幻想魔戦史録   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
雷の力を発揮するハルと互角に渡り合えるヒナノ。そんな彼女の強さを知るメイル達は、彼女が1級でもトップクラスの戦闘センスを持っている事を言及するのだった………


第100話 加速の異質

ハルはこのまま高速移動を続けても膠着してしまう為、一旦動きを止める。そして背中に雷の力を流し込み、黄色の翼を展開させ空へ大きく跳躍する。

 

「わあ………飛んでるね、凄い」

 

ヒナノはハルが飛んでいる事を呑気に面白がっていた。その直後にハルはヒナノに向けて急降下しながら木刀を振り回すが、ヒナノはこれを軽く弾いた。そして、ハルが再び飛翔する様子を見せる中、ヒナノはハルの動きを見ながらその場から跳躍する………だがこの跳躍という行動から、ヒナノは突然勢いよく高く飛び上がり、ハルの足を掴んだ。

 

「っ!?」

 

これにはハルも動揺していた。そしてヒナノはそのまま地面へハルを引き摺り降ろし、地面へ叩き付ける。

 

「ぐうっ!?」

 

ハルは地面へ倒れる。だが直後に足へ雷の力を流して体勢が崩れたまま高速移動でヒナノから距離を取った。

 

「(突然大きく跳躍してきた………いや違う、跳躍するという行為に加速をかけたんだ………!)」

 

ハルはヒナノが大きく跳躍したトリックを見破るが、同時に気付いた所で何も意味が無い点は、ハルにヒナノの厄介さを感じさせる原因となっていた。

 

「………加速の能力はよく高速移動をするものだと思われがちなんだ。私も正直2級くらいまではそう思ってたかな。けど能力っていうのは面白いものだよね、解釈次第で何処までも強くなるから」

 

ヒナノはそう呟きながら地面に転がった小石を拾い上げ、これを真上へと放り投げる。これによって高く打ち上げられた小石は加速。そして空中で限界まで加速した後、小石は地面へと落下。そのまま重力に身を任せながら地面へと落下した。

 

「全くです」

 

これにはハルも苦笑混じりにそう呟いた。そしてハルは高速移動で動き出し、ヒナノが高速移動をしてくると読んだ。だがヒナノは高速移動をせず、ハルの右肩へ触れる。触れてすぐハルは身構えたが、特には何も起きず、その隙にヒナノが回し蹴りを放つ。ハルは咄嗟に左腕で防ぐが、ハルが僅かに押される中で突如吹き飛ばされる勢いが加速。ハルはまたしても大きく吹き飛ばされてしまった。

 

「うああっ!?」

 

ハルは近くの壁へ激突する際に壁を蹴り、地面へ転がるもののなんとか受け身を取った。

 

「(また吹き飛ばされた………けど家族がかかるタイミングが遅れたような………!?)」

 

ハルはヒナノの能力によってまたしても吹き飛ばされた事を察知するが、ヒナノの能力が発動したのが遅かった事に驚いていた。

 

「………気付いたかな。私の能力は触れて即時発動以外にも、意図的に発動を遅らせる事も出来るんだ。だいたい3秒くらいまでね」

 

ヒナノはその現象についてもまた、彼女の能力の延長線である事を言及するのだった………

 

 

 

ヒナノとの能力が変幻自在である事から苦戦を強いられてしまうハル。雷の力を持ってしても破れない加速の能力を攻略する術は果たして残されているのだろうか………?

To Be Continued………




次回予告
ヒナノに勝つべく、最終手段として雷の力を最大出力に持ち込むハル。ヒナノはそんなハルの様子を前に加速の力を利用した反撃を狙う様子を見せたのだった………
次回「最大出力vs無限の加速」
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