呪術廻戦スピンオフ 3年J組 五条先生   作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった

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医者の言うことは、だいたい「寝ろ」

「はい注目ー。そこ、呪い合わない。先生を『週刊連載の過労』で見ない」

 

ガララ、と教室の扉が開く。今日の五条悟は、白衣の下に「寝不足」と書かれたパジャマを着て、手には巨大な「早押しクイズ」のボタンを持っていた。

そして教壇の隣には、目の下に特大の隈を作った家入硝子が、缶ビールを片手にパイプ椅子に座っている。

 

「……先生。まず、その深夜テンションで買ってきたようなクイズセットと、明らかに勤務時間外の硝子さんの落とし前、つけてもらえます?」

 

伏黒が、教科書を枕にして寝る準備をしながら教壇を指差した。

 

「恵、君は相変わらず『反転術式』の使いどころを分かってないね。今日は特別講義。読者から『呪術の用語が難しすぎて、正直雰囲気で読んでます』っていう切実なハガキが届いたから、クイズで楽しくお勉強しようっていう企画なんだ。硝子はその、解答が荒れた時のための医療班兼、アルコール枠」

 

「帰っていいか、悟。私は今、死体の解剖より、自分の睡眠時間を解剖したいんだが」

 

硝子が溜息をつきながら、プシュッと二本目の缶を開ける。

 

「硝子、固いこと言わないの。じゃあ第1問。……『黒閃』を出すためのコツを、140文字以内でエロく表現しなさい」

 

「……問題が呪術じゃなくて、ただの煩悩ですよね?」

 

釘崎が即座にツッコむが、五条は無視してボタンを連打する。

 

「はい悠仁、答えて!」

 

「えっ、えーと! 集中力を一点に集めて、こう、世界がスローに見えるくらい激しく……腰を……?」

 

「不採用。それはただの夜のホームラン王。正解は『作者のさじ加減』でしたー」

 

「死ねよ!! 概念を壊すなっつってんでしょ!!」

 

釘崎がハリセンを構えるより先に、横で見ていた硝子が、無言で特大の注射器を五条の太ももに突き刺した。

 

「……硝子さん、それ何?」

 

「鎮静剤。こいつの脳は一度焼き切った方が、人類のためになる」

 

「あがががが……! 硝子、不可侵を無視して物理でくるなんて……これが医療従事者のリアル(暴力)の力か!」

 

教壇で痙攣し始める、パジャマ姿の最強。

教室の掲示板には「難解な用語解説」の紙が貼られているが、この3年J組だけは、用語を理解する前に、先生の精神状態が「特級特定疾患」に指定されそうな混沌に包まれていた。

 

「……ま、クイズが楽しくないなら、僕が『領域展開』でみんなの脳内に直接ジャンプの全設定を書き込んであげるからさ。タイトルは『五条悟の、絶対忘れない暗記術!』。来週から全編これで行くよ」

 

「……そのまま脳のシワが全部ツルツルになってこい」

 

伏黒が、白目を剥いて運ばれていく先生を眺めながら、深くため息をついた。

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