「…で、一体何がどうなったんだ」
「あの後…僕とアポロは地上と冥界を一度ずつ焼き尽くした。って言っても、アポロの
「それは十分すぎる程の蹂躙破壊だろう…」
ドライグは頭痛でもしているような顔をした。一誠は苦笑いする。
「うん、まあ、最大威力になった爆心地は瓦礫も残らなかったからね。今思うと、かなりやりすぎだよね。人間、勢いで動くもんじゃないね」
「此処は特にそんな様子はないようだが」
「平行世界だからね。そりゃあ影響ないよ。…全部壊した後にね、僕、何かすごく虚しくなって…アポロと一緒に狭間に行って、眠ってたんだ。そうしたら、この世界の言峰綺礼って神父さんが僕をサーヴァントとして召喚したんだ」
「お前と念話で話していたやつか」
「うん、そう」
その時、アポロが綺礼を引きずりながら姿を現した。
「どうせだから連れてきてやったぞ」
「…此処は、ドラゴンの夢の中、か?」
「夢というか、精神世界?」
「そういえば。何でお前ドラゴンと呼ばれているんだ。一応純人間…の、はず、だろう」
「僕のサーヴァントクラスがドラゴンだからね。一応エクストラクラスに当たるみたいだけど」
「…そちらの竜が開示されていなかった宝具か?」
「
「聖杯戦争のマスターはある程度サーヴァントの能力値やスキル、宝具についての情報を見ることができる」
「聖杯戦争に関しては、聖杯の寄越してきた知識にアクセスして貰った方が早いかな。誤謬があってもなんだし」
一誠は水晶球のようなものをドライグに寄越す。ドライグはそれをキャッチして噛み砕いた。
「…ふむ。概要は理解した。だが…相棒、お前の願いというのは」
「幼子が親を求めるのは当然のことであろう」
「できんことなんじゃなかったのか」
「自分で出来たら自分でやってるよ」
「…だろうな」
「ドラゴン、宝具の情報が開示されないのだが」
より正確には、情報の一部が開示されたが、名称その他が不明のままなのである。
「んー…口で言ったら開示されるかな?
情報が開示される。
「…成程、とことん搦手向きのサーヴァントのようだな、お前は」
「どう見ても正面から戦いに行くタイプじゃないってのは一目でわかってたと思うけど」
「この宝具による倍加、というのはどのような特性を持っているのだ?」
「…能力を発動してからおよそ10秒ごとに2倍に上昇させることができる。20秒で4倍、30秒で8倍、40秒で16倍、となる。現在の相棒のスペックではそれ以上の倍加は肉体が耐えられんのでできん。本来はその倍加の力で肉体を強化する、というのが正当な使い方なのだが…それ以外にも、倍加を他者や物などに譲渡する、という使い方もできる。例えば、刃物の切れ味などをよくする、障壁を強固にする、火を大きくする、植物の生育を一時的に加速する、聴力を上げる…まあ、どちらにしても一定時間で効果が切れるのだが」
「それは…例えば、私の肉体を強化する、という使い方もできるな?」
「できるけど」
「…貴様、もしや前線に出る気か?」
「膠着状態に焦れて、英雄王に癇癪を起こされても困るのでな。…これでも、未熟ではあるが拳法の心得はある」
「まあ、僕が直接戦うよりは強そうだよねー。サーヴァント相手でどうなるかはわからないけど」
サーヴァントに神秘のない攻撃は通らない。これが大前提のルールである。倍加の譲渡で神秘も付加されるのであればよし、でなければサーヴァント相手には意味がないだろう。…マスター同士の戦いには間違いなくアドバンテージになるだろうが。
「他の陣営については、どの程度情報が集まっているんだ?」
「今日三騎の真名がわかったね。セイバーはアーサー=ペンドラゴン、ランサーはディルムッド=オディナ、ライダーは
「…ほう。ということは、あの時の懐かしい気配はアーサー王か」
「関わりがあるのか?」
「俺が封印される以前に、
「ドライグがブリテンの赤い竜だから。相争う赤白の竜の片割れってやつ」
「バーサーカーは…マスターがアーチャー狙い、本人はセイバー狙い、というところらしかったな」
「残りの一騎だけ、確認できてないんだよね」
このif√における設定である
他のルートだと別の設定になってる場合もある