~明久サイド~
僕の目の前は今真っ暗だ。何故かって?今は西瓜割りをしているからだ。
視覚が封じられた今、僕は聴覚しか情報を掴む方法が無い。嗅覚?論外だ。
そしてその情報には嘘が含まれていることがある。
どれが嘘かしっかりと見極めて、僕は正しい情報を掴んでいく。
そして、僕は振り下ろした。
ガスッ
当たり損ねたような音がした。
「惜しいな。あと数センチ左だったら直撃だったぞ」
「くそがぁああ!!!!」
僕は思わず叫んだ。
「まあまあ、落ち着けよ」
雄二が言ってくる。
「俺は直撃させるからな。」
フラグかな?
「・・・・。」(ススッ
天龍さんは雄二が目隠ししたと同時に西瓜の場所をこっそりと変えた。
「では、始め!」
雄二が一気に真剣になったのが解る。
「代表、右に1m、前に5mだ」
正確に言うと、左に3m、前に3√3mだね。
「雄二―、その逆だよー」
僕も便乗して言う。
~雄二サイド~
どれだ?!どれの情報が正しい?!
さっき天龍と明久が言ったが、どっちの情報を採ればいい?!
「前方左30度、距離にして6Mだ」
須川が言う。
「実はその逆だよー」
だからどっちだよ!
「・・・雄二、左に3.5m、前に3m」
翔子の声が聞こえた。・・・どれだ。どれを選べばいい。
その時、天龍が叫んだ。
「オイオイ、恋人の言葉を信じねぇのかぁ?w」
これはヤジに近い。しかし、その発言は俺にこたえた。
俺はしっかりと握りなおすと移動し始める。
俺は神経を研ぎ澄ませる。
しっかりと歩を進める。
「ここだぁ!!」
バキィ
手ごたえあり。
「な・・・なん・・・だと・・・」
「やりやがった・・・・。」
「お主ら、なぜそこまで驚いとるのじゃ」
「いや、雄二が外したのを馬鹿にしようと思って…。」
「右に同じく」
よし、アイツら後で殺す。
俺が目隠しを外すと西瓜が真っ二つに割れていた。どうやら直撃したようだ。
「・・・雄二、凄い」
「ああ、翔子」
俺は胸を張った。
「チッ」
ムッツリーニが軽く舌打ちしたのを俺は聞き逃さなかった。
「で、お前ら」
俺は三人の方へ振り向く。
「な、なに・・・?」
「・・・(コソコソ」
「逃げるな」
「残念だったな、直撃だよ」
「ゆ、雄二ならやると思ってたよ!アハハハハハハハハハ!!!」
「吉井、何言っても無駄だ」
「天龍さん諦めるの早すぎない?!!」
「くらえ」
「ウオッ?!!」
俺の目に水が直撃する。
「逃げろ―!」
「「おー!!!」」
三人が散開する。
俺は明久に狙いを定めると一気に追いかける。
「雄二?!なんでこっちにくるのさ!!!」
「お前が一番近かったからだ!!」
「クソォ!!逃げ切るぞ、僕は!逃げ切るぞ僕はぁ!!おぉん!!」
「待てやごらぁああああああ!!!!!!!!」
俺と明久の追いかけっこがしばらく続いた。
続く