メリルとUの血を持つ子孫であるメイルは思う所を見せつつもハル達とは変わらない関係性で再び3人の輪が形成された。だがUは以前刃野を連れてきたテルスス国に対する懸念を口にするのだった………
ハルがレボナガシに戻ってから1ヶ月程経ったある日。レボナガシの城の中は騒ぎの声が聞こえていた。
「………先程から城内が騒がしいですね………何かあったのでしょうか………?」
ハルは外の騒ぎを耳にし、異変を予感していた。そんな中、スプリングがハル達のいる客室に入ってくると………
「………非常事態になったわ」
部屋に入るなり事態を口にするのだった………
それから少しして、スプリングから先程の騒ぎの理由を聞かされるハル達。
「テルススが宣戦布告………!?」
その理由は以前レボナガシへ訪問してきたテルスス国が宣戦布告をしてきた事が関係していた。
「ええ。ハルくんが刃野様を殺した事に対する抗議が続いててね」
スプリング曰く理由は刃野をハルが殺害した件だった。
「………すみません」
ハルは落ち込むように謝罪の言葉を漏らす。
「謝らなくていいわ。殺しを肯定する訳じゃないけれど、あの場面はハルくんが動いてくれなかったら他に死人が出かねなかった………それに暴走状態とはいえメイルちゃんを傷付けられた問題はあちらとて避けられない。結果としてそれが戦争という形になっただけでね」
スプリングは落ち着いた様子でハルを諭す。彼女の中では殺しを肯定する気はないものの、あの時のハルの行動を間違っているとも考えてはいなかった。
「とはいえ迷惑をかける事にはなりそうね。テルスス国は軍事面で見れば1級クラスの人間はいない。けれど奇妙な噂をUさんから聞いたの………あの国にはもう1人異世界の人間がいるってね」
スプリングはハル達に頭を下げると共に、以前Uが懸念していた4人目の異世界人の話をする。それを聞いたハルは………
「………スプリングさん、その戦争、俺も協力させてください」
スプリングに対し戦争への協力を名乗り出る。
「ハル………!?」
これにはメイル達も驚いていた。スプリングもこれは予想外だったのか小さく驚いており………
「戦争は決して良いものじゃないわ。それに、ハルくんが背負うべき戦いじゃない。あくまでこれは私達レボナガシの問題なのよ」
ハルの申し出を断ろうとする。
「………それでも、俺が巻いた種です。自分でケリをつけます………それに、俺はフリーの1級魔法使いです。俺の戦うべき相手は………俺が決めます」
だがハルは刃野を殺した事で始まった戦争を終わらせるべく戦う決意を固めた。更にウズクチョから預りの身となっているメイルや現状失踪扱いのフェイと違ってフリーの1級魔法使いとして自由に動ける点は、レボナガシ側にとっても都合がいい人材である事を物語っていた。
「………分かったわ、そこまで言うなら私は止めない………貴方に依頼という形で協力してもらうわ、ハルくん」
彼の言葉を聞いたスプリングは折れ、ハルの力を借りる事を決意するのだった………
刃野の殺害を口実にテルスス国から宣戦布告をされ戦争が始まろうとしていた。これにより、ハル達の戦いは更に激化の一途を辿る事となるのであった………
To Be Continued………
次回予告
テルススとの戦争が始まり、テルスス側は兵を送り込んできた。その中にはUが懸念していた4人目の異世界人も混ざっていたのだった………
次回「4人目の異世界人」