蠱毒の女 作:マコーラの方陣になりたい人生だった。
ストック切れたから溜め直さないと……。
日曜日、それは三連休を除けば明日から襲い掛かってくる平日を呪い、疎ましく思う日である。何で週休三日制じゃないんですかね?ちょっと政府に抗議してくる。
だが、古賀尚美という少女にとっては一風変わった日である。
「尚美ちゃん。戸締りよろしくね」
「うん!いってらっしゃい、おばあちゃん!」
古賀尚美は祖母の古賀恵子との二人暮らしである。祖父は尚美が生まれてくる前に無くなっており、両親は事故で亡くなっている。
古賀家は広い。高祖父の代あたりが炭坑掘り達のまとめ役の様な役職であり、俗に言う小金持ちである。
家は木製であり、尚美の部屋もかなり広いが、祖父がコレクターであった為、家の中には虎の絵巻や般若の面など、キワモノが勢揃いしている。尚美は小さい頃からこの環境で育っている為特に違和感等は無い。
子供食堂の手伝いに行く祖母を見送り、部屋に戻った尚美は準備を始める。……と言っても片づけられる物を片づけてスペースを作っただけである。
まぁ、初めての式の
「後は……12時過ぎまでひたすら待機かな?」
尚美は全裸である。何が起こっても大丈夫な様に、文字通り全裸待機をかましていた。
現在時刻は11時47分。刻は粛々と迫っていた。
◇
尚美が最初に感じたのは倦怠感だった。
体が妙に重く、時が経つに連れ吐気も催した。
「うぷ……」
そして、尚美は吐いた。
事前に用意していたバラエティー番組に使用されるサイズのクソでかタライに顔を向け、口から黒い液体を吐き出した。
「なにこれ……」
液体の正体は"呪霊と死骸から濾過されたもの"である。案の定吐瀉物を処理した雑巾の様な味がするが、呪霊玉とは違い、摂取する事で自身の呪力量か身体能力のどちらかが飛躍的に向上する、味にさえ目を瞑ればお手軽強化アイテム(術者にしか効果はございません。)である。
「う”……!」
吐き出した液体に驚く暇も無く、全身に腹部を起点とした痛みが走った。それは、心臓が鼓動する様に、均整の取れたリズムで尚美の身体を揺らす。
「がッ………あ”ア”ああ”あ”ッッ!」
尚美の腹は膨れ上がり、知らず知らずのうちに仰向けになっていた。
「ぐる”ッ……!」
ドクン……
ナニカが羽化する様に、尚美の胎内が圧迫された。呪力が胎に集中し、ナニカが排出されようとする。
ずりゅっ……
赤ん坊が通る道ではなく、臍の辺りから胎を突き破る様にして、ソレは産まれた。
第一の印象は2m後半の瘦躯の巨漢。脚が逆関節であることを除けば人とそう変わらない姿をしている。身体中がダークグレーの布の様なものに覆われ、所々にダークイエローの線が走っている。
腰は異常に細く、人の身体から内蔵を全て抜き取った様な肉を付き方をしている。
腕は異様に長く、床に着き、地面に拳を突き立てる様に構えている。俗に言うナックルウォークである。
頭部はペストマスクのゴーグルの位置に白い線が走り、シャチの様な印象を与える。
「ハッ、……ハッハッ……産まれた?」
息も絶える中、尚美は自身が生み出した式神を見上げる。
丁寧に編み込まれた筋肉、迸る呪力が、その身体をより大きく見せる。
<蠱毒による式神の創成を確認。式神に名を与えれば完成です>
尚美の脳内に響いた蠱毒からの声。
「名前か…………」
尚美のネーミングセンスは普通である。呪術っぽい名前を考える事などできはしない。故に、かなり単純な名前になってしまう。
「じゃあ、
名前付けた瞬間、腕長が僅かに震えた。
それが歓喜から来た感情かは分からないが、尚美の式第一号が誕生した。
「じゃっ部屋の片付けよろしく」
最初の命令は部屋の片付けだったが……。
ワイ「今回のは結構キモかったなぁ……」
釘崎「死ぬ準備はできた?」スチャ←釘と金槌を構える音
冥々「女の敵ってやつだね」スッ……←無言で斧を構え、神風の準備をする音
真希「……」スッ←尺魂刀を腰に寝かせ、居合の構えをとる音
九十九「そんな女がタイプだったのか……」スッ←凰輪を丸めてえぐい質量を込める音
ワイ「えっ……」
「「「「死ね」」」」
キボウノハナー♪
茶番は置いといて、今回登場した腕長君の見た目はヒロアカの乱波肩動というキャラと亜人のIBMを悪魔合体させた様な見た目。
べっ別にヒロアカの死穢八斎會編を見て乱波かっけえ……って思った訳じゃないからね///