~吉井サイド~
僕らが戻ると鉄人が教卓の前で立っていた。
「遅いぞ、貴様ら!」
「「「すいませんでした」」」
ここはとりあえず平謝りをしておこう。
「まあ、いい。座れ。今から強化合宿について説明するところだったからな」
僕らは座ると卓袱台の上に置かれているしおりを手に取った。
「全員、それの2ページを開いてくれ。」
開いてみるとそこには日付けとスケジュールが書かれていた。・・・ん?
「鉄人」
「西村先生だ」
「・・・西村先生、これは4泊5日ですか?」
「ああ、そうだ」
拷問か?!拷問だな?!!
「すいません、先生」
彩樹さんが手を挙げる。
「何だ、彩樹」
「AからEまでは格差がありますが移動手段が『バス』と書かれているのに、何故Fクラスだけ何も書いていないんですか?」
「ああ、それか。貴様らFクラスは」
『ゴクリ』
全員が息をのむ。
「現地集合だ!」
『『『いくら何でもひどすぎやしないか?!!!!』』』
全員が万場一致して叫ぶ。
クソッ・・・!これが
「では、授業を始める。」
僕は教科書を開いた。先が思いやられそうだ・・・。
~その日の夜~
「どれにします?」
明菜が移動手段を提示する。
「電車かぁ・・・。それもいいけど・・・。」
「?」
「僕、一回深夜バス乗ってみたかったんだよね。」
この時、明菜が固まった。
「・・・死ぬ気ですか?」
「冒険家と呼んでくれないかな?」
「それ『冒険』じゃなくて『無謀』っていうんですよ?!」
「『無謀』?違うよ、明菜。僕は経験してみたいんだ。『水●どう●しょう』の芸人と誤解されやすい俳優さんの気持ちを」
「・・・わかりました。その心持はしっかりと受け止めました。私もお供いたしましょう!」
「やっぱり明菜は僕の自慢の妹だよ!」
僕は明菜を抱きしめた。
~天龍サイド~
「で、代表」
俺は代表に電話をかけていた。
『なんだ?』
「何で行く気だ?」
『普通に電車だ』
「そうか。じゃあな」
『ああ』
ツー ツー
俺はスマホを切ると合宿の準備をし始める。
「行きはあいつに頼むか」
俺はハク姐に連絡した。
「もしもし、ハク姐」
『何?』
「明後日強化合宿だからバイクで送ってくんない?」
『・・・いいわよ』
「あんがと」
『で、時刻は?』
「5時にお願い」
『早いわね』
「距離あるから」
『ああ、そういうこと』
「じゃあな」
『ああ』
俺は電話を切る。
さてと、二人はどうしようか・・・。とりあえず北上に任せとくか。
~吉井サイド~
僕は今、念願の深夜バスに乗っている。
「楽しみだね、明菜!」
「はい、そうですね!」
僕らの乗っているバスは発進した。
続く
次回は宿舎へ到着したところから始まります。