『この間のフェス来てくれた?』
パソコンを開くと、サニパの2人からのメッセージが届いていた。
『1位おめでとう、良かったよ、これならラブライブも大丈夫そうだね』
『それで聞きたい事があるんだけど』
『何?』
『SKSさんの知り合いって、結ヶ丘の子達?』
*******
季節は夏真っ盛り。屋上で練習を行いたいのだが…熱気で出来るような状況では無かった。
「こまめに水分を取って、屋外での運動は控えましょだって」
「そりゃそうよこんな中練習するなんて無茶よ」
「何を言ってるのデスか、もうすぐラブライブのエントリーが始まるのデスよ」
「というか…」
「なんであいつは平気そうにしてるのよ…」
彼女達が見る先にはこの暑さにも関わらず、平気そうにしている頌樹の姿だった。
「何してるのしょーくん」
「ちーちゃんか…今回のテストの復習だよ。思ったより良くなかったから」
「そう言ってもしょーくん2位だったじゃん」
「まぁ…そうなんだけど…もっと出来たなって思って」
「真面目だね」
「というより…ここ冷房ないの…」
「暑かったんだ…」
「当たり前でしょ…熱くないように思いながらやってきたからね…はぁ、暑いと思ったら熱くなってきた…」
「本当にね…どこか涼しい所ないの?」
「音楽科のレッスン室なら…」
「本当デスか!」
「使わせて貰えないよ…普通科は…」
「デスよね…」
「音楽科の千砂都と頌樹が言えばなんとかなるんじゃないの」
「ナイスアイデア」
「辞めておこ、もし許可を貰えたとしても他の普通科の子に悪いよ」
「まぁ…それが賢明な判断ではあるか…とか言う僕も音楽科の施設使った事ないけど…」
家に帰って、キーボードを触るくらいしかやってないけど…
「はい。5分経ったわよ」
すみーがそう言うと、戦争の始まりの時間である。
うちわで仰ぐ係決めというだけなのだが…
「よし…やるか…」
『じゃんけん ポン』
結果、すみれが負けた。
「それじゃ、すみーよろしくね」
「くそー覚えてなさい!」
その後もひたすら負けるすみーだった。
-かのんの家の喫茶店-
「冷房が効くだけでこんなに違うとは…」
「クーラーがあるだけで違います」
「といっても、練習は出来ないけどね」
僕達はあの暑さに耐えきれず、かのんの家の喫茶店まで来ていた。
「かのんの部屋を片付けたらなんとかなりませんか?」
「お父さん、仕事してるからなぁ…」
「流石に仕事してる人の邪魔は出来ないよ」
「すみーの神社はそれなりに広いと思うんだけど」
「そこまで広くはないわよ…」
なんて会話をしていると、喫茶店のドアが開いた。
「いらっしゃいませ…」
かのんがそう言って、入ってきたお客さんを迎えた。
そして入ってきた客にびっくりした。
「こんにちは」
「パー! やっぱりここにいた!」
サニパの2人だった。
2人が来たのは、2つの用事があって、一つは毎年夏休みに2人の故郷の神津島でライブをしていて、今年のゲスト枠として招待するために来たようだった。
「出ます!」
かのんの言葉でライブに参加する事になった。
でも…僕もだけど…ちーちゃんも予定があったんじゃ…
「ちーちゃん…いいの?ダンスの大会あったんじゃ…」
「えっ?うん…」
「それとかのんさん達、SKSさんって知ってる?」
サニパの柊さんがかのんに対してそう聞いた。
僕は、背中がゾッとした。もしかして…バレたか…
「えっ?確か、ネットで有名の作曲家さんですよね」
「そう、こないだのフェスにも来てたみたいで」
「なんと!?それは本当なんデスか!」
可可ちゃん…サニパの曲に名前出していたから知っていても不思議ではないか…
「うん!そしたら君たちの曲がSKSさんの作った曲に似ていてね」
「えっ?」
かのんは僕の事を見てくる。
「君たちとSKSさんの関係も知りたくて来たのもあるの」
「えっと…私達と?」
「その感じだと全く知らない感じ?」
「はい、私達の曲はしょーくんがやってくれてるので…」
と言ってかのんは僕の事を見ながら言う。
すると、柊さんと清澤さんの2人が僕の近くまでやってきた。
「もしかしてだけど…あなた…SKSさん?」
「そんな訳ないじゃないですか…SKSさんとはネットで仲良くしてもらってるただのピアニストですよ僕は」