで引き伸ばされることになってしまう。クエストタイトルとおり、みんなにやさしくしてクリアしてあげよう。初登場はドラクエ9
ちょうのはね
色鮮やかな蝶の花。綺麗な色合いをしており、錬金の素材にも使える道具でもあるが、いかんせん入手先がじんめんちょう、ひとくいが、しびれあげはの蝶系モンスターのドロップといった。見た目が可愛くないモンスター達である。仮にどこで手に入れたか聞かれたら全力な誤魔化すつもりだ。まぁ、色合いは本当に素敵な羽だし、で、今回はじんめんちょうのドロップとして召喚した。初登場はドラクエ9