神津島でのライブを終え、夏休みも終わりに近づく8月末
普通科に転科したちーちゃんには普通科の制服が届き、その制服に身を包んでいた。
「どう?普通科の制服」
「うん、似合ってる」
「かのんちゃん達、驚くかな?」
「驚くと思う」
スクールアイドル部に入る事は伝えているが、普通科に転科する事は言って無いので始業式の日は驚く事だろう。
「それで…なんでここで着替えてるの」
「しょーくんならいいと思って」
「うん…今更だからいいけど…」
ちーちゃんの家に居候させてもらって3か月くらい経ったけど、ちーちゃんが僕の部屋にやってきて着替える事も度々あるのでこの光景はもう慣れたけど
「それじゃ、着替えようかな」
「はいはい」
ちーちゃんは満足そうな顔をして、僕の部屋で再び着替える。
慣れたけど…慣れたくはなかったな…
それから始業式の日はすぐにやってきた。
ちーちゃんと仲良く登校していると、だるそうに歩いている2人を発見した。
声をかけようとしたが、僕よりも先に声をかけたのはちーちゃんだった。
「しゃきとしなさい!」
「ちぃちゃん?」
「何か…違和感が…」
2人は普通科の制服に身を包んだちーちゃんに何か違和感を感じているようだった。
「これからも前よりもきっちりとダンスのレッスンするんだから、疲れている場合じゃないよ うぃーっす」
「どう?普通科の服?」
と言ってちーちゃんはその場でバレエのように回転する。
『えええええ!?』
ようやく理解した2人はその場で大きな声を出した。
声をかけるタイミングを完全に見失ったなぁ…
「おはよ、かのん、可可ちゃん」
「あっ。しょーくんおはよ」
「おはようございます。頌樹」
でも声をかけない訳にもいかないので2人に声をかけた。
可可ちゃんも僕に慣れてくれたのか、呼び捨てで呼んでくれるようになった。
嬉しい限りである。
「しょーくん!どういう事!?ちぃちゃんが普通科に転科してるんだけど!?」
「とりあえず落ちつけ」
荒れておるかのん…かなり慌てているのが本当によく分かる。
「ふぅ~落ち着いた」
「よし。ちーちゃんが普通科に転科したのは僕も聞いてるから。何も思わないよ」
「って事は…私達だけ知らないの?」
「うん」
かのんの疑問にちーちゃんが一つ返事でそう返した。
「なんで言ってくれなかったのぉ~」
と言ってかのんはちーちゃんに抱き着きながら言う。
「サプライズ~って事にしようってしょーくんと話してたんだ~」
「でも私達には言ってくれても良かったのに」
「そうデス!驚き過ぎて死ぬかと思いました」
「死ぬって大袈裟では…」
「そんな事はないデス!」
サプライズのつもりだったんだけど…
「因みにだけど、しょーくんも普通科に転科してるから」
「えええええ!?」
ちーちゃんの言葉に再び、2人の声が響き渡るのだった。
その後、4人で学校に向かい、校舎の中に入ると、掲示板にある紙が張り出されていた。
「へぇ~生徒会発足ねぇ」
と僕が口に出しながら紙をじっくりと呼んでいると、後ろで
「それよりも千砂都ちゃんと村上君が普通科ってどういう事!?」
「みんな落ち着いて~!」
普通科の子達がかのん達を囲んで、かのんがみんなに落ち着くように説得していた。