平行世界のドラゴンたち。   作:ペンギン隊長

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プールの件


赤き龍帝32

 

 

本日はオカ研メンバーでプール掃除を行うことになった。

終わった後はそのまま遊んでいいということもあり、皆水着である。一誠と祐斗は普通に海パンだが、何故かギャスパーとアーシア、小猫はスク水だし、リアス、朱乃、ゼノヴィアはビキニである。遊ぶ気満々すぎる。

「…そっちのフェチズムはないから、水着に対するコメントは控えさせてもらっていいか?」

「藍華さんは、イッセーさんはきっと喜んでくれると思うって言っていたんですが…」

「…いや、俺強いて言えば腰フェチだからスク水はあんまり…」

「腰、ですか?」

「こう…滑らかにくびれた腰とか…セクシーだろ」

手振りを加えて言う一誠に小猫が微妙な視線を向ける。

「胸とかお尻とかはどうなんですか」

「でかすぎず小さすぎず、手から溢れるかどうか、ぐらいがベストじゃね。あんまりでかいと肩凝るっていうし、身に付ける衣類にも困る場合があるらしいし、小さいのは気にする子が多いし」

アーシアと小猫の視線が一誠の手に向く。一誠はギャスパー程ではないが男性としては華奢で小柄な部類に入る。当然、手もあまり大きくない。

「でもまあ、究極的には好きになった相手が好みのタイプってことなんじゃね」

「じゃあちなみに、今まで好きになったのはどんなタイプなんだい?」

「いや、俺生まれてから今まで恋したことないから。そういう君はどうなんだ?」

「…僕も、話せるような相手はいないな」

「…同じく」

「私も…」

「僕は、初恋は、親戚の女の子でしたよ」

「実家を出奔する時に手を貸してくれたって子?」

「はい」

 

「イッセー先輩は泳げますか?」

「ああ。昔は喘息持ちだったからな」

「…その接続の意味がわかりません」

「喘息の運動後発作は陸上より水泳の方が起こりにくいんだよ。だから、体力を付けるための運動は水泳から始めたんだ」

「…そうですか」

「つっても、俺溺れない程度の実力しかないぞ。離岸流とか巻き込まれたら自力で戻って来れるか怪しいレベル」

「でも、全く泳げないわけじゃないですよね」

「まあな」

そしてスク水トリオは泳げないという事実が発覚し、一誠と騎士コンビで教えることになった。

「人体ってのは余程筋肉ガチガチで体脂肪率一桁みたいな特殊ケースでなければ構造的に力を抜けば浮くようになってるから、まず怖がらないで全身の力を抜け。その状態で手足を動かせば泳げる」

「その説明は色々と酷いと思います」

「つっても、後はどれだけフォームを最適化できるか、って話だぞ」

「…息継ぎとか」

「慣れない内は息継ぎはあんま意識しない方がいい。無理に息継ぎしようとすると沈むから」

「・・・」

「難しく考える前に挑戦する。心配しなくても、小猫ちゃんならすぐ泳げるようになるよ」

「…はい」

 

「イッセー、オイル塗ってくれない?」

「部長は泳がないんですか?」

「そうね、今日は気分じゃないわ」

一緒に暮らすようになって以来、女性陣の距離がより近づいてきている気がする。

まあ、心頭滅却するまでもなく一誠は煩悩に悩ませられることはないが。某覚者よろしく、一誠の性欲は完全にオンオフの切り替えが任意でできている。性欲オフ状態なら煩悩は生まれないし邪推もしない。何処までも合理的に判断できる。

故に特に躊躇いも葛藤もなく、一誠はリアスの背にオイルを塗ることができるのだった。

「胸の方にも塗っていいのよ?」

「そういうことは恋人に言ってください。はしたないです」

「もう、イッセーは相変わらず固いわねぇ」

「そりゃあ、価値観が変わるようなこと(パラダイムシフト)は起こっていませんからね」

 

手についたオイルを洗い流していた一誠にゼノヴィアが話しかける。

「イッセー、一つ頼みがあるのだが、いいか?」

「何だ?」

「…此処では少し話しにくいので、移動したいのだが」

「…。…何処ならいいんだ?」

二人はプールのボイラー室まで移動する。

「私は、大した目的もなく、自棄のように悪魔に転生しただろう?」

ゼノヴィアはそのことで色々と悩んでいた。本当にこれで良かったのか、とか悪魔になってどうするのか、とか。それでリアスたちに相談した結果、とりあえず一つの結論を出した。

「私は"女としての幸せ"を得るために子供を産みたい。だから子作りに協力してくれないだろうか」

「…は?」

「勿論、君に迷惑はかけない。私がちゃんと育てる。あ、いや、子供には父親が必要だというから、多少は力を借りるかもしれないが」

一誠は無言でゼノヴィアの頭にチョップを入れた。

「痛っ…何をするんだ、イッセー」

「ゼノヴィア、子供を産み育てるというのは大変なことなんだぞ。十月十日赤子を腹に抱え、体調の変化に悩まされ痛みを伴って産みだし、かと思えば我儘でこちらの言葉に理解を示さない小動物に睡眠時間と体力を削られながら育て上げ、最終的にはその子がきちんと独り立ちできるよう導いてあげなくちゃならない。生半可な覚悟でできることじゃないし、今のこの国じゃ学生時代に身籠るってのは醜聞扱いだ。就職先の心配はいらないとはいえ、青春を棒に振るようなことをするべきじゃない。俺たちはまだ子供なんだ。大人になることは何時でもできるが子供でいられる時間は限られている。なら、目一杯楽しまなきゃ損だろう。大体君、勢いで行動したらまた後でグチグチ悩むことになるんじゃないか?そもそもそういう行為は愛する相手と行うべきだろう」

「え、あ、ああ…」

 

 

 

 

 




ちなみにこの時空の一誠の背は約170cmなので厳密には170ない程度
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