呪術廻戦スピンオフ 3年J組 五条先生   作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった

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オンリーイベントの熱気は、無下限でも遮れない

「はい注目ー。そこ、呪い合わない。先生を『ビッグサイトで壁配置されてる男』で見ない」

 

ガララ、と教室の扉が開く。

今日の五条悟は、白衣の下に「頒布終了」と書かれた完売御礼ポスターを巻きつけ、首からは大量の「サークル参加証」をぶら下げ、手には「宝の地図(会場配置図)」と、小銭がパンパンに詰まった「100円玉専用ケース」を握りしめている。

 

「……先生。まず、その都内某所の展示ホールで開催された、呪術オンリーイベントの覇者みたいな格好の落とし前、つけてもらえます?」

 

伏黒が、もはや「自分の薄い本が数千冊単位で世に放たれた」という事実に魂を削られ、目の下に深いクマを作りながら教壇を指差した。

 

「恵、君は相変わらず『同人のパワー』を舐めてるね。今日は特別講義。読者から『オンリーイベントに行きましたが、五条先生のサークルだけ列が長すぎて、最後尾が海を越えて千葉まで伸びていました。呪力で列を圧縮してください』というハガキが届いたんだ。だから解決策は一つ。僕がこの教室を『即売会会場』に作り変えて、僕自身が全裸で『新刊(僕のグラビア)』を、必中効果で全人類の鞄に直接ねじ込む」

 

「……五条さん。私はなぜ、この『最後尾』と書かれた重い看板を持って、炎天下の駐車場を8時間も往復しなければならないんですか。私の尊厳は、いつになったら『在庫なし』で救われるんでしょうか」

 

伊地知が、過労で顔が「搬送用ダンボール」の茶色に変色した状態で、涙目になりながらお品書きを配る。

 

「伊地知くん、固いこと言わないの。ほら、読者からのハガキが来てるぞ。『五条先生。イベントの一般入場列で待っている時、あまりの暑さに領域展開しそうになりました。どうすれば涼しく待てますか?』という、ペンネーム・カタログが重すぎるさんからのお悩みだ」

 

「……アンタの『無加減』で冷房効率を100万倍に上げろよ」

 

虎杖が呆れ顔で突っ込むが、五条は「スケブ(スケッチブック)」を取り出しながら加速する。

 

「いいかい、みんな! イベントの極意は『交流』だよ。はい、悠仁! 今すぐ宿儺に代わって、全裸で『コスプレ広場』に乱入して、自撮り棒を振り回しながら『俺が本物の呪いの王(公式)だ!』って叫んで、隣にいるナナミンのコスプレイヤーと『領域展開ポーズ』で2ショット撮ってきて!」

 

「おう! 任せろ先生! 俺、これやれば、SNSでトレンド1位間違いなしなんだな!」

 

「行かせるかボケェッ!!」

 

釘崎のハリセンが、音速を超えて五条の「不可侵(サークルチケット付き)」、伊地知の「最後尾看板」、そして背景で勝手に「全年齢対象ではない新刊」を検品していた家入硝子の眼鏡をまとめて物理法則無視で粉砕し、五条の脳天にめり込んだ。

もはやこの教室において、ツッコミこそが唯一の「規約違反・即退場」である。

 

「痛ーい! 野薔薇ちゃん、同人文化のパッション(物理)を邪魔するなんて……これが転売ヤーすら寄せ付けない、純粋な愛(暴力)の力か!」

 

教壇でのたうち回る、100円玉まみれの最強。

教室の掲示板には「差し入れは生モノ禁止」の貼り紙が躍っているが、この3年J組だけは、イベントが閉会する前に、先生のせいでジャンルごと「凍結(公式からの怒り)」されそうな混沌に包まれていた。

 

「……ま、会場が狭すぎるなら、僕が『領域展開』で全人類の脳内に直接『僕の妄想1000ページ』をアップロードしてあげるからさ。タイトルは『五条先生、全サークル僕の総集編!』。来週から全編これで行くよ」

 

「……そのままダンボールに詰められて、一生倉庫で在庫として眠ってろ」

 

伏黒が、窓の外でなぜか本当に「アフター(打ち上げ)」の準備として焼き肉を焼き始めた虎杖を眺めながら、深くため息をついた。

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