魔界出身の子   作:覚め

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Q.何故急に布都が…?
A.知らん…何あいつ…こわ…


筋肉道場

「あの人は結局なんだったの?」

 

「さあ?まあ、私たちも警戒を怠らないようにしないとね」

 

「ぬえはその場にいなかったよね」

 

「いたよ!?」

 

正体不明だからわかんなかった。そう考えていたところに、話していたあの人登場。前回と同じ口上を述べ、松明を掲げていた。その横で響子が同じ口上をバカでかい声で叫んでいた。星と聖からはそのような輩は殺さずに捕らえておけと許可が降りているので、早急に鎮圧する。ぬえが突撃、私がのしかかり、響子が私と同じようにのしかかる。ぬえも。…これ、この中で一番軽い私、要る?中身空っぽだからみんなが思ってるより軽いんだよ?…誰か聖か星を呼んでほしいなぁ。

 

「ひ、卑怯な!!」

 

「この炎によって私はまた硬くなる」

 

「硬くなる!!!」

 

「…とりあえず、どうする?」

 

「リンチ」

 

「リンチ!!」

 

「ぬえの言葉を復唱するのやめて。そっかリンチかぁ…」

 

「おのれ仏教徒!!」

 

松明を取り上げて遠くに投げる。投げ飛ばしたらワーワー騒いだ。そんな時に変な人が来た。耳当てをしている獣耳を持った、全体的に黄色い人。…つまり不審者。響子の耳元で不審者だと言って、命蓮寺のみんなに聞かせる。と、なんかガチの武器持って星が出て来た。続いて巻物を持った聖、雲山によって飛ばされたであろう一輪、本人より先に来たのか、錨。…多分村紗。全員来たところで、不審者を見てやると、なんか引いてる。ここまでするのか、ってくらいの顔をしていた。

 

「…で、お前何?」

 

「私はそこにいる布都を回収しに来ただけさ。迷惑を掛けたなら申し訳ない。」

 

「誠意が見えませんが。」

 

「そう言うことにしておきましょうか。清白達、退いてあげてください」

 

「今着いた…んだけど、もう終わった?」

 

村紗は遅いね。退いたところ、物部布都が太子様〜とかほざいて不審者に抱きついてた。私はそれを見てドン引き。小さいけど、聞いたところじゃ君は昔の人間なんでしょ。歳を考えようよ、歳を。二人がさっさと帰ったので、今度はこちらの話。なんと命蓮寺の改修作業を始めると言い出した。監視カメラでも付けるのかな。防火仕様にするんだって。…木材で防火って、できるんだ。まあそもそも聖の魔法で作ったものが母体となっているらしいので、改修するからといって何か変わったりするのかな。

 

「つまり聖は改修が終わるまで動けません。」

 

「えっ」

 

「トイレも…!?」

 

「お風呂も…!?」

 

「ま、まさか…」

 

「それくらいはできます」

 

皆の不安は無くなった。寺の防衛もなんとかはなるだろうし、良しだね。一輪が悪い顔をしていた為、雲山に告げ口するよう頼んでおいた。やったことについては後で纏めて聖に話すからね。そうして今日のやること終了。皆が自主的に道場に集まり、私もそれについていく。ちょくちょく鍛錬しているのだけれど、腕力が変わったり耐久性が上がったりとかはない。本当になんでやってるのか気になるくらい変化がない。雲山と力比べとして腕相撲をしたところ、私の腕を持った雲山が勝ったくらいには変わりがない。

 

「作り物に変化があればそれは劣化だからなぁ」

 

「…清白」

 

「ぅわっ一輪」

 

「私と腕相撲しよう」

 

「やだ」

 

「なんで」

 

「腕取るつもりでしょ!」

 

「私ってそんな怪力に見える?」

 

「雲山従えてるじゃん」

 

勘違いらしい。と言うことで腕相撲。結果は健闘したよと伝えておく。勿論、全力でやった。けど、なんか、ね。私初めて幻覚を見た気がする。腕を引っ張ったら、なんだろう…高反発の何かを押している気分だった。押せばその分進むんだけど、力が弱まったらちゃんと戻ってくる感じ。倒される時はかなりあっさり。私の腕は確かに取れなかったけど、雲山よりも力の使い方が上手い気がして怖かった。もう私が信じられるのは響子だけだ。ムキムキにならないでよ。共に非力シスターズになろう。…仏教徒のシスターって、何かに反してないよね。

 

「私は鍛える!!!」

 

「自発的に放つ言葉でさえうるさい」

 

「私は非力だよ」

 

「ぬえは大妖怪じゃん」

 

「畏れが無くなればただの正体不明だし」

 

「そんなんだからムカつくんだよ」

 

「えっ」

 

村紗が錨を振り回したり一輪と雲山が取っ組み合いをやっていたり、星が割と洒落にならない武器を振り回すこの道場で、その隅っこに置かれている重りを持ってふんふん言ってる響子は可愛いよ。それはそれとして私もやるけど。作り物でも、こう、ならないかな。変形して馴染んだり…しないか。それは劣化の過程か。私を作った人が少し気になるなぁ。…私を作る人はどんな性悪なんだろう。怪我を治すのに毎回魔力をいただかなきゃいけないんだぞ。性悪に違いない。

 

「よっ、ほっ」

 

「ふん!!!!ふん!!!」

 

「響子、うるさい」

 

「ごめんなさい」

 

「うぅっわぁあ、普通に喋った!?」

 

「声を大きく出すとより力れるから…」

 

なんだか響子でさえ筋肉ムキムキに見えて来た。これはいけない。私の頭がなんだかだんだんおかしな方向に向かっている。まあ別にいいか…。私も順応すれば身体も変わるかも知れない。ふんふん私も言いながら重りを持ち上げる。腕が欠ける。…まあ、作り物なんてそんなもんだよね。ははっ、聖が動けない今は魔理沙を頼る他ない…かな。いやそんなことやってられない。私は私で直す。手首の切断部分からまず組み立てを始めなければ。…勝手にくっつけばいいのに。魔力ないかなぁ。

 

「あっ、これあった」

 

「何それ」

 

「…一輪も見た覚えない?魔理沙からもらった魔石」

 

「それ、魔力あるの?」

 

「えっ…んー…わかんね…」




特に意味のない回だが、それでも私はこう言う回が好き。
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