魔界出身の子   作:覚め

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急すぎるが知らん


制作者を呼ぼう

「私の作り主?」

 

「酒に酔えないなんて人生の損だし」

 

「一輪は後で罰です。色々と謎もありますから、心当たりでもと」

 

心当たりかぁ。…青髪だった…かなぁ?と思い出してみる。青髪で…で…?あ、もう思い出せない。いないかも。私が目覚めた時に横に居ただけで、作った人ではないのかも。うーん分からない。私だって覚えているなら思い出せるのに。…作り物なのに忘れるの?…忘れるものなのかな。忘れる心当たり…あ。星に殴られた時のアレ。頭バラバラになったし、魔力探知もできなくなったし、アレだ。多分。あのせいで忘れたっぽい。…私の作り主に関する記憶、アレで消えるの?

 

「あー、派手にやってたもんね」

 

「え、私ですか?」

 

「私は初めて知りましたが?」

 

「星ひどーい」

 

「ひどぉぉぉぉぉぉぉい!!!!!」

 

「私の居ない時期かな」

 

ぬえはいなかったよ。とりあえず私の制作者についての記憶ね。なんかあるかな…本当にもうないかも。良し、さっさと話を畳んでやることをやろう。え、ない?そんなバカな。本当になかった。私が持つ制作者の記憶と同じように、今日のやることはなかったようだ。つまり私関連の話を延々とされるわけだ。いやじゃいやじゃ、私は一輪の飲酒を笑っていたいんだい。無理なようだ。私は大人しくしょんぼりしながら魔界での記憶を探り始めた。あの場で散ったカケラは全部集めたんだから、思い出せないわけがないんだ。多分。

 

「呼んでみる?」

 

「どうやって?」

 

「私の記憶の中だと…呼んだら来た」

 

「電話かな」

 

「電話線もないのに」

 

「奇妙ですねぇ」

 

「あの、聖、巻物しまってください」

 

「ギャハハ」

 

「ギャハハ!!!!!!」

 

ただ、呼んだ時に来たのが誰だったのかは覚えてない。魔物が来たかもね。大きな声で呼んでみよう。なんなら魔界と幻想郷で全然違う世界なんだから来ない可能性もあるけど。まあダメ元で呼んでみる。…あれ、名前なんだっけ…?名前、名前…なんだっけな。けーき?…食べ物の名前はないだろう。恐らくはそれによく似た名前のはず。けー…分かんないからけーきってもう言ってしまおうか。なんだか今更だけど名前で呼んでたかも怪しくなって来た。私の記憶を奪った星を許さない。

 

「けーきー!」

 

「食べたいの?」

 

「ぬえの口ってどれぐらい広がるのか、知りたいよね。」

 

「その鎌を置こう、ね?」

 

「出て来ませんね」

 

「やはり魔界と幻想郷という位置関係が…」

 

「ボコボコの星だ。」

 

「酒のつまみに良い」

 

ちょっとうるさいので響子だけを連れて出る。響子に全力で叫ぶよう伝え、けーきを呼んでもらう。のど飴と水はある、喉が捻り切れるまで叫んでもらうから安心してほしい。私の思いつく限りの名前を呼びまくる。先に私の喉が限界を迎えそうなのだけれども、まあ、その場合は紙か何かに書いて伝えれば良い。と言うわけで、一通り呼ばせて待ってみる。…全然出てこない。あれ、おかしいな…私の記憶だと、確かに出て来たんだけど。後はもう思いつかないし、思い出せないし。後で星の部屋をもう一度観に行こうかなぁ。

 

「無理だったぁ」

 

「星は正座で迎えるべきでは?」

 

「私関係ありますか?」

 

「ある」

 

「…まあ、果報は寝て待てとも言いますから。」

 

そう言われて確かにと納得するな、響子に叫ばせてないんだよね。納得するけど。と言うわけで私は思い出すことに専念し始めた。…なんだろう、全然思い出せないから時間を無駄にしている気がしてならない。とりあえず出会ったら頼むことでも考えておくか。鍛えられるように、お酒に酔えるように、後は…なんだ、なんだ?耐久性を上げて欲しいとかかな。そうだ、直る時の魔力。必要ないか、自分で生み出せたりしないかな。要望を紙に書いておく。名前?思い出せません。

 

「全然思い出せない」

 

「ふーむ…魔力で呼んでみますか?」

 

「聖が連れて行ってくれるの?」

 

「ええ、まあ。後の心当たりは…あまり頼りたくない相手にはなりますが…」

 

「何?」

 

「心を読む能力を持つ人間、でしょうか。多少は手がかりがつかめるかも知れません。頼りたくはないですが」

 

「そんなに?」

 

前来たあのよく分からない不審者のことらしい。良いじゃん頼ろうよ。寺を燃やす罪を負いそうだった物部布都を救った借りがあるじゃん?と言うわけで人里で出待ちし、捕らえて言うことを聞かせよう。私と星と聖が来て、相手は…なんか知らない人がいる。なん、何?あの緑色の人は。足見えないし、なんなら、その…ね。明らかに幽霊だよね。アレが人里にいて良くて、私たちが布教活動を制限されるのは何?妖怪差別?あいつらも人外だよね。許してはいけない差別、是正させるべきだと思うよ。知らんけど。

 

「大体の話は聴いた。仏教は我が道に統合される」

 

「明日、貴女達の墓を作って待っています。体をお忘れなく」

 

「聖、落ち着いて」

 

「食っても?」

 

「星も」

 

「冗談さ、ごめんなさい。成る程その清白の作り親を…少し、人里から離れても良いかな。屠自古と布都は先に行っててくれる?」

 

離れた。…離れたんだけど、少しだね、本当に。そうすると太子とか言う心を読める不審者が耳当てを外し、私に作り親について聞き始めた。でも覚えてないから、なんとも。あれかな、連鎖的に思い出させようとしてるのかな。まあそんなことが起こるわけもなく、質問のほぼ全てに覚えてないと答えるに終わった。私、分からない。私、覚えてない。青髪の変な人…としか。魔界に住むんだから魔人だったりするのかな。なんだろう、とてつもなく間違えてる気がする。

 

「ふむ…成る程わかった。」

 

「?」

 

「君を作った者の名は埴安神袿姫だよ」

 

「けーき?」

 

「その名を呼んでも一切反応がありませんでしたよ」

 

「適当を言いましたか…」

 

「適当…そうだね、的確かつ妥当な発言をしたつもりさ。勿論清白自身が名前を間違えて覚えていた場合は私も分からないがね」

 

「偉そう」

 

「博麗の巫女に通報しておきますか」

 

「死人なら死人らしく輪廻を巡れば良いのに」




神子→聖 面白い価値観の持ち主。周りの妖怪を見る限り、聴く限りは本当に共存できているから、妖怪を殲滅する時代は終わったのかなと考えるに値する実績を持っている。
神子→星 偶像崇拝の対象が寺にいるのはすごい。ちゃんと神にも認められているようだし、全ての妖怪を殲滅すべき対象として見るのは間違いかも知れないと言う実績と実力を持っている。
聖→神子 墓場はいつでも空いてますよ、いつかどうぞ。
星→神子 私達を封印しようと画策した、周りからの評価だけは高い奴に似ている。気に食わない。
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