次の日
~天龍サイド~
ガヤガヤザワザワ・・・
俺が学校に登校するとクラスの奴らが騒がしかった。
「何でこんなに騒がしいんだ?」
と代表に訊くと
「転校生が三人来るようだぞ?」
と返された。転校生ねぇ・・・。
「何故このクラスに?」
「さあ」
キンコーンカンコーン
チャイムが鳴り、西村先生が入ってきた。
「今日はお前らに知らせがある。転校生が三人来ることになった」
と西村先生は言った。
「男ですか、女ですか?!」
クラスの馬鹿が質問する。
其処は重要事項ではないだろ。戦力が増えるんだぞ?
「三人とも女だ。」
『イイイイヨッシャアアアアアア!!!!!!』
と叫び声が上がった。あきれるしかない。
「静かにしろ!!!」
シーン・・・
やはり西村先生は偉大だな。
「では、新しい仲間だ。入ってくれ。」
そう言った後、西村先生は教室を出て行った。俺達に任せる気なのだろうか?
・・・あれ?なんか一名見たことあるような顔をしているが、気のせいか・・・。
「鈴谷恵美です。よろしくお願いします。あ、後ラブレターとかラブコールとか受け取らない主義なんで。」
気のせいではなかった。
「鈴谷ぁ?!」
「お、天龍じゃん!ちぃーす!」
「おお、ちぃーす。じゃねーよ!何故ここにいるんだ?!」
お前は濠太剌利(オーストラリア)に行ったはずでは?!
「いやさー、面倒臭くなって。」
初めてみたぞ、面倒臭いから日本に帰って来たなんてよ。
「親からは許可とったよー?」
なら問題ないな。そんな会話をしている間に自己紹介が続いていく。
「吉井明菜です。吉井明久の二卵性双生児の妹です。」
おお。って・・・。
「なんでお前らは武器を吉井兄に向かって構えてるんだ?!」
何だよ、この武装集団は!妹さえ持たせないというのか?!
「ついでにお兄様に危害を加えようとした人は社会的にも肉体的にも抹殺します。」
途端、静かになった。なんという女性主義な事か。気持ち悪い。
(ねえねえ、天龍)
鈴谷が小声で話しかけてくる。
(なんだ?)
(このクラスいっつもこんな感じ?)
(ああ)
(キッモー)
(ダヨナー)
この反応が当然だ。
「えっと、神田亜紀です。明久君の」
ん?
「許嫁です。」
・・・・・・は?
「すいません」
「何ですか?」
「もう一回さっきの言葉を」
「許嫁です。」
一旦の沈黙。
『なんだってえええええええええええええええええええええええええええええええ?!!!!!!!!!!!!』
そして叫び声が上がった。
須川と代表、土屋、フランが必死になってFFF団を取り押さえ、姫路と島田を吉井妹と秀吉、そしてそこに俺も入って取り押さえた。マジで面倒なクラスだな、マジで!
「明久~、お久しぶり~」
「亜紀~。会いたかったよ~」
あのお二人はお互いを抱きしめている。おお、熱いねぇ。・・・じゃなくて。
「お前らも止めるのを手伝ってくれ!」
この騒動をとめねぇとな!
「「嫌だ」」
糞野郎がぁ!
しばらくして
「吉井明菜とか言ったな?」
「はい、そうですが?」
「俺の名は彩樹天龍だ。このクラスの代表補佐を務めている。好きに呼んでくれて構わないぜ。」
「じゃあ、天龍さんで!」
「お前のことはなんと呼べばいい?」
「ご自由にどうぞ」
「では、明菜でいいか?」
「はい、よろしくお願いします」
「ああ。こちらこそ、よろしく。」
「神田だっけ?」
「は、はい!」
「俺の名は彩樹天龍だ。好きに呼んでくれ。」
「では、天龍さんでよろしいでしょうか?」
「それでいい。」
「よろしくお願いいたします!」
「そう固くなるな。まあ、よろしく頼む」
放課後
「でさ」
と鈴谷が話しかけてきた。
「なんだ?」
「料理はどうするの?」
吉井が割って入ってくる。
「それならもう決まってるよ。」
「何?」
「おにぎりにカステラ、ラムネにアイス、唐揚げ、ケーキ、牛丼その他いろいろ」
「そうなんだ。じゃあ、作ってくるね」
そう言うと鈴谷は出て行った。
~しばらくして~
「ただいまー。作って来たよー」
「おお」
「そういや、鈴谷。お前料理できるんだったな。」
「天龍には負けるけどね」
そうか?充分おいしかったと思うんだが・・・。
「おいしそうじゃの」
「食べてみようよ」
「そうだな、ちょうど12人分あるし」
そう言いながら俺達はおにぎりを一つずつ取り、口にする。
「ん、美味いな。塩むすびか。」(俺)
「あ、鮭だ。」(暴力女)
「昆布だ。美味し~」(フラン)
「・・・うまい。チキンだ」(土屋)
「うむ、美味いのお。」(木下)
「ゴマの味がちょうどいいハーモニーだ。」(須川)
「納豆か。美味しいね。」(吉井)
「おいし~」(明菜)
「おいしいです。私もこれぐらいおいしくたれたらなぁ・・・。」(ピンク)
「おいしいです。後で作り方を教えてください」(神田)
「うん、我ながらうまくいった。」(鈴谷)
「おう、ねばねばしてて、薬品の味が米のうま味を殺してグボァ?!!」(代表)
まず状況を整理しよう。
さっきは俺、暴力女、フラン、変態、木下、須川、吉井、明菜、ピンク、神田、鈴谷、代表の順で感想を言ったんだ。つまり、異常事態は代表に起こったというべきだ。間違いない。実際痙攣しているしな。
「鈴谷、代表が食ったおにぎりに何を入れたんだ?」
「え?私自身は11個しか作ってないけど?」
は?
「しかし、今代表はああして苦しんでんだぞ?」
「え?なんで?」
「何か作っていた間に何か見なかったか?」
「無かったけd・・・あ。」
お、心当たりありか?
「私が調理室に入る直前に薬品の臭いがしたのよ。入ってみたらおにぎりがもう既に一個置いてあったんだけど。」
・・・・・・。
「おい、姫路」
俺は姫路に問いかける。
「なんですか?」
「調理室で何かしたか?」
「はい。おにぎりを一個作ってました。」
「そのおにぎりに何を入れた?」
「えっと酸味が足りないと思って」
いや、おにぎりに酸味なんてほぼいらねえだろ。
「青酸カリを」
・・・・・・・・・。
「姫路、後でちょっと廊下に来なさい」
こいつは絶対に粛清してやる・・・!
「ねえねえ、天龍」
鈴谷が小声で話しかけてくる。
「何だ?」
「廊下に出してどうするつもり?」
聞いてたのか。
「殺ス」
「冗談だよね?」
「・・・三割は」
「残り7割は?!」
想像に任せる。
「雄二、しっかりして!」
「ああ、大丈夫だ。」
あっちは大丈夫そうだな。
「別に目の前の三途の川を渡ってしまっても構わんのだろう?」
別にそうでもなかった。
「代表!その川は渡るんじゃない!今すぐこっちに戻ってくるんだ!」
此処で死んじまったら後処理が困るんだよ!
「え?6万だと?それはおかしい。運賃は6文と決まっているはずだ。え?俺の爺ちゃんが頼んだ?爺ちゃん何を考えてやがる!いつも事前準備が早かったが、ここでも発揮しているのか!」
こいつの爺さん、冥界で元気そうだな。
「AEDを持ってきたのじゃ!」
おお、ナイス!
「離れとくのじゃぞ!」
バン!
「・・・あれ?」
どうやら効果はなかったようだ。
「NOOOOOOOO!!!!!!」
秀吉が狂った?!
「どうするのじゃあ!どうすればいいのじゃあ!」
こうなったら・・・。俺は自分で首をへし折ると、すぐに代表の所へ向かった。誰かが叫んだ気がした。
~吉井サイド~
「彩樹さぁああん?!」
と亜紀が叫ぶ。
彩樹さんも自害してしまったし、一体どうすれば・・・!
「全く、困ったなぁ。このままじゃあ通れねえぞ。」
どうすれば・・・!
「おい、天龍。何故ここにいる。」
ああ、もう終わりだ・・・。
「は?首をへし折ってきた?すぐに治るから大丈夫だぁ?」
・・・え?
「いやいや、おかしいだろ。首の骨が治るなんてほぼ聞いたことないぞ?」
どういう事?!
「馬鹿言え。そんな人間いてたまるか。シモ・ヘイヘや船坂弘じゃねえんだぞ?うお!急に殴りかかるな!ぐおお!!首を絞めるなぁ!グアア・・・ガク」
・・・なんかあっちでカオスなことが。
「ハッ!」
あ、生き返った。
ゴキ!バキ!ゴキンッ!
・・・彩樹さんの方から明らかに変な音したけどぉ?!
その音のした方を振り向くと、彩樹さんが起き上がってきていた。
「おい、代表。気分はどうだい?」
「・・・すげぇ体が重い」
「そんなもんだ。臨死体験した後はな」
「・・・カオス」
ムッツリーニが言う。正にその通りだよ・・・。
ついでにその後、姫路さんが廊下に連れていかれ、悲鳴が聞こえたのは後述しておく。