天才ピアニストとスクールアイドル   作:桜紅月音

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もう一度、あの場所で

すみーをセンターにしたラブライブ予選に挑んだLiella。

 

「Liella…予選…突破」

 

「や…やったー!!」

 

僕が見ているパソコンに予選突破組にLiellaの名前があった。

僕の言葉を聞いて、かのん達は喜びを爆発させていた。

 

そして、教室に行くとクラスメイト達からたくさんの賛美を贈られた。

 

「何か力になれることがあったら、いつでも言ってね!」

 

「スクールアイドル部の部員は放課後、理事長室に来てください」

 

そんな中、校内放送が流れて、スクールアイドル部の部員達は放課後に理事長室に来るよう言われた。

 

「もしかして表彰!?」

 

「だといいけど、怒っていたような気も…」

 

「何だろう?」

    

「怒られること誰かした…?」

 

予選突破したから、表彰だと思うけど…

 

「私のせいです…」

 

「恋ちゃん…」

 

「恋が? 何したの?」

 

「実は、この前部室に入ったら、パソコンがついていまして…」

   

「もう! ん?」  

    

「興味本位でつい…生徒会長ともあろう者が、あんなものを…ああ、失格です、停学です、退学です…私の人生終わりました…」

 

「いや、さすがにそれはバレてないんじゃ…」

 

恋ちゃんの話、聞いたけど、それは無いだろう。

むしろ、バレていたら怖い

そして、理事長室に入った僕達_かのん達は固まっていた。

 

「どうしたの? 何か悪いものでも食べた?」

 

「い、いえ…」

   

「ただ…」

 

「申し訳ありません! 私、葉月恋、生徒会長ともあろう者が興味本位であのようなものを見てしまいまして…」

 

「何言ってるの…?」

 

やっぱり恋ちゃんが心配している事ではなかった。

 

「来てもらったのはこれが来たからです」

 

と言って理事長先生はとある紙を見せてきた。

 

「澁谷さんと嵐さんの母校の小学校から貴方達に歌って欲しいって依頼」

 

「私とちぃちゃんの」

 

「ええ、母校の卒業生が始めたスクールアイドルの歌を、生徒に聞かせたいって」

 

「そういう事でしたか~」

 

とりあえず…恋ちゃんはホッとしていた。

最初から恋ちゃんの話は信じてなかったけど

 

「スバラシイデス!是非まいりましょう!」

 

「じゃあ、OKってことでいい?」

 

「えっ?」

 

「どうかした?」

 

「いえ、とても素敵な話だと思います」

 

何かかのんに違和感を覚えたけど…昔何かあったのかな?自分の知らない所で…

 

その後、みんなで練習を開始する。

 

「可可さん!これぐらい出来て当たり前ですよ!」

 

恋ちゃんの厳しい声を聴きながら、僕は部室で動画編集を頑張っていた。

そして、休憩時間のタイミングでみんなが帰ってきた。

 

「それじゃ、私バイトだから」

 

「そっか、頑張ってね」

 

「うぃっすー」

 

『うぃっすー!』

 

ちーちゃんはバイトがある為、先に帰った。

 

「練習後なのに大変ですね」

 

「でも、楽しんでるみたいですから」

 

恋ちゃんと可可ちゃんの会話を聞くと、僕のスマホにメッセージアプリの着信音が入った。

 

内容はと言うと、かのんに内緒でたこ焼き屋まで来て欲しいとの事だった。

 

「どうしたの?」

 

「なんでもないデス」

 

かのんから不思議に思われながら、みんなは急いで着替えて部室から去っていく。

 

「お先です!」

 

「さようなら」

 

「グッバイ」

 

「?」

 

「じゃ、カギ閉めよろしくね」

 

「ええ!?しょー君まで!?」

 

「そういう事だから…また明日」

 

僕はかのんにそう言って、みんなの事を追いかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

******

 

「それで話と言うのは?」

 

「それもかのんに内緒だなんて千砂都らしくない」

 

場所は変わって、ちーちゃんのバイト先。

すみーが言うように、ちーちゃんがかのんの事で内緒というには気になる。

 

「小学校の事デスよね?」

 

そして、ちーちゃんから話を聞くと、僕が引っ越ししてからの事を話してくれた。

 

「倒れた!?」

 

「うん…それがかのんちゃんが歌えなくなった最初の事件で…」

 

「なるほどねぇ。そのステージに立ったら、またぶり返すんじゃないかってこと?」

 

「大丈夫だとは思うんだけど……」

 

「そうデスヨ!かのんは可可とステージに立って歌いました!あの時から一度だって歌えなくなったことはありまセン!」

 

「むしろ、率先して歌っているというか」

 

「うん、それはわかってるんだけど……」

 

「ただ、かのんちゃん凄く繊細なところあるから……」

 

「今は歌えてるけど…いざそこのステージに立ったら…また倒れてしまうんじゃないかって事?」

 

「うん」

 

「可可ちゃんの言う通り、大丈夫だと思うけど…酷な事を言うけど…それで無理ならラブライブで歌う事出来るの?」

 

「そうね、頌樹の言う通りね」

 

「だよね…」

 

「では、一度下見に行ってみるのはどうでしょうか?」

 

「なるほど、そこでかのんの反応を見て決めるって事か」

 

「頌樹さんの言う通りです」

 

「下見か…」

 

 

-後日-

 

そして、後日…6人で小学校を訪れた。

僕は行かないつもりだったのだが、かのんとちーちゃんの2人に付いて来て欲しいと言われてしまった以上…来るしかなかった。

 

「わざわざ来てくれるなんて、ありがとうね」

 

「家も近いので」

 

「スクールアイドルっていうの? この学校の生徒でも、憧れている子は結構いてね」

 

「本当ですか?」

 

「嬉しい!」

   

『うわー!』

 

先生に案内された教室に着くと、かのんとちーちゃんの2人は大きな声を上げていた。

 

「懐かしい! ここ、私とかのんちゃんがいた教室!」

 

「机ちっさ!」

 

「小学生ってこんなに小さかったんですね!」

    

「ちぃちゃん、いつもここでダンスしてたよね!」

 

教室に入って、くるくると回転するかのん

 

「かのんちゃんだって、いつも歌ってたよ?」

 

「そうだっけ?」

   

「行こうか」

 

「うん」

   

「当日は、この講堂のステージで歌ってもらう事になります。」

   

「思ったより広い…」

 

「当たり前デス! 生徒みんな集まるのデスから!」

 

「こういうステージ…凄く懐かしさを感じる…」

    

「かのんちゃん! ちょっとステージ上がってみる?」

 

ちーちゃんの言葉でステージにみんなで移動する。

   

「かのんちゃん! ちょっとだけ歌ってみせてよ?」

 

「え…」

   

「練習です。せっかく来たことですし、しておいた方が良いでしょう?」

 

「うん」

 

恋ちゃんの言葉で歌おうとするが…

   

「ごめん。ちょっと待って…」

 

そう言いかのんはそう言って心を落ち着かせようとしていた。

 

「かのん…」

   

 

「ちぃちゃん…」

 

そんなかのんを見て、ちーちゃんがかのんの手を取った。

続けて、みんな続けてかのんの手を握った。

僕もすみーの隣に行き、みんなの輪に混ざった。

 

「しょー君…みんな…」

 

そして、6人で一緒に歌った。

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