幻想魔戦史録   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
就寝しようとするハルの元をメイルが訪ね、彼が逞しくなったと同時にどこか不満気な様子を見せていた。そんな中、ハル達の前へ虚ろな目をした刃野が現れるのだった………


第130話 虚ろな様子の少年

虚ろな目をした刃野はハル達へゆっくりと歩き出していた。ハルは鞘からゆっくりと魔剣を抜き始めながら身構える様子を見せると………

 

「………何のつもりですか、ジンノ様?」

 

そう言って、刃野の出方を窺う様子を見せていた。しかし、刃野はうわ言のように何かを呟くと………

 

「………お前達を殺す」

 

そう言って、右腕を振るう動作を見せる。その時に乱れた風圧からハルは危機を察知し魔剣を抜刀して弾いた。

 

「初対面から貴方に殺される恨みを買うような真似をした覚えは無いですが………刃を向けるなら容赦しません………!!」

 

ハルはそう言うと共に、素早い動きで走り出し刃野の背後へ回る。そしてそのまま魔剣を振るうが、突如何かに弾かれる様子を見せた。

 

「っ!? (まただ………! 剣が何かに弾かれるこの感触は………?)」

 

ハルが感じた感触は本物の剣に攻撃をぶつけられたような生々しい感触だった。そしてその直後、刃野は再び右腕を振るうと、再びハルの魔剣に攻撃が直撃する。それを受けてハルは何かを察知する様子を見せた。

 

「(多分だけど………ジンノ様が放っているのは透明な刃………つまり、目に見えない斬撃を飛ばしているんだ………俺の場合は魔剣があるからなんとか守れているけど、さっきからぶつかってくる勢いは並の剣じゃ不安になる………そう思わされるくらいには重たくも鋭い攻撃だ………!)」

 

ハルはあまりにも鋭く、そして視認が不可能な攻撃から、刃野の能力を透明な刃と推測する。そしてその予想は当たっているかのように刃野が振るった先の攻撃は鋭く、ハルが防戦一方になってしまう程には迂闊に近づけない厄介さがあった。

 

「こうなったら仕方ない………!」

 

ハルは咄嗟に雷の力を解放。全身に生成された黒い鎧を身に纏い、両足の鎧が黄色く変色。刃野が透明な刃を飛ばすよりも先に走り出し、刃野の腹部へ鋭いパンチを放った。

 

「ぬあああっ!?」

 

刃野はハルの攻撃で大きく吹き飛ばされる。刃野は近くの壁へ激闘して少しの間痛みに苦しむ中、ハルは冷静に次の攻撃を組み立てようと様子を見ていた。

 

「(やはりジンノ様本人は以前のアリガ様と同じで能力でゴリ押しをしてきているだけ………でもその割には様子がおかしいというか………まるで人が変わったようだ………いったい何が………?)」

 

ハルは刃野本人の実力はあくまで能力のゴリ押しである事を察知していたが、刃野自身の様子がおかしい事に違和感を覚え、疑問を覚える様子を見せたのだった………

 

 

 

ハル達の前に現れた刃野は、どこか様子のおかしい状況となっていた。幸い雷の力によって刃野を圧倒するハルだが、人が変わったかのような彼の様子はいったい何が起きた為なのだろうか………?

To Be Continued………




次回予告
様子のおかしい刃野の異常は更に強まっていく様子を見せた。そして暴走に近い状況へ陥っていき、最終的に無差別に放たれた刃がメイルへ襲いかかる異常事態に陥るのだった………
次回「暴走する刃」
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