幻想魔戦史録   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
レボナガシを訪れたウズクチョ側の中には、瑠美と同じく異世界から現れた少年が姿を見せた。ハル達は因縁の相手であるヒャガ公爵を前にする事となるものの、話の議題は異世界からの転移者の事となるのだった………


第110話 超常の力

そんな中で始まった瑠美とウズクチョに転移した少年の話し合い。

 

「………確認はさせていただきますが………Uさんはこの子達の魔力が高い理由は分からないんですよね?」

 

まずスプリングはUに対して瑠美と少年の魔力が高い事について本当に知らないか問いかける。

 

「全く心当たりは無い。魔法の事はまるで分からないからね………スプリングこそ分からないのか?」

 

Uは知らないと言わんばかりの様子で逆にスプリングが知らないのかを問いかける。

 

「ここまで大規模な魔力を持たない上、これまで自覚して来なかったという話は聞いた事がありません………」

 

スプリングも知らないと言わんばかりの様子で言葉を返す。だがUとスプリング………その正体の春香はその原因についてこの時点でほぼ確信をしていた為、知らないというのは敢えてハル達やヒャガ公爵に話そうとしない姿勢から来たものであった。ハルとメイルを除いた者達はこの会話に違和感を持たなかったが、ハルとメイルは顔を合わせると………

 

「(………メイルさんもやっぱり薄々感じてる………この御2人………特にUさんが知らないなんて有り得るのか………?)」

 

Uとスプリング………特にUがこの原因を知らないという事に違和感を感じていた。それから少し無言の間が発生した後………

 

「………転移の手段についてもUさんはご存知ないですか?」

 

スプリングはUに対して転移の術を知っているか問いかける。

 

「転移の手段は魔法か………超常的な能力による影響か………これも原因はまだ調べが付かないな」

 

Uはこれについても知らないという様子を見せた。一番話に詳しそうな2人が何も知らないという事態に話が進まない中………

 

「まあまあ、そんな事はどうでもいいじゃねえか」

 

これまで話に絡んで来なかった少年が口を開いた。

 

「俺達がなんでここに転移されたのかは分からねぇが、俺達の力が必要になったから呼ばれたって事なんだろ………つまりは世界の危機って訳だ」

 

少年は続けてベラベラと喋り出す。そして少年の口はそう簡単に止まる事は無く………

 

「そこにいる嬢ちゃんも結果として俺と同じ境遇なら俺達は同じ存在………つまりは異世界に突如呼び出された勇者って訳だ」

 

遂には自分達の事を勇者と称するようにそう呟いた。

 

「(勇者………?)」

 

だがハルには何が何やら理解が出来ず、首を傾げるばかりであった………

 

 

 

瑠美と少年の魔力が高い理由と転移手段が分からない中で、その理屈についてではなく、自分達がこの世界に来た理由について語り出す少年。果たして、その自信の根拠はどこから現れているのだろうか………?

To Be Continued………




次回予告
少年は自身が勇者であると言った上で、自身の能力がそれを可能とする事を根拠に挙げた。しかし、ハルの中ではセリィの言葉がその根拠にどこか納得が出来ない違和感と化していたのだった………
次回「転移の使命」
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