魔界出身の子   作:覚め

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幻想郷の皆さん、こんにちは。
妖怪でも人間でもない、聖白蓮に連れてこられた者だ。
前の抜け。響子ちゃん→山彦が廃れ始めたと言う事実が嫌。つまりトラウマはない。
泣いてる時特有のしゃくりがわかりにくいかも。頑張って。


幻想郷

異変と言うのはある日突然起きるものである。…と、言っても大きい異変には予兆がある。私の目線で予兆がないものなんて個人やら数人やらの単位で表せる異変だ。私は魔界から連れ去られた後は適当な部屋に寝転がされているのだが、お隣から啜り泣く声が聞こえる。隣は誰だったかな。少し乱暴に襖をこじ開けたところ、そこには涙がちょちょ切れている寅丸が。…どう、すれば良いんだろう。私が現れても尚涙は止まらず、逆に止めようとすればするほど目が赤くなっていく。

 

「すみません、その、お見苦しい所を…」

 

「泣きながら謝らないでよ。私も何してたかわかんないし」

 

「少しっ、昔のことを」

 

「分からないな。」

 

説明を聞く。かなりしゃくるので少しわかりづらかったけど、全貌は掴んだ。つまり封印される聖を見殺しにしたことが何よりのトラウマらしい。その後、聖から託された他のみんなが錯乱したりする中で何も出来なかったことも嘆いているとか。悲しいんだな、要は。私も分かるぞ。最近魔界を捨てた身だ。え、生活圏が変わっただけ?そうかも…そうかな。いや違うと思う。魔界にだって思い出はあったからね。え、それが生活圏を変えること?じゃあそうかも…ごめん…まあでも聖は戻ってきてるらしいじゃん。よかったな。

 

「良くないですよ」

 

「え?」

 

「私は、あの場で自分たちの地位を捨ててでも封印を辞めさせるべきだったんです。皆が不安で居たとき、私が嫌われてでも皆を落ち着かせるべきだったんです」

 

「星?」

 

「たとえそれが皆を破滅させることになっても、聖と離れるよりは!聖と共に封印されていた方が!!」

 

「静かに」

 

どうして部外者のあなたが!!

 

「えっ」

 

「あなたは何者なんですか。我々に対する当てつけですか?私たちが聖を見捨てたのを嘲笑うために聖の横にいたんですか!」

 

完全に気が触れてる。いつのまにか床に組み敷かれてる。痛い。痛いし、腕が。かなり乱暴に組み敷かれたせいで腕の自由が効かない。涙が顔に垂れる。一応言っておくが、私が出会ったのはつい最近だ。魔界とこっちで時間の流れは違わないはず。だと言うのに何を。…反抗したくても何も出来ない。体を捩らせても抜けない。せめてもの抵抗として、止めてと叫んでおく。そんな物を抵抗と呼んで良いかはしらない。でも、抵抗にはならなかった。頭が壊れた。痛い。

 

「星、待って、ねえ」

 

「私達が地の底で閉じ込められている間!ずっと!!聖の横で!!」

 

「いだっ脆いがっ、割れてる、割れてるから」

 

星が殴るのを止めたのはそこから少し。どうやらみんな寝坊助らしい。その頃には顔のほとんどがなくなっていた。痛い。ちょっと、こればかりは。止めたのは一輪だった。残った耳から聞こえた声が一輪だったはずだ。流石にここで聞き間違えることはない。散らばった私の破片を集めようとするが、そもそも目が見えない。何も見えない。魔力がないと。…その魔力もどこにあるのか。感じることすらできなくない。どうやら私の頭の中には魔力探知があったようだ。…それはそれとして、直さなきゃ。

 

「星!落ち着いて!!」

 

「一輪、でも、あいつが」

 

「落ち着いて、星。ほら、水飲みに行こうよ。落ち着いて考えれば他の道もあるだろうからさ。雲山、お茶の用意してくれる?」

 

「〜ぁ、」

 

口があった。なんとなく繋がったので、一輪を止めようと試みる。が、その時にはすでに居なかったようだ。返事がない。顔面を主に壊されたせいでここまで不便になるとは。…あれ、もしかして腕も少し欠けてる?面倒だなぁ。まずは目を探すところからになるのかな。でも私の目って少し大きめなんだよね。割と見開いた状態。…ほんと、魔力さえあれば。ないわけじゃない。組み立てたら癒着するくらいの魔力はある。しかしそれでは少ない。…聖の魔力さえあればな。そろそろ朝ごはんだったかな。

 

「あれ、清白じゃん。起きてばっか?」

 

「ばっ」

 

「ひゃあっ!?」

 

「転んじゃって顔が取れちゃった…」

 

「えぇ…ど、どうすれば良いの?」

 

「破片拾って、合うように整えてくれれば。」

 

ちょっと不格好な顔だけど、私が組み立てた場所以外は割と良し。村紗には何かしらの才能があるかもしれない。流石に魔力探知は戻らなかったけど、まあ聖の魔力が有れば戻るかもしれない。朝食の場に急ぎ、ご飯を待つ。今日の食事当番は一輪だった。だからさっきは一輪が来たのかと納得する。星とは真向かいに座らされた。一輪なりの配慮かもしれないけど、かなりきつい目線を向けてくる。今朝の出来事は俺と一輪と星、三人の話にしておこう。その方が色々と都合がいいのかもしれない。部屋も移すか。

 

「…ご馳走様です」

 

「おかわりは?」

 

「今日はあまりお腹が空いていなくて」

 

「星の食欲が…?」

 

「私はそんなに食いしん坊じゃありません!」

 

なんだか訳がわからないな。どう言う状況からどう言う状況になってるんだろう。私にはわからない。一輪の顔も良くわからない物になっている。私もどう言う顔をしようか。完全に理解していない顔にしよう。…できてるかな。ちなみにご飯はおいしかった。でも結局体を直すためには魔力が必要。なので、聖の魔力を少しだけもらう。…直らない。もしかしたら破損したらもう直らないのかもしれない。怖いね。もしやこれが不治の病って奴なのか。…私にそんなものがある訳ないか。ちゃんとしよ。

 

「…ねえ、清白」

 

「何、一輪」

 

「清白の種族って、何?」

 

「…あー…妖怪じゃない事しかわかんない」

 

「…そう。星には後で謝らせるから、許してあげてね。」

 

「良いよ、別に。私が地雷を踏んだみたいだし。…ところで、星ってあんな感情の切り替え上手いの?」

 

「聖の前だけかな。根に持つこともあるけど。」




それぞれの認識!
星→清白 魔界で、一人だった聖の隣で座って、私たちを嘲笑っていたのか。何者なんだお前は。どうして聖の横にいたんだ。
一輪→清白 なんで?顔面が無くなってたよね?妖怪でも治すのに何日かかかるよね?なんですぐに治してくるの?怖い。
清白→皆 大変そう。
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