しょーくんの事が好き
ちーちゃんにそう言われた時、僕はびっくりした。
「なんで今、告白しようと思ったのよ…」
「だって…好きだもん。それにあの時、私の事…好きって言ったでしょ?」
「あの時かぁ…」
ピアノコンクールが終わった後、口を滑らしてちーちゃんの事を好きって言ってしまった事を思いだした。
「それで返事頂戴」
「えっ?」
「私、頑張って告白したんだから…返事頂戴」
「…もう分かってる癖に…」
「って事は…恋人関係って事でいいの?」
「うん」
僕がそう頷くと、ちーちゃんが背中に乗っかかるようにして抱き着いてきた。
「ちょっ!?落ちるって!」
「大丈夫!しょーくんなら落ちないから」
「いやいや、どっかからくるんだその自信は」
展望デッキの端に居て、本当に落ちるかと思うくらいに勢い良くて焦ってしまった。
「だって嬉しいだもん」
「僕も同じ気持ちなんだけど…周り見てる人居るから…一旦戻ろうか」
僕がそう言ったらちーちゃんは周りに居た人達に視線を向けて顔を真っ赤にしていた。
恥ずかしかったのか、僕の手を引いて、されるがまま連れて行かれるのだった。
*******
その後、かのんと合流し、ちーちゃんと付き合った事を報告すると喜んでいた。
「ちぃちゃん良かったね!」
「うん!」
といった感じだった。
「ようやく着いたぁ~」
それからというもの、ずっと寝ていた僕は神津島に降り立って、背筋を伸ばしながら言う。
「ずっと寝てただけじゃん」
「まぁ…やる事無かったし…」
これなら何か暇つぶしになりそうな物を持って来れば良かった。
「それなら…私に構ってくれても良かったじゃん」
「ちぃちゃんだってしょーくんに抱き着きながら寝てたでしょ」
「かのんちゃん言わないで//」
僕が寝てた後、ちーちゃんが僕に抱き着きながら寝ていたらしい。
ちーちゃんの顔は真っ赤に染まっていた。
「あっ!可可!居たわよ!」
3人が迎えが来るまで待っていると、ようやく迎えがやってきた。
見つけたすみーを置いて、可可ちゃんがこっちまで走ってきた。
「頌樹さんお疲れ様デス」
「うん、可可ちゃんもお迎えありがとうね」
「ちょっと~私を置いていかないでよ」
「あはは…すみーもお迎えありがと」
「ふん、当たり前じゃない」
すみーはちょっと照れながらそう言った。
可可ちゃんと関わってからすみーも変わったように感じる。
その後、かのんが泊ってる施設まで行く。
「ベット二つしかないのか」
「ごめんね…」
「謝らないでもらって…僕はそこらで寝れるので…」
悠奈さんに謝られるけど、こっちが申し訳なくなる
「それなら私と一緒に寝る?」
摩央さんがそう言ってきた。
「冗談ですよね?」
「ふふ、分かっちゃった?」
「そりゃ…そうですよ」
揶揄っているように見えたから最初から揶揄われていることに
「それじゃ、また後でね」
「あ、はい!」
そう言ってサニパの2人は手を振って去っていく。
そういえばライブって今日の夕方だったか。
かのん…過密な日程になってるなぁ…これ
「焦った~」
「大丈夫だって、しょーくんはちぃちゃんの事しか見てないんだから」
背後でかのんとちーちゃんがそう話合っていた。
-夕方-
サニパのライブの後に、かのん達のグループがライブをするという形になっている。
サニパのおかげで会場の盛り上がりは凄い事になっていた。
「ありがとー!」
「では、ここで、本日のゲスト!」
「私達が今一番注目している…」
『結ヶ丘スクールアイドル!』
「大丈夫?」
「うん」
「私ね、ずっと夢見ていた気がする。こういう日が来る事を…」
「うん!」
「さあ、いきマスよ!」
『うん!』
そして、かのん達はライブを成功させた。
*******
「やっぱり君ってSKSさんだったんだね」
『えっ?』
ライブを終え、数日が経ったある日、何故かサニパの2人に僕の正体が完全にばれてしまった。
隣に居るかのん達4人も驚いていた。
「…なんで分かったんですか…」
「手だよ」
「手…ですか…」
そんな分かりやすいような手はしてない筈なんだけど…
「そう!一回だけ手を出した事あるでしょ」
「まぁ…そんな事もありましたね」
「始めた見た時にはまだ疑問だったんだけど…島に来た時に見て、はっきりと分かっちゃったんだ」
「そーですか…」
「ねぇ…あんたがあの有名な作曲家ってマジ?」
すみーが驚きのあまり、変な声で聞いてきた。
「ここまではっきりと言われてしまったら認めるしかないでしょ…」
そう言ってスマホの画面を操作する。
そして、自分の本当のアカウントをみんなに見せた。
「これで証明になるかな」
「…本当にSKSって書いてある…」
「しょーくんって…本当に凄い人だったんだ…」
僕のスマホの画面を見て、かのんとちーちゃんがそう呟いていた。
可可ちゃんは固まっている。
「もう一回だけ言わせて貰っていい?」
「なんとなくですけど…言いたい事は分かりますよ摩央さん」
「それなら率直に言うわね。私達のマネージャーになって欲しい」
「摩央さん…の気持ちはよく分かりました…けど、僕はかのん達を支えたいと決めました。なのでごめんなさい…」
「分かったわ、私達の気持ちに答えてくれてありがとう」
「いえ…こないだの対応はすみませんでした」
その後、サニパの2人と一緒に船乗り場まで一緒に行く時、作曲の事について聞かれた。
ライバルではあるけど、音楽好きの仲間として教えていると、すみーが乱入してきて無理やり止められた
******
「神津島…数日しか居なかったけど楽しかったなぁ」
船から遠くなっていく神津島を見ながらそう呟く。
「私も楽しかった」
「なんでしょーくんはずっとここに居るの」
「っていうか…千砂都と頌樹…なんか近すぎない?」
「そうでしょ!だって私達恋人関係になったからね」
すみーからの質問にちーちゃんがそう返した。
「なんと!2人いつの間にそんな関係になったのデスか!」
「可可ちゃん…随分と食い気味だね…」
「だって!とっても気になります!」
「ここに来る船の中で告白したの私が」
「おおー千砂都~大胆デス」
「そうかな~」
可可ちゃんに言われ、照れるちーちゃん
「ねぇ~本当に付き合ったの?」
「うん、正真正銘の恋人関係だよ」
「頌樹おめでとう」
「すみーありがと」
僕達5人を乗せた船は都会に向けて海の上を進んでいくのだった。