幻想魔戦史録   作:Uさんの部屋

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前回までのあらすじ
春香の姿へ戻った事と、彼女自身の策によってコラプスへダメージを与える事に成功する。コラプスはハルの意識が戻ろうとしていた事を察知してその場から逃亡。そしてテルスス国の面々も刃野の死に動揺する様子を見せたのだった………


第137話 混沌の事態

それからしばらく、スプリングは刃野が暴走していた事をテルスス国の人間へ説明していた。だがテルスス国の面々がそれを受けいれる訳はなく、話し合いは荒れに荒れた。そしてその場で話の決着など着く訳もなく、話し合いは一旦中止となってしまった………

 

 

 

「………はあっ」

 

それから少ししてスプリングは心労により溜息を漏らした。

 

「お疲れ様です………なんというか壮絶だったみたいですね………?」

 

フェイはスプリングに対し、彼女を労うようにそう呟いた。

 

「まああればっかりは仕方ないわ。普通に考えて貴方の国の人間が暴走して手がつけられなくなったなんて誰も信じたくないもの………」

 

スプリングも分かりきっていた結果のようにそうボヤいた。その直後にフェイは考え込む様子を見せると………

 

「………それとスプリングさん。あの………もしかしなくても………貴女は………」

 

その直後、先のコラプスとの対決で白宮春香の姿となったスプリングについて問いかけた。スプリングは息を漏らすと………

 

「………流石に隠しきれないわよね。でも他言無用でお願いするわ………私が白宮春香でスプリング=セントは世を忍ぶ仮の姿。この事実を知っているのはUさんとフェイくん、それと現在のレボナガシ陛下だけ………」

 

観念して自分が白宮春香である事を口にした。

 

「U様もご存知だった………成程、U様にとって春香様は大切な奥様。だからあんなに仲が良かったのですね………」

 

その事実を聞き、Uがスプリングと仲が良かった理由に納得がいくフェイ。この時代でも未だUはかなりの愛妻家として知られていたのかフェイ本人はあっさりと納得していた。

 

「けど、この事態は嫌な方向に流れたわね………ハルくんは彼の中に巣食う魔物と共に行方不明だし、メイルちゃんは重症。テルスス国とは一触即発。平和とは全く無縁の状況でしかないわね………」

 

だがスプリングにとって今の状況は最悪だった。だが落ち込んでばかりもいられず………

 

「けどやる事をやるしかないわね。くよくよしても仕方ないわ」

 

そう言うと共にこの状況を1つずつ解決していく事を決意する。それを聞いたフェイは………

 

「………俺にも手伝わせてくださいスプリングさん」

 

スプリングへ積極的に協力を申し出た。

 

「………ありがとう」

 

それを聞いたスプリングは嬉しそうな様子でそう呟くのだった………

 

 

 

一方その頃、城の中の別室で眠り続けているメイルはとても苦しそうだった。だがそんな中、近くの窓をすり抜けて淡い光を放つ光の宝玉がひとりでに宙を浮いており、メイルの中へと吸い込まれる。これにより、メイルの身体から金色の光が放たれたのだった………

 

 

 

ハルがコラプスに乗っ取られ、レボナガシ内での状況も悪化していく中、メイルの中へ宿る謎の存在。そして今回の刃野の件が、ハル達の運命を更に大きく変化するきっかけとなるのだった………

To Be Continued………




次回予告
刃野の件から数日。1人レボナガシから離れていたハルはコラプスとの対話をしながらも精神的に疲弊していた。そんな中で現れた魔物を前に、ハルは再びコラプスの力を使うのだった………
次回「疲弊する精神」
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