良くあるゲームトリップものじゅじゅ風味   作:かりん2022

6 / 6
ハニトラの予感

お偉いさんが帰った後は、4月7日までダンジョンの調整である。

その日から授業が始まるので、それまでに間に合わせたい。

スタンピードが起こらないようにする処置もある。

 

とは言っても、ずっと集中しないといけない訳でもないので、医学書を読みながら。

そう、VRMMOは医学と理工の知識が必要となってくるのだ。

空也はパソコンを持ち込んで作曲をしている。それを聴きながら、医学書を読みながら、ダンジョンに魔力を注ぐ穏やかな時間。

 

ドーピングアイテムを使いながら、なんとかダンジョンを仕上げ、注意事項を纏めて、俺達は7日を迎えた。映えある最初の授業はピッカピカの中学一年生。

 

一週間前の授業でDコースだったうちの大部分がここである。

約1名、Cもいるけど。

集合場所はダンジョンの前。

 

「今日から戦闘任務入るらしいな。最初にダンジョンの使い方を案内して、次回から順番に潜在能力の開発をしたいと思う。最初から自分の力がわかってる子はそれを磨く事の手伝いをできたらと思う」

「でもその前に注意事項をしっかり聞いてねー」

 

 しっかり説明をした後。ダンジョンに入って1人一戦ずつ見る。

 大丈夫そうだね。

 よくよく考えたら、教師は自分達だけじゃなくて、ここはそういう学校で。

 生徒は自主的に訓練を積んで育っているはずだし、戦闘を教える先生は他にもいるか。先生の総数は少ないけど。

 もう一度注意事項を念押しした後、授業終了。

 

「物足りなければ放課後に修行に来ていいよ。ただし、必ず3人以上で来ることと、ダンジョンに入る前はダンジョン前に置いてあるノートに人数と突入時間、目標階数、帰還予定時間、帰ったら帰還時間を書く事」

「特にボスの階層は危ないから、全員分の潜在能力開発が終わるまで行くなよ。ボスの階層は助けに行けないし、一定以上攻撃力ないと詰むからな」

 

 そうして、順々に生徒に説明したら、次は教師だ。

 生徒の救出に行く事もあるかもだしね。

 俺も朝昼晩の3回はノートを確認するつもり。

 京都校にも案内を求められたので、ダンジョンの手引きを送付しておく。

 

 空也と相談して、一人一人、潜在能力にじっくり向き合う事とする。

 チートで貰った予備知識が役立った。

 自分の力を把握、向き合ったら、後はそれを磨くだけだ。

 ちゃんとした戦闘訓練は他の先生や自主性に任せよう。

 

 

 空也が頑張ってる間に、俺はモンスター召喚で他の子の戦闘を見る。

 任務も入ったが、さほど苦労する事なくクリアできた。

 任務よりも移動が大変だった。

 授業1時間→移動2時間→任務30分→移動2時間→授業1時間みたいな感じで、移動中に勉強はしてるけど辛い。移動はどうにかならないかな、うーん。

 

 そしてついに日曜日。

 特別授業の日が来た。

 

 もちろん、準備はバッチリである。

 

初回の特別授業は、みんな大好きポーションの作り方だ。

傷が癒えるのが早まるスペシャルな薬である。

 

材料は全てダンジョンで取れる。取り尽くされないか心配。

教えつつ、かすり傷をポーションで湿らせた布で拭くと、傷口が消える。

 

「すげー!」

「おおー」

「向いてる手慰みを覚えておくといいぞー。人生にハリが出る。次回はちょっぴり身体能力の上がる料理だ。一学期は好きなもの探しで、二学期から専門に分かれる。戦闘訓練もありだから、細かい作業が苦手な子も一学期だけは頑張ってついてきてな。得意な事も見つかるかもよ」

 

 採取の際は成長途中の物は取らない、傷口は洗ってからポーションを掛けるなど、注意点などを教える。

 

 それから2週間が過ぎた。職員室で話をしていると、月谷 雷矢先生はウッキウキでクッキーを持ってきてくれた。元気もりもりスタミナアップクッキーである。

 

「やぁー。空也達のお陰で生徒が増えたよ。家で研鑽積んでた子や、能力が足りなくて諦めてた子も出て見たいってさ。途中入学の子達もついていけるように特別授業お願いできないかな。後、大人に対する特別授業もお願いしたい。4月初めの講義みたいなのでいいからさ」

 

 途中で生徒が増えるのは無しだろ。力がなくて諦めてた子が入って来るのも無しだろ。この学校はいつだって俺たちを不安にさせる。なんだこのブラック。

 

「授業内で調整するからいいよ。どうせ順番にマンツーマンだし。対大人に対しては、事前に予約をしてくれ」

「待った、ダーリン。持ち出しがすごい勢いで増えてる。甘やかせすぎは良くない。後、勉強する時間が無くなる」

 

 一応、神様からのクエスト発布とその報酬もあるけれど。それは神様から貰ったもので、学校からではないのだ。二重取りになってしまうけど、学校から報酬をもらわないのはこれからの関係の構築上良くない。

 それに準備に授業にと、なかなか暇が無い。第一目標を忘れてはいけない。

 

「週一で望みの講師を招聘するよー。予算つけて欲しい人材集めた研究室立てる? いっその事国でプロジェクト立ち上げる?」

 

 まじかよ、すげーな。

 

「だってさ。それに、死傷率のデータ見ちゃうとな……。ガンガン鍛えて、育った生徒達から10年後ぐらいに取り立てればいいだろ、ハニー。この業界、一応給料高いみたいだしい、立派になった生徒からいっぱい搾り取ろうぜ」

「ダーリン……」

「でもまあ、使いすぎは見張っててくれ、ハニー。必要な時にないってのは困るからな」

「ああんダーリン、好き好き!」

 

 俺は空也に抱きついた。本当、ダーリンは聖人すぎる。しかも頼りになって器がデカくてそれでいて気遣いを忘れなくて……。

 

「うーん熱々。2人とも女の子とか好きになるつもりないの? すごいモテると思うけど。許嫁とかいくらでも決められると思うよ?」

「今の所、そのつもりはないかな」

「俺ら、十分満たされているので」

 

 むしろ女の子が入るの関係変わりそうで怖いよね。

 

「そう。実家に戻るつもりはある?」

「実家」

「君ら、能力ないと思われて、分家に里子に出されてたんだよね。当主にする話も出てるけど、君らに逃げられたら困るから、こっちで止めてる。どうしたい?」

「第一志望がゲーム会社だから、無理かな……」

「特権とか色々あるから、当主もおすすめだよ。継ぐなら勉強始めるの早いほうがいいし。考えといてね」

 

 そう言われてもなー。目の前の事で手いっぱいなのにさらに当主修行とか……しかも、元々継ぐはずだった人絶対いるよな? 揉める予感しかしないもん。

 

「一生そっちで話止めててください。継ぐつもりはないです」

「俺も」

 

 俺たち忙しいので。




マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
返信不要の場合は返信不要と書いておいてください。


https://odaibako.net/u/karin2022v
リクエスト、返信不要の匿名感想はこちらにお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※評価値0,10は一言の入力が必須です。参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

復活!陰陽寮!(作者:かりん2022)(オリジナル現代/冒険・バトル)

異世界にゲームキャラ召喚され、ミスって逆行して帰ってきた私。▼不思議は実はこの世界にもあったようで、親戚のイケメンが陰陽師志望!▼未来を変えなければ株で大儲け。▼でもクエストがあればしちゃうしチートがあれば使っちゃうしイケメンがいれば貢いじゃうんです⋯⋯。▼果たして私は幸せを掴めるのか!?▼書けるだけ出してエタるを繰り返してるので、毎日更新練習作です。▼この…


総合評価:18/評価:-.--/連載:14話/更新日時:2026年05月13日(水) 21:00 小説情報

カルチャースクールに通ってるんだ(作者:かりん2022)(原作:呪術廻戦)

現代→ハリポタとかツイステとかオリ要素とかごった煮世界→呪術界に転生した主人公がカルチャースクールを開くお話。▼女試験(TS魔法を使う資格を得る為に受ける)に落ちまくる夏油様を書きたくて書いた。▼


総合評価:157/評価:6.33/連載:18話/更新日時:2026年04月08日(水) 00:50 小説情報

ポタトリでじゅじゅ(作者:かりん2022)(原作:呪術廻戦)

ハリーポッター世界にトリップしたと思ったら残念!▼じゅじゅ世界でした!


総合評価:15/評価:-.--/連載:5話/更新日時:2026年04月01日(水) 11:26 小説情報

バベル(作者:かりん2022)(原作:呪術廻戦)

姉は前世が魔法使いだと嘯く中二病だった。▼魔法を使ってよと言ったが、魔力がないからできないのだという。▼けれど、教えてくれた魔法の言葉バベルは、初見で意味がわかった。▼まるで、翻訳魔法に掛けられたかのように。▼嘘がつけない言葉、魔法の言葉。▼悟と喧嘩した時、バベルなら真心が伝わるような気がして、▼「悟が友達と思ってくれる限り、一緒だよ」と書いた。▼嘘がつけな…


総合評価:16/評価:-.--/短編:3話/更新日時:2026年04月17日(金) 00:40 小説情報

プチ建国記 ~ゲーム世界吐き出し能力で建国します〜(作者:かりん2022)(オリジナル現代/コメディ)

異世界転生した俺は、魔法で地球と接続することに成功した。▼ついでにゲーム世界まで引き寄せてしまい、魔王を生贄にした結果、「ゲームの物を何でも現実に出せる能力」を手に入れる。▼ならもうやることは決まっている。▼――娯楽だけ輸入して、自分の国を作ろう。▼税金も政治もいらない、好きなものだけ集めた理想国家。▼日本の近くに勝手に島を出現させ、建国を始めた俺だったが―…


総合評価:-8/評価:4/連載:5話/更新日時:2026年04月08日(水) 20:00 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>