アオのハコIF   作:あたまやら

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感想ありがとうございました
更新はゆるーくなるつもりです


写真撮ろうよ

体育館での会話から数日後予定通りに千夏先輩はアメリカに旅立っていった

正直寂しいけどインターハイに行く約束のため俺は毎日頑張って練習している

「ふーちょっと休憩」

そんな俺に匡が声を掛けて来た

「意外と元気なんだな千夏先輩がいなくなって落ち込んでると思ってた」

「まぁいつまでも落ち込んでいられないよ千夏先輩も向こうで頑張るって言ってたし俺も頑張って今年インターハイ行こうって思ってるから」

「大喜の今の実力じゃインターハイ行くなんて無謀だぞ」

俺の宣言に匡は呆れながら言うも

「わかってるよ、でも目指すのは自由だろ」

それに千夏先輩と約束したしなと笑いながら言う

「よーし休憩終わり勝負しようぜ」

「俺はもう少し休憩しとくから他の人とよろしく」

 

大喜が高校生と勝負してるのを休憩しながら見ているとこちらに歩いてくる蝶野さんが

「少し前に休憩してたのにもう打ってるの?」

「あいつ目標決めたらしいから」

「目標?」

「今年のインターハイ行くってさ」

行けるの?と言う質問に微妙な顔をしているとそれを察して微笑む蝶野さん

「ほんと無茶が好きだねぇ」

まぁ大喜は自分に素直だしそこが強みだよなと心の中で思い2人で勝負を見守った

 

午前の練習が終わり俺と匡が昼の休憩中に先生が声を掛けてきた

「君たちコレを運ぶのを手伝ってくれ」

とパイプ椅子を指差して言ってきた

「来週の入学式で使うからよろしく」

「俺らも新入生なんですけど」

そうかおめでとうと聞く耳を持たない先生

「あっ君たちもよろしく」

「「え」」

俺たちの後ろにいた雛ともう1人の女の人に声をかけた

結局椅子を運ぶことになった4人は片手に椅子を持ちながら目的地まで移動する

(確かこの人千夏先輩と仲の良かった渚先輩だよな)

そう思っている俺に雛は渚先輩に近づいて

「私蝶野雛っていいます。女バスの人ですよね1つ質問いいですか?」

「なに?」

「千夏先輩がアメリカに行きましたけど彼氏とかいたんですかね?」

そんなバカみたいな質問をする雛に俺は手が塞がっているが頭を抱えたくなる

「あいつのナゾの度胸はなんなの?初対面の先輩に聞くことか?」

匡も流石に気まずそうになって新体操部だからとナゾ理論を展開している

「いないよ。ちーはバスケに夢中だったしそれは向こうに行っても変わらないと思うよ」

自分でぶっこんどいて気まずそうにする雛には呆れるが俺も気になっていることを聞いてみた

「やっぱり千夏先輩が空いた穴は大きいんですか?」

「ちーはチームのエースだったからね。でも、それで負けて周りに『鹿野千夏だけのチーム』って呼ばれるのはもっと嫌だからね。だからもっと強くなって帰って来た時にはベンチに追いやる気持ちでみんなやってるよ」

その言葉に俺はこのチームは強くなるんだろうなと思った

目的地に着いたら渚先輩はすぐに立ち去って行って俺は先生に椅子の移動を報告した

「そういえば猪俣、監督が褒めてたぞ。最近羽根に重みが出てきたって」

本当ですかと言う俺に続けて

「高校で戦える身体になってきてるし、次のインハイ予選のメンバー入りに期待できるって言ってたぞ」

自分ではそう思えなかったけど他人からの評価で強くなっていることを実感した。これで千夏先輩との約束に一歩近づいたと思うと笑みがこぼれた

 

 

入学式当日

「いってきます」

俺は家族に告げ学校に向かう

校門前は生徒やその親でいっぱいの中見慣れた人を見つけ俺は声をかけた

「おーい、匡」

「おはよう、大喜…くしゅん」

「おいおい、入学式に風邪か」

「違う。花粉症だよ」

辛そうに言う匡と会話しているとそれを見ていた雛が近づいて来た

「おはよう2人共。ねぇ写真撮ろうよ」

その提案に写真かぁとなったが雛は友達にスマホを渡してこちらに並ぶ

「じゃあ撮るよー」

そう言われたが俺は恥ずかしくて目線を逸らして匡はタイミングが良いのか悪いのかクシャミをしてしまう

撮られた写真を見て雛は

「さすが私、写真うつり完璧じゃない。それに比べてあんた達は…」

「こっちは写真撮られるの慣れてないんだよ」

「はいはい。まぁこれでもいいか」

その写真を保存して、後で送るねと言う雛

「そろそろクラス分け発表されるらしいよ」

「本当⁉︎にいなちゃん行こう」

駆けていく雛の後ろ姿を見て俺も後を追っていく

結局クラス分けは匡も雛も一緒で中学からあまり変わらないクラスになったのは一貫校の特徴だなと思った

 

入学式も終わりついに本格的に高校生としての部活が始まった

監督からはインターハイの予選は部内戦をしてその成績でメンバーを決まるということを言われた

「インターハイの道は遠いな。部内でレギュラー入り、地区予選ベスト16そして県予選ベスト2にならないといけない」

匡が俺に呟いてきた確かに長い道のりだしかも栄明には去年の県3位の2年生針生先輩がいるインターハイに出るには勝たないといけない人だ

「わかりやすい目標だよな」

意気込む俺に匡は戦績を持ち出すが聞かなかったことにした

「てか、今日ギャラリー多くね?」

「受験組の部活見学だろ。とはいってもお目当ては…」

そう言ってネットで仕切られた隣を見るとそこには練習をしている雛の姿があった

「1年で話題にもなってるし千夏先輩がアメリカに行ったから今まで先輩を見ていた人の何人かは蝶野さんのファンになってるみたいだね」

雛って人気なんだなと思い見ていると視線に気付いたのかこっちを見るなり

「観覧料2000円」

「払えるかぁ!」

ふふっと笑う雛に俺は付き合ってられず練習を再開するのであった

 

部活が終わり私は整体師の店に向かう途中商店街を歩く大喜を見つけた

私は大喜の肩を叩いて素早く前に向かう

「ひっかかったー」

笑う私に大喜は家と逆方向なことに疑問をもっていたが理由を説明したら納得したのか途中まで一緒に行くことになった

歩いているとお店からたい焼きの匂いに足が止まってしまった

「欲しいなら奢ってやろうか?」

「いらない」

本当は食べたいが新体操は数百グラム変わるだけで演技に支障が出るそれでスランプになったり怪我するのだけは避けたい

「私、頑張るの得意じゃないし我慢してすむなら我慢しないと」

振り向くと大喜がすごい顔をしていたのでどうしたの?と言うと

「雛って周りから選ばれし者って言われてるけど裏ではたい焼き我慢してそれを頑張りと思わないのは自分に厳しくてそれが基準になってるってことだろ?それってめちゃくちゃかっこいいし、頑張ってる証拠じゃん」

「どうした?急におセンチになって」

私は大喜を茶化す少し照れるから

「でも、大喜殿のほうがかっこいいっすよ。遠く離れた千夏先輩を思い続けて…」

「煽ってんだろ」

「でも、さっきの話じゃないけど大喜殿の千夏先輩に思い続けて挑戦する姿勢は私もかっこいいと思うから…親友としては勝利を掴んでほしいんだよね」

本心を言う私に大喜も意趣返しなのかおセンチになったのかと言う

(私としては褒めたつもりだったんだけどな)

その後は他愛もない話をして帰り道を楽しんだ

 

 




物書きって難しい
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