「あなたが悪魔に転生してしまったことは天界にとって大きな損失だったようです」
「って言われても、俺、生まれてこの方…ってほどでもないけど、教会にいい印象ないんですけど」
直接的に被害を受けたことはないし、
「アーシアの件に関しては、こちらも色々と事情があるのです」
「いや、"システム上"、天使に悪いヒトはいないと思ってますよ。でも、権力を持った宗教家って、大概欲が出てくるんですよね。まあ、それも人間らしい、ってことなのかもしれないですけど」
天使は邪なことを考えると堕ちてしまうのである。そして、悪魔と違って"神"が空位のままなのはそれも関係しているのだろう。"神に成り代わろうとして堕とされた天使"というのも何処かで聞いたことがある気がする。天使は神にはなれないのだろう。
『相棒、お前以前に教会と狂信者が嫌いとかなんとか言ってなかったか』
「ドライグお口チャック」
「嫌い、ですか」
「…。…俺、転生者で、前世にちょっと狂信者に"聖なるもの"として祭り上げられて酷い目にあってるんですよね。教会には呪われてたし」
「そう、ですか…」
痛ましそうな顔をするミカエルに一誠は手を振ってみせる。
「究極的には俺が自分で蒔いた種が異常繁殖した結果ですから。…直近じゃない前世で立ったフラグが後々回収されたクソゲー仕様だったけど」
「しかし、聖書の教えを悪用しようとした者がいたのでしょう?」
「いや、狂信者どもは別に十字教ではなかったと思います。所謂新興宗教ってやつで。呪いだって、まあ…ある意味仕方ないかな、って」
「?」
「"一人殺せば人殺し、十人殺せば殺人鬼、百人殺せば英雄、全滅させれば神"…だったかな。"僕"は請われるままに信者を殺してたんです。それが正しいことであり、
「・・・」
「いや、俺別に前世不幸自慢とかしたいわけじゃないんですよ。前世だって、父様に引き取られてからは幸せでしたし、今生は珍しく両親揃って元気だし、俺特に自分が不幸だとは思ってないんで」
前世の二の舞はゴメンだが。
「あなただってそんな与太話するために態々会いに来たわけじゃないでしょう?」
「…ええ。あなたが先日作り出してしまった新たなエクスカリバーのことです」
「あー…やっぱ拙かったですか?多少元の聖剣と仕様変わってるでしょうし」
「問題はそこではありません。あんなものを、元となる聖剣があったとはいえ、即興で作り出せてしまう者がいるということが問題なのです。しかも悪魔側に」
「…あれってそんなに価値あります?そりゃ、全部備えてるのは高ポイントかもしれないですけど、どの要素も魔術で代用できますよ?」
『いや、普通できないからな』
「ドライグの言う通りです。しかも…あの聖剣は今いるレベルの人造聖剣使いでは因子が足りずに扱いきれませんし、祝福の力を使うことで相手を聖剣使いに出来るようなのですが」
「扱える人がいない?」
「寧ろ、あれは
「俺剣術スキル持ってないんですけど。っていうか、エクスカリバーはアーサー王の剣だと思います」
「では、あなたは二代目騎士王、あるいはアーサー王の再来、ということになりますね」
「何の冗談ですか、それ。…まどろっこしいこと言ってないで、どうしたいのか簡潔にまとめてくれませんか?」
「解析が終わったらあの剣はあなたに返しますので、代わりの聖剣を作ってくれませんか?以前のエクスカリバー程度のものを。後、できれば望む者に祝福を与えてくれると助かります」
「前半はともかく、後半は天界につけって言われてるようなものの気がするんですが。一応、敵対勢力ですよね?」
「こちらも色々と人材不足なんですよ」
「後、あのナマクラはやっぱりエクスカリバーと呼びたくないです」
「…七つに分たれても、エクスカリバーは高位の聖剣なんですが」
「えーと…どの程度のレベルでしたっけ」
一誠はランクの違う聖剣を20本程作り出す。
「…ありがたみがありませんね」
「
もっとも、一誠は神器で聖剣を作ったわけではないが。