呪術廻戦スピンオフ 3年J組 五条先生   作:寝て起きたら異世界じゃなくて会議室だった

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脇役なんて言わせない、僕が光を当てすぎるから

「はい注目ー。そこ、呪い合わない。先生を『出番格差の権化』で見ない」

 

ガララ、と教室の扉が開く。今日の五条悟は、白衣の下に「主役交代」と書かれたド派手なスパンコールのタキシードを着用。

 

そして彼の後ろには、所在なげに俯く猪野琢真、なぜか巨大なハサミを持った組屋鞣造(くみやじゅうぞう)、そして「ここはどこだ」と困惑するパンダ(核:お姉ちゃんモード)が並んでいた。

 

「……先生。まず、その『原作でスポットライトが当たる前に退場したか、忘れ去られかけている人たち』を無理やり連れてきた落とし前、つけてもらえます?」

 

伏黒が、もはや存在を思い出すのに数秒かかるキャラが混じっていることに戦慄しながら、教壇を指差した。

 

「恵、君は相変わらず『サブキャラ愛』が足りないね。今日は特別講義。読者から『推しが地味すぎて、グッズがブラインド仕様の時にしか入っていません。救済してください』というハガキが届いたんだ。だから解決策は一つ。僕という太陽(最強)が、彼らに至近距離で光を当てる。……具体的には、僕の『無加減』で彼らの存在感を100万倍に増幅させるんだ」

 

「五条さん、光栄ですが……至近距離すぎて、さっきから猪野さんの『七面鳥(ななめんちょう)』の霊が、あなたの眩しさで蒸し焼きになってるんですが」

 

猪野が、自分の術式の霊が成仏しかけているのを必死に止めている。

 

「五条悟……お前の骨で、良いハンガーが作れそうだ……」

 

組屋鞣造が、相変わらずのハンガー欲を漏らしながら五条の股関節を狙う。

 

「いいかい、みんな! キャラが立たないのは、個性が足りないからじゃない。全裸で『発』をしていないからなんだ! はい、悠仁! 今すぐ宿儺に代わって、全裸で『猪野さんのニット帽』を被って、校庭で『僕が本当の4番目の霊(ひよっこ)だ!』って叫びながら、パンダのお姉ちゃん核と一緒にダンスしてきて!」

 

「おう! 任せろ先生! 俺、よく分かんねぇけど、みんなを主役にするんだな!」

 

「行かせるかボケェッ!!」

 

釘崎のハリセンが、音速を超えて五条の「不可侵」、猪野の「帽子」、そして組屋の「ハンガー(制作途中)」をまとめて物理法則無視で粉砕し、五条の脳天にめり込んだ。もはやこの教室において、ツッコミこそが唯一の「生存フラグ」である。

 

「痛ーい! 野薔薇ちゃん、脇役たちの下克上(物理)を邪魔するなんて……これが人気投票上位による冷酷な独裁(暴力)の力か!」

 

教壇でのたうち回る、タキシード姿の最強。

教室の掲示板には、名前も思い出せないような呪霊たちの遺影が並んでいるが、この3年J組だけは、全員が主役になる前に、キャラの個性が渋滞しすぎて連載自体が「事故物件」になりそうな混沌に包まれていた。

 

「……ま、出番が足りないなら、僕が『領域展開』で全コマの背景を僕の顔に変えてあげるからさ。タイトルは『五条悟、エキストラから神まで全部やる!』。来週から全編これで行くよ」

 

「……そのままモブキャラとして背景の電柱にでも化けてろ」

 

伏黒が、窓の外でなぜかパンダ(お姉ちゃん)と意気投合してハンガーを作り始めた組屋を眺めながら、深くため息をついた。

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