選挙を行うって事ですみーの宣伝用の動画撮影が始まった。
「OKデース…」
「いい訳ないでしょ! 何、そのテンションの低さは! もっと本気でやりなさいったらやりなさいよ!」
撮影はみんなでやって、編集は僕がやるという流れになったのだが…
「いまいちとしか…」
「なんであんたまでそんな事を言うのよ!」
すみーから視線を外し、横を向く。
すみーを推薦したのは僕だけど…ちーちゃんや可可ちゃんが言う通り、かのんにしておけばと今更ではあるが思ってしまった。
「やっぱりかのんの方が良かったデス」
という可可ちゃんのスマホの画面にはかのんを撮った動画が映っていた。
「そうだよね~なんというか…見栄えがね…」
「ちょっと!あんたはこっちの味方で居なさいよ!」
「でもさ、生徒会長になるなら何かしら対策は必要なんだけど…相手が葉月さんだから尚更もっと対策をしないといけないよね」
「そうだけど…何か良い案でもある訳?」
「例えば音楽科と普通科が手を取り合う事を誓うとか?」
「それいいんじゃない?」
「うん。それなら普通科の子達も応援してくれると思う」
と思っていた矢先
『私、葉月恋は、普通科と音楽科が手を取り合う学校を目指し、この秋の学園祭を共に盛り上げていく事を約束します』
葉月さんが先に手を打ってきた事もあり、最初は反対意見だった普通科の子達も
「葉月さんって、音楽科の事ばかり考えてるって噂だったけど…」
「結構私達の事も考えてくれてるんだね!」
「そうそう!」
と賛成派に回ってしまった。
「先手打たれちゃったね」
「これで終わりデス…勝てる訳ありマセン…」
「そして、スクールアイドルは…」
「クー」
「カー」
「大丈夫デス。つけられてマセン。」
「よし。じゃあ、今日は歌のレッスンを…」
「やっと見つけましたよ。スクールアイドル」
「校則第10条325項、結ヶ丘におけるスクールアイドルの活動は、この一切を禁止する! ひっ捕らえなさい!」
「しまったデス!」
「そこまではないと思うけど…」
可可ちゃんの頭の中では葉月さんの事をなんだと思っているんだ…
僕も少ししか話した事ないけど…そんな人ではないと思うんだけどなぁ…
「でも…どうにかしないとこのまま葉月さんが勝つね」
部室に戻って、みんなと会議を行う事になった中で最初に口を開いたのは僕だった。
「まさか…しょーくんの案を葉月さんが使ってくるとは思ってなかった」
ちーちゃんがそう言ってくるけど、葉月さんだからではなくて
「そう?この学校に居れば誰にも浮かびそうな案だったと思うんだけど…」
「それはしょーくんが頭良いからだよ」
「こうなったら…」
「ちーちゃん…?」
「こうなったら…」
何かちーちゃんの様子がおかしい…
「ど、どうぞ…本日は、皆様へのご挨拶も兼ねまして、たこ焼きをサービスしちゃいまーす!」
「わあー!」
「ありがとう!」
どうやったらたこ焼きサービスにたどり着くのか…
「ちーちゃん、そっちは任せた」
「オッケー」
その中で僕はたこ焼き作りの手伝いをさせらせていた。
やるからにはやりますけど
「フフ。見なさい。効果抜群ね。」
「平安名すみれでーす! ギャラクシーな一票を!」
「でも、これはよろしくないのでは?」
「どうだろう? ギリギリセーフ?」
「アウトだよ」
「アウトです」
「ですよね…」
後、理事長先生アウトと言いながら、たこ焼き食べるのね…
「ざ、惨敗…」
その後、結果が出たけど…
「何でったら何で!?」
「当然デスね」
「うん」
「じゃかましい!」
「っていうか、何でマイナス?」
「それは、たこ焼きの件のペナルティがあるから。」
「まあ、それがなくても結果は変わりマセンけどね。だから、可可は、最初からかのんがいいと言っていたのデス」
「でも、やっぱり葉月さんが生徒会長で良かったような気がする。」
「私も。」
「アンタ達…」
「いや、すみれちゃんが駄目って訳じゃないんだよ? ただ、学校全体の事を考えたり、色々決めていったりしなきゃいけない事を考えると…」
かのんの言葉を聞いて、僕も葉月さんで良かったと思う。